皮膚科医・友利新が検証する2026年上半期のバズコスメ5品

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概要

皮膚科医の友利新が、2026年上半期に店頭やSNSで話題になった「バズコスメ」を取り上げ、本当に評判どおりなのか、どんな人に向いているのかを解説した。候補は複数のAIを組み合わせて「何が一番バズっていたか」を解析して選んだといい、その結果挙がった5品を順に検討している。

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アヌア アゼライン酸15インテンスカーミングセラム:ニキビ治療ではなく、脂性肌の毛穴・テカリ向け

最初に取り上げたのは、アヌアの「アゼライン酸15インテンスカーミングセラム」である。新製品ではないはずなのに、どのAIで検索しても必ず出てきたという。友利によれば、ドン・キホーテの韓国コスメ・スキンケア部門で1位とされており、SNSでも定期的に見かけるため、実際によく売れているのだろうと見ている。

口コミには「インナードライのときに良い」「皮脂が多い人に良い」といった声が多く、毛穴や皮脂、ニキビに悩む人に受けているのだろうと友利は分析する。ただし皮膚科医の立場からは、まず「ニキビを治すものではない」と断っている。向いているのは皮脂によるテカリが気になる人、脂性肌で敏感肌寄りの人、そしてベタつきが苦手で、さっぱりしたテクスチャーでアゼライン酸を使いたい人だという。

友利はこの製品の処方にも触れた。アゼライン酸はもともと水にも油にも溶けにくく、配合が難しい成分である。クリニックで使うアゼライン酸製剤はクリーム状のものが多く、シャバシャバした液状のものは意外と少ない。この製品については、水酸化ナトリウムと混ぜてイオン化しているのだろうと推測している。

一時期「実際には15%入っていないのではないか」と話題になったことにも言及した。友利は、イオン化すること自体は悪いことではないと説明する。例えるなら誘導体のようにして肌に浸透しやすくするイメージであり、クリームタイプと比べれば皮脂の抑制や炎症を抑える作用、毛穴へのアプローチはある程度下がるかもしれないが、アゼライン酸の働きがまったくないわけではない。アヌア独特のさらっとした使用感は脂性肌の人に合っており、ニキビ治療ではなく「脂性肌の毛穴やテカリ」に一定の需要があるからこそ売れているのだろう、というのが友利の見立てである。

キュレル 潤浸保湿 角層深部バリア美容液:タイトジャンクションに着目した点が新しい

2品目はキュレルの角層深部バリア美容液。友利は別のYouTube動画でも深掘りしている製品で、注目点はGABOB(ガンマアミノベータヒドロキシ酪酸)という成分を配合したことだという。花王のブランド「トワニー」にはもともと別の名称で配合されていた、優秀な肌荒れ防止成分だと説明している。

仕組みについて友利は次のように説明した。皮膚のバリアには角層とタイトジャンクションという2段階がある。タイトジャンクションより上に神経の先端が伸びてくると、ちょっとした刺激でも敏感に反応するようになってしまう。この成分はタイトジャンクションを強くし、神経が伸びてくるのを抑えるのだという。

なぜこれがバズったのかについて、友利は既存のバリアケア成分との違いを挙げる。バリア機能を整える成分としてはセラミドやライスパワーNo.11などがあるが、タイトジャンクションに焦点を当てたものはあまりなかった。炎症そのものを抑え込むアプローチとは異なり、タイトジャンクションの構造を立て直すという点で、これまで敏感肌用の製品を使ってもうまくいかなかった人にとっての解決策になったのだろうと見ている。

友利自身は敏感肌ではないが、レーザー治療の後など肌が敏感になっているときもあるため、「お守り」として持っておくのは良いと話す。乾燥して敏感になっている人にも向いており、バズコスメに挙がってくるのはよく分かると評価した。

コスメデコルテ ホワイトロジスト ネオジェネシス ブライトニングコンセントレート 1.8:表皮と真皮の両方から

3品目はコスメデコルテの美白美容液「ホワイトロジスト ネオジェネシス ブライトニングコンセントレート 1.8」。バズった最大の理由はコウジ酸で、ブランド史上最高濃度、通常の1.8倍を配合した点だという。友利は「それだけでも効きそうな気がする」と述べている。

ただし友利が評価するのは濃度だけではない。メラニンを作るメラノサイトは、チロシナーゼという酵素を活性化させてメラニンを黒くしていく。コウジ酸はこのチロシナーゼの活性を抑えるため、基本的には表皮へのアプローチになる。一方でこの美容液は真皮にも目を向けているという。友利によれば、最近の研究ではシミは表皮だけでなく真皮からも「メラニンを作れ」という指令が出ているのではないかと分かってきた。従来は表皮でのシミ形成やチロシナーゼの活性を抑えればよいという考え方だったが、この製品は真皮からの指令も抑え、表皮と真皮の両方からメラニン生成を抑える点が素晴らしいと友利は話す。

友利自身も1本使い切ったといい、全体の透明感を上げたい人や、表皮だけでなく真皮のケアもしたい人に勧めている。

ビオレ おうちdeエステ ディープクレイ洗顔:「1回で取れる」ものではない

4品目はビオレの「おうちdeエステ ディープクレイ洗顔」。花王には「角栓崩壊技術」があり、技術のリリースが出た瞬間から「どの商品に入るのか」とSNSで話題になり、それがビオレだと分かって盛り上がった、という経緯を友利は紹介した。

友利の説明では、角栓崩壊技術とはpH調整剤のトロメタミンを角栓に作用させると角栓が内側から崩れていくことを発見し、それを洗顔料などに応用したものである。今回の製品はそれをバージョンアップさせたもので、トロメタミン自体は同じだが、パウダーを加えている。パウダーがかき出すことで奥の角栓も崩壊させていく、つまり角栓崩壊をさらに進めるイメージだという。角栓崩壊技術はビオレだけでなくエストやルナソールなどにも使われており、どれを選ぶべきかは別の動画で解説している。

友利はこの製品を「本当に素晴らしい」と評価しつつ、注意点も強調した。向いているのは10代・20代の若い人で、かつ角栓が気になっている人だという。また「絶対に1回で取れるわけではない」とも述べる。「使ったけど1回で取れない」というネガティブなコメントもあるが、使い続けることでかき出していくものであり、1回での効果を求めるのは難しい。一方で角栓崩壊は確かな技術なので、角栓を作らないようにする目的には良いと話す。角栓ケアをしたいが乾燥も気になるという人には、エストなど大人向けブランドの製品を勧めている。

総じて友利は、バズった理由はよく分かり「バズるべくしてバズった」としつつ、全員向けではなく若い人で角栓が気になる人向けであり、1回では取れないという点を念押しした。

アスタリフト ホワイト ジェリーアクアリスタ:なぜバズったかは分からないが優秀

最後はアスタリフトの「ホワイト ジェリーアクアリスタ」。友利自身も非常に気に入っている製品だという。ヒト型セラミドを配合しながらまったくベタつかず、名前のとおり不思議なテクスチャーだと話す。乾燥ケアやヒト型セラミドは取り入れたいがベタつくのは嫌だ、という人の間で一定の話題になったと紹介されていたという。

友利は、富士フイルムがナノ化を得意としており、本来は油に溶けやすいヒト型セラミドをナノ化してみずみずしい処方に入れたことがまず優れていると評価する。さらに注目するのが、有効成分としては認められていないものの独自の美白成分「AMA」である。友利は「名前がちょっと悪いのでは」と冗談めかしつつ、その正体はツボクサ由来のエキスだと説明した。ツボクサエキスは浸透があまり良くないため、ナノ化して特殊な形にしたうえで配合しており、メラノサイトから表皮の細胞へメラニンが受け渡されるのをブロックするのだという。

加えてアスタキサンチンには、紫外線を浴びたときにシミやシワの原因となる活性酸素を除去する働きもある。ナノ化したヒト型セラミドで保湿してバリア機能を整え、AMAでメラニンの受け渡しを抑え、アスタキサンチンで活性酸素を除去する、という組み立てを友利は「素晴らしい」と評した。ただ、この製品がなぜバズったのかは分からないとも正直に述べ、使ったことがない人には試してみる価値があると勧めている。

残された候補と今後

友利によれば、AIに聞くとまだ他にも候補が挙がっていたため、好評ならパート2を検討しているという。また、AIの選定には偏りがあるかもしれないとして、今回のAIには引っかからなかったが解説してほしい製品があればコメント欄で知らせてほしいと呼びかけて動画を締めくくった。