35歳からの5つのエイジングケア食材と、栄養を逃さない食べ方

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概要

友利新は、35歳以降に毎日食べてほしい食材としてブロッコリー、鮭、くるみ、ブルーベリー、納豆の5つを挙げる。どの食材が体にいいかという情報はすでに多いが、友利が重視するのは「何が入っているか」だけでなく「どう食べるか」だ。髪も肌も、体を調整するホルモンも食べ物からできている。だから良い食材を良い調理法で食べることが老けないために大事だ、というのが友利の立場である。

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ブロッコリー:スルフォラファンと肝臓、女性ホルモン

友利がブロッコリーの成分として真っ先に挙げるのはスルフォラファンだ。スルフォラファンは、体の重要な解毒器官である肝臓をケアする成分だという。肝臓というと飲酒する人向けで美容とは関係ないと思われがちだが、友利はその見方に異を唱える。

根拠として友利はエストロゲンの話をする。女性らしさ、肌の水分量や弾力にはエストロゲンが深く関わっている。エストロゲンは働き終えると肝臓で代謝されて排出される。肝臓がうまく働かないとこのサイクルが回らず、ホルモンバランスが乱れて、「美肌ホルモン」とも呼ばれるエストロゲンを活用できなくなる。エストロゲンはメンタルにも直結していて、眠れない、気持ちが不安定になるといった状態にも関係する。35歳以降は急激ではないものの女性ホルモンのバランスが少しずつ変わり始める時期なので、スルフォラファンを摂ることが大事になる、と友利は説明する。

ブロッコリーにはビタミンU(別名キャベジン)も含まれる。キャベツに多い成分で、胃の粘膜をケアするほか、アレルギー反応を抑える働きもあると友利は述べる。

ブロッコリーは「茹でずに蒸す」「よく噛むか細かく刻む」

友利が「やってはいけない」とするのは、熱湯でぐらぐら茹でることだ。ビタミンUやビタミンCは水溶性なので、茹でると大量に湯に流れ出てしまう。蒸せば多少は壊れるものの、湯に溶け出す量は少ないため、蒸す調理に変えるよう勧めている。

加熱法はスルフォラファンにも関わる。スルフォラファンは食べるだけで働くものではなく、ブロッコリーに含まれるグルコラファニンがミロシナーゼという酵素と反応して初めてできる。ミロシナーゼは熱に非常に弱いため、ぐらぐら茹でると活性が失われ、スルフォラファンに変えられなくなる。この点からも茹でずに蒸すほうがよいという。

さらに、この反応は噛むことでグルコラファニンとミロシナーゼが混ざって進む。大きな房のまま調理すると噛まずに飲み込みがちなので、大きく切った場合はしっかり噛む。あるいは細かく刻んで細胞を壊し、炒め物やサラダに混ぜる。そうすればスルフォラファンが作られやすくなると友利は話す。また、房の部分だけ食べる人が多いが、茎のほうが栄養が豊富とも言われ、ビタミンUやビタミンCも茎に多いため、茎も細かく切って食べるよう勧めている。

鮭:アスタキサンチンがコラーゲン分解を抑える

2つ目の鮭について、栄養素がアスタキサンチンであることは多くの人が知っているだろう、と友利は認める。そのうえで、35歳以降の人にとってのメリットを説明する。紫外線はシミの原因になるが、友利によれば、より怖いのは紫外線が真皮に届いてMMPというコラーゲン分解酵素が活性化し、コラーゲンが切られることだ。これがたるみやシワにつながる。アスタキサンチンはこのMMPの活性を抑え、コラーゲンが切られるのを止める働きがあるという。

友利は、この作用が人を対象としたランダム化比較試験で確認されている点を強調し、唯一無二の成分だと評価する。9週間アスタキサンチンを摂ったときに紫外線によるダメージが抑制されたというデータもあるとして、暑い時期に限らず一年中、鮭を食べることを勧めている。

鮭の頭・鼻と皮にも役割がある

鮭は切り身が中心だが、頭や鼻の部分にはプロテオグリカンが含まれると友利は言う。ヒアルロン酸と同等かそれ以上に保水効果が高く、肌の線維芽細胞を活性化してコラーゲンやエラスチンの産生をサポートするとも言われ、水分量を上げながらハリのある肌をつくる成分だという。

皮にはDHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸が含まれ、炎症を抑え、血管を若々しく保つ働きがあるとされる。友利は、表皮には血管がないが、真皮の毛細血管が表皮の細胞の生まれ変わりを助けているという論文があると紹介する。血流がしっかりあることは表皮のターンオーバーにも関わるので、ターンオーバーが遅れがちな35歳以降には大切だという。そのため、鮭の皮は絶対に捨てずに食べるよう呼びかけている。

鮭は油で焼いてレモンを、面倒なら中骨缶

食べ方のコツとして友利が挙げるのは、必ず油で焼くことだ。アスタキサンチン、DHA、EPAは油と一緒に摂ると吸収が上がるとされるからだ。加熱しても変化しにくいオリーブオイルやカメリナオイルでソテーし、さらにレモンを搾る。レモンのビタミンCとアスタキサンチンが互いの抗酸化力を補い合い、酸化ダメージを抑えるので、「超最強の美肌ご飯」になると友利は言う。

一方で友利自身、鮭を焼くのは面倒で、なかなかできないと打ち明ける。そこで一人暮らしの人などに勧めるのが鮭の中骨缶だ。骨まで柔らかく調理されているのでカルシウムも摂れ、プロテオグリカンのような成分も一緒に摂れる。缶の汁にもコラーゲンやEPA、DHAが溶け出しているので、汁ごと調理に使うか、そのまま食べるとよいという。

余談として友利は、家族でアメリカに行った際の話をする。一人暮らしをしている女の子に何を食べているか尋ねると、鮭やサバの缶詰をたくさん買ってよく食べていると答え、その子の肌がとてもきれいだった。この体験から友利は缶詰の良さを改めて感じ、自分も買い込もうと思ったという。

くるみ:α-リノレン酸で慢性炎症と糖化を抑える

3つ目のくるみの最大の特徴として友利が挙げるのは、植物性のオメガ3であるα-リノレン酸が、ナッツの中で一番と言っていいほど豊富なことだ。α-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変換され、慢性炎症を抑える。肌で慢性炎症が起こるとシミ、シワ、たるみの原因になるため、体の内側から強力に抑えてくれるという。

くるみには食物繊維、ビタミンE、そして脳の興奮を鎮めてストレスを抑えるマグネシウムも多い。食事の直前に食べると、食後の血糖値の急上昇も抑えられる。友利の説明では、血糖値が急に上がると余分な糖がタンパク質と結びつく「糖化」が起こり、最終糖化産物(AGEs)ができる。これが肌の黄ぐすみやコラーゲンの変性を招き、シミやたるみ、くすみの原因になる。そのため、空腹時や食事の直前に食べられるよう小分けにして持ち歩くことを勧めている。

くるみは生・無添加を選び、渋皮ごと、ビタミンCと一緒に

選び方として友利は、生で無添加のものを勧める。α-リノレン酸は熱や光に弱く、160℃以上で加熱されると変性するからだ。また、開封後に長時間置くと酸化し、せっかく抗酸化作用の高い食品なのに酸化したものを食べることになるので、新鮮なものを選ぶよう求めている。

外側の渋皮を取り除く人も多いが、友利はそれも食べてほしいと言う。くるみに含まれるポリフェノールの9割が渋皮にあると言われるからだ。α-リノレン酸やビタミンEは中身にもあるが、ポリフェノールは渋皮に集中しているという。

鮭と同様、ビタミンCとの組み合わせも推奨する。くるみのビタミンEは強い抗酸化作用を持つが、自らが酸化すると働けなくなる。ビタミンCと一緒に摂るとビタミンEの酸化が抑えられ、常に働けるビタミンEを使えるという。サラダにくるみを入れてレモンをかけるといった食べ方が例に挙がった。さらに、くるみには植物性の鉄分も含まれるが、そのままでは吸収されにくい。ビタミンCと一緒に摂ると吸収しやすい還元型の鉄に変わるため、鉄分補給の面でも意味があると友利は述べる。

ブルーベリー:オートファジーと記憶力

4つ目のブルーベリーについて、アントシアニンは目にいいというイメージが強いが、友利は最近話題のオートファジーとの関係を取り上げる。オートファジーは不要なタンパク質を分解してリサイクルする体の機能で、体がタンパク質でできている以上、タンパク質を良い状態に保つためにこの機能が働いている必要がある。ところが35歳を過ぎるとオートファジーの機能が極端に下がることが分かっているという。リサイクルできないゴミが細胞内に溜まり、それが不調の原因になっていると言われる。アントシアニンはオートファジーを活性化し、ゴミ掃除のスイッチを入れるイメージだと友利は説明する。強い抗酸化作用もあり、エイジングケアの妨げになる酸化を抑える点も挙げる。

アントシアニンのもう一つの特長として友利が挙げるのは脳への作用だ。大人になって記憶力が落ちるのは海馬の働きが悪くなるためだが、アントシアニンは海馬に作用して老化による記憶力低下を防ぐことが分かっているという。脳の血流を上げて集中力や仕事のパフォーマンスを高めるとも言われるので、記憶力や集中力の低下を感じる人に合う成分だとする。

運動する人にも勧める理由として、アントシアニンとは別の成分(字幕では名称が聞き取れない)が筋肉の炎症を抑え、回復を早めることが分かっていると友利は話す。加えて、大人になるとスマートフォンを遠ざけて見るようになりがちだとして、目のピント調節の面でもブルーベリーを摂ってほしいという。

ブルーベリーは冷凍か加熱、ヨーグルトと合わせる

食べ方として友利が挙げるのは、冷凍して食べることと、あまり言われていないが加熱も良いということだ。アントシアニンは加熱で増えることが分かっているという。冷凍ブルーベリーを買ってそのまま食べるか、生のものを自宅で軽く加熱してジャムのようにするか、どちらでもよいとする。

さらにヨーグルトと一緒に食べることを勧める。ブルーベリーは皮ごと食べるので食物繊維が多く、腸内細菌の餌になる。これがヨーグルトと合わさると、プレバイオティクスとプロバイオティクスを一緒に摂る形になり、腸にとって良い組み合わせになる。冷凍ブルーベリーや自家製の加熱ジャムをヨーグルトに入れ、皮ごと食べる方法が推奨された。

納豆:スペルミジン、食物繊維、マグネシウム

最後の納豆について、友利は別の動画で詳しく扱っているとしたうえで、今回はエイジングケアの切り口からスペルミジンを取り上げる。スペルミジンもアントシアニンと同様にオートファジーを活性化することが分かっており、科学誌『Science』などにも掲載され、細胞レベルで古い老廃物を排出する成分だと言われているという。

納豆1パックには約3gの食物繊維が含まれ、善玉菌の餌になるフルクタンという特殊な食物繊維も豊富だと友利は述べる。自律神経を安定させるマグネシウムも多く、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンも35歳以上には必要な成分だとしている。

納豆は熱いご飯に乗せず、常温に戻し、先に混ぜる

友利は、納豆の良さを十分に活かせていない食べ方があると指摘する。一つは炊きたてのご飯にそのまま乗せることだ。納豆キナーゼは50℃以上で働きが急激に鈍り、70℃以上で失活すると言われる。炊きたてのご飯は約80℃なので、乗せた時点で納豆キナーゼは体に届いていないという。

もう一つは、冷蔵庫から出してすぐ適当に混ぜて食べることだ。冷蔵庫は5℃以下程度で、その状態では納豆菌はほとんど活動していない。納豆菌が元気に働くのは40℃前後とされ、目覚めるまで時間がかかるので、食べる10分前くらいには常温に戻しておくことが大事だと友利は言う。

最初にタレや醤油を入れてから混ぜるのも勧めない。これは栄養というより旨味のための話で、旨味成分のポリグルタミン酸はネバネバに含まれている。先にしっかり混ぜて粘りを出し、その後に少量のタレや醤油を加えると味が良くなるという。

納豆は夜に食べるのも効果的

納豆は朝食のイメージが強いが、友利は夜に食べることも勧める。納豆キナーゼの血栓溶解作用は食後10〜12時間ほど続くとされ、血栓ができやすいのは寝ている間から明け方にかけてだ。夕食で納豆を食べておけば睡眠中の血管を守り、翌朝のむくみ予防にもなるという。朝晩どちらに食べても構わないが、血液をサラサラにしたい人やむくみがちな人は夜に摂るのがポイントだと友利は述べる。

締めくくり

友利は、これら5つの食材が体にいい理由はYouTubeなどでもよく語られているとしたうえで、今回は科学的にどんな点に良いのか、どう食べ、何と組み合わせればよいのかを話したと振り返る。いずれも特に35歳以降には必須の栄養素だとして、日々の食事に取り入れてほしいと呼びかけて動画を締めくくった。