会社を売って5年でプライム企業の社長に。正田英之氏がMacbee Planet3代目トップとして描く次の成長
M&A BANK自ら創業した会社を上場企業に売却し、その買い手の執行役員として働いていた人物が、5年後にその上場企業の社長に就いた。M&A専門のインタビューチャンネル「M&A BANK」で、MCの島袋直樹氏が株式会社Macbee Planet(証券コード7095)の代表取締役社長・正田英之氏に話を聞いた。なぜ正田氏が選ばれたのか、社長交代で会社はどう変わるのか、売却後のキャリアを考える経営者に何を勧めるのか。正田氏は、急成長の後に「踊り場」を迎えた会社を作り直すために、サラリーマン型ではなく起業家型のトップが求められたと説明する。
売却から社長就任までの経緯
正田氏は2021年に自社Alphaを東証プライム上場のMacbee Planetに売却し、同社に入った。本人によると、最初は執行役員としていくつかの事業を担当した。その後ホールディングス化のタイミングで子会社の執行役員となり、新規事業の立ち上げや人事管掌を務めた。直近では別の子会社を新設し、CVCのようなスタートアップ投資会社の代表を務めていた。
島袋氏は、売却後に子会社の社長になるのはよくあるパターンで、それに憧れる若手経営者も多いと話す。そのうえで、親会社であるプライム企業の社長になった例は珍しいと驚きを示した。正田氏自身も「僕もびっくり」と応じている。
急成長と「踊り場」
社長交代の話し合いは1年ほど前から始まっていたという。正田氏の調べでは、創業から10年以内に営業利益50億円以上を達成した会社は日本にまだ5社ほどしかない。Macbee Planetは6番目くらいの速さで成長してきたと正田氏は見ている。同社はインターネット広告領域、主に成果報酬型のメニューを多く揃える会社で、売上は約500億円。営業利益は前々期が50億円、前期は36億円に下がった。創業9〜10年目に営業利益50億円を達成したと正田氏は説明する。
一方で正田氏は、さすがに成長の踊り場を迎えていると認める。社外や株主からの声もあり、このままの経営体制では難しいとの判断から、1年かけて体制変更を話し合ってきた。その紆余曲折の末に自分が選ばれた、と正田氏は語る。創業者、公認会計士の千葉氏に続き、正田氏は3代目の社長となる。
上場企業の中で自分は通用するのか
入社前、正田氏は上場企業の中で自分がどう位置づけられるのか、まったく分からなかったという。元エンジニアで、組織に就職して働いた経験はほとんどない。上場企業という組織の中でどこまでやれるのかは見当がつかなかった。それでも最初から執行役員として経営メンバーの一角を任され、入社半年から1年ほどで「社長として」ではないにせよ、経営陣の一人として価値を出せる部分はかなりあるという感触を得た。
島袋氏は、成果報酬型の広告代理店は大手クライアントへの依存が起きやすい業態で、正田氏はそれをテクノロジー寄りに変える役割だったのではないかと尋ねた。正田氏はそれ自体は認め、テクノロジー面の取り組みがはまった部分もあるとした。ただし評価された理由はそこではないと考えている。テクノロジーにはある程度明るいものの、戦略作り、組織作り、M&Aや投資など幅広い経験を積んできた。その総合力が評価されたのだろう、というのが本人の見方だ。
社内の順当な候補ではなく起業家が選ばれた理由
社内に異論はなかったのか、という問いに正田氏は率直には答えにくいとしつつ、状況を説明した。当時の正田氏は本体の経営ラインから完全に外れ、子会社社長だけを務めていた。順当にいけば既存の取締役や執行役員がそのまま昇格するのが既定路線で、それを期待する人もいた。
しかし会社は踊り場にあり、ゼロから作り直すような大きな変化が必要な局面だった。そうなると、サラリーマンとして昇進してきた人よりも起業家タイプが向いている。正田氏は、その判断で自分が選ばれたのだろうと推測している。島袋氏は終盤で、前任の千葉氏は大手監査法人出身のファイナンス寄りの経営者で、会社を大企業にするフェーズを担ったと整理した。次は事業家の正田氏がサービスを作りに行くフェーズだという島袋氏のまとめに、正田氏は「とことん事業に向き合いたい」と応じた。
社長交代で何が変わるのか:二つの軸
正田氏は、会社は大きく変わると言う。Macbee Planetはマーケティング支援の会社として成果報酬に強くこだわってきた。近年は成果報酬とPRの組み合わせや、成果報酬に限らない予算型の運用広告にも広げ、総合型に近い形になってきた。今後はマーケティング支援を超えて踏み込むと正田氏は語り、二つの軸を挙げた。
一つ目は、マーケティング支援で培ったクライアントとの信頼関係やネットワークを生かし、クライアントのマーケティング以外の課題解決まで手がけること。二つ目は、11年間磨いてきたマーケティング力を生かし、マーケティングで伸ばせる領域で新規事業やM&Aを進めることだ。
二つ目について正田氏は、同社の成果報酬型ビジネスのクライアントはB2Cサービスが多く、自分たちがやってきたのは基本的にB2Cのマーケティング支援だと説明する。今度は自らがクライアント側に立ち、自社でB2Cのマーケティングを行い、その能力を強みに事業を伸ばすという。すでに2つほど進んでいる案件があるが、まだ開示できず、「そんなに遠くないうち」に発表する見込みだと述べた。
島袋氏がその領域を当てにいく場面もあった。ゲームやクリプトではないと絞り込み、トレンドからポケモンカード系のガチャのようなものではないかと推測すると、正田氏は「いい線行ってる」とだけ答えた。一つ目の軸については、島袋氏が人材・フリーランス領域を挙げた。正田氏は検討はしていたが、そこではないと答えている。
自前で作るのかM&Aで補うのかについては「両方」だという。既存の広告事業は元手をあまり必要とせず、営業利益が出続けているためキャッシュが溜まってきている。そのお金を使うことで利益を生み出せる事業をこれから作っていく、と正田氏は説明した。オーガニックな成長も続けるとしている。
「やりたい」と「やりたくない」のせめぎ合い
社長就任は自分から手を挙げたのか、頼まれたのかという問いには、どちらでもないと答えた。経営体制をどうするか日々話し合う中で、正田氏は、必要なら社長をやるし、社長でなくてもいいと伝えていた。会長や社長と話し合い、皆が最適だと思う布陣を一緒に考え、与えられた役割をこなすというスタンスだったという。
それでも、実際に社長に決まったときの心境は複雑だった。やりたい気持ちとやりたくない気持ちがかなりせめぎ合い、だいぶ悩んだと明かす。最終的には、他の皆が会社にとってベストだと考えるなら、やるしかないと決めた。
報酬は持株会に全額投入、手取りゼロも検討
プライム企業の社長は責任も重圧も大きく、名誉だけでは報われないのではないか。島袋氏は経済的なインセンティブについて尋ねた。正田氏は、就任が決まるまでお金の話は一切していなかったと答える。社長就任は約2か月前に社内で決まり、直近で役員報酬だけは固めたが、それ以外のインセンティブはこれからだという。
そのうえで正田氏は、役員持株会制度を作って役員報酬をすべてそこに入れ、自分の手取りをゼロにすることも考えていると話した。成果報酬を掲げている会社なので、社長自身も成果報酬でいきたいという考えだ。
就任後も席は一般社員と同じテーブル
収録時点で、株主総会での正式決定から約1週間、社内での内定から約2か月だった。社内での扱いは多少変わり、手厚くフォローされていると感じるが、正田氏は基本的なスタンスを変えるつもりはないという。席は一般社員が座るテーブルのままで、狭い場所で働いている。そういうところで格好をつけるのは自分のキャラクターにも合わないと話し、周囲にも今まで通り接してほしいと述べた。
売却後のキャリアを伸ばしたいなら「グロース企業に売れ」
島袋氏によると、最近は小さな事業を作って上場企業に売却し、ロックアップ期間を経てもそのまま上場企業の中で活躍したいという若手経営者のニーズがある。正田氏の例は自分が知る中で一番の成功事例だとして、同じキャリアを目指す人へのアドバイスを求めた。
正田氏は、社長になるのは創業者が残り続ける会社では難しく、タイミングと運次第だとする。ただ、大株主がいても経営に関与しない、あるいは会長職に退いているといった場合は十分ありうるという。役員として活躍したいのであれば、比較的小さめの会社、たとえばグロース市場に上場して間もなく、組織がまだ固まっておらず、これから伸ばしていこうという会社の方がチャンスにあふれており、そういう会社に売却した方が自分自身も楽しめるのではないかと語った。
売却先の規模については、他の規模の会社はあまり分からないと前置きしつつ、自分の場合は小さくて良かったと振り返る。人手が多くないからこそチャンスが次々にあり、手を挙げれば何でも任せてもらえる環境があったという。売却当時の時価総額についての正田氏の記憶はあいまいで、はっきりした数字は示されなかったが、一時期は800〜900弱に達していたと述べている。
買いたい業態:ライブコマース、TikTok、SNSメディア、B2C
社長就任でM&Aも加速すると見られる中、買収対象について正田氏は、主軸はデジタルマーケティング業界だとしたうえで、ライブコマース系やTikTok関連などに可能性があると話した。また、成果報酬に強いメディア系企業で最近伸びている会社も多いとして、探し続けているという。ここでいうメディアとは、TikTokやInstagramで自社アカウントを多数運営し、フォロワーを増やして企業の送客を行うようなものだと説明した。
それ以外では、先の二つの軸に沿って、マーケティング以外のソリューションを提供できる企業や、自社が買収してマーケティングをてこ入れすることで伸びるB2C企業を探している。島袋氏が「インフルエンサーもありですよね」と振ると、正田氏は「ありよりのあり」と応じた。島袋氏が自分自身もありかと冗談めかして尋ねると、正田氏は島袋氏はB2Bだと返し、M&A担当として「持ち帰ります」と笑いを交えて答えた。
「上場企業で一番のAIネイティブカンパニー」とカンパニーブレイン構想
AIについては、AI企業を買いたいというニーズも多少はあるが、どちらかといえばアクハイヤー(人材獲得目的の買収)の目線だという。社内では「上場企業の中で一番のAIネイティブカンパニーになる」という目標を掲げている。社員は全体で約200人と少なく、規模が小さいほどAIネイティブ化はやりやすいため、自分たちが率先して取り組むと正田氏は話す。
島袋氏は、AIは売上を上げるより、コスト削減や既存業務の置き換えに使われることが多いのではないかと問うた。正田氏は一般的な会社ではその通りだと認めつつ、自社ではきちんと売上や利益に跳ね返らせたいと答えた。具体例として、クライアントへの提案の質や広告運用の質を上げることを挙げ、工数削減ではなく自分の能力にさらにレバレッジをかける使い方を目指すという。
社員のAI利用量を管理する会社もあるという島袋氏の話に対し、正田氏は管理まではしないとしたうえで、「カンパニーブレイン」を作ろうとしていると明かした。Yコンビネーターが投資テーマとして注力している領域だという。正田氏はAI活用に4段階があると考えている。
- AIに聞いて何かを教えてもらう
- AIに作業を任せる
- AIを育てていく
- AIを組織の機能として活用する
正田氏は3段階目が非常に重要だと強調する。AIは「できる・できない」の二択ではなく、育てれば大抵のことはできる。ただし個人がAIを育てても、新しい社員が入ればまたゼロから作り直さなければならない。そこで、育てた成果を組織の資産にし、誰かがAIに何かを教えれば他の人のAIも同じことができる状態を作りたいという。4段階目は今のAIの性能でも可能なはずだが、まだどこもやっていないと正田氏は考えており、そこに取り組もうとしている。
起業家へのメッセージ
最後に正田氏は、M&Aにかなり積極的に動くと述べた。これまでマーケティング領域に絞って事業展開してきたが、今後は幅を広げていくため、Macbee Planetへのジョインに関心がある起業家がいればぜひ声をかけてほしいという。プライム上場企業とはいえ従業員は200人程度で、これから成長させなければならない会社だと正田氏は話す。執行役員や取締役として経営に携わる機会もあり、イグジット後に上場企業の中でステップアップしたい人、新しいことに挑戦したい人にとって最適な環境だと呼びかけた。
プライム企業の社長になっちゃったんです。
そうなんですね。はい。おめでとうございます。
役員の持株会制度を作ってそこに全部ぶち込もうかなと思ってて、自分の手取りはゼロにしようかなとか考えてます。まだそんなに組織とかも固まってなくって、これからどんどん成長させていくぞみたいな会社の方がチャンスは溢れてますし。インフルエンサーもありっすよね。
インフルエンサーももちろんあれです。はい。ありっすか。ですね。はい。
今、あの、もう社内で掲げてるのが、上場企業の中で一番AIネイティブカンパニーになっていこうという話をしているんですよ。
今日はですね、上場企業の社長になられた方と動画撮っていきたいと思います。証券コード7095ですよね。Macbee Planet代表取締役社長、正田さんでございます。よろしくお願いします。
お願いします。
びっくりですよ。
いや、そうなんですよ。僕もびっくりです。
ですよね。はい。
だって会社を創業されて、その会社を上場のMacbee Planetに売却して、その後は本体の経営企画か何かですよね。
本体で結構いろんな役割やったんですけど、最初は執行役員としていくつかの事業を見てて、その後ホールディングス化のタイミングで子会社の執行役員でまた新規事業作ったりとか、あと人事管掌したりとかしてて、直近はまた別の子会社を作って、そこでCVCみたいなスタートアップ投資の会社で、そこの代表をやっていて、で、今に至るって感じですね。
そうですよね。だからその子会社社長は結構よくあるパターンで、なんならそれに憧れる若手の経営者って今多い印象で、そしたらなんとプライム企業の社長になっちゃったって。
そうなんですね。はい。
おめでとうございます。
はい。ありがとうございます。
いや、すごいっすね。
はい。いや、すごいのかわかんないですけど。はい。
はい。何があったんですか?
そうですね。1年前ぐらいから話し合ってはいたんですけど、Macbee Planetもここまでめちゃめちゃ急成長してきてて、僕調べによると、創業から10年以内に営業利益50億円以上作った会社って日本にまだ多分5社ぐらいしかいなくて、僕らの上だと、僕らが多分6番目くらいの速さで成長してきてるんですよね。
とはいえ、さすがにちょっと成長の踊り場みたいなところを迎えていて、外部からの、株主からの声とかもあり、なかなかこのままの経営体制だと難しいってところで、1年ぐらいかけて経営体制の変更の話し合いをしてきて、紆余曲折あり、なぜか僕がという。
そうですよね。ちょっと聞いていきたいんですけれども、Macbee Planetっていう会社はインターネットの広告領域、IT領域で主に成果報酬でのメニューをたくさん取り揃えて、売上が確か500億ぐらいで、35億ぐらいの営業利益ですね。
そうですね。前々期が50億で、前期が36億までちょっと落ちちゃってるって感じですね。
そうですよね。でも多分この業界で仕事してる人は分かると思うんですけど、この数値すごいと思うんですよ。売上500億つくのもすごいなと思ってるんですけど、急成長、それを5、6年でされたってことですよね。
創業から9年目、10年目に営業利益50億達成って感じですね。
すごいな。前任の代表取締役社長が千葉さんですよね。会計士の千葉さんで、その前には創業者の方がいらっしゃって、3代目とかになるんですか、実際。
はい。そうです。3代目です。
おお。かっこいい。3代目。
はい。
3代目に聞きたいんですけど、1年前から動いてたと。普通だってさ、自分の会社をやってて、それを売却して入ってみて、子会社の役員とかやってたけど、あれ、正田さんってもしかしたらMacbee Planetのトップですよ、色々なんかできんじゃないの、なんなら経営できんじゃないのっていう風になったわけじゃないですか。
はい。
それどういうタイミングでそれを感じました?なんか俺、もしかしてこれ行けるかもって。正田さん側からすると。
うーん。入ってみるまでは正直、自分のこの上場企業内でのポジショニングみたいなものが全然分からなくて。やっぱり僕、ほぼ普通の会社で働いた経験、就職した経験がないので、一応ちょっとだけあるんですけど、エンジニアだったのでちゃんと組織で働いたみたいな経験がなくって、こういう上場企業みたいな組織の中でどんくらいやれるんだろうってのは本当に全然わかんない中で最初入ってみて。とはいえ、最初から執行役員を任せてもらって、経営メンバーの一角として色々やらせてもらってた中で、入社半年後、1年後とかには、自分が社長としてっていうわけではないですけど、経営メンバーの一角として自分がバリュー出せるところは結構あるなという感触はありましたね。
それってMacbee Planetさんが広告代理店だったじゃないですか。どっちかというと成果報酬型の広告代理店で、この業態って多分大手クライアントに依存したりとかあるじゃないですか。そこに正田さんが入って、どっちかっていうとテクノロジー寄りにしていこうみたいな感じだったと理解してて、それ合ってます?
はい。それは、はい。合ってます。
ですよね。で、そのテクノロジー的なアプローチにしてサービスがローンチして、それがうまくはまったってことなんですか?
それがはまった部分ももちろんありますね。はい。
だからもうその実績として、あ、正田すげえじゃんて。なんなら代理店寄りだったものをテクノロジー寄りに変えるっていうのが、正田がいるとできるよねっていう社内評価を得たってことですか?
というわけでもなく、テクノロジー面を期待されていたというよりも、僕自身、結局ある程度明るい方ではありますけど、戦略を作っていくみたいな部分だったりとか、組織を作っていくみたいな部分とか、もしくはM&A、投資とか、割とあらゆる経験を今までしてきたので、総合力的なところで評価してもらったのかなという感じですかね。
なるほど。あ、そうか。そうか。だって今ご自身でもやってるしね。担当としてもやってたしね。
はい。そうです。
なるほどね。わかんないですけど、今だから言える話で、正田社長案と他の多分候補がいたりして、監査とかいろんな人の意見があるじゃないですか。いや、俺は絶対正田入れないみたいなのもあったと思うんですよ。その社内でどんな感じだったんですか?
もちろん意見がある中で、なかなかそのストレートに言うのがすごい難しい話なんですけど。
これ自体はガバナンスが効いていいことだし、そうあるべきじゃないですか。絶対反対意見とぶつけなきゃいけないんで。
はい。そうですね。今までの取締役とか執行役員とか、当時僕は本体の系から完全に外れてて子会社の社長だけやってたので、順当に行くとやっぱり今までの取締役とか執行役員とかがそのまま上がるっていうのが既定路線ではあったかなと思いつつ、それを期待している人たちも何人かはいたんですけど、とはいえ、今ちょっと会社が1回踊り場みたいなフェーズを迎えているという中で、もう1回その会社を0から作り直すみたいな大きい変化が必要なタイミングで、てなるとやっぱり今までサラリーマンとして上がってきた人ってよりは起業家みたいな人が向いてるよねみたいなところで、僕が選ばれたのかなと思いますね。
なるほど。今回ズバリ社長交代じゃないですか。Macbee Planetにとって何がどう変わるんですか?
結構大きく変わるんですけど、今まで僕らはマーケティングの支援をする会社で、元々この成果報酬ってところにすごいコミットしてきたわけなんですけど、近年だと成果報酬かけるPRみたいな話とか、もしくは成果報酬に限らない予算型の運用広告とかも一体で広げてきましたし、デジタル圏っていう中で割と総合に近いような形になってきたんですが、このマーケティング支援だけじゃなくって、もっと踏み込んだことをやっていこうと思っていて。大きく2軸あるんですけど、1つがマーケティング支援で培ってきたクライアントさんとの信頼関係とかネットワークとか、こういったところを生かしてクライアントさんのマーケティング以外の課題解決まで行っていくというところと、もう1つが、我々はこの11年間マーケティングを磨き続けてきたので、このマーケティング力を生かして、マーケティングによって事業が伸びるような領域で新規事業なりM&Aを考えていこうかなというところですね。
なるほど。なるほど。聞いちゃっていいですか?そこのマーケ以外のところの、B2Bかわかんないですけど、SaaS領域なのか人材なのか、深掘りしていくと思うんですよね。多分そういう感じですよね。
B2Bよりは基本B2Cが多いですかね。
B2Cというか、我々が基本ずっとこのマーケティング領域を開拓してきて、成果報酬でやっぱりB2Cの方がメインなんですよね。
成果報酬型のクライアントがいますよね。そこのクライアントがB2C向けのサービスをやってるところが多いと。
はい。そう、そう。我々がやってきたのはあくまでも基本的にはB2Cのマーケティング支援なんですよ。なので我々がそのクライアント側に立つというか、自社でB2Cのマーケティングをやっていって、そこをケイパビリティに事業を伸ばしていくっていう形ですね。
なるほどね。確かにできますもんね。だって自分たちで。
はい。そうです。そうです。はい。
データも溜まってるしって話ですよね。もう具体的に、なんか領域決まってるんですか?この領域でこれやっていこうみたいな。
もう2つほど進んでるところがありますね。
うん。それはまだ開示できない?
まだ開示できないです。ただ、そんなに遠くないうちにという感じですね。
あ、楽しみっすね。当てちゃっていいすか?
はい。どうぞ。
正田さんでしょ。多分そこ結構かかってると思うんだよね。ゲームじゃないもんね。もうゲームはちょっとあれだし、どうなんだろうな。でもクリプト系かな?いや、クリプト系じゃないな。
じゃないです。
今のトレンドでいくとポケカ。
おお、いい線行きますね。さすがですね。
ですよね。ポケカ系のガチャのゲームとか、なんかそっちの領域来そうだなってちょっと思いましたね。
いい線行ってるとだけお答えしておきます。
分かりました。じゃあこっちの事業でしょ?C向けの事業でしょ。で、こっちは何でしたっけ?
既存のクライアントに対してマーケティング以外の支援まで行っていくっていう事業です。
それが新規事業。さっき僕が当てた案は新規事業ってことですか?
さっきおっしゃってた案は、マーケティングをケイパビリティに自分たちで事業を作っていくって方ですね。
あ、なるほどね。なるほどなるほど。マーケティング以外の企業の支援でいくと、何だろうね。LTVが一番高くて、Macbee Planetの広告から入ってってなると、まだ大手がそんなにいない領域、人材、フリーランスかな。
そういうところも考えてはいました。
ああ、なるほどなるほど。
でもそこではないです。
そこではない。分かりました。じゃあこれもまた未来で答え合わせですね。いや、面白いですね。しかも事業作るの好きだしね。得意だし。
そうですね。はい。今まで新規事業を人生で何個作ってきたんだろうって感じなんで。
なるほど。なるほど。そこはもしかしたら自前で作るのもそうだし、一部M&Aで補う、もしくは完全にM&Aで補うっていうのもありそうっすよね。
両方ですね。はい。
楽しそう。だからオーガニックの成長は一旦これはこれで見立てが出てるんで、それ以外のものを正田さんの社長体制で作っていくって感じですね。
そうですね。はい。オーガニックももちろん成長させていくんですけど、やっぱりこの既存の事業って、広告領域だと元手ってそんなに必要ないじゃないですか。キャッシュ必要ないじゃないですか。だから一応営業利益も30億とか50億とか出てきているので、結構そのキャッシュが溜まってきてるんですよね。そのキャッシュを使って、そのお金を使うことで利益が作り出せるような事業をこれから作っていこうかなっていうところです。
なるほど。絶対ポケカ。
それはちょっとノーコメント。
なるほどな。いや、分かりました。なんかこれちょっと聞きたいんですけど、パーソナルな心境について聞きたくて、社長をやらないかっていう風になったんですか?それとも俺が社長やりましょうかだったんですか?
どっちでもないかなっていう感じなんですけど、社長を含め経営体制どうしようって話を日々していた中で、僕も必要あれば全然社長やりますし、うちの会長とか社長とかと話し合いながら、みんなが最適だと思う布陣を一緒に考えましょうと。その中で僕は別に社長でもいいし社長じゃなくてもいいんで、与えられた役割をこなしますよみたいな感じですよね。
なるほどね。自分から社長やりたいっていう風に言うタイプじゃなさそうだから、なんでかなと思ってて。きっとそういう風にポートフォリオで考えた時の経営陣の、確かにこの先の未来はここを伸ばすって考えた時に、正田さんがトップの方がいいよねって多分なったと思うんですよ。じゃあ代表取締役で行こうってなった時の心境って、どういう心境だったんですか?
はい。正直、やりたい気持ちとやりたくない気持ちが結構せめぎ合ってて、だいぶ悩みはしていたんですけど、最終的にはやっぱり他の皆さんが会社にとってベストだと思うんだったら、じゃあもうやるしかないかっていうところでしたね。
ああ、なるほどね。そこまで選任していただいたし、気持ちとしては100%おらやるぞって感じじゃないけど、でも確かにできそうだなみたいなこともあるわけじゃないですか。じゃあそれやります、と。
今度は経済的なインセンティブも知りたくて。上場企業の、しかもプライムの企業の社長って、ものすごく責任重大だし社会的に責任重いじゃないですか。てなると何かしらリターンは名誉だけだと難しいんじゃないかなと思ってて、そこのなんかインセンティブってあるんですか?
正直まだ全然決まってなくて、社長就任って決まるまでもお金の話は一切したことなかったですね。2ヶ月前くらいに社長就任が決まって、一応本当に直近で役員報酬だけ固めたんですけど、この後のインセンティブとかの話はまだ全然これからですね。
役員報酬でもらうっていうのはありますよね。正直言うとね。うん。それは最低限のみたいな感じなんで。
そうです。はい。役員報酬はもらうんですけど、役員持株会制度を作ってそこに全部ぶち込もうかなと思ってて、自分の手取りはゼロにしようかなとか考えてます。
そっちの方がね、より将来的に業績上げればリターンありますもんね。
はい。一応成果報酬を謳ってる会社なので、率先して成果報酬で行きたいなっていう思いです。
確かにね。分かりました。じゃあそのリリースが出たじゃないですか。発表しました。で、みんなうおすごいねっていう、多分そういう声があったと思うんですけど、でも実際どうなんですか?社長をやってみて、今2ヶ月ですか?
正式に決まってからまだ1週間ぐらい、株主総会からまだ1週間ぐらいなんですけど、社内で内定が出てからは2ヶ月くらいって感じですかね。
社内ってどうなるんですか?新しい社長になりましたみたいな。あ、次は正田さんだみたいな感じになるんですかね。社内で正田さんの扱いが、例えば今までは「正田さん、おいっす」みたいなのが、「正田社長」みたいな。
いや、まあそうですよね。若干やっぱり扱いが。
はい。変わってしまってるなみたいなところはありますけど、何かと手厚いフォローをいただいてますけど、基本的なスタンスは僕、全然変えるつもりないので、例えば自分の席とかも、普通に一般社員たちが座ってるテーブルでそのまま、なんならめっちゃ狭いところで働いてますし。
逆に気使われちゃいますよ。そこはそこは、みたいな。
あんまりそういうところでかっこつけるのは、ちょっと自分のキャラ的にも違うかなと思ってるので、今まで通り行こうかなと思ってます。
なるほどですね。周りの見た目は本当にマジで変わりそう。友達も取引先も。
そんなに変わんないで欲しいなと思ってます。
はい。僕は変わらないつもり。俺、さっき会った時にちょっと、あ、どうしようかなと思ったの。あ、正田社長だって言おうかなと思ったけど、ラフな格好で来たから、うっすって感じだったけど。
はい。いや、中身は全然変わんないんで、今まで通りでお願いします。
分かりました。あと聞きたいところでいくと、M&A BANKなんで、これも聞きたくて。最近その若い経営者とかで、最初にスモールビジネスを作って上場企業に売却して、残ってロックアップとして上場企業の中で活躍したいとかっていうニーズがあるんですよ。でもそれで一番、僕の知ってる中で成功事例だと思います。プライム企業の社長にもなられたんで。売ってから何年でしたっけ?
5年ですね。
ですよね。同じようなキャリアを歩みたいっていう風に思ってる人向けのアドバイスってあります?
そうですね。社長になるっていうのは、そもそもやっぱり創業者がずっと残るような会社だとなかなか難しいと思うので、本当にタイミングと運っていう感じだとは思うんですけど、とはいえ役員として活躍したいみたいな話とかで言うと、やっぱりある程度小さめの会社というか、グロース企業とか、グロースとかで上場してまだそんなに組織とかも固まってなくって、これからどんどん成長させていくぞみたいな会社の方がチャンスは溢れてますし、そういう会社に売却した方が自分自身楽しめるんじゃないかなとは思いますね。
確かにね。創業者社長、もう大株主がいた場合ってなかなか抜けないから交代しないってことっすよね。大株主がいたとしても、その人がもう経営に関与しない、もしくは社長はいい、会長職でっていうところであれば全然ありえますよね。
そうです。そうです。はい。
面白い。会社売りたいっていう風に言う若手経営者は多いんですけど、そこもやっぱりサイズ感っていうのは小さい方がいいんですかね。
僕はちょっと他のサイズ感の会社はあまり分かってないですけど、僕の結果的に言うと小さくて良かったなと思っていて、本当に小さくて人手がそんなに多くないからこそ、チャンスがどんどんあって、手を挙げれば何でも任せてもらえる環境が、うちの会社の場合あったっていう感じですね。
Macbee Planetに売った時の時価総額ってどれくらいだったんですか?
まだ7、80とかじゃないかな。いや、もうちょっと、100ちょいとかかな。
今どれぐらいでしたっけ?
今は150とか、160、170ぐらいですかね。はい。一時期、2年ほど前だと800から900弱ぐらいあったんですけど。はい。そんなイメージですね。
なるほど。いや、分かりました。
社長になられて多分M&Aも加速すると思うんですけど、買っていきたい業態、業種、企業っていうのは具体的にもう決まってるんですか?
もちろんこのデジタルマーケティング業界っていうところがメインにはなるので、そういったところでこれから伸びていくような領域で、例えばライブコマース系とかTikTokとか、そういったところとかは可能性あるかなと思っていたり、もしくは成果報酬系に強いメディア系の企業とかで、実は最近伸びてる会社とかも結構あったりして、そういったところは引き続き探していますね。
メディアだから代理店っすよね。
メディア代理店というか、メディアですね。はい。
どういうメディアっすか?
TikTokとかInstagramとかで自社でアカウントをたくさん作って、そのアカウントのフォロワーを増やしていって、何かの企業に送客をするようなメディアとかです。はい。
ああ、なるほどなるほど。ソーシャルメディア寄りってことですよね。それとかも、もちろんスコープに入ってるっていうことなんですね。
はい。それ以外ですと、それこそ新規事業系で、さっき言った2つの軸で、マーケティング以外のソリューション、価値提供ができるものを探しているので、そういったところと、もう1つはB2C系で、我々が買収してマーケティングをてこ入れすることで伸びるような会社ですね。
なんとなく見えてきた。やっぱりB2Cだから、インフルエンサー系とかライブコマース系の会社は、多分今Macbee Planetに行くと結構検討してくれそう。
そうですね。はい。
絶対そうっすよね。B2Cやろうとしてんだから。インフルエンサーもありっすよね。
インフルエンサーももちろんあれです。はい。
僕ありっすか?
ありよりのありですね。はい。
ありよりのあり。
はい。
B2Bですよ、僕。
確かにそうですね。M&A担当として。
あ、そういうこと。はい。
あ、なるほど。ありよりのありか。
ちょっと持ち帰ります。
はい。お願いします。
今AIブームじゃないですか。御社で取り組んでるところだったりとか、逆にAIの会社を買いたいとか、なんかそういうのってあるんですか?
はい。AIの会社を買いたいというニーズもちょっとあるんですけど、どちらかというとアクハイアー目線でちょっと考えてるぐらいな感じですね。AIのところで僕らが組織とか事業としてやっていこうとしてるところは色々あるんですけど、今、もう社内で掲げてるのが、この上場企業の中で一番AIネイティブカンパニーになっていこうという話をしているんですよ。僕らって社員数が少なくて、まだ全体で200人くらいの会社ですよね。AIネイティブ化って組織が小さければ小さいほどやりやすいじゃないですか。なので、僕らが率先して一番のAIネイティブカンパニーになってやろうというところは今進めてますね。
正田さんにとってAIってどう捉えられてます?AIで売上が上がるってあんまないじゃないですか。どっちかっていうと、コストカットだったり、今かかってるものをそれに置き換えるみたいなことの方が多いんじゃないかと僕は思うんですが。
はい。
それはおっしゃる通りで、一般的な会社だとそうだと思うんですけど、僕らはやっぱりちゃんと売上、利益に跳ね返らせたいなとは思っていて、例えばクライアントへの提案の質を上げていくとか、広告運用の質を上げていくとか、工数削減の文脈じゃなくって、自分の能力にさらにレバレッジをかけていくみたいな使い方をやっていきたいなと思ってます。
なるほど。バクラクをやってる会社が、LayerXが、社員がAIをどれくらい使ったかっていうのを管理してるって言ってましたね。
はい。はい。はい。
そんな感じっすか?
管理まではしないんですけど、今ちょっとカンパニーブレインっていうのを作ろうと思っていて。これ何かって言うと、今Yコンビネーターがすごい注力してる領域なんですけど、Yコンビネーターは世界で一番有名なベンチャーキャピタルの1つという感じですね。そこが投資テーマとしてカンパニーブレインというのを掲げていて。それは何かって言うと、僕らがやっていきたいのは、AIの活用って僕は4段階あると思っていて、1つはAIに聞いて何かを教えてもらうっていうところで、次がAIに作業を任せていくみたいな、ツールとしてAIを使っていくってところで、次にAIを育てていくっていう概念。これがめっちゃ大事だと思ってるんですけど、そのさらに先の4段階目で、AIを組織知として活用していくっていうところがあると思っていて。この4段階目って今のAIのスペック的にもできるはずなんだけど、まだどこもやってないと思ってるんですよね。そこをやっていきたいなと思っていて。
今、AIってこれができるできないとか0か1かじゃなくって、育てれば大抵のことはできるじゃないですか。育てていくっていうのもすごい大事なんだけど、一方で個人がAIを育てても、結局新しい社員が入ってきた時とか、またゼロから作り直さなきゃいけないじゃないですか。これをちゃんと組織の資産にしていきたくって、誰かがAIに対して何かを教えたら、他の人のAIも同じことを知ってるみたいな、こういう状態を作っていきたいんですよね。ということをやろうとしてます。
むっちゃおもろいっすね。じゃあちょっと締めの方に行きたいと思うんですけど、今回インタビューさせてもらって分かりましたわ。Macbee Planetさんが今まではどっちかっていうと千葉さんでファイナンス寄りで、確か大手の監査法人出身ですよね。だから大企業にするフェーズだったんで、大企業にされたと。次に事業家として、さらに次の成長で正田さんが社長になって、サービスをさらに作りに行くぞっていうところですよね。
そうですね。はい。もうとことん事業に向き合いたいと思ってますね。
なるほど。わかりました。じゃあ最後にですね、もしよかったら、M&A関連でもいいですし、PRをお願いできればと。
はい。我々は今M&Aにかなり積極的に動こうとしていて、さっきお話しした通りですけど、今までこのマーケティング領域に絞って事業展開してきましたが、これからそこをさらに広げていこうとしてるので、幅広めに、もしMacbee Planetにジョインするのに興味があるみたいな起業家さんとかがいたら、是非声をかけて欲しいなと思っていて。一応我々プライム上場企業になってるとはいえ、まだ全然従業員も200人程度と、これから成長させなきゃいけないような会社なので、本当に執行役員とか取締役とか、どんどん社内で経営に携われるような機会とかもありますし、セカンドキャリアというか、イグジット後に上場企業の中でステップアップしていきたい、新しいことをやっていきたいみたいな方にとっては最適な環境だと思うので、是非ご連絡いただければと思います。
概要欄にですね、ホームページと正田さんのソーシャルアカウントも貼ってますんで、直接ご連絡ください。参考になった方はですね、グッドボタン、チャンネル登録マストで。またM&A BANKでお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
今見た動画よりももっとオフレコの深い情報、皆さん興味ありませんか?M&A BANKサロンでは表に出せないような深い話もやってます。M&Aを学びたい人、そして会社を売却してお時間がある人、友達集めに、是非入会・参加いただけると幸いです。概要欄から。
昨日の僕じゃないんだ。
しだって苦しだって生きてくんだ。そう消えない思い。
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