小田切ヒロが半顔で比べる、クッションファンデーションの「NG塗り」と「プロの塗り方」

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概要

ヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロが、クッションファンデーションの「基本のき」を解説した動画である。小田切は、塗り方に唯一の正解はないとしつつ、クッションファンデーションの特性を生かした塗り方はあると言う。モデルの鈴木友菜の素顔を使い、半顔を初心者がやりがちなNGの塗り方、もう半顔をプロの塗り方で仕上げて比べた。使ったのは両側とも同じセザンヌのクッションファンデーションである。

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プチプラ製品を選んだ理由と製品の特徴

小田切がセザンヌを選んだのは、デパコスでもプチプラでも、どんなクッションファンデーションでも美しいベースメイクは作れると証明したいからだという。プチプラでもデパコス級の肌を作るテクニックを広めることが目的だと説明している。

小田切によると、この製品は一度にしっかり付ければきちんとカバーできる。薄く何度もタッピングすれば、軽くエフォートレスに仕上がる。そのため、しっかりカバーしたい人にもナチュラルに付けたい人にも合う。付属スポンジは先が少し尖った形で、目の下、小鼻の周り、口周りといった細部にもファンデーションを密着させやすいという。

NG例1:ファンデーションの取り方と量の確認

最初のNGは、スポンジをパフに強く押し込んで取ることだ。これでは取り過ぎになると小田切は言う。使い続けて表面から取りにくくなったら、押し込むのではなくクッションを裏返すよう勧める。裏側にはファンデーションがたっぷり残っているので、優しいタッチでも十分に取れる。

取った後、どれだけ付いたかを確かめずに肌にのせるのもNGである。手の甲で確認する。手が汚れるのが嫌なら蓋の裏を使う。

NG例2:塗り始めの位置と叩き方

最初のタッチを顔の外側に置き、そこから外へ向かって広げるのはNGだという。外側からカバーすると顔が膨張して見えるからだ。叩く力も問題にしている。顔が動いてしまうほど強く、皮膚を持ち上げるようにタッピングするのは避ける。小田切によれば、肌が動かない程度の力でトントンと叩くのが正解だ。

スポンジを擦りながら外へぼかすのもNGである。クッションファンデーションはタッピングで付けることを前提にした作りなので、スポンジを滑らせず、必ずタッピングで肌に密着させるよう求めている。

NG例3:悩みのある部分を直接厚く覆う

小田切は、気になる部分をそのまま厚くカバーしようとするNGをいくつも実演した。

  • 口周りが荒れているからと、そこに直接ファンデーションを置く。
  • ほうれい線の影が気になるからと、線の上をタッピングし続ける。小田切によると、これはほうれい線が割れて見える原因になる。
  • 人中をしっかりカバーする。間延びした印象になり、老けて見えるという。人中には、全体をカバーした後にスポンジに残った少量を叩き込めば足りると説明している。
  • 目の下を際からタッピングして隠す。際には、頬の「ビューティスポット」に置いたファンデーションをグラデーションで運ぶのが美しく見えるポイントだという。
  • 毛穴が気になるからと、ずっと叩き続ける。毛穴はまっすぐ開いているとは限らず、下向きに開いている場合もある。叩き続けてもその瞬間に蓋をしているだけで、数分すると目立ってくると小田切は言う。

肌をきれいにしようと顔全体に同じ量を付けると、立体感が失われる。小田切は、この段階で「お面」のようになり、肌がきれいすぎるという印象になったら失敗だとした。ファンデーションは肌をきれいに見せるだけでなく、立体感を捉えながら付けるものだ、というのが小田切の立場である。

NG例4:まぶた、眉、おでこ、フェイスライン、顎

まぶたのくすみやくぼみを隠そうとしっかり塗るのもNGだという。このとき、まつ毛にもファンデーションが付きやすい。まつ毛にファンデーションの油分が残っていると、マスカラをきれいに仕上げても落ちてしまうと小田切は指摘する。

おでこのファンデーションが眉にかぶるのも避ける。夕方になると眉が消えるという人について、小田切は原因をこう説明する。眉の中の油分やパウダーでのセットが足りないこともあるが、一番の原因は、スキンケアの油分に加えてファンデーションが少し眉にかかり、その油分が眉の中に入ることだという。

おでこを均一にカバーするのもNGである。額が広く見え、あか抜けない印象になるという。小田切は、いわゆる「芋っぽい」印象は、おでこにファンデーションがしっかりのり、強くツヤ光りしている状態から来ると言う。そのため、おでこの下地やファンデーションは頬の2分の1以下にするのが正解だとした。

フェイスラインをしっかりカバーし、「顔はここまで」と境目で止めてしまうのもNGだ。顎については、真ん中が一番重いと美しいフェイスラインに見えるという。最初のタッチを顎の横のほうに置き、そこからしっかりカバーすると顎が広く、四角く見える。最初のタッチは唇の真下の中央に置き、そこから斜め方向に少しずつぼかすのが正解だとした。

NG例5:道具と手の清潔さ

蓋やケースの周りにファンデーションが付いたまま、スポンジも汚れたまま使うのもNGとして挙げた。コスメを汚く扱う人は美しいベースメイクができず、コスメをきれいに使う心も大切だと小田切は言う。塗っている最中にあちこち触るのも避ける。手には目に見えない菌がたくさん付いていて、その手でベースメイクをすれば菌を植えることになる、というのが小田切の説明だ。道具も手も清潔に保つことが欠かせない条件だとした。

NG側の仕上がりと「隠しっぱなし」のたとえ

NG側を仕上げた後、小田切は初心者の塗り方の問題をまとめた。初心者は薄く付けているつもりでも、顔全体を均一にカバーしていることが多い。均一に付けたベースメイクは肌こそきれいだが、骨格が失われ、その人らしい個性が消える。小田切はメイクアップを、その人の個性を引き出し、パーソナリティを内側から引き立てるための手段と位置づけている。だから骨格を消してはいけないという。

均一に塗った結果は「能面」のようになり、立体感がなくなる。目は小さく見え、眉が消える条件もそろう。ほうれい線や口周りのしわまでしっかり覆うと、笑ったときのしわがそのまま刻まれる。撮影中に鈴木が笑ったため、実際にその状態が現れ、二人で確認する場面もあった。

小田切はこれを人生にたとえた。隠せば隠すほど、あとからひび割れのように粗が出てくる。人生には山も谷もあり、谷のときには顔がくすんだりシミが目立ったりするので、隠さなければいけない時もある。それでも隠しっぱなしにすれば、臭いものに蓋をしたのと同じで、いずれ匂い、ひび割れ、すべてさらけ出される。小田切は、そういう人をたくさん見てきたと話す。隠すべき時は隠し、隠さなくていい時はさらけ出す。そのバランスがクッションファンデーションのテクニックにもつながるという。

プロの塗り方:ブラシで取り、量を確かめる

もう半顔では、同じ製品をプロの方法で塗った。付属スポンジでも仕上げられるが、プロはブラシを使うという。使ったのは密度の高いファンデーションブラシで、小田切によると、このタイプはトントンと取ったときにファンデーションを均一に取れる。取った後は、蓋の裏か手の甲でどれくらい付くかを確かめ、もう一度取ってから塗り始める。

最初のタッチは基本的にビューティスポットに置く。ただし、ニキビ、肝斑、シミなど一番カバーしたいものが別の場所にある人は、そこを最初のタッチにする。リキッドやクリームのファンデーションならここからさっとぼかすが、クッションファンデーションでは最初のタッチからぼかさない。ブラシをスポンジのように使ってタッピングし、まずカバーしたい部分をきちんと覆う。そこから顔の中央へ向かって、自然にフェードアウトさせながらカバーを広げていく。

頬と小鼻:重ねる場所と毛穴へのなじませ方

ファンデーションが足りなくなったら取り直し、次にカバーしたいパーツに移る。どこを選ぶかは人それぞれだという。小田切によれば、肝斑は1回ではカバーしきれない人が多いので、その部分からもう一度重ねる。2回重ねるとハイカバーになり、シミや肝斑が隠れやすいという。そこから、あまりカバーの要らない部分へ向けてタッピングしていく。

小鼻の周りは、赤み、くすみ、毛穴の開きがある人がほとんどだと小田切は言う。ブラシなら普通に叩いてもきれいにカバーできるが、毛穴はきれいに開いているとは限らない。そこで、取り直したブラシで均一にタッピングしつつ、下から上にもタッピングする。さらに、魚を釣る竿を振るようにブラシを上下左右に小さく動かす。蓋をするのではなく、毛穴の中にフィットさせるのがポイントだという。薄く付けているだけで、ファンデーションの量はNG側の3分の1になると小田切は述べ、それでもこれだけきれいにカバーできると示した。

人中、口周り、顎:少量とグラデーションで形を作る

ブラシに残った分は人中に広げる。人中はファンデーションを極力薄くするのが絶対条件だという。そのまま口周りにも軽く付ける。

顎は、最初のタッチを唇の真下に置いてタッピングし、そこから横ではなく口角に向かって運ぶ。小田切によると、口角の部分にファンデーションがきちんとのっていると、自然にリフトアップして見える。この部分を重くした後、下へグラデーションをつけると、顎がシュッとした印象になるという。

ここで小田切は、ファンデーションは厚みで顔を膨張させることもあれば、グラデーションで顔をシェープすることもできると説明した。グラデーションで付けるとは、均一に付けないということだ。プロは「均一に見せながら均一には付けない」。必要なところにだけのせて、確実に捉えていく。小田切はこれを「人生の出会い頭と一緒」だとたとえた。

目の下、おでこ、耳

顎の後、ブラシにわずかに残ったファンデーションを目の下に軽く滑らせる。目の下は薄くカバーされていることが条件だという。目元のくすみや赤みが透けている状態は生かせることが多く、あえて残すのも魅力の一つだと小田切は話す。

おでこは、どんなメイクのルックでも最初のタッチを必ず同じ一点に置くという。重くすれば膨張するが、膨張させてよいのはその場所だけだと小田切は言う。そこを起点に額が球体のように丸く見えることが条件なので、タッピングしながら外へ外へとぼかす。スポンジで薄くぼかすのは難しいが、ファンデーションブラシなら簡単にグラデーションが作れるという。生え際まで薄く入れ込むのがポイントだ。ただし、髪の毛にファンデーションが付くほどなら付けすぎで、限りなく薄く持っていく繊細なグラデーションがプロの正解だとした。最後に、ほとんど残っていないファンデーションを耳にさっと付ける。一瞬で終わる作業だが、これでバランスの取れた均一感のある肌に仕上がるという。

立体を補う塗り方:こけた部分とフェイスライン、まぶた

小田切は応用として、顔の外側に影が入ってこけて見える人向けの塗り方も示した。くぼみの一番深いところからファンデーションをのせてタッピングし、いったんその部分を膨らませる。次に、影につながる部分にタッピングし、下へ軽くぼかす。

フェイスラインは、顎を上げてもらい、ブラシに残った分を軽くぼかすだけにする。「付いた」と感じるほどなら付けすぎで、ブラシに付いている分を薄くこする程度でよいという。一番濃い場所から少しずつ薄くなるグラデーションを作ることが、美しい立体感につながると小田切は説明する。

最後はまぶたである。小田切によると、まぶたの皮膚は頬よりずっと薄く、卵の薄皮ほどと言われる。引きずったり引っ張ったりすると傷を負うほど繊細なパーツだという。そのため、ほぼ何も付いていないブラシで、目を閉じてもらってから細かくさっとさする。仕上がりはくすみが取れつつ、少し透けている。この透け感がその人らしさや色気、血色につながると小田切は話す。

比較の結論:量は3分の1以下、パーツごとに量を変える

半顔を並べて、小田切はNG側は「面」になり、プロ側は立体的になっていると述べた。一つのクッションファンデーションでも、付け方、のせ方、量によってこれだけ違いが出る。実際に使った量も、プロ側はNG側の3分の1以下だったという。全体としては均一感のある質感だが、パーツごとに量を変え、骨格を捉えながら肌を作っている、というのが小田切の説明である。

小田切は、ファンデーションは肌をきれいに見せるだけでなく、立体感と骨格を引き立て、その人らしい個性を引き出す手段だと繰り返した。だから適当にのせないでほしいという。視聴者の悩みや塗り方を聞くと、クッションファンデーションの付け方のせいでメイクが崩れやすくなっている例があると小田切は話す。そのうえで、基本をもう一度見直すよう呼びかけた。鈴木も、家でメイクするときに取り入れると応じて動画は終わる。