「誰が+どうする」から組み立てる:英文を瞬時に作るための箱の並べ方トレーニング

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概要

「私は昨日映画を見に行きました」を英語ですぐに言えるか。動画の冒頭で話者はこう問いかけ、一瞬で出てこなかった人でも、英文を組み立てる「型」を練習すれば、もっと速くスムーズに文を作れるようになると述べる。話者によれば、その型はネイティブが英語を話すときの組み立て方を表したもので、文を「箱」に分けて順番に埋めていく。動画はこの型の説明と、視聴者が自分で解く練習問題を交互に進める構成になっている。

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文型を忘れ、四つの箱で考える

話者が示す型は次の順番である。

  1. 誰が(主語)
  2. どうする(動詞)
  3. 何を、もしくはどんな状態
  4. その他(おまけの情報)

学校文法では第1文型、第2文型、第3文型のように分けて教わることが多いが、今回はそれを忘れる、と話者は言う。ネイティブに英語で「第3文型ってどう作るんですか」と聞いても、おそらく「何のこと?」と返されるだろうというのが話者の見立てだ。話者によれば、ネイティブは文型や語順をそれほど意識しておらず、「誰が」と「動詞」が自然に最初に出てくる。だからまずこの二つを埋めることを考え、三つ目の箱に何かを入れるかどうかを判断し、補足情報があれば最後に付け足す、という手順を勧めている。

二つの箱だけで文を作る

最初の練習は「誰が」と「動詞」の二つだけで完結する文である。「私は寝た」は主語が I、「寝る」は sleep だが、過去形なので I slept になる。「赤ちゃんが笑った」は主語が The baby(A baby でもよいとする)で、「笑った」を過去形にして文が終わる。「うちのお母ちゃんが泣いた」は My mother に cry の過去形 cried を続けて My mother cried となる。

この段階で話者が注意を促すのが「雨が降った」だ。日本語では「雨が」が主語に見えるので rain を主語に置きたくなるが、答えは It rained である。話者の説明では、雨は人ではないからだという。天候のほか、日付や距離など、人以外のものが会話の中心になるときは主語が it になることが多い、と話者は述べる。

三つ目の箱:「何を」

次に三つ目の箱として「何を」を加える。ここでは各問題でまず視聴者に解かせ、そのあと「誰が→どうした→何を」の順に答えを確認していく。

「お前がうちのプリンを食った」は、誰が=you、どうした=ate、何を=my pudding で You ate my pudding。「うちのダチは財布を忘れた」は My friend forgot her wallet。「うちは宿題をやった」は、「やった」を動詞 did とし、何を=my homework で I did my homework。「先生がうちのことを呼んだ」は The teacher called me で、ここでは「誰を」にあたる me が三つ目の箱に入る。「弟がテレビを壊した」は My brother broke the TV である。

話者は、ここまでに扱った動詞はすべて一般動詞だったと整理し、次にbe動詞を使って物事や人の「状態」を表す文の練習に移る。

三つ目の箱:「どんな状態」とbe動詞

「電車が遅れた」は The train was late になる。主語は the train、「遅れている状態」を表すのが late で、これが最後に来る。be動詞は、主語とその状態をつなぐ役割を持つ、と話者は説明する。現在のこととして「電車が遅れている」と言うなら The train is late でよく、過去なので was になる。

同じ形で、「うちの部屋は汚い」は、主語 my room と「散らかっている」を表す messy を is でつないで My room is messy。「この問題は難しい」は This question is hard。「うちは疲れてる」は I am tired である。

「あいつ静かやな」では、あいつを男性として主語を he にし、「静か」という状態を表す語を最後に置き、単数なので is でつなぐ、という手順で説明している。

am・is・are の使い分け

be動詞の am、is、are について、話者は「ほとんどの人は特に意識せずに使い分けられている」としつつ、念のためにルールを確認する。

am は主語が I のときに使い、I am のセットになる。are は主語が複数のとき、たとえば we are や they are のように二人以上が含まれる場合に使うほか、you の場合も you are になる。is は主語が単数のときで、he is、she is、it is のように登場人物や物が一つの場合に使う。話者は「you と I 以外で主語が単数なら is」とまとめ、He is kind、She is kind、It is cold を例に挙げる。

ひっかけ問題:「暑い」

話者が「trick question」として出すのが「暑い」の一語である。形容詞 hot だけでは文にならない。暑いというのは気候の話なので、先ほどの雨の例と同じく、人以外のものが話の中心になる場合として主語に it を置き、It is hot になる。

一般動詞かbe動詞かを見分ける方法

話者は、動きを表す文と状態を表す文を瞬時に判断するにはたくさんの練習が必要だと認めたうえで、判断の目安を一つだけ示す。体が動いているか、動いていないかである。

たとえば「私は食べた」なら、食べるときには体が動くので一般動詞を使い、I ate になる。「パクった」も、盗むためには手を動かすので一般動詞 stole を使う。このように人間の体の何らかの動きが必要なときは一般動詞、そうでなければbe動詞、というのが話者の提案する見分け方である。

四つ目の箱:補足情報を後ろに付ける

最後に「その他」の箱を加える。「最近眠いな」は、誰が=I、どんな状態=sleepy で I am sleepy を作り、補足情報の「最近」を lately として後ろに付けて I am sleepy lately になる。

「うちの猫はマジで可愛い」では、まず My cat is cute を作り、「マジで」を very で表す。ただし My cat is cute very はおかしく、very は cute とセットになるので My cat is very cute になる、と話者は補足する。

少し難しい例として「うちの弟が毎朝うちのヨーグルトを食べる」を扱う。主語 my brother、動詞 eats、何を=my yogurt で My brother eats my yogurt とし、最後に補足情報 every morning を付ける。話者によれば、この every morning は文頭に置いて Every morning, my brother eats my yogurt としても自然である。

一方、「あいつはうちの前でタバコを吸っている」は、主語 he、「吸っている」で He is smoking とし、「うちの前で」を in front of my house として後ろに付ける。これを In front of my house, he is smoking と前に出すのは、大間違いではないが少し不自然だという。つまり「その他」の情報には、前に出しても自然なものと、後ろに固定しておいたほうがよいものがある。ただし話者は、このあたりにはルールがあるわけではなく、いちいち暗記しなくてよいと言う。初心者のうちはそこまで考えず、まず基本の型で文をすらすら作れるようになることが先だ、というのが話者の立場である。

必ずある箱と、なくてもよい箱

最後の例は「うちのおばあちゃんは4時に起きる」だ。主語 my grandma、動詞 wakes up で My grandma wakes up。ここで三つ目の箱には何も入れず、「おばあちゃんが起きる」という二つを合体させるイメージでよいとし、補足情報として at 4 am を付けて My grandma wakes up at 4 am とする。

この例から話者は、画面上で色分けした箱のうち、三つ目(何を・どんな状態)と四つ目(その他)は必ずあるわけではないと整理する。確実にあるのは「誰が」と「動詞」の二つで、ここは固定だと考えてよい、という。

型を覚えたあとにやること

話者は、文がすらっと出てこないと悩んでいる人は、まず「主語、動詞、何を・どんな状態、その他」という型を一度覚えてほしいと述べる。ただし、型を知っているだけではすらすら話せるようにはならない。組み立て方の前提は分かったはずなので、あとはいろいろな文を作り、アウトプットを重ねることで型が体に染みつき、文を作るスピードも上がっていく、というのが話者の考えである。

もう一つ話者が強調するのは単語だ。とっさに文が出てこない人は、語順が分かっていないというより、単語のレパートリーが少ないケースが多い、と話者は言う。並べ方を体に染み込ませることと、単語のレパートリーを持っておくことは同じくらい大事であり、組み立ての練習と並行して単語の勉強も進めてほしいと述べている。

話者は締めくくりに、英語はこのようにとてもシンプルで、ここから先は各自の取り組み次第であり、あとはやるだけだと語っている。