テスラのチップ工場「Terafab」公式パースに映る“工場の街”と、Powerwall 3日本上陸・欧州FSD・Robovan特許

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概要

この動画では、テスラ関連の4つの話題を取り上げている。中心は、テスラがSpaceX、xAIと共同で建設を進めるチップ工場「Terafab」の公式イメージ映像である。話者はこの映像を「工場というより街」だと評し、単なるチップ製造拠点にとどまらない施設になるのではないかと予想する。そのほか、日本でのPowerwall 3の正式販売開始と補助金対象化、欧州でFSDが高速道路の料金所を通過した映像、Robovanの意匠特許取得を紹介している。

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Terafabとは何か:テスラ・SpaceX・xAIのAIチップ工場

話者によれば、Terafabはテスラが今後SpaceX、xAIと共同で建設するAIチップの工場である。年間で数百万個規模のチップを製造する構想で、その規模はテスラのテキサス工場の10個分ほどだという。

製造するチップの用途として、話者は二つを挙げる。一つはSpaceXが大量に打ち上げる衛星に搭載するD1チップ、もう一つはテスラのOptimusやロボタクシーに使うAI5、AI6チップである。これらには年間数百万個の需要があり、それを賄うための工場だという説明だ。建設地はテキサスで、テスラの工場から少し離れた計画地になる。

公式イメージ映像に映る「工場の街」

公開されたイメージ映像は、Cybercabの映像から始まり、入口にはネオンサインのような「Terafab」の表示がある。話者は映像を止めながら細部を解説し、「工場なんだけどSF映画だ」と感想を述べている。以前公開された上空からの俯瞰パースでは規模がつかみにくかったが、今回の映像では5階建てほどの建物が並び、街のように見えるという。

映像内の車両やロボットにも注目している。敷地内をRobovanが普通に走り、左手には警備用と思われるOptimusがいて、Cybercabも走っている。工場の出荷用と思われるトラックとしてSemi(話者によれば旧型)が映り、従業員向けのマイクロバスとしてRobovanが使われているように見えるという。

奥には塔のような構造物が見えなくなるほど遠くまで並んでいる。話者は、今見ている場所が俯瞰映像の中央を通る道路の端にあたると説明し、そこから奥まで続く施設の大きさを強調する。

10フェーズで段階的に拡張、フェーズ1だけで3000人雇用

話者によれば、Terafabの建設は10のフェーズに分かれており、最初のフェーズ1だけで3000人を雇用する予定だという。映像に映っているのは最終的な完成形で、実際には端から建設を始め、需要に合わせて順次拡大していく計画だと説明する。

最終的に従業員は数万人規模になるだろう、と話者は見込む。そうなれば住居、ショッピングモール、医療機関なども必要になり、従業員のための一つの街ができあがるレベルの話だと述べ、トヨタのウーブン・シティも驚く規模だと表現した。

そのうえで、あくまで自分の予想として、Terafabは単なるチップ製造工場にはならないと話す。自動運転開発のラボのような役割を持ち、さまざまな開発が並行して行われる、巨大な複合施設になっていくのではないかという見立てである。

宇宙AI衛星「AI1」にNVIDIAのVera Rubin NVL72を搭載

話者によれば、Terafabで作るチップの半分ほどは、宇宙でAIトレーニングを行う衛星向けである。SpaceXはこの衛星を「AI1」と呼んでいる。今回、これに関する新しい発表があった。SpaceXのStarshipで打ち上げるAI衛星のプロジェクト(名称は「スターマインド」と話者は紹介)で、初期のAI1衛星にNVIDIAの「Vera Rubin NVL72」を搭載するという。SpaceXとNVIDIAが同時期にXで投稿した。

話者の説明では、この衛星の計算能力は平均175kWで、ドライヤー175台分ほどの電力をソーラーパネルで賄い、AIのトレーニングや推論を行う。通信インフラにはStarlinkを使う。テスト版の打ち上げ時期について、話者は今年末だったと記憶しているとしながらも、確信はない様子だった。

NVL72は、NVIDIAが一般的なデータセンターにも納入している既存のコンピューターパッケージだという。新開発のRubin GPUとVera CPUに加え、通信リンクのモジュール、メモリー制御などを含み、ハードウェアとソフトウェアが一体になったAIトレーニング向けの最適化パッケージだと話者は説明する。発表された図では、このモジュールが衛星の中央に6個並んで収まっている。

テスラは最終的に、Terafabで自社チップと自社パッケージを作ることを目指している。そのためNVIDIAとの関係が今後どうなるかは分からないと話者は言う。ただ現時点ではTerafabは稼働しておらず、テスラは自社のD1チップも、それを処理するパッケージもまだ持っていない。そのため取り急ぎNVIDIAと組む形になった、というのが話者の理解である。

話者が見る宇宙データセンターのビジネス的な意味

話者は、Starshipのロケット回収が成功すれば、地上にデータセンターを作るより宇宙の方が安くなるタイミングが必ず来ると考えている。現在はAnthropicやOpenAIなどAIモデルを作る企業に、データセンターを束ねて計算資源を売るハイパースケーラーが地上で商売をしている。もしSpaceXが同じ計算資源を3分の2の価格で提供できれば、みんなそちらに発注するはずだ、と話者は例え話で説明する。そうなればSpaceXに資源や富が集中する、非常に強いビジネスモデルになるという見方である。

さらに、この動向はAI衛星だけでなく、Optimus、Cybercab、市販車のModel Yに搭載されるAIコンピューターにも大きく影響するとして、話者は今後も注視したいと述べた。

Powerwall 3が日本で正式発売、補助金の対象に

2つ目の話題は、テスラの家庭用蓄電池Powerwall 3の日本での販売開始である。アメリカやカナダでは1年ほど前から販売されていたが、日本にはなかなか来なかった。

話者が最も大きいと見るのは、補助金の対象になった点だ。従来のPowerwall 2は補助金の対象外で、設置するには160万円ほどの本体価格を全額払う必要があった。今回、一般社団法人環境共創イニシアチブの認証を受けたことで、令和8年度の各地方自治体の補助金を申請できるようになった。

東京都の場合、補助金は最大120万円出ると言われている。ただし話者は、確定情報ではないので東京都の公式発表を待ってほしいと念を押している。Powerwall 3の本体価格もテスラはまだ公式発表しておらず、150万〜160万円ほどになるのではと言われているという。工事費込みかどうかも分からないため、テスラに問い合わせてほしいとしている。これらの数字をもとに、補助金を差し引けばかなり安く設置できる計算になると話者は見積もり、「めちゃくちゃ安い」と興奮気味に語った。なお補助金には予算の上限があるため、購入を考えている人は急いだ方がよいとも述べている。

Powerwall 3の機能と魅力

話者はPowerwall 3の機能面にも触れている。テスラ車を持っていれば、Powerwallと車両の充電タイミングをうまく合わせる機能が使える。将来的にはバーチャルパワープラント(VPP)の機能も備えており、アップデートや日本での体制が整えば、売電に有利なタイミングで高く売るような仕組みが組まれる可能性がある、と話者は期待する。

ハードウェア面で大きな違いとして挙げたのが、パワーコンディショナーの内蔵だ。Powerwall 2は本体にバッテリーしか入っておらず、パワーコンディショナーを別に壁に取り付ける必要があった。Powerwall 3では本体に統合されているため、ゲートウェイを付けるだけでよく、その点でもコストパフォーマンスがよいという。

デザイン面では、本体のテスラマークが夜に白く光る点を気に入っている。テスラアプリにはPowerwall所有者向けの表示が出て、充電中か、どれだけ出力しているかを確認できる。話者自身はマンション住まいのため設置できず、戸建ての人がうらやましいと話していた。

FSDが欧州の高速道路料金所をスムーズに通過

3つ目は、欧州で提供が始まったFSDが、高速道路の料金所を問題なく通過した映像である。場所はドイツかフランスか分からないと話者は言うが、ゲートは日本のETCゲートとほぼ同じ形だという。アメリカはフリーウェイが中心で料金所の概念がほとんどないが、ヨーロッパは日本と同じく料金所が多い。

映像では、直前にフォルクスワーゲンが割り込んできても車両はひるまずに進んだ。ゲートには10〜15km/hほどの、バーにぶつからない速度で進入し、通過後は複数車線が合流する中でウインカーを出しながら一番左の車線に入った。話者はこれを見て、料金所通過のトレーニングも行われていることが明らかになったと受け止めている。

日本では今年末から来年にかけてFSDが来ると言われている。この映像を見て、話者は日本の高速道路の料金所も問題なく通過できるだろうと感じたという。日本で無理だと思う場面は今のところないとしつつ、唯一気になるとすれば、杉並や練馬にあるような道幅ぎりぎりで電柱が出っ張っている一方通行の狭い道だと話した。

脱線:HW3で自動運転コンピューターが86℃に

話者は余談として、HW3でも動くとされるFSDのバージョンを使うと、一部の車両でHW3の自動運転コンピューターがオーバーヒートしそうになっているという報告を紹介した。画面では86℃に達している。100℃程度までは耐えられる設計なので問題はないのだろう、と話者は言うが、限界ぎりぎりまでチップを使っているのだろうという見方だ。

HW3には、冗長性のため、あるいはタスクを切り分けるためと言われるチップが2つ(バンクA、バンクB)載っている。報告では、そのうちチップA側が特に熱くなっているという。

原因について、話者は自分の予想だとして次の見方を示した。サービスモードの冷却水の流れを見ると、流入する水温がすでに66℃ある。おそらくスーパーチャージャーに向けてバッテリーをプレヒートしていたのではないか。プレヒート中は温かい水をバッテリーに流すが、その前に自動運転コンピューターを通る順番になっている。バッテリーのループにAIコンピューターやインフォテインメントコンピューターが含まれている以上これは仕方がなく、通常ならもっと冷えているかもしれない、という推測である。

話者は、日本でもHW3、HW4を含めてFSDが来年には来ると予想していると述べ、この話題を締めくくった。

Robovanが意匠特許を取得、2024年のコンセプトどおりのデザインに

最後の話題はRobovanである。Terafabの映像でも当然のように走っていたが、アメリカの特許当局に提出された資料から、その姿が明らかになった。話者によれば、デザインは2024年10月の「We, Robot」で発表されたコンセプトとほぼ同じで、流線形をベースにしたミニマムな造形だという。車幅が広く、後部には赤いライン、側面には白いラインが入っている。コンセプトをそのまま製造していくことになるようだ、と話者は説明する。

現時点では20人乗りのマイクロバスで、ハンドルはない。完全な自動運転用のマイクロバスとして仕立てられる。特許を出したということは、少なくともバージョン1の製造はこのデザインでいくのだろうと話者は見ている。

デザインの印象について、話者は2000年代前半ごろの東海道新幹線のように、鼻先がストンと下に落ちた形の新幹線に似ていると感じたという。動画内で歴代新幹線の画像を検索しながら、自分の記憶に残っている車両と見比べていた。

Robovanは「サービスがやってくる箱」になるか

話者はRobovanの用途にも期待を寄せる。座席を敷き詰めれば20人乗れるが、座席をすべて取り払えば、車内を映画館、カフェ、小さなアパレルショップなどに変えられる。2人乗りの乗用車であるCybercabとは異なり、サービスのほうが向こうからやってくる「箱」として機能する車になるのではないか、というのが話者の見方である。

テスラはCybercabの製造がまもなく軌道に乗る段階にあり、その次に控えるラインナップがRobovanだと話者は位置づける。意匠特許を出し始めたことから、製造の準備も着々と進めているのではないかと予想している。今後の情報はイーロン・マスクの発言やテスラの決算発表などで出てくるだろうとして、引き続き注視していく考えを示して動画を終えた。