皮膚科医・友利新が「皮膚目線」で読み解く、美肌に見せる下地3品

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概要

皮膚科医の友利新は、今季は「美肌のために塗る」ことをうたう下地が増えているとして、そのうち3品を皮膚の仕組みから解説している。取り上げたのは次の3品である。

5分で読めます
  • クレ・ド・ポー ボーテのプレメイクアップ「アンペリスール」
  • エトヴォスのベストセラー「ミネラルリペアベース」シリーズのリニューアル版
  • ソフィーナ iPの「角層補水プライマー」

それぞれがどんな肌の悩みに、どんな成分や技術で応えようとしているのかを順に説明している。

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クレ・ド・ポー ボーテ:隠さずに「内部散乱光」で透明感を出す

友利によると、「アンペリスール」はフランス語で素肌そのものを美しく見せるというニュアンスを持つ言葉らしい。製品のコンセプトもその名前どおりで、下地で肌を隠すのではなく素肌を透かし、光の力で透明感を出すことを狙っているという。

友利がこの製品を皮膚科的に評価した理由は、「内部散乱光」にしっかりアプローチしている点にある。友利の説明では、肌に透明感が出るのは、光が肌の中に入り、内側で跳ね返されて戻ってくるからだ。この内部散乱光がきれいであるほど肌はきれいに見え、透明感も増す。内部散乱光をきれいにするには、キメが整っていること、潤いがあること、ハリ感があることの3つが欠かせないという。

この3条件を満たすために、同ブランドの美容液「ル・セラム」と同じ美容成分を配合している、と友利は紹介した。友利によれば、ル・セラムの特徴は肌の「OBプロテイン」に着目している点にある。肌には必要なものと不要なものを選り分けるシステムがあり、OBプロテインがしっかり働くとバリア機能とキメが整う。さらに表皮がふっくらと健康的な厚みを持ち、セラミドなどの細胞間脂質も供給されることが分かっているという。このOBプロテインを生み出す力として、「ラディアントリリーコンセントレート」という独自成分が入っている。

ル・セラムのもう一つの特徴として、友利は基底膜ケアも挙げた。基底膜の構造を支えるタンパク質ラミニン511の産生を促す成分も配合されているので、塗るだけで表皮と基底膜を一度にケアできる。友利はこれを、ル・セラムを毎日ずっと塗っているようなアイテムだと表現している。

下地なので、塗った瞬間からきれいに見えることも求められる。この点について友利は、天然のオパールと同じような光の性質を持つ結晶を人工的に作り、それを砕いて配合していることを紹介し、驚いていた。出した状態では少しファンデーションのように見えるが、塗ると輝きが増し、べたつかないという。塗った直後は保湿感から少しくっつく感触があるものの、時間が経つとすっと落ち着く。友利は、密着感と輝きを両立している点を「さすがクレド」と評し、エイジングケアや乾燥ケアをしながら素肌をケアしたい人に合うと話した。

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エトヴォス:3つの層に分けて「リペア」する設計

2品目は、敏感肌ブランドとして知られるエトヴォスの人気下地である。友利によると、6年ぶりのリニューアルだという。友利が面白いと感じたのは、「3D DPRサイエンス」と呼ばれる設計だ。上から「リペア1」「リペア2」「リペア3」として、皮膚の層ごとに修復の機能を持たせている。

1つ目のリペアは角層の修復と保護を担い、肌表面のマイクロバイオーム(肌の常在菌)に働きかける。2つ目のリペアは、5種類のヒト型セラミドで角層を満たしてバリアを強くする。3つ目は真皮に向けたリペアで、「レスペプチド」という成分が担う。友利の説明では、エトヴォスは炎症や傷ができた直後に生まれるラミニン111という物質に着目している。このラミニン111をサポートする自己修復ペプチドをヒントに、それを模して人工的に作った自己修復ペプチドがレスペプチドだという。

色については、ラベンダーベージュが一番人気だろうとしたうえで、友利は今回のピンクベージュを勧めている。1本でファンデーションのように仕上がり、BBクリームのようにも使えるからだ。塗り心地はみずみずしく軽く、ノンケミカルである点も挙げた。さらに色展開が多いため、赤みやくすみなど自分の気になる色に合わせて選べる点もポイントだと話している。

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ソフィーナ iP:角層の「めくれ」を補水で整える

最後の「角層補水プライマー」は、テカリと乾燥の両方に悩む人に向けた下地である。友利の説明では、開発の出発点は花王が見つけた現象にある。そうした肌では角層が細かくめくれており、この状態をケアする成分を配合したという。角層に水分を与えてめくれをなくし、表面が均一になったところで下地を重ねれば仕上がりがフラットになる、という考え方だ。

仕組みとして友利が挙げたのは、花王独自の超微粒子の粉体である。この粉体がめくれた部分に入り込んで整列し、その上を板のような膜が覆う。これによってめくれが目立たなくなり、表面が均一になるという。

表面を整えるだけでなく「補水」とうたう理由については、保湿成分を挙げた。肌にもともとある天然保湿因子の代表成分であるピロリドンカルボン酸ナトリウムを、ぜいたくに配合しているという。加えて、皮脂が出てきたときは微細化した特殊なパウダーが吸着し、皮脂を吸ったパウダーがさらに角層をなだらかにする。友利はこれらをまとめて、保湿を続けながら余分な皮脂を吸着し、肌をなめらかに保つ下地だと説明した。テカるのに乾燥する、乾燥するのにテカる、という肌でも一日中みずみずしく、化粧崩れも落ち着くとして、「本当に魔法のもの」と表現している。

色は従来のベージュに加え、今回ラベンダーが登場した。友利によれば、これまではファンデーション代わりに使う位置づけだったのに対し、ラベンダーは肌をトーンアップさせるイメージだという。友利自身の使い方も紹介された。スキンケアのあとすぐにこのプライマーを塗り、その上に直接ファンデーションを重ねる。友利にとってはこれで化粧崩れがなくなり、一日中乾燥知らずで生ツヤ肌が続くという。カサつくのに皮脂も出る人に特に勧めたい下地だとしている。

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下地を「肌の悩み別」に選ぶ

締めくくりに友利は、今回紹介したのは肌に対するテクノロジーを詰め込んだ下地だと振り返った。そのうえで、下地も肌の悩みに合わせて選べる時代になってきたのではないかと述べている。3品を比べると、訴求の軸はそれぞれ異なる。クレ・ド・ポー ボーテは透明感とエイジングケア、エトヴォスは層別の修復と色補正、ソフィーナ iPはテカリと乾燥の両立である。