目黒寄生虫館で聞いた「寄生虫と人間の100年戦争」 永野と成田悠輔が学ぶ寄生の仕組みと制圧の歴史
PLAYERS公式経済学者の成田悠輔がMCを務める『夜明け前のPLAYERS』に、芸人の永野が2度目のゲストとして出演した。今回は東京・目黒を歩くロケ企画で、2人は目黒寄生虫館を訪れ、館の倉持さんから寄生虫の定義、奇妙な生活環、日本がいくつかの寄生虫病を制圧した経緯、温暖化で両者の関係がどう変わりうるかまで説明を受けた。
前回の「猿」発言の後日談
ロケは、永野が前回の出演を振り返る話から始まる。永野によれば、前回この番組で成田と意気投合し「芸能界は猿だ」と盛り上がった。その勢いで他局の番組でも同じことを言ったところ、翌日には別の番組で陣内智則に「猿だ」と突っ込まれるなど、いろいろあったという。永野はマニアの間で「一連の騒動を起こしたのはこの番組だ」と言われていると話し、成田にも責任があると冗談めかして責めた。
目黒寄生虫館について、永野は名前は知っていたが来たのは初めてだった。以前所属していたホリプロが近いのに知らなかったと言い、ホリプロを辞めさせられてから目黒は「憎しみの街」だったと笑いを取る。案内役の倉持さんが「あなたも寄生虫だと思われているかもしれない」と返すと、2人は自分たちも寄生虫のようなものだと認め合った。
戦後の公衆衛生から生まれた博物館
倉持さんによれば、寄生虫館は創業71年目になる。71年前は終戦から間もない時期で、公衆衛生の状態が非常に悪く、日本国民の7〜8割が何らかの寄生虫を持っていた。寄生虫学の普及と公衆衛生の啓発のために、この施設ができた。
創業者は医師で医学博士の人物で、満州から引き揚げて目黒で診療所を開いた。長年の夢だった博物館を自分で作ったのが寄生虫館の始まりだという。
寄生虫は当時に比べれば減った。ただし倉持さんは、別の意味でのリスクは常にあると話す。アウトブレイクも起こりうるのに、むしろ意識が低くなっていて、「日本にも寄生虫がいるんですか」と尋ねる人までいる。啓発活動の意味合いは、創業時とは変わってきたという。
寄生虫の定義と、宿主なしに生きられない生き方
「そもそも寄生虫とただの虫の違いは何か」という問いに、倉持さんは条件を2つ挙げた。1つは、他の種類の生物の体に住むこと。もう1つは、栄養源やエネルギー源をその生物から得ること。この2つを満たせば寄生虫になる。そうした生活をする生物は多く、さまざまな分類群に散らばっている。
一般に寄生虫と聞いて連想されるのは、回虫や蟯虫など線形動物の仲間だ。少しマニアックなところでは鉤頭虫も身の回りにいて、サンマを食べると時々出てくる赤い虫がそれだという。
寄生虫は、寄生している宿主がいなくなると生きられない。倉持さんは、自由生活への道はすでに断たれていて逆戻りはできないと説明した。
牛に食べられるためにアリを操る
寄生虫の一生は、卵が出て、幼虫が孵化し、宿主にたかるという単純なものもある。しかし倉持さんが示した牛の寄生虫の例は、ずっと複雑だった。
卵は牛のふんと一緒に外へ出る。まず巻貝に取り込まれなければならず、巻貝の中で無性生殖をして数を増やす。その後、粘液と一緒に再び外へ出てアリに食べられる。普通のアリは地面を這っているが、この寄生虫に寄生されたアリはなぜか草の上に登ってじっとする。いわゆる「ゾンビアント」で、こうなると牛に食べられやすくなる。
倉持さんは、この寄生虫には感染できる発育段階があり、牛が卵を直接飲み込んでも感染しないと説明する。中間宿主の中で発育する必要があるからだ。寄生虫によって宿主の行動が変わる場合があるという。
生きた展示、ロイコクロリディウム
館内には生きた巻貝の展示もあり、殻の中で何かが激しく動いていた。これはロイコクロリディウムという吸虫の仲間の幼虫で、成虫になるのは鳥の消化管の中だ。幼虫は巻貝の中で活発に動いて芋虫のように見せかけ、鳥に食べてもらうのを待っている。倉持さんは「こっちだよ、食べて」と鳥にアピールしているのだと表現した。
子どもに人気のある寄生虫はいるかと聞かれると、倉持さんはこのロイコクロリディウムを挙げた。わざわざ見に来る人がいるほど人気だという。
回虫の標本の前では、永野が「1匹持ち帰ってみたい」とふざけ、「回虫が出てきたら二度とテレビに出られない」と自分でつっこむ場面もあった。
人の寄生虫は、多くが無症状
人に関わる寄生虫は約200種類いるとされ、そのうち約100種類が日本にいると言われている。倉持さんによれば、人に固有の寄生虫はそれほど多くなく、人の寄生虫はあまり悪さをしない。寄生虫が多かった時代も子どもたちは元気に遊んでいたし、回虫や蟯虫などの仲間は大半が無症状だという。病気になるのは、本来は別の動物の寄生虫がたまたま人に取り込まれた場合が多いと倉持さんは説明した。
懐かしい蟯虫検査の話も出た。2015年に廃止されたが、理由は寄生者が少なくなったからだ。ただし0にはなっていない。倉持さんは、なぜ0にならないのかが不思議だと話した。
バンクロフト糸状虫と西郷隆盛
日本で制圧した寄生虫もある。その例がバンクロフト糸状虫で、かつては日本にも普通にいた。陰嚢水腫や、皮膚が象の皮のように厚くなる象皮病を引き起こす。倉持さんは、人の寄生虫はあまり悪さをしないと言いつつ、これはうれしくない例だとした。症状は数十年、40年ほどかけて少しずつ進む。展示には葛飾北斎の絵もあり、江戸時代にこうした患者が暮らしていた様子が描かれている。
この寄生虫は蚊が媒介し、蚊に刺されることで人から人へ移る。西郷隆盛もこの症状を持っていたと言われており、倉持さんは「おおむね間違いないと思う」と話した。西郷の肖像画は存在せず、銅像はフィクションの要素があるという。大河ドラマでもこの点は描かれていなかったという話から、永野が自ら西郷役でドラマを作ると言い出して脱線した。
薬と生活環の遮断、そしてDDTの皮肉
制圧の方法について、倉持さんは2つの柱を挙げた。1つは薬で、個々の患者を少しずつ治していく。バンクロフト糸状虫の場合、ちょうどよく日本で薬ができた。もう1つは生活環をどこかで断ち切ることで、この場合は蚊を退治すればよい。
終戦後、アメリカ軍がDDTという強力な農薬を持ち込んだ。これを環境に散布するのではなく、壁に吹き付ける「残留噴霧」という方法で使った。倉持さんによれば、蚊は血を吸った後しばらく休まないと飛べないため、壁に止まっている間に足から薬が入る。
倉持さんは、ここに皮肉があると指摘する。DDTが現在使用禁止になった理由は残留性があるからで、制圧に役立った性質そのものが禁止の理由になった。
蚊はマラリアも媒介し、倉持さんは世界で最も人を殺している動物は蚊だと話す。日本はバンクロフト糸状虫を見事に制圧し、手本になっているという。リンパ系フィラリア症は「顧みられない熱帯病」とも呼ばれる。致命的ではないためあまり注目されないが、働き盛りの人が動けなくなるなど、経済的な損失は非常に大きいと倉持さんは説明した。
新しい寄生虫は生まれているのか
成田は、この10〜20年で新たに現れた寄生虫はいるのかと尋ねた。倉持さんは、人間に関わる寄生虫はある程度目立つため、ほぼ出そろって調べられており、そういう例はないかもしれないと答えた。制圧が進めば種類は減っていくだろう。ただ倉持さんは、そもそも我々がすべての虫を知っているのかがよくわからないと付け加えた。全体がわからない以上、減っているのか増えているのかもわからないという。
館のお気に入り、芽殖孤虫
倉持さんのお気に入りとして紹介されたのが芽殖孤虫だ。サナダムシの仲間の幼虫で、幼虫のまま分裂して増えるという珍しい性質を持つ。世界でまだ18例しか見つかっておらず、そのほとんどが死亡例だという。体中のあらゆる臓器に入り込むため、小さい虫なのに致死性が高い。
人間以外では犬の症例があり、治らなかったという。遺伝子解析がまだ発達していなかった時代には、牛で似た症例もあった。ただし形が変幻自在なため、形だけでは同じ種かどうか比べられない。倉持さんは、遺伝子を調べないとわからない「面倒くさい学問」だと話した。
日本住血吸虫と「寄生虫100年戦争」
日本住血吸虫も日本が制圧した寄生虫だ。日本の限られた地域にしかなく、「地方病」などと呼ばれた。主な流行地は九州の筑後川流域、岡山県と広島県の県境あたり、甲府盆地で、荒川などの流域にもあったらしく、東京都にもあったらしいという。共通点は川や湖など水の近くであることだ。
生活環はこうだ。卵が水中に放たれ、幼生が泳ぎ出て宮入貝の中で増殖する。そこから泳ぎ出た幼生が人の皮膚から侵入する。そのため、田んぼで農作業をする人たちが感染した。当時は皮膚を覆うなどの防護もしていなかった。
体内では、腸から肝臓につながる門脈に入り込み、大量に卵を産む。倉持さんによれば、卵に免疫細胞が攻撃をかけて結節ができ、それが門脈を詰まらせる。そこだけ血圧が上がり、血液の液体成分が外に漏れ出して腹水がたまる。腹水が肺を圧迫して呼吸が苦しくなるため腹水を抜くが、腹水は栄養でもあるため発育不全になる。展示の写真には子どものように見える28歳の患者が写っており、倉持さんは1900年代初頭のフィリピンの例だと思うと説明した。富国強兵の時代に「貧国弱兵」と言われ、流行地では徴兵検査で皆落とされたという。
対策として、日本で治療薬が開発され、同時に貝を減らす取り組みが進んだ。初めは貝を手で拾ったが、とても追いつかない。次に薬をまいたが、魚や殺してはいけない生き物まで死んでしまった。最後は貝が住みにくい環境にしようと、田んぼの水路をすべてコンクリートにした。広島ではこれでほぼ制圧でき、山梨でも成果が出た。山梨は範囲が広くてなかなかうまくいかなかったが、すべてコンクリートにしたという。国がお金を出し、寄生虫予防法に日本住血吸虫対策を盛り込んでもらって進めた事業で、倉持さんは人の戦争に近い歴史だと話した。
「寄生虫100年戦争」という言葉があり、発見から制圧まで100年かかった。倉持さんが強調したのは、原因が寄生虫であることの特定、中間宿主である宮入貝の発見、生活環の解明、感染経路の解明を、すべて日本人の研究者が行った点だ。山梨や広島など別々の土地で進んだ研究がつながり、点が線になったところで生活環がわかり、対策が可能になったという。
温暖化と再来のリスク
途中で抜ける予定だった成田は、最後に温暖化で寄生虫と人間の関係は変わるのかと質問した。倉持さんはありうると答えた。蚊など昆虫が媒介する寄生虫が、本来は分布していない地域に分布域を広げ、病気が起こる範囲が広がる可能性がある。ゲリラ豪雨などで水位が上がれば、水の中で媒介される寄生虫が再びアウトブレイクを起こす可能性もあるという。
だから、一度制圧したものでもモニタリングを続ける必要があり、「もう終わった」で済ませてはいけないと倉持さんは話す。根絶できるのが一番だが、蟯虫が今もなくならないように、行政が検査をやめても0になったわけではない。蟯虫は家族内で感染が起こりやすく、監視しなければまた増える可能性はなくはない。回虫や蟯虫は中間宿主が不要で、土から人、人から土へと移るだけの単純な生活環を持つ。そのため泥いじりや、人のふん尿を畑にまくようなことをすれば、また戻ってくるかもしれないという。
寄生虫に「隠れたメリット」はあるか
成田が、寄生虫には隠れたメリットもあるのではと尋ねると、倉持さんはそう考えている人はたくさんいると答えた。本当にすべての寄生虫を根絶すればよいかというと、そうでもないかもしれない。一面だけを見て制圧するという話ではなく、宿主と寄生虫の関係は我々が思うほど単純ではなく、もっと深く、互いにやり取りしているのかもしれない、と倉持さんは話した。
ミュージアムショップ
成田が退出した後、永野がMCを引き継ぎ、ミュージアムショップを訪れた。倉持さんによれば、ここはお土産コーナーではなく教育・啓発活動のためのショップだという。実物の標本を樹脂に埋め込んだネックレスはこの日から売り出したもので、同様の商品が人気だという。寄生虫ストラップや、倉持さん自身も愛用する3連キーホルダーも紹介された。
締めのコメントを求められた永野は、成田が空気を読んで普通の質問ばかりしていたと愚痴をこぼし、ロケは終わった。
前回、芸能界はサルだって言って、かなり怒られたんですよ私、これ放送されて。これはっきり言いますけど、この番組きっかけで色々あったんですよ。私この番組であなたと盛り上がって「芸能界は猿だ」っつって、そのテンションで他局ですけど、さまぁ~ずとマスコって番組で「サルだ」つった。さまぁ~ずさん、マスコさん大で、翌日、工場委員会で陣内さんに「サルだって」ってつままれたんすよ。
ここなんそれ、この番組の後なんですか? あ、いや、あなたが悪いんですよ。すげえ数字に貢献してるじゃないですか。貢献したんですけど、猿なかなんか、マニアの人は今言ってんですよ。永野の事件を起こしたのはこの番組だってんですよ。成田もかかってんですよ、マジで。
こっち、成田さん。まあどっちでもいいんですけど、こっち行ってます? こっち行ってますか。動いたんですけど、何ここ。こんにちは。こんにちは。いらっしゃい。こんにちは、倉持と申します。よろしくお願いします。目黒寄生虫館の館長です。
寄生虫館知ってました? 寄生虫、名前はもちろん。でも初めて来ました。初めてですか。寄生虫館っていうことした。永野さん近いじゃん、ここです。ホリプロ。クビになったんすよ、ホリプロだけど。近いですよね。来たことない、知らなかったですね。なんかやっぱホリプロがクビにしてから憎しみの街だったね、目黒って。そういう意味で近いと思います。
いよいよ永野さん寄生虫なんだ。違う違う違う、そういう意味じゃない、そういう意味じゃない。近くにいらしたのに。ああ、そういうことですね。あなたも結構寄生虫って思われてるかもしれないですよ。ちょっと寄生虫っぽい。まあ寄生虫ですよね、我々は。そうですか。いや、違うと思うけどな。
何がきっかけで寄生虫なんでしょうか。きっかけですか。創業71年目なんですもう。ですから71年前っていうと、戦争終わってまだ間もない頃ですよね。その頃ってものすごく公衆衛生の状態悪くて、寄生虫なんかも蔓延してて、日本国民の7、8割方に何らかの寄生虫。えっ、そんな時代ですよ。ですから寄生虫学の普及と公衆衛生の啓発、そのためにここの博物館ができた。すごいですね。
寄生虫っていうのは当時に比べたら減少した? 減りましたけれど、別の意味でのリスクというのは常にあるわけで、アウトブレイクとかね、そういうのもあるわけで。だからむしろ今、意識低くなっちゃって。低いですね。「寄生虫、日本にもいるんですか」って、そういう方いらっしゃるぐらい。いますよ。なんでちょっと、その啓発活動の意味が変わってきましたけれども。
言った通り、創業者は医師で医学博士の亀谷了先生という方が、満州から引き揚げてきて、ここの目黒の地で診療所を開いたわけ。そういう流れで、長年の夢だった博物館を自分で作っちゃえという、そういう流れでここの博物館できたんですね。へえ。
全然寄生虫わかんないですけど。じゃあ寄生虫って何ですかって話からします。寄生虫ってその実際のですよね、テレビのじゃないですよ。テレビのと我々、こういうのが寄生虫。寄生虫な、結局レポートしちゃう感じとか。こうやってますもんね、今ね。やってます、寄生虫。すごい感謝してます、寄生虫に。感謝して共存。
寄生虫と、そもそも寄生虫とただの虫の違いっていうのは。それを話さなきゃいけないよね、なんか勝手なこと言ったけど。ちょっと怒ってる。ちょっと勝手なこと。
簡単ですよ。他の種類の生物の体に住むのね、まずこれが1つ目。もう1つ、栄養源、エネルギー源はその生物からいただく。この2つクリアすれば寄生虫ということになります。そういう生活してるの、こんなにたくさんいるんですよ。これだけいろんな分類群に散らばってるんですよね。
ここはちょっと聞きますよね。だからどっちかっつったら、寄生虫って言った時に連想すんのこれ、線虫、回虫、蟯虫ね。これ線形動物と言いますけど、線虫の仲間。あとちょっとマニアックな人、ハガ虫とか。鉤頭虫って結構身の周りにいるんですよ。サンマ食べてるとさ、赤い虫出てこない? 時々いますね。あれがそれ。へえ。
で、寄生虫は寄生してるその宿主がいなくなると生きられないもの? そうですね。もはや自由生活の道は絶たれた。戻れない、逆戻りはできない。へえ。
単純な生活、寄生虫の一生ってのは、卵が出てきました、幼虫が孵化しました、また宿主にたかりました、こういう非常に単純な。これカエルにつく寄生虫ですけどね。こっちは牛とかにつく寄生虫で、肝臓にいます。で卵がうんちと一緒に外に出ます。最初に巻貝に取り込まれなきゃだめ。ここで無性生殖をして仲間を増やす。でこれから粘液と一緒に外にもう1回出ます。で次、蟻に食べられます。蟻に食べられないと牛の口に入りません。
蟻が草の上に登ってじっとしてます。普通は蟻は地べたを這ってますよね。だけど寄生されると、なぜか草の上でじっと。ゾンビアントとか言って。へえ、ゾンビアント。そうすると牛に食われやすくなるでしょ。それでめでたく牛に入るという。牛に食べられるための乗り物として蟻を使ってる。というか、発育するんですけどね、中でね。感染型のステージってのがあって、だから例えば卵を牛が飲み込んでも感染しない。あ、そうなんですね。中間宿主で発育しなきゃなんない。へえ。
宿主の行動がちょっと変わってくる場合があったりしてね。ちょうど今そこにあんだけど、すごい動いてる、分かります? そこに巻貝がいるでしょ。動いてるでしょ。ちょっと待って見てください。へえ。
これがね、ロイコクロリディウムっていう吸虫の仲間の幼虫なんですけれど、鳥のなんですよ。鳥の消化管で成虫になるんですよ。今これまだ幼虫なんだけど、鳥に食われんの待ってるわけ。それでこれ、中で幼虫が活発に動いてね、芋虫に見せかけてんの。鳥にアピールしてる。へえ。こっちだよ、こっちだよって、食べて食べて。へえ、寄生するためにちゃんと食べられるように、こう動きが落ちている。へえ。
ちなみにそこに人の寄生虫ってありますよね。あ、本当だ。これが体の中にいる場合があるんですもんね。その通りですね。これが回虫ですからね。かつては皆さん持ってらした。これまだ可愛い。可愛い。これは小さい。上にもっといいのあります。いいのがある。怖い考え方。
いいのがあるならさ、1匹持ち帰ってみたい。1匹こうやって。いやいや、嫌でしょ、回虫出てきたら。もう出れないでしょ、2度とテレビ。永野さんらしい。らしいなと思ったけど。
見た目が可愛い、かっこいい寄生虫っているんですか。昆虫とかだといかにもかっこいいのたくさんいるじゃないですか、お子さんに人気が出る。そういう寄生虫とかいるんですか。まあ人気あるのは、今のロイコクロリディウムなんかすごい人気だよ。わざわざ見に来る人いるから。
こちら、人に関わる寄生虫として展示をしておりますけれども、人に関係する寄生虫、200種類ぐらいいるって言われてるね。でそのうち100種類ぐらい日本にいるって言われてんだけども、その中でね、人の固有の虫ってのはそんなにないです。だから人の虫ってそんなに悪いことしないのよ。ほら、寄生虫がいた時代だってみんな元気に遊んでたわけだから。多くは無症状なんですよね。だから一部、たまたま動物のものが他の種類の動物に取り込まれちゃったりすると、なんか病気が起きたりするってことが多いですよね。だから回虫とか蟯虫とか鉤虫とか、この辺の仲間って大体無症状ですよ。
で昔あった、これあるじゃないですか。これ今もある? あ、懐かしい。これ廃止、2015年で廃止になりました。なんで廃止になったんですか。少なくなった。ああ、そういうこと。だけど0ではないですよ。それが不思議なの。へえ、なんで0にならないのか不思議なの。
寄生虫で絶滅したものってのもいるんですか。日本で制圧しちゃったものありますよ。ありますか。例えばこれ、どうですか。これバンクロフト。何これ。これもう日本にも普通にあった。これ日本に普通に。これは陰嚢水腫という病気ですよね。象皮病って、象の皮みたいに皮膚が厚くなってしまう。これは、先ほど人間の寄生虫はそれほど悪いことしないって言ったけど、これはあんまり嬉しくないですよね。
ただしね、これ何十年っていう経過でこうなるんですよ。少しずつ病気が進むわけ。ちょっとずつ大きくなってこうなるんですか。40年とかそういう時間かけて。へえ。どう生きてんですか。こうやって運んでたんでしょ。今これ葛飾北斎の絵ですけどね。これ江戸時代ですよね。
これは絶滅? これは制圧しました。蚊が媒介するもんですから。これはね、人から人へ行くんですよ。蚊に刺されて次の人刺した時に移ると。西郷隆盛もこの……。よくご存じです。書いてある。西郷隆盛ってこの病気になったって言われてますね。まず間違いないと思う。じゃあ銅像とかはちょっとフィクションだから。ほら着流し来てんじゃん。象皮病の絵とかないんだよね。へえ。
そこを描いたドラマ見たいっすね。西郷さんの戦のとか見てたけど、そういうのなかった。そこなんか真実とね。西郷どんパート2と、あれにも出てきたよ。ジニーも出てきたけどなかったんです。まだ描いてないですか、西郷どんのこれは。ドラマとかないと思う。見たことない。私ちょっと、いや、任せて。このチームでやりますドラマ。西郷隆盛役で。だからさ、西郷どんって言われてやります。
制圧したあれ聞きたくないの、制圧。聞きたいです、すいません。要するにね、寄生虫病を制圧しようとしてる時、まずお薬なんですよね。患者さんを少しずつよくしていかなきゃいけない。個々の患者さんにお薬をね。でこの時、うまい具合に日本で薬ができたんですよ。であともう1つは、この生活環をどっかで遮断すんの。つまりこの場合は蚊を退治すりゃいいんだよね。
で、戦争終わってアメリカ軍が入ってきたでしょ。そん時にDDTっていうさ、強烈な農薬を持ち込んだ。覚えてる? 知ってる。環境問題作り出して。そうそう。でそいつをね、残留噴霧っつってさ、こういう壁に噴霧すんの。環境にこうやってやるんじゃなくて、壁に噴霧すんのよ。そうするとね、蚊って血を吸った後しばらく休憩しないと飛べないんだった。あ、そうですよね。そうなんです。でその間に足から薬が入ってくる。そういう仕組みなんですね。それ残留噴霧って言うんだけど。
でね、これすごい皮肉な話なんだけどさ、じゃあDDTがなんで今使用禁止になったか。残留性があるから。ああ。だから今、日本もアメリカも禁止ですよね。製造も禁止ですよね。蚊ってマラリアとかも媒介するでしょ。だから結構恐ろしいですよね。だからさ、世界で1番人を殺してる動物って蚊なんです。確かにそうでしょうね。でも日本はこれ見事に制圧しましたんで、やっぱりお手本にはなってますよね。
でも今人類に悪影響をもたらしてる寄生虫って何になるんですか。マラリア。マラリアだって世界……。マラリアも寄生虫ってことになる。三大感染症の1つですよね。そうですね。で蚊ってこういうのがね、フィラリア、これリンパ系フィラリア症って言うんだけども、顧みられない熱帯病って言われていて、致命的じゃないんですよ。こういう経済的な損害は大きいんだけど、致命的ではないから、あんまり顧みてもらえない。バタバタ死ななくなりますからね。バタバタ死ぬわけじゃないけども、じっくり、こうなったらね、おっしゃった時動けないじゃない。働き盛りの人が働けなかったりするじゃないですか。そういう経済的な損失がすごく大きい。
で、寄生虫も新しい寄生虫が生まれてるんですか。どっか生まれてたりするじゃないですか。例えば過去10年20年とかで急に繁殖した虫とか。そういうのはないかもしれない。人間に関わるものってのはある程度目立つ。だからある程度一通り挙がって調べられている。減ってるわけじゃないですか、増えても……どういう意味、虫の種類。どんどん制圧してけば減ってくでしょうね、実際。だけどさ、その前にさ、全ての虫を我々が知ってるかってこと。そこがよくわかんないから、減ってるか増えてるかわかんないんだから。減ってるも増えてるもわかんないです。そういうところですよ。
さっき言ってた、お気に入りの寄生虫ですこれ。芽殖孤虫と言いましてね、条虫の幼虫なんです。サナダムシの仲間なんですよ。で幼虫で増えてしまう、分裂で増えてしまうという、こういう珍しいもので、世界でまだ18例しか見つかってない。そのうちのほとんどが死亡例ですね。この虫のせいで死んでる。そうなんですか。体中にあらゆる臓器入っちゃったりするもんで。こんな小さいくせに相当悪さする。へえ。
人間以外も死ぬことがあるんですか、これで。私が知ってるのでは犬の症例がありましたね。犬で症例があって、治んないから……。遺伝子調べるのがまだこんなんだった時代には、牛の症例、似てる症例とかありましたよ。だけどそれ本当に同じってところがね、こんだけ形で比べらんないじゃない。Aさんと Bさん同じですねとか言えないですよね。これ変幻自在だから。だからそういった意味では、ちゃんと遺伝子調べないとわかんない。めんどくさい学問ですよ。
ちなみに番組ホームページではノーカット版の配信もしています。番組が大赤字で大変です。是非皆さんカパをよろしくお願いします。
これも制圧しました、日本は。日本住血吸虫と言いましたね。名前は知ってますね。知ってる。日本の限られた地域にしかなかったんですけどね。だから地方病とかね、風土病とかっていう言われ方していて、主な浸淫地というと、九州の筑後川の流域、それから中国地方の岡山県と広島県の県境あたり、あとこの近くじゃ甲府盆地。で利根川の流域とか荒川の流域にもあったらしい。だからね、東京都にもあったらしい。
それって水の近くっていうことになるんですか。川とか湖の近くで。そう。つまり卵が水の中に放たれてね、そっから幼生が泳ぎ出て、またここ貝なんだけど、宮入貝って貝の中で増殖して仲間増やして、で泳ぎ出た幼生が皮膚から入る。皮膚から。だから田んぼで働く人たちがみんなやられた。うわあ、農作業中に。で昔はガードしたりしないじゃないですか。
小腸から肝臓に繋がる血管、門脈ってのがあんだけど、そこに入るんですよ。そうするとね、卵バンバンバンバン産むもんだから、それまた免疫が関係していて、卵に免疫細胞がわーっと攻撃をかけてね、そこに結節作っちゃうのね。虫卵結節って。それで詰まっちゃうんですよ、門脈が。そうすると血圧上がりますよね、そこだけ。それでこんな膨らみますよね。そうすると血清成分だけ外出ちゃうのね。そうするとこういう風に腹水が溜まる。すごいね。
で水溜まると肺を圧迫するもんだから呼吸できなくなるんですよね。しょうがないから腹水抜くでしょ。ところが腹水抜いちゃうと、それって全部栄養だから。うわあ。発育不足で、この人これ28歳。子供に見える、28歳。これ多分フィリピンだと思うけど、1900年代の初頭なんで。富国強兵の時代じゃない。貧国弱兵とか言われてたらしいんですけど。徴兵検査なんかやるとみんな落とされちゃう。へえ。
そんなことがありましてね。これもやっぱり同じです。あんまり効かなかったんだけど、治療薬が日本でできて、貝を減らしましょうってんで、初めは拾ってたんだけど、それはとても無理。そんな無理。で次、薬撒きましょう。今度、魚が死んじゃったり、殺しちゃいけない蛙まで死んじゃったりとか。それじゃ最後は、住みにくい環境にしましょうって言うんでね、田んぼの畔っていうのかな、水路あるでしょ、あれ全部コンクリートにして。うわあ。
広島の方はそれでもうほぼほぼ。効果があったんですね。ほぼ制圧。へえ。でもちろん筑後川も山梨県もそれもちろん成果あったんですよ。だって山梨県結構広くてね、広いところで範囲が広がったのね。でなかなかうまくいかなかったんだけど、全部コンクリートにした。全国がやったんだからね。国がちゃんとお金出してやったんだから。すごい。
じゃあこの寄生虫と戦った国が、ちゃんと寄生虫予防法っていうのにこの日本住血吸虫対策っていうのちゃんと盛り込んでもらって。人の戦争に近いですね。すごいっすね。だから寄生虫100年戦争って言葉があって、制圧に100年かかった。発見から100年かかった。
だけどさ、みんな日本人の研究者が、原因をまず寄生虫であるってことを突き止めたでしょ。それから中間宿主である宮入貝を見つけたでしょ。それでこの生活環というやつを解明したでしょ。それから感染経路も日本人でやってる。全部日本製なんですよ。でそれも山梨、それから広島県、それから菊川、全部違うところで仕事が全部繋がったところ、点が線になったところでこの生活環が分かったわけですよ。すげえ。だから対策ができたわけ。日本すごいっすね。すごいっすよ。
最後に、今日僕だけちょっと抜けないといけないんですか。もう温暖化すごいじゃないですか。温暖化で寄生虫と人間の関係って変わったりされてます? 予想。ありえると思いますね。つまり昆虫媒介の、蚊が媒介するとかね、本来は分布してない地域に新しい分布域を広げていって、で病気が起こる範囲が広がっていくなんてのはあり得るんじゃないでしょうかね。それとかゲリラ豪雨みたいに、例えば水位が上がっちゃったりすれば、そうすると水の中で媒介されるような寄生虫がまた再来、アウトブレイク再来したりする可能性もあるかなとか。
だから1度制圧したものでも、モニタリングをしていくことを進めていかないと。もう終わったで、それでおしまいではなくて。だから本当ね、根絶してしまうのが一番いいんですけど、だけどね、さっきも話したけど、回虫が今でもなくならないとかさ。行政が待って0になったわけじゃないとね。そういうのって蟯虫とかってね、割とご家族とかで感染しやすいんですよ。監視してないと、また増えてくる可能性がなくはない。
で特にね、鉤虫とか回虫とかって中間宿主いらないじゃないですか。いらないんですよ。人、土、人、土なんだよね。なもんだから単純ですよね。だからまた泥んこ遊びをするようなとか、泥いじりをするようなとか、下肥を畑に撒いちゃうとか、そういうことやっちゃうと、また来るかもしれないということ。
考えるとね、寄生虫にはもしかしたら隠れたメリットもあるかもしれない。それはあるかもしれないと考えてる人はたくさんいる。だから本当に全ての寄生虫を根絶すればいいかっていうと、そうでもないかもしれないことです。ただ寄生虫だから一面一面見て制圧っていうより、そんな単純な話じゃないのかもしんない、我々が思ってるほど単純なものじゃ。ただの宿主と寄生体、寄生虫の関係っていうような単純なもんじゃないのかもしれないよね。もっと深いのかもしれない。もっともっとお互いにやり取りしてるのかもしれない。
ありがとうございます。いやな……いいレクチャーでした。お疲れ様でした。ちょっと文言がありまして、もう1件、ここからは寄生虫の永野さんと。いや私ももう分かりました、グッズのコーナー。グッズのコーナー。あ、そうです、成田さん。お疲れ様、本当にありがとうございます。またよろしくお願いします。ありがとう。お疲れ様。ありがとうございました。MC、ここからは永野。どこ行くんですか。夜明け前のPLAYERSです、よろしくお願いします。本当にいなくなるの? 本当に戻らんの? ありがとうございます。お疲れ様。いなくなるっていう、ちょっとちょっと。
じゃあちょっとミュージアムショップ。これ全然また雰囲気違って。ここお土産コーナーですか。お土産じゃないんですね。お土産じゃないんだよ、教育活動。啓発活動のためのショップ。そうです。ネックレス。これ今日から売り出したんだ。実物の標本が本当に樹脂に埋まってるのが人気ですよね。すげえ、人気出ますよね。ストラップ、寄生虫ストラップだって。面白い。
あとね、私好きなのこれ、3連キーホルダー。私も使っております。あら、ちょっと倉持さんも使ってんだから、みんな使いやすいよ。こちら goprogoprogo。goprogopro っていう言葉もすごいっすね。倉持さん、なんで。倉持さんすごいっすね。色々そういうのもね、持ってらっしゃる。
MC途中で書いてあったんですけど、なんすかこれマジで。すいません、締めコメントだけお願いしたいです。いや締めコメントすごいっすね、この番組やっぱ。なんなんこれ。これでいいんすか。すいません、成田さんちょっと気に入ってませんでした。なんか成田さん空気読んで普通の質問してましたよね。いやがって、あいつマジで。何なんだよこれ。
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