物が多すぎる寝室を本棚で二つに仕切る 更年期のママの仕事場づくり【訳あり家族の片付け事件簿③】

YouTubeで開く ↗
概要

「週末ビフォーアフター」の今回の舞台は、親子で暮らす3LDKの平屋である。前回は予想外にキッチンから手をつけ、リビングダイニングを生まれ変わらせた。残った課題は、家中の物が寄せ集められたママの寝室だ。ゲストを招いて自宅でビジネスを始めたいというママの希望に対し、古堅純子は、寝室を寝る場所と仕事場に分ける案で応えようとする。本稿では作業中のやり取りから完成披露までを順に追う。

7分で読めます

「来ただけで乱雑では人が入りづらい」客間にしたい部屋の方針

最初に取りかかったのは、衣類があふれていた一室である。古堅はまず、布団をいったん元に戻し、リビングに出てしまっている布団もしまい直すよう指示し、ママにこの部屋をどうしたいかを尋ねる。

ママの答えは、洗濯物を干す場所はここではない方がいいと分かったこと、壁も汚いのできれいにしたいこと、他は機能性でよいがこの部屋だけはきれいにしたいこと、の三点だった。古堅も、来ただけで乱雑な状態では人が入りづらいと応じる。

部屋には、ママが「前の前の前の家」から使ってきたテーブルがあり、物置き台になっていた。古堅はこれを部屋の真ん中に置き、訪れた人と話をするための場所にする案を出し、ママも了承した。まずはこの部屋を物から解放することが決まる。

飾り物についても話が及んだ。古堅は、分福茶釜をこの部屋の景色の中に見せるものとして置いてはどうかと提案する。ママは物を見せたいか隠したいかに特に希望はなく、見えていても見えていなくてもよいと答えた。着物の話も出たが、ママはそれは別に考えると話している。

使われていない掘りごたつという危険

この部屋の中央には掘りごたつがあった。ママによれば、もう掘りごたつとしては使っておらず、今後は塞いで、穴が見えないようにして使うという。ただし中に物を入れること自体はできる状態だった。

作業中、ママは古堅に何度も「気をつけて」と声をかける。古堅も穴の縁で「怖い」と繰り返し、ここはいったん何も置かない場所にするしかないという判断に至った。完成披露の場でママは、部屋の中央にある掘りごたつのせいで何度も足をくじいたと明かしている。この点については今後対応するとされ、今回の作業では解決していない。

寝室は「どこまで逃がすか」の問題

寝室に移ると、問題はさらに大きくなる。タンスはすでにパンパンで、これ以上は入らない。古堅は、ある程度の物を別の場所へ逃がさなければならないと判断し、「どこまで逃がすか」が焦点になった。

古堅の構想では、寝室の一方を静かに寝られる場所にし、もう一方に物を置く場所を作る。物と洗濯物を扱う側には机を寄せて作業場とし、洗濯の動線を通し、その先に布団を敷く空間を置く。作りかけのリメイク品は、ハンガーにかけて吊るす案が出た。

本棚をどこに置くかでスタッフと議論

この段階でもっとも議論になったのが本棚の扱いである。古堅は、家の物を納戸に集めて埋める収納にしようと考えていた。そのうえで、本棚を入れると納戸が埋められないなら、本棚は寝室側で引き取るとスタッフに提案する。キャスター付きの物などは納戸向きではないか、とも話した。

スタッフとのやり取りは食い違いも含みながら進んだ。納戸にはもうこれ以上入らないという声に対し、古堅は背の高い棚は寝室で作業台として使えると説明する。自分は寝室の片側の物を反対側へ移したいので、納戸に押し込める物は押し込んでほしいとも頼んだ。最終的に、ワークスペース側には背の高い本棚、ベッド側には低い本棚を置く方向でまとまっていく。

途中、ママが埋めてよい物と作業スペースに残した方がよい物の区別がつきにくくなり、古堅に確認を求める場面もあった。古堅は、この状態を見ると絶望的に思えるかもしれないが、自分の中ではもう完成形が見えているので安心してほしいと伝えている。

本棚の向きについては、縦ではなく横に置く方がよいという結論になった。部屋の中に小さな空間ができることにスタッフが驚いて「小部屋ができるんですか」と聞くと、古堅は、うちの視聴者はそれを「小部屋」とは呼ばず「セパレート」と言うのだと返している。

玄関と廊下は「さら地」に

作業終了後の披露は玄関と廊下から始まった。玄関はストーブ以外に何もない状態になり、廊下も何も置かれていない。廊下にあった分福茶釜もなくなっていたが、古堅は「捨てていない」と説明する。

続いて、服が「地獄のように」あふれていた部屋を見せる。ママたちは、こんなに広くて明るくてきれいな部屋だったのかと驚き、いつ人が来ても通せる部屋になった。分福茶釜はこの部屋に移され、家の象徴として部屋を引き立てる役割を担っている。

今回、手伝いに来たのはママの親友ひとりだけだった。二人で頑張り、途中で険悪な空気になる場面もあったと古堅は振り返っている。一番の望みだった部屋が片付いたことについて、ママは「素晴らしいです。嬉しいです」と答え、これでやる気が湧くと話した。

廊下を圧迫していた棚を納戸に集める

古堅が「この納戸がどうにかならなかったら、この家は片付いていなかった」と話すのが納戸である。廊下にずらりと並んでいた棚や、服があふれていた部屋にあった物、ママの作業台の上にあった物など、この家であまり活躍していなかった物を納戸に集め、物を埋めたうえで稼働できる棚に作り替えた。

棚にはくまモンの水のペットボトルなどが並び、寒い家なのでよく冷えているという。ペットボトルなどのゴミを置く場所も作り、水を飲んだらその場で捨てられるようにした。古堅によれば、このおかげでキッチンにゴミがあふれなくなった。テーブルで食事をするのだから、キッチンにゴミがあふれていたら興ざめだ、とも話している。客が来たときに物を一時的に隠せる場所としても使える。

納戸にはもともと備え付けの冷蔵庫があり、そこには非常食が保存されている。冷蔵庫の後ろにも物を埋めているため、扉の半分だけが開閉できる状態だという。こうした仕組みはスタッフのまなみとあいこが考えたと古堅は紹介している。

寝室を二つに分け、半分をアトリエに

最後が寝室である。古堅は、そこそこ広い部屋だが散らかっていて、前夜泊まった親友もその散らかった部屋で寝ていたと振り返り、これから仕事をするための仕組みを整えたと紹介した。

寝室は本棚によって二つの空間に分けられている。ママが好きな本棚は寝床のすぐ前に並び、布団を敷ける場所がある。二人並んで寝られる広さがあり、廊下を圧迫していた棚もここに収まった。ママは「落ち着いた寝室」「私の部屋だ」と喜んだ。洋服はクローゼットにまとめ、友達が来たときは布団を上げ下ろしできるようにしてある。古堅は、少し寄せればもう一組布団を敷けるし、布団を上げれば運動もできると説明し、この床を「さら地」のまま保つよう念を押した。

仕切りの反対側は、ママの仕事用のアトリエになった。作業台を置き、親友が買ってきたものの、ダイニングでは背が高い、食べにくいと文句を言われていたカウンターもここに移した。立ったままアイロンがかけられる高さとして使い道ができた形だ。材料はTK方式の収納にまとめたが、古堅はどれがどのグループか分からないまま入れたので、入れ場所はママに決めてほしいと頼んでいる。松ぼっくりもたくさんあったため、もう拾ってこないでと笑いながら付け加えた。

洗濯物については、ママの問いに古堅が、タンスのあった場所に干すためのセットを置いたので、キャスターで引いてきてこちらで干してもよいと説明した。リメイク用の品を掛ける場所として使ってもよく、臨機応変に使ってほしいという。

「うちには当てはまらないと思っていた」

ママは、キッチンだけでも片付けばと思っていたが、キッチンにテーブルが入り、廊下まで何もなくなるとは想像もしていなかったと語る。動画でTK方式などは知っていたが、自分の家には当てはまらない、できないと思っていたという。古堅は、あらゆる古堅式をこの家で実現したと応じた。親友は古堅式を間近で見て「最高」と言い、弟子になりたいと話している。

古堅は最後に、ママについて、年齢を感じさせないほど若く元気で、やりたいことが多すぎて少し控えたらと思うほどだと述べた。夫とは別居しているが関係が途絶えているわけではなく、介護の問題なども抱えながら、やりたいことや挑戦したいことがあるのは素晴らしい、と語る。そして、年齢に関係なく新しいことに挑戦し、良いことがあれば報告してほしいと伝えた。

締めのナレーションでは、物が多すぎて作業がなかなか進まなかったものの、寝室を分けることでママのワークスペースを作れたとまとめている。その後、ママからは、家がビジネスの拠点として大いに活躍しているという報告が届いたという。