ハワイで「英語漬けの1日」をつくる:街中のサイン、現地の友達、店員との会話

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概要

留学やワーキングホリデー、海外旅行に行っても、結局英語を話せずに帰ってくる人は多い。英語コーチングサービス「LinkUp」を運営し、TOEIC満点を取ったというひなは、ハワイ滞在中の1日を見せながら、海外にいるからこそできる英語漬けの方法を紹介している。問いは「もし自分が英語力ゼロの状態に戻ったら、海外で何をするか」である。話者の立場は、英語の環境は自分でつくるもの、というものだ。紹介する方法の中には、日本にいても使えるものもあるという。

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「現地の人と話せ」の手前にあるハードル

海外に行くと「とにかく現地の人と話せ」とよく言われる。ただ、ひなはこれを率直にハードルが高いと認める。英語力だけの問題ではない。知らない人、しかも言葉が通じにくい人に話しかけること自体がかなりのチャレンジで、それが嫌で踏み出せない人がほとんどだと話者は見ている。

それでも諦めてほしくない、というのがひなの考えだ。そこで最初に挙げるのが、誰にでもできる方法である。

方法1:街中の英語サインを読み上げ、意味を推測する

日本と違い、海外の街には当然どこにでも英語のサインがある。それを読んでみる、声に出してみる、意味を解読しようとしてみる。これが1つ目の方法だ。動画では、ハワイの街や施設で見つけたサインをひなが次々に読み解いていく。

注意書きの例では、「Caution」は注意、「Surfaces may be uneven」は地面が平らでないかもしれない、つまり転びやすいという意味だと説明する。「Watch your step」は足元に気をつけてという意味で、よく使う表現だという。ほかにも「Restricted area」(限定されたエリア)、「Do not enter」(入るな)、「Authorized personnel only」(許可された人、つまりスタッフしか入れない)、「Do not touch」(ガラスに触らないで)などを取り上げている。

ひなは、動物園や博物館など自分の興味に刺さる場所に足を運び、そこで英語を読んでみるのも勧める。好きな分野なら読む気になりやすいからだ。展示では「Japanese giant salamander」(オオサンショウウオ)の説明に、日本での外来種の話として京都・鴨川の水系で増えたという記述を見つけ、自分の地元だと反応している。「Warning: steep trail」では、steepは傾斜があるという意味で、trailは日常会話ではあまり使わないだろうが、傾斜があるので注意ということだと読み取る。単語が全部わからなくても、だいたい何を伝えたいのかを理解するのがポイントだと話者は強調する。

語彙と文化の違いに気づく例もある。飲み物容器の分別表示では「aluminum」「plastic」「glass」などが並び、ペットボトルは「plastic bottle」と書かれている。ペットボトルという言い方は英語ではしない、とひなは指摘する。飲食店の看板では「Exit only」(出口専用)、「Sold here」(ここで売っている)、「Special mix and match 2 for $7」(組み合わせ自由で2個7ドルという割引)、「Hot and fresh」などを読んでいる。意識し始めると、街中にいろいろな英語があることがわかるという。

交通標識の「No turn on red」には最初「赤信号で曲がるな、なんて当たり前では」と反応するが、こちらでは赤信号でも右折してよいのが基本で、この場所ではそれが禁止されているという意味だと理解し直す場面もある。ひなはさらに、実際に書いてある単語にこだわらず、目に入ってきたものを英語で言ってみるのもよいと言い、「街中と遊ぶ」ような感覚で英語に浸ってほしいと呼びかける。

その後も読み解きは続く。「Smoking prohibited by law」は、prohibitedが禁止されている、by lawが法律で、つまり法律で喫煙が禁止されているという意味で、かなり厳しいのだろうと話者は感想を述べる。ロッカーの広告にある「Phone charging fast and secure」は速くて安全という意味、「Going for a swim? Lock it up」は泳ぎに行くならロッカーに入れては、という呼びかけ、「Go in and out of your locker unlimited times during your locker rental period」はレンタル期間中は何度でも出し入れできるという意味だと説明する。公園の「Feeding birds in this park is illegal」については、鳥に餌をあげると違法で、500ドルの罰金または刑務所行きになると書かれていると読んでいる。

食べ物関係では、「Waikiki Trolley」を見てtrolleyは回るもの、つまりワイキキをぐるぐる回るバスだとわかる、と話す。「Musubi」はそのままおむすびだ。ケーキ店の表示では、「Perfectly portioned for the little ones or a light treat」を、量がちょうどよく、子どもや軽いおやつにぴったりという意味だと読む。おでんの説明「Oden is a Japanese dish made with fish cakes, eggs and vegetables simmered in a light soy broth」では、brothが出汁のことで、出汁で煮込んだという意味だと解説する。ついでに値段にも触れ、しらたきが400円ほどで、ひなの感覚では日本の4倍ぐらい高いという。

さらに、レッカー移動区域の標識(ここに駐車するとレッカーされる)、横断歩道の「Push button」(渡りたいときはボタンを押す)、「Valet parking」も取り上げる。バレーパーキングは車を預けると代わりに駐車してくれる仕組みで、ここはおそらくホテルで、1回12ドルぐらいだろうと話者は推測している。「Road work ahead」は、aheadが「この先」で、この先工事ありという意味だ。レストランの「Since 1901」は1901年から営業しているという意味だろうとし、sinceは「I have been studying English since 2017」のようによく使うと付け加える。

最後の例は「Bicycles may use full lane」で、自転車は車道を全面使ってよいという意味だ。ひなによれば、アメリカでは自転車で歩道を走ってはいけない。危ないからで、何があっても歩行者優先の国だという。運転するときは気をつけてほしいと注意したうえで、サインから文化や考え方の違いが読み取れるのも面白いところだと話している。

方法2:現地の友達をつくる

2つ目は、旅行者にはハードルが高いかもしれないが、ワーキングホリデーや留学をする人には絶対にやってほしいという方法だ。現地の人と友達になる、あるいは恋人をつくることである。中でも友達になるのが一番早い気がする、とひなは言う。

ただし前提として基礎があることを挙げる。基礎を固め、ひたすらアウトプットする段階に来たなら、現地の友達をとにかくつくる。それが自分ならやることだという。今はマッチングアプリもある(注意しながら使う必要はあると付け加えている)。また、留学すれば語学学校に通うことになるが、日本人とだけつるむのではなく外国の友達をつくり、一緒にご飯やビーチに行くなど、その人たちと時間を過ごすことを意識してほしいと勧める。

動画には、実際にひなに声をかけてきた男性と出かけ、食事をしたときの映像も挟まれている。現地の人とたくさん話すのは最初はハードルが高いが、アウトプットしなければいけない環境を一番手っ取り早くつくれるので、おすすめだと話者は述べる。

道ですれ違った人と短く言葉を交わす場面もある。「Have a nice day」と声をかけ合うようなやり取りについて、こういう言葉を交わすのは素敵だとひなは感想を述べている。

方法3:店員と長く会話する(ドーナツ店での実践)

3つ目は、海外で英語を練習したいならお店に行って店員と話すことで、ひなは「かなりおすすめ」だという。やはり人と話すのが一番だからだ。この日は旅先でたまたま出会った同行者と一緒に、人気のドーナツ店へ向かう。目標は、英語で注文するだけでなく、注文以外の会話をしてみることだ。

ひなが挙げる一番簡単な方法は、店員にお店を聞くことである。「Do you have any restaurant you recommend?」のように、そこに住んでいる人に近場のおすすめを尋ねる。もう1つは「Which one is the most popular?」のようにおすすめ商品を聞くことだ。

実際の店では、一番人気を尋ねると「モチドーナツ」だと教えてもらう。ベーコンの乗ったドーナツは甘いのかと聞くと、甘じょっぱいという答えが返ってくる。モチドーナツには3種類あってどれがいいかわからなかったため、「Which one do you think is good?」とあなたの好きなのはどれかと尋ね、メープルを勧められた。買ったのはレッドベルベットとモチドーナツで、隣のおすすめの店も教えてもらったという。人気店で店員の時間をあまり取りたくはなかったが、一番人気を聞いたうえで買い、おすすめのレストランも聞けたと振り返っている。

「Have a good one」という挨拶

ドーナツ店の店員は最後に「Have a good one」と言った。いい1日を、という意味だ。ひなはこれを、英語を学んで知った素敵な文化だと感じている。日本語では店で「いい1日を」とは言わないが、アメリカではどこで注文しても「Have a good day」や「Have a good one」を必ず言われる、と話者は言う。言われたら「You too」「Thank you, have a good night」などと返す。そういうやり取りを楽しめるのも、海外旅行やワーキングホリデー、留学の醍醐味だという。

レストランでの実践:予約なしの入店と待ちリスト

夜は同行者と一緒にレストランへ行き、店で使う英語フレーズを見せていく。予約はしていなかったので、「I don't have a reservation, but I would like a table for two」(予約はないが2名のテーブルがほしい)と伝える。すると10〜15分待つと言われた。ひなはこれを「変化球」と呼び、聞き取るのがとても難しかったはずだと話す。それで大丈夫だと答えると、「Can I have your name?」と名前を、続けて「Can I have your phone number?」と電話番号を聞かれた。

ひなによれば、アメリカのレストランでは名前を呼んで案内するのではなく、基本的に電話番号を伝えておき、テーブルが空いたらメッセージで知らせる仕組みだという。携帯に通知が来るので便利だ。ひなはいつも念のため「It's a Japanese number」と日本の番号であることを伝えている。実際に待ちリストに載ったというメッセージが届き、「Reply 9 to cancel」とあった。やめたくなったら9を返信すれば待ちリストから外してもらえるのだろう、と話者は読んでいる。

注文時に使える質問

席に着くと、メニューにはピザ、メイン、肉料理などが並んでいた。ひなは、英語練習が目的なので、頼むものが決まっていても「Which one do you recommend?」「Which one is the most popular?」のように質問すると話す。英語の会話は数、つまりアウトプットの量が大事なので、とにかく話してみることが大事だという考えだ。

実際には、同行者がサーモンのサラダ付きについて尋ねたり、「How big is it?」と大きさを聞いたりしている。ひなはこの質問をサイズ感がわかるのでいいと評価する。二人はほかに練習できる質問も挙げていく。急いでいるときの「How long does it take?」、ステーキなどで店員に焼き加減を聞かれる場面、どれくらい辛いかを尋ねる「How spicy is it?」、もっと食べたいときのトッピングの追加、苦手なものを抜いてもらう「Can I have it without garlic?」などだ。アレルギーがあれば注文時に伝えておくのもよい、と付け加えている。

同行者の考え:単語だけで済ませない、恥ずかしがらない

店では、案内してくれた店員が日本人で、ひなのInstagramを見ていると声をかけられる場面もあった。

同行者は、英語を話すときの姿勢について意見を述べる。「This one」「Yes」「No」のような単語しか使わないなら、海外旅行をしている意味がない。せっかくなのでフルセンテンスで話し、「I want...」のように文で伝える。恥ずかしがらず、発音が多少完璧でなくても全然大丈夫だという。

二人は店員との距離感の違いにも触れる。こちらでは意外と店員のほうから話しかけてくれる。一方、日本の店員は自分の話をしない。気を遣うかもしれないが、話しかけてみれば相手も楽しそうにしてくれる、それも面白い文化だと語っている。

この日は、動画を見てくれていたという店員からデザートなどのサービスがあり、ひなは9000円分ほどサービスしてもらったと話している。

会計とチップ

サービスを受けると、チップをどうするかが難しいという話になる。無料で出してもらえたのは嬉しいが、その分チップを多めに払いたくなる、とひなは言う。

チップは客が自分で書き込む方式だ。合計は56ドルで、そこに加えたいチップ額を書く。今回はサービスもしてもらったので25%にし、約14ドルを払って合計約70ドルとした。ひなは日本円で1万2000円ほどと換算している。テーブル会計なので会計には時間がかかる、とも話す。記入後にもう一度待つつもりだったが、待つ必要はなく、店が勝手に持っていって後で引き落とすのだと途中で気づいた。

料理の褒め方も話題になる。美味しくなかったとしても、みんなよく「Thank you, it looks beautiful」のように見た目を褒める、と二人は話す。味には触れず、悪くても良いところを見つけて褒めるのだという。

締めくくり:チャンスは自分でつくる

最後にひなが伝えるのは、留学したのに話せない人、旅行に行ったのに結局話せなかった人にならないでほしい、ということだ。そういう人はたくさんいるが、それは自分でうまくチャンスをつくれなかったからではないか、と話者は考えている。

そうならないために、店員とたくさん話す、褒める、少しでもいいから質問してみる。こうした小さな努力の積み重ねが素敵な出会いにつながることもある、というのがひなの結論である。ワーキングホリデーや留学、旅行を考えている人には、この日使ったフレーズを身につけたうえで、海外で挑戦してみてほしいと呼びかけて動画は終わる。