整理収納アドバイザーの自宅を古堅純子が採点する:リビング75点の理由と「逃がす場所」

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概要

「週末ビフォーアフター」の今回の訪問先は、3LDKのマンションに住む整理収納アドバイザー、大平さんの自宅である。番組はふだん、片付けに悩む家を大勢で一気に変える企画を中心にしている。今回はそうではなく、片付けのプロの暮らしぶりを古堅純子が見て回り、最後に点数をつけた。古堅は全体としては褒める立場を崩さなかった。それでも、景色がここまで整っているならもう一段工夫できる、と具体的な減点理由を示した。

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古堅式を実践するアドバイザー

大平さんは番組をよく見ていて、古堅の考え方をそのままクライアントに伝えていると話す。物を寄せて、まず部屋の景色を変える。このやり方は客にも好評だという。

古堅は自分の立場を説明し直した。膝を突き合わせて「いるか、いらないか」を判断していく片付けが嫌いだから避けているのではない。それより先に部屋の景色を変え、物の整理は後でやる、という順番を取っているだけだという。整理収納アドバイザーで自分を好きな人は珍しい、と冗談を言いつつ、その方法が実際によその家で使われていることを喜んだ。

大平さんが自宅を公開したのは、自慢のためではない。困っていることがあるので助言がほしいというのが一つ。もう一つは、プロでも完璧ではないアドバイザーがいると知ってもらえれば、見る人の希望になるかもしれないという思いだった。古堅も、自分の収納の散らかった部分やベッド下に物がぐちゃぐちゃに埋まっている様子を YouTube で見せてきた。完璧さよりも「人間なんだ」と分かる方がいい、と応じた。

収納の多さで家を選んだ

大平さんは家族4人暮らしで、夫、中学3年の息子、中学1年の娘がいる。家具も白で統一した明るい家だ。本人は物を多く持つタイプだと自覚している。前の家では壁という壁が家具で埋まっていた。そこで今のマンションは、収納が多いことを条件に選んだという。廊下にもたっぷり収納がある。

もともと4LDKだった間取りの和室をつぶし、リビングと一体にして3LDKにしている。和室の押入れは使いづらいので、クローゼットタイプに変えた。

ゴールデンゾーンの本は「ストック」

リビング収納で最も使いやすい高さには、本が並んでいた。こんまりの本や古堅自身の本もある。古堅は、自分の家には本が見当たらないと笑い、整理収納アドバイザーの図書館のようだと評した。

ただ大平さんによれば、この段はストックで、ほとんど使っていない。本も全部を読むわけではなく、ぱらぱらめくって目に留まったところを読む程度だという。それでも並んで見えていると幸せだと話す。古堅は、その人が幸せならそれでいい、と受け止めた。自分は本を読む時間がないので埋めてしまう、これを見て反省した、とも付け加えた。

このクローゼットは夫婦専用で、子どもの物は子ども部屋へ移している。年に数回しか使わない物から毎日使う物、水のストックまでが一か所に集まっている。夫婦が帰宅するとまずここに来るという。古堅は、リビング収納を凝り固まった考えにとらわれず多目的に使っている点を評価した。出し入れもしやすく、あまり批判できるところはないと述べた。

隠した洗濯物と、増えた冷蔵庫

大平さんは弱点も自分から明かした。洗濯物はふだんリビングで部屋干しにしている。撮影の日は朝から急いで外に出して隠したという。いつもは洗濯物がどんと干してあって生活感満載になる、と話した。古堅は、ピンチハンガーではなく木製のおしゃれな物干しを使っている点に目を留めた。

リビングの一角は、この春中学生になった娘の勉強スペースだ。資料やプリントを広げて勉強している。古堅は、整った家の方がすぐ勉強に取りかかれる、と励ました。

その並びには冷蔵庫がもう1台ある。メインの冷蔵庫に入りきらなくなって追加したもので、今はもっと大きい冷蔵庫に買い替えようかと考えているという。古堅は「整理収納アドバイザーらしからぬ」とからかった。家具の並びに置いてあるので目立たないと思うかもしれないが、だいぶ主張している、と指摘した。

ダイニングは生活感のある場所

ダイニングのカウンター周りには、子どもや夫が飲んだり食べたりするサプリやお菓子がまとめてある。古堅は「振り向けばサプリ」と表現した。ワインボトルも飾ってあった。お酒のためというより、ミッフィーの作者ディック・ブルーナがデザインしたブラックベアというキャラクターが好きで、横浜でわざわざ買ってきたものだという。

容器で量を決める、磁石で場所をつくる

キッチンは扉のないオープンな棚が中心だ。古堅は沖縄滞在中の自分の部屋を例に挙げた。あの部屋には扉の中に隠せる場所がたくさんあるから、どうにか保てているという。上も横も見えている棚で状態を維持できているのは偉い、と感心した。

大平さんの方法は、入れ物に対して入れる量をコントロールすることだ。夫はつい物を買ってくる人なので、「ここに入るだけにしよう」と10年ほど言い続けてきたという。結婚して15年ほどになる。

棚は無印良品の壁に付けるタイプを買って取り付けたもので、マグネット式の収納も多用している。古堅はこの使い方を具体的に評価した。取り外しや移動ができて掃除がしやすい。何より家具を買わずに収納をつくれる。好きな場所に貼ることもできる。古堅自身もいろいろな場所で磁石を使った収納を取り入れているという。

便利を取ったウォーターサーバー

キッチンの動線上には、ウォーターサーバーが置いてある。水の動線上に水筒も並び、そのまま水を入れられる配置だ。ボトルは3日に1本空く。家族にとって中心的な存在で、古堅は「家族みたいだ」と言った。

一方で、大平さんには別の希望があった。圧迫感と存在感が大きいので、できれば食器棚の上に置きたかったという。しかし本体20kg、水20kgで計40kgほどあり、業者に食器棚が壊れると止められた。ボトル交換は大平さん一人ではできず、二人がかりだという。

古堅はこれを「便利を取るか、景色を取るか」という究極の選択だとまとめた。この家は間違いなく便利を取っている。それでも、両側から水を汲めて便利なのだからいいのではないか、と肯定した。名前でもつけて愛着を持って付き合えばいい、とも勧めた。さらに古堅は、自分の姓が沖縄にゆかりのあるもので先祖の墓も沖縄にあると話し、地元とつながることは大事だと述べた。

番組が普段扱わない「その先」の段階

取材の途中、古堅は番組の性格にも触れた。物の量をコントロールして溢れないように暮らすことも話したいテーマではある。ただ、視聴者の多くはまだその段階に行けていない、というのが古堅の見立てだ。だから番組は、まず景色を整え、みんなで笑いながら見られる「ゆるゆる」の作りになっている。物を減らすだけの動画は自分らしくなく、みんなの力でダイナミックに部屋を変えるのが醍醐味だという。

そのうえで古堅は、ここまでたどり着いている家は素晴らしいと述べた。こうした家を見れば、物が多いと散らかるのだと分かってもらえるとも話した。悩んでいる人が大勢待っているので、こうした依頼にはなかなか応えられない。それでも、この企画はありかもしれないと感想を述べた。自分も物を持っている方で、キッチンの物の量なら古堅家の方がずっと多い、気づかされることがあった、とも語った。

リビングは75点、減点は「見える収納」

大平さんは、数字はみんな好きだからと、リビングの点数を100点満点で求めた。古堅がつけたのは75点。大平さんは「嬉しい」と受け止めた。

足りない25点について、古堅は次の点を挙げた。

  • リビングに洗濯物が出ていること(物干し自体は素敵だとしている)
  • ダイニングのキッチンカウンター下が、物が丸見えの「ボロ出し収納」になっていること

ダイニングでは便利が勝ちがちなのは分かる、と古堅は言う。ただ、ここまで景色が整っているなら、もう少し工夫できるはずだという。

大平さんは、見えない収納にするということかと尋ねた。古堅の答えは違った。扉の中に隠すのではなく、入れ物を籐のカゴなどに変えるだけで見た目はかなり変わる、という提案である。中身が見える種類のカゴは収納の中の仕組みに使うものだ。LDKは人目に触れる場所で、そこでは景色の一部になってしまう。それが残念だと説明した。

娘のスペースのカゴ使いは良いと褒めた。一方でカウンター下の一角は、別の場所が「整理収納アドバイザー」なら、ここは「力尽きたなりたてのアドバイザー」のようだ、と表現した。次を目指すならあの辺りの景色を変えれば5点、10点は上がるだろう、というのが古堅の見立てだった。

子どもの「推し活」収納は100点

番組スタッフは事前に子ども部屋の収納も見ていた。娘のクローゼットには、推しのグッズが夢のある形で飾られていた。大平さんが「こうしたらどう」と詰め込んで提案し、娘も気に入ったという。息子の収納も同じように推し活仕様にしてある。

大平さんによれば、息子は片付けが苦手で、汚れた上履きさえ捨てないタイプだ。それでも、この収納のためなら物を捨てるという。古堅は、大好きなものの力は大きいと応じた。「ここにしまわなきゃだめ」と言うより、しまいたくなる、自分好みにしたくなると思わせる方がいい。その人が片付けたいという気持ちになることが大事だとして、この収納に100点をつけた。リビングは75点なのにここは100点を出す甘い古堅、と自分で笑いを添えた。

廊下収納と焼酎のストック

最後に見たのは、奥行き90cmほどある大容量の廊下収納だ。ここには焼酎が定期便で届くためのストックがあった。数えると7本、ほかにウイスキーもある。大平さんは「かなり好きです」と認めた。

古堅はここで、大事なのは「逃がす場所」だと強調した。物の場所と空間をしっかり区別してつくるだけで、景色は保たれるという。この廊下収納があるからリビングの物が少なく済んでいる、と話し、大平さんを「本当に物持ちさん」と評した。

採点を受けて

点数について、大平さんは「思っていた通り」だったと答えた。アドバイザーなのにこれはどうなのかと厳しく言われると思ってドキドキしていたが、コメントは優しすぎるほどで楽しかったという。取り入れたい助言としては、カウンター下の収納ボックスを変えることを挙げた。「見える収納」から「見せる収納」に変えていきたい、と語った。