単語帳が続かない人へ:料理を英語で実況して「英語脳」を作る1日10分ルーティン

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概要

まとまった勉強時間が取れない人や、単語帳が三日坊主で終わってしまう人は、どうすれば英語を話せるようになるのか。英語学習チャンネルを運営する話者は、この動画で「毎日の習慣そのものを英語でやってしまう」という方法を提案する。料理を実演しながら英語で実況し、その効果と続け方を説明していく。

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「英語脳」とは何か

話者の言う「英語脳」とは、英単語とイメージが直接つながっている状態のことだ。スイカを手に取り、「watermelon」という単語がスイカの日本語名を経由せず、スイカそのもののイメージと結びついている状態を指す。ちなみにこのスイカは、ふるさと納税で北海道から届いたものだという。

英語脳ができると英語がすぐに出てくるようになり、会話で言いたいことがとっさに出てこないという問題をかなり解消できる、と話者は考えている。英語脳を作るには海外にいないといけないと思う人も多いが、話者は「正直、海外にいた方がいい」と認めたうえで、それを理由に諦めるのはもったいないと言う。日本にいても、きちんとした取り組みさえできていれば英語脳は作れるというのが話者の立場である。

方法:毎日のルーティンを英語でやる

紹介される方法の結論は、料理や朝の支度、夜の支度など、毎日あるいは日常的に行うことを英語でやってしまうというものだ。机に向かって勉強する時間が取れないなら、毎日必ずすることの中に英語を入れ込む。日常に溶け込ませることが、英語脳を楽に作るポイントだと話者は説明する。

話者が料理を題材に選んだのは、料理が好きで毎日するからだ。料理をすると言うと驚かれることが多いらしい。仕事柄SNSをチェックしなければならず、スマホを見続けて疲れるなかで、料理中はほとんどスマホを見ないため、話者にとってはデトックスの時間になっているという。

第1段階:目の前の物を英語で言う

やり方は2段階に分かれる。1段階目は、いきなり文章を作るのが難しい人向けに、目の前にある物をそのまま英語で言うことだ。話者は台所に並べた食材や道具を手に取りながら、onion、cucumber、carrots(人参が複数あるので複数形にしている)、pepper、knife、cutting boardと一つずつ口に出していく。調味料ならseasoningと言える、とも付け加えた。

ここで話者が強調するのは、興味のある対象を選ぶことだ。料理が好きなら料理で目に入る食材や道具を、ゲームが好きならゲームに出てくる物を英語にすればいい。できるだけ自分が好きなものや毎日触れるものを英語にしていくことが大事だと話者は言う。

第2段階:やっていることを英語で実況する

2段階目は、自分の動作を英語でナレーションしていくことだ。玉ねぎを半分に切りながら「I cut the onion in half」と言う、といった具合である。続けるほど「これ何て言うんやったっけ」という場面が出てくるが、そこが学びのチャンスになるという。

この日の献立は春雨サラダと味噌汁で、話者は実際に料理しながら英語を口にしていく。玉ねぎの皮をむきながら「I'm peeling the onion」、鍋に水を入れて「I put water into the pot」、火をつけて「I turn on the stove」。安い豆腐を見つけたことについては「It was very cheap」と言い、48円の豆腐は久しぶりに見たとテンションを上げていた。人参の皮をむくときは「I peel the skin」と繰り返す。

切り方の表現にも触れている。「cut」でももちろんいいが、みじん切りなどさまざまな言い方があり、話者がこのとき使ったのは「chop」で、ざっくり切るような意味合いだと説明する。量が多すぎたときには「This is too much」と言い、こうした感想も英語で言えるといいと話す。きゅうりを洗って「I wash the cucumber」、端を切り落とすときは「I trim the ends」。日常の料理の中にも英語を学ぶ場面がたくさんある、というのが話者の実感だ。

なぜ動作をしながら言うと覚えやすいのか:実演効果

話者は、実際に行動しながら英語を言うことを特に勧める。その根拠として挙げるのが「実演効果(enactment effect)」だ。英単語や文を本で覚えるよりも、その動作をしながら覚えた方が圧倒的に記憶しやすいという考え方である。

「peel the skin」というフレーズを例に、話者は段階的に説明する。文字で見るより、皮をむいている動画を見た方が記憶に残りやすい。さらに自分自身がその動作をしながら英語を繰り返せば、もっと残りやすい。体の動きと単語を結びつけると数か月後の長期記憶が上がるという研究も出ている、と話者は紹介している。

理由について話者は、動作を伴うと視覚や筋肉の運動も含めて脳が刺激されるからだと述べる。単語帳では見るか聞くだけになりがちだが、料理をしながらなら匂いや音も加わり、単語を覚える要素が増える。単語と意味を1本の直線で結ぶだけでなく、動作や映像などさまざまなものとつなぎ合わせた方が覚えやすい、というのが話者の説明である。

分からない表現は調べる、ただし完璧を目指さない

味見をする段になって、話者は「味見って英語で何て言うんでしょうね」と手を止める。最初は面倒でも、分からないものは調べるべきだと話者は言う。そこに学ぶチャンスがあるからだ。調べた結果「taste」がそのまま使えると分かり、「I taste the cucumber」と言ってみる。「食べてみる」なら「I try cucumber」でもいい。

同時に話者は、難しくて正しい表現を必ず使わなければならないと思わないことを勧める。切るならcutでいいし、味見も食べるもeatやtryで構わない。最初は100%正確に具体的に伝えることより、とにかく言うこと、伝えることを意識してほしいという。

その後も卵を冷蔵庫から出して「I take out eggs from the fridge」、割って「I crack the eggs」、混ぜて「I'm mixing the eggs」、フライパンを用意して油を引き火をつけ、ハムを切る、と実況が続く。ハムについては「もっと細い方が良かった」と日本語でこぼしつつ、卵の半分は後でそうめんに使うため「I'm going to save half for later」と言っていた。動画を撮りながらの料理は思ったよりしんどい、とも漏らしている。

海外のレシピ本とレシピサイトの話

途中で話者は、お気に入りだというスヌープ・ドッグらラッパーによるレシピ本を紹介する。カロリーを気にしない「いかにもアメリカン」な料理ばかりで、オーブンを使う料理が多く、オーブンのない話者の家では一度も作ったことがないという。

余談として、話者は勉強のためにあえて海外のレシピサイトを見ることがあると話す。日本のレシピはすぐ材料が書かれて作り方に入るが、海外のサイトでは材料とレシピが最後に置かれ、前置きがとても長い。書いた人の料理にまつわるストーリーやルーツ、歴史や文化の話が添えられていることが多く、話者はこれをカルチャーショックとして面白がっている。サイトによるとしながらも、エッセイのように長く書く人もいるという。

例として読み上げたフェットチーネ・アルフレードのレシピでは、「母のレシピをアレンジして作った」「彼氏はこれが大好きで毎回フライパンをきれいにさらう」といった一文が添えられていた。料理の背景が分かったうえで作る方が人間の温かみがある、と話者は感じている。

自分専用の単語帳を作る

話者によれば、ここで大事なのは分からない単語や表現が出てきたら一度調べるか、後で調べるためにメモしておくことだ。「I cut the egg」「I cut the cucumber」だけで止まっていると、その単語しか知らないままになる。知識を更新していくことが大事だという。

こうしてルーティンを英語にし、分からないものを調べていくと、自分専用の単語帳ができる。これが良い理由として話者が挙げるのは、自分が話すときや日常会話で使うであろう単語をストックできることだ。市販の単語帳、特に受験用のものには「これいつ使うん」と思う単語が多く、無駄に難しかったり硬かったりして、日常的とは言えない、と話者は見ている。自分のことを話す場面では、自分が使う単語を優先して学んだ方がためになると考えている。

休憩:アイスの思い出を英語で

料理中に暑さで一休みした話者は、大きなアイスを容器から直接食べるのが昔から好きだという話を英語で語る。中学か高校の頃、母親が大容量のアイスを買ってくると、甘いもの好き(I have a sweet tooth)の話者は夜にお腹が空くと直接すくって食べ、毎晩のように続けていた。ある日母親が確認するとアイスが半分なくなっていて怒られ、それ以来「ネズミ」と呼ばれていたという。母親が「ネズミが出た」と言うのは、話者が夜中に何か食べたのがばれたという意味だった、と笑いながら振り返っていた。

出会う回数が一番大事

ここで話者は結論として、自分の趣味や毎日のルーティンを英語にしてしまおうと改めて述べる。単語やフレーズを覚えるうえで一番大事なのは出会う回数だという。何度も出会うほど、脳は「繰り返されているから大事な情報だ」と認識する。毎日出会うことがなければ、なかなか長期記憶にはならない、と話者は説明する。

進め方としては、まずお風呂でも料理でも何でもいいので1つのルーティンに慣れ、それから次のルーティンを追加する。最初は簡単でいいので、新しい単語をどんどん足していくイメージだという。

料理以外の例:観葉植物の世話

料理以外の趣味の例として、話者は最近はまっている観葉植物(houseplants)の世話を英語で実演する。ジャングルのようになった鉢を切り戻しながら、「It smells like nature」と言い、切った枝を水に挿したら根が出てきたので、植物好きの母と祖母にあげるつもりだと英語で話す。葉が多すぎるので切る、葉にスプレーをする、と続けたところで「肥料」が英語で分からなくなった。

こういうときこそ調べるといい、と話者は言う。調べると「fertilizer」だと分かる。Googleでも「チャッピー」(ChatGPT)でも、今は音声で発音も無料で確認できるので、せっかくなら発音も調べて練習しようと勧め、「I'm spraying the leaves with fertilizer」と言い直した。

残念な報告として、珍しい品種の植物をしばらく水やりを忘れて枯らしかけてしまったことも明かす。ChatGPTはまだいけると言ったので置いているが、ChatGPTは人を悲しませたくない傾向があって何でも肯定的に答えるので、本当かと疑っているという。母親には捨てろと言われており、詳しい人がいればコメントで教えてほしいと呼びかけていた。

まとめ:イメージで覚え、ゼロの日を作らない

完成した味噌汁と、撮影の合間に乾いてしまった春雨サラダを前に、話者は内容をまとめる。英語脳を作る鍵はイメージで覚えること。「peel the skin」のように単語と日本語を一直線に結ぶだけでなく、動作などを加えるとより覚えやすくなる。そしてルーティンを英語にするもう一つの利点は、自分専用の単語帳が作れることだ。英語を話す最初の段階では、今日何をしたかなど自分の話をする場面が多いと思われるので、受験用の硬い単語より、生活で使う単語をすぐ使えるようにしておいた方がいい、と話者は言う。生活に溶け込ませれば、まとまった時間が取れなくても比較的ストレスなく続くのではないか、とも考えている。

話者が一番伝えたかったのは、英語にできるだけ毎日触れてほしいということだ。大事なのは「ゼロを作らない」こと。忙しくて全く勉強できない日があるのは人間として当たり前だが、お風呂だけ英語でする、寝る前の支度だけ英語でするなど、少しでも触れる。まとまった時間に集中して勉強しても、その後1週間触れなければおそらく忘れてしまうからだ。

もう一つ話者が共有したのが、知人から教わった「毎日その日のベストを尽くす」という考え方だ。毎日2〜3時間勉強しろという意味ではなく、1日10分しか取れないならその10分を英語に捧げるということ。成功するアスリートが持っているマインドだそうで、調子が悪い日やお腹が痛い日でも、その日のベストを尽くす。そうした日を積み重ねれば大きな結果になる、と話者は語り、その観点から今回のルーティン英語はぴったりだとしている。

最後に話者は、まず1つのルーティンを英語にしてみるよう視聴者に勧め、自分のルーティンを英語でコメント欄に書いてくれれば文法の誤りを直すと呼びかけて動画を締めくくった。