テスラ・ロードスターは「浮く」のか:10月1日の公式発表、欧州版Semi、Waymo東京進出を読む

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概要

テスラとEVの最新ニュースを扱うこの回で、話者は3つの話題を取り上げた。1つ目は10月1日に公式発表が予告された新型ロードスター、2つ目は欧州で公開された新型Semi、3つ目はWaymoによる東京でのサービス開始の発表である。中心はロードスターで、話者は特許図面や目撃情報をもとに、この車が「スラスターで加速し、わずかに浮く」可能性を検討している。収録は9月18日の昼過ぎで、発表のおよそ2週間前にあたる。

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ロードスターの発表日がようやく決まった

テスラは新型ロードスターを10月1日に公開すると告知した。公式ページも用意され、収録時点で「あと13日」のカウントダウンが表示されていた。ページには、4方向に空気が噴き出しているように見るティーザー画像が載っている。

話者によると、ロードスターは以前は日本からも注文できた。テスラジャパンのサイトに地味に掲載されていたが、収録時点では注文できなくなっていた。注文には頭金として約500万円が必要で、この額は長い間変わらなかった。車両本体は2000万〜2500万円程度になると言われており、話者は「スーパーカーの域」だと表現する。

さらに話者は、発売時期がまったく見えない車に500万円を払える人がどれだけいたのか、と疑問を投げかける。イーロン・マスクの口ぶりも「サイバーキャブの次、余裕があれば作る」程度だったと話者は受け止めており、本当に出るのか怪しい車だったという。それが今回、10月の発表という形で具体化した。

デザイン:旧コンセプトと新型モデル3の関係

映像では、以前から公式に出ていた第2世代ロードスターのコンセプトモデルが紹介された。デザインしたのはフランツ(フランツ・フォン・ホルツハウゼン)である。話者は、このコンセプトが新型モデル3に似ていると指摘する。目の細さや全体の形に共通点があるという。話者自身の推測として、ロードスターをなかなか量産できなかったため、そのデザインを新型モデル3に取り入れたのではないかと述べている。

ただし、このコンセプトが作られたのは5〜6年前のはずだと話者は言う。そのため、正式発表ではさらに進化し、背が低くずっしりしたスーパーカーらしいデザインになるのではないか、という見方が紹介された。

ティーザー画像を180度回転させると、車のリアのように見える。大きなウイングがあり、その下に横一文字のライト、ナンバープレートのすぐ下あたりに噴射口のようなものが4つ並ぶ。ファンが作った予想レンダリングもいくつか紹介された。角張ったデザインのもの、マフラー4本出しのような位置に噴射口を置いたもの、シンプルなものなどである。話者は、大きなウイングと一文字ライトは確定しているようだと見ており、スポーティーな車になることは間違いないと述べる。

「スラスター」説の根拠:特許とSpaceXの技術

話者が性能面のヒントとして挙げるのは、テスラが約2年前に出した特許である。車の底面にファンのような装置を4つほど付ける内容で、ティーザー画像の「4つの噴射」と数が一致する。話者はこれを「絶対にスラスターだよね」と受け止めている。

話者によると、マスクは以前から、SpaceXの技術を転用してスラスターを付けると語っていた。ジェット噴射で後方にガスを出して強い加速を得る仕組みで、マスクは「ガス」と言っていたが、話者はおそらく圧縮空気だろうと推測している。話者はこれを映画『ワイルド・スピード』のニトロのようなノリだと例え、「ちょっと反則」とも評した。

さらにマスクは、ホバリングする、つまり軽く浮く可能性にも触れていたという。話者は何十メートルも浮くわけではないだろうと考えつつ、そうなれば車なのか空飛ぶ車なのか分からない領域に入ると述べる。一方で、1.5〜2トンあるEVを浮かせるには相当な推進力が要るため、それをどう実現するのかは分からないとも言う。噴射の仕組みについても、特許のようにファンで噴くのか、どこかにコンプレッサーを置いて4か所から圧縮空気を出すのかは分からないとしている。浮くのであれば車体下にもスラスターか大型ファンがある可能性が出てくる、というのが話者の整理である。

ダウンフォースとファンカーという発想

話者はもうひとつの可能性として、ダウンフォースへの応用を挙げる。高速で走ると車体の下を大量の空気が流れ、流体力学的に車を浮かせる揚力が生じる。スポーツカーはウイングで下向きの力を加えてこれを打ち消し、タイヤを路面に押し付ける力を増やしてグリップを高める。話者はこの一般的な仕組みを説明したうえで、既存の競技用車両を例に出した。

その車両は、車体の下に巨大な吸引ファンを備え、掃除機のように車を地面に貼り付ける。話者によると、吸引力は車の重量をすべて支えられるほど強く、天井側に逆さまにしても離れず、その状態で少し走れるという。ミニチュアやラジコンではなく、実物大のサーキット用車両として存在すると話者は紹介している。

ここから話者は次のような仮説を立てる。後方へジェットを噴射するには空気を吸い込む必要がある。その吸い込む力を車体下で使い、吸った大量の空気を後ろから高圧で吐き出せば、強いダウンフォースと後方への推進力を同時に得られるかもしれない。これは話者の推測であり、テスラがこの方式を採ると示す情報が紹介されたわけではない。

SpaceX施設での目撃情報

話者は、今年4月頃にSpaceXの施設で実験らしき様子が目撃されたという情報も紹介した。映像にはロードスターのようなシルエットの物体が写っている。施設の高さは50メートルほどありそうで、影を見る限りかなり上まで上がっているようにも見えると話者は言う。ただし、本当に浮いているのかは「分からん、マジで」と判断を保留している。

浮く高さについて、話者自身は10センチほどのホバリングがせいぜいだと考えている。一方で、テスラならもっと大胆なことをする可能性もあるとして、半ば冗談めかして「30メートルぐらい」という例も挙げた。根拠としては、ファルコンやスターシップに使われているのと同じスラスター技術を使うとマスクが明言していた点を挙げる。数百トンの宇宙船の姿勢制御に使う技術なので相当強力なはずだ、と話者は述べる。ただ、それで本当に浮くのかは分からないとしたうえで、2週間後のライブストリームで答えが出ると締めくくった。

「人間が運転する最後のテスラ」になるかもしれない

話者は、ロードスターがテスラにとって久しぶりの新車であることにも触れた。話者の説明では、モデルSとモデルXは終了しており、現在の乗用車ラインナップはモデル3、モデルY、サイバートラックの3車種になる。サイバーキャブはロボタクシーなので除外している。そのうえで話者は、ロードスターが人間が運転して楽しむための最後のテスラ車になるかもしれない、という見方を示した。

発表イベントの招待状はすでに届き始めており、話者はおそらく予約者に送られているのだろうと推測している。会場はテキサス州だが、本社とは別の場所だという。ただし、2000万〜2500万円する車なので気軽に買える人は限られる、と話者は付け加えた。

欧州で公開された新型Semi

2つ目の話題はテスラSemiである。Semiは大型の商用トラクター、つまりトレーラーを引く頭の部分にあたる。話者によると、アメリカではペプシやポテトチップスのメーカーなどが導入しており、倉庫間輸送に使われている。今回はいわばバージョン2の新型で、欧州の基準を満たしたうえで改良が加えられ、リース提供が始まるという。話者はドイツあたりと推測しているが、欧州の展示会で実車が公開され、車内に入って触れる状態だったため、多くの動画が出回った。

話者はまず外観を評価する。今どきのテスラに共通する横一文字のヘッドライトと、ぬるっとした宇宙船のような形は、従来のトラックとは違うという。

コックピット:中央の運転席と大型画面

話者が特に強調したのは車内である。一般的なトラックは左右に2人乗れる構成が多いが、Semiは運転席が車内の中央に1つだけ置かれ、その左右に画面が配置されている。

運転席側の画面には、カメラ映像がリアルタイムで表示されるほか、各種の設定メニューが並ぶ。反対側の画面では、地図、Spotifyなどのエンターテインメント、Bluetooth設定などを扱える。話者は、運転手を囲むこのコックピットデザインを「いけてる」と評価した。

従来のトラックはメーター類が多く雑然としていたが、Semiではトラック特有の機能もすべて画面に集約されている。話者が挙げたのは、ラッチロック、坂道でのホールド機能、スリップスタート、タイヤの空気圧監視、圧縮空気式ブレーキのタンク容量表示などである。空気圧については、トラックではパンクに気づけないことがよくあるので重要だと話者は説明する。停車中の映像では、モデル3などと同様に、画面からライトの操作やフランクの開閉、充電ポートの開閉ができる様子も紹介された。

話者は以前、実際にSemiを見て乗ったことがある。そのときと比べるとUIが大きく変わっていたという。

シートの変更点

シートのデザインも、話者が以前見たものとは違っていた。上半身を包み込むような形状になり、リクライニングは電動だという。話者は、長時間座っても疲れないことを意識した設計なのだろうと推測している。ベンチレーションの有無は分からないとした。

話者が以前乗ったSemiのシートは、空気圧で上下するタイプで、座るとわずかに沈み込む感覚があった。新型が電動式に変わったのかどうかは「ちょっと分からない」と留保している。

充電網:メガチャージャーとベースチャージャー

欧州展開に合わせて、充電ネットワークについても発表があった。話者によると、大型トラックは倉庫間、港と倉庫、支店と倉庫など走るルートが決まっているため、決まった場所に充電拠点があれば問題ない。そのためテスラは、事業者と一緒に充電拠点を作ろうと呼びかけるページを公開しているという。

Semi用には2種類の充電器が用意される。ひとつはメガチャージャーで、1.2MW級の超急速充電器である。30分で約60%まで充電できる。もうひとつはベースチャージャーで、モデル3やモデルYのスーパーチャージャーと同じ120〜125kW程度で充電する。4時間で約60%まで充電できるので、運転手が仮眠している間に充電するといった使い方を想定している。

価格はメガチャージャーが高く、ベースチャージャーが安いという。話者はその理由を次のように推測する。大出力を出すための設備(キュービクル)には高価なパワー半導体をふんだんに使う。一方、ベースチャージャーは乗用車向けのキュービクルを流用し、1000Vに対応させる改造を加えた既存の開発済みスーパーチャージャー(V2など)を使えば、安く作れるのではないか。話者はこれをあくまで推測として述べている。

Semi導入の経済性と自動運転への期待

話者は、テスラが車両と充電ネットワークをセットにして法人向けに展開し始めた段階だと見ている。欧州に加えて、日本にも来る可能性があると考えている。

導入のメリットとして話者が挙げるのは3点である。まず、車両と充電設備をすべて込みで試算しても、10年単位で見れば既存のトラックより大幅に安くなるだろうという見立てで、燃料より電気のほうが安いことを理由に挙げる。次に、100%EVであることがCO2削減というCSR面で企業にとって利点になる。そして、運転手が楽になる。

最後の点について、話者はSemiのカメラ配置に注目する。FSDと同じ配置で8台以上のカメラが付いているように見え、将来FSD対応を見込んだ構成だと話者は受け止めている。いまSemiを導入しておけば、将来オートパイロットで運転手の疲労を減らせるし、FSDが来れば無人の輸送トラックに切り替えられる。こうした提案であれば経営者は導入したくなるはずで、それが意欲をかき立てているようだ、と話者は述べる。日本への導入時期は分からないが、広がってほしいと話者は話した。

Waymo、東京で2027年にサービス開始へ

最後の話題はWaymoである。Waymoは2025年4月から東京で実証実験を続けていたが、商用運行の開始時期は明らかにされていなかった。今回Waymoが公式プレスリリースを出し、日本交通およびGOを協業相手として、2027年に東京で導入すると発表した。

話者は、「2027年」は言い換えれば2027年12月31日までを意味するため、まだかなり時間があると指摘する。そのうえで自身の予想として、2027年春までには始まると述べた。根拠として話者が挙げるのは、来年1月に自動運転に関する大きな法改正の準備が進んでいるらしいという情報で、それを皮切りに一気に動くのではないかと見ている。

映像では、東京の狭い道をWaymo車両が走る様子が紹介された。駐車車両がいる道、電柱の脇、踏切、左右を歩行者が行き交う道などを難なく通過している。話者はこれを、東京の狭い道でも問題なく運転できることが示された例として受け止めている。

タクシー会社との連携という形

Waymoが単独ではなく日本交通と組む理由について、話者は、日本ではタクシー業界の存在が大きく、Waymo単体での商用運行は難しいためだと説明する。話者はこれを「しょうがない部分もある」としつつ、自動運転が来ること自体は大きな前進なので応援したいと述べた。

配車はGOアプリのほか、Waymoの公式アプリからもできるという。話者は「GOが嫌い」と率直に述べ、おそらく裏側は同じシステムだろうと思いつつも、自分はWaymoのアプリで配車したいと話した。

話者によると、日本の自動運転タクシーには、Waymoと日本交通の組み合わせのほかに、Uberと日産の連合もある。Uberは日の丸交通と組むのではないかと話者は述べている。タクシー会社を巻き込みながら自動運転を日本に広げようとする動きは、今年末から来年にかけて目が離せないテーマだとして、話者は今後も情報を追い続けるとした。