英会話は「ひとことの型」で回せる:ひなが教える50の日常フレーズと覚え方

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概要

英語コーチングを運営するひなは、この動画で、日常英会話に難しい英語はいらず、短いフレーズの「型」を体に染み込ませれば十分に対応できると主張する。動画は、5秒で英語を出すテスト、3段階の勉強法、50のフレーズの実演、忘れないための復習の話の順に進む。

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5秒テスト:「あなたの言っていることは理解しました」

冒頭でひなは視聴者にテストを出す。日本語の文を聞いて、5秒以内に英語で言ってみるというものだ。お題は「あなたの言っていることは理解しました」。

ひなによれば、この問題を5秒以内に答えられる人は意外に少ない。「理解する」は何と言うのか、「あなたの言っていること」はどう訳すのかを頭の中で組み立てているうちに時間が過ぎ、固まってしまう人が多いという。

正解として示されたのは「I got it」である。丁寧に言うなら「I understand」でもよいが、日常会話で「了解」と言いたいだけなら「I got it」、さらに短く「Got it」で足りると説明する。旅行や普段の会話を乗り切るのに難しい英語を使う必要はまったくない、というのがひなの立場だ。英語学習は多くの人が思っているよりずっとシンプルで簡単であるべきで、そういう簡単な勉強をきちんと続けられる人が伸びると考えている。

ひなは自己紹介として、20歳のときにTOEIC満点などを取ったこと、自身も英語で苦労し相当に勉強したこと、現在は「LinkUp」という英語コーチングで約2000人に話すための英語を教えてきたことを語った。

正しい勉強法1:ネイティブの音を真似て、場面を想像しながら声に出す

ひなは、日常会話を話せるようになるための勉強法を3つのステップで示す。最初のステップは声に出すことで、アウトプットがなければ何も始まらないという。

声に出すときは、できるだけネイティブの発音に近づけるよう求める。ひなの説明では、自分が出せる音は聞き取れるようになる。日本語式の発音に固執すると、結局は日本語英語しか聞き取れなくなる。だからネイティブと会話するには、彼らが出している音を自分でも出せるようにする必要がある。

もう一つの注意点は、そのフレーズが使われる場面を想像することだ。たとえば「Can you help me?(手伝ってくれる?)」なら、家のことや料理を手伝ってほしい場面を思い浮かべる。声に出しながらイメージで覚えることが大事だとひなは言う。

正しい勉強法2:素振りのように繰り返す

2つ目のステップは繰り返しである。ひなは、英語は一度読んだだけでは音も身につかず、長く記憶にも残らないと考えている。英語は暗記というより運動に近く、「素振り」だと思ってほしいという。

例として野球を挙げる。一度いいスイングができたからといって、ずっとホームランを打ち続けられるわけではない。大谷翔平でさえ何度も素振りをして体に覚えさせたからこそ上達した、と話し、英語も同じだとする。同じフレーズでも飽きるほど繰り返し、体に染み込ませることが大事だという。

正しい勉強法3:文法の塊を学び、別の文に言い換える

3つ目のステップは、フレーズの文法的な「塊」を理解し、自分で別の文に作り替えることだ。「Can you help me?」の場合、「Can you 〜?」の部分が「〜してくれる?」という依頼の型になる。この型を学んだうえで、中身を入れ替えた文を自分で作る。

ひなが挙げた例は、「タバコくれへん?」を「Can you give me a cigarette?」とするもので、ほかに「Can you open the window?」「Can you close the door?」も示した。似た形の文を量産すると、アウトプットの練習になり、新しい単語を学ぶ機会も増える。何より「Can you」という型を体に叩き込めるので、この3つ目のステップまでやり切ることが重要だとひなは強調する。

以下の50フレーズも、多くが「覚えてほしい塊」と例文の組み合わせで紹介された。

依頼・誘い・許可を求める型

最初に扱われたのは、相手に何かを頼んだり尋ねたりする型である。

「Can you 〜?」は「〜してくれる?」の意味で、後ろには動詞が入る。例文は「Can you wake me up tomorrow?(明日起こしてくれる?)」。「Could you 〜?」も同じ意味だが、より丁寧になる。例は「Could you open the door?(ドアを開けてもらえますか)」で、「ゆっくり話してもらえますか」という例も挙げられた。

「Do you want to 〜?」は「〜したい?」で、例は「Do you want to eat together?」「Do you want to drink this?」。ひなは、ネイティブの多くは「to」をはっきり発音せず、「want」とつなげて「wanna」のように発音すると補足した。「Do you have 〜?」は「〜を持っている?」「〜はある?」で、「Do you have time today?」「Do you have a pen?」が例文である。

「Are you okay with 〜?」は「〜で大丈夫?」の意味で、「Are you okay with the rain?」「Are you okay with switching seats?(席を交換しても大丈夫?)」が示された。相手に許可を取るときは「Is it okay if I 〜?」を使う。例は「Is it okay if I sit here?」「Is it okay if I leave early?」である。

「Let me 〜」は「私に〜させて」で、「Let me check.(ちょっと確認させて)」「Let me help you.」が例文だ。ここでもひなは、ネイティブは一語ずつ区切らず「let me」をつなげて発音することが多いと指摘した。

願望・義務・予定・挑戦を伝える型

自分の意思や状況を伝える型として、ひなは次のものを挙げた。

「I want to 〜」は願望を伝える定番で、「I want to try this.」が例文。発音は「wanna」になり、「I wanna go home.」と続けた。

「I need to 〜」と「I have to 〜」はどちらも「〜しなければならない」。例文は「I need to call her.」「I need to finish this today.」「I have to go now.」「I have to work tomorrow.」である。ひなの説明では、「I need to」のほうが義務感や緊張感がやや強い。ただし「ぶっちゃけ」使い分けにそれほど差はなく、ほぼ同じだと考えてよいという。「have to」もネイティブはつなげて発音すると付け加えた。

「I'm going to 〜」はネイティブの発音では「I'm gonna」になり、「〜する予定」という未来の表現として頻繁に使われる。例は「I'm gonna take a break.」「I'm gonna meet a friend.」。「I'm trying to 〜」は「〜しようと頑張っている」という挑戦中のニュアンスを伝える型で、「I'm trying to learn English.」「I'm trying to lose weight.」が挙げられた。

意見・判断・好みを表す型

自分の考えを述べる型の中心は「I think 〜」で、ひなは意見を主張するときの定番フレーズと位置づける。例文は「I think it's a good idea.」「I think she is right.」。否定形の「I don't think 〜」は「〜だとは思わない」で、「I don't think it's right.」「I don't think it will rain today.」が示された。

「I'm not sure if 〜」は「〜かどうか分からない」で、確信が持てないときに使う。例は「I'm not sure if that's mine.」と「彼が来るかまだ分からない」。ひなは「I don't know」でも通じるが、「I'm not sure if」を使えると中級者らしい一段上の表現になると述べた。

「That sounds 〜」は相手の話への反応で、「That sounds good to me.(いいと思う)」「That sounds fun.(楽しそう)」が例文である。

好みについては2つの型が紹介された。「I'm into 〜」は「〜が好き」「〜にはまっている」で、「I'm into coffee.」「I'm into learning English.」。ひなによれば「I like coffee」でもよいが、「I'm into」のほうがネイティブらしい。「I'm not a fan of 〜」は「〜はあまり好きじゃない」で、「I'm not a fan of spicy food.」「I'm not a fan of crowds.(人混みはあまり好きじゃない)」が例文だ。「I don't like」でも十分だが、よりネイティブらしく、柔らかく言いたいときに使うとよいという。

ほかに、「I'm looking for 〜(〜を探している)」は場所にも物にも使えるとして「I'm looking for a restroom.」「I'm looking for my phone.」が、「I'm ready」は「準備できた」「もう出られる」の意味として「I'm ready to go.」「I'm ready to party.」が紹介された。後者は、パーティーの準備ができたという意味のほか、「よっしゃ、パーティーしようぜ」と楽しみな気持ちを表すのにもよく使うという。

「That's 〜」で返す短いひとこと

相づちや返答に使う短い表現も並んだ。「That's fine」は「大丈夫」「OK」で、「That's fine for me.」「That's totally fine.」が例文である。心配されて「Are you OK?」と聞かれたときにも使える。

「That's enough」は「もう十分」。怒って「いい加減にしろ」と言うときにも使われるほか、仕事を切り上げる場面では「That's enough for today.」と言う。確認するなら「Is this enough?」になる。

「That's it」は「以上」、あるいは「ああ、それ」という意味で、「That's it for today.(今日は以上です)」が例文だった。

質問の定番:意味・時間・値段・出来事

疑問文の型もまとめて紹介された。

「What do you mean?」は「どういう意味?」で、「What do you mean by that?」「What do you mean the concert got canceled?(コンサートがキャンセルされたってどういうこと?)」が例文である。

時刻は「What time is it (now)?」で尋ねる。ひなは、ネイティブは「Do you know the time?」と言うこともあると補足した。

値段は「How much is this?」「How much is this cake?」。尋ねる対象が複数なら「How much are these apples?」になり、「is these apples」にはならない。ひなはこの文法の違いだけは暗記してほしいと述べた。

「How was 〜?」は「〜どうだった?」で、「How was your trip?」「How was work today?」が挙げられた。「What happened?」は「何があったの?」で、「What happened yesterday?」も示された。さらに「What happened to 〜?」は「〜はどうしたの?」で、後ろには名詞や人物が入ることが多い。例は「What happened to you?」「What happened to the car?」。「What should I do?」は「どうすればいい?」で、「What should I do next?」も紹介された。

予定を聞く・意見を求める・提案する

相手の都合を確かめるには「Are you free?」を使い、「Are you free tonight?」「Are you free this weekend?」が例文である。ビジネスの場などで硬く丁寧に言いたいときは「Are you available」を使うとひなは述べた。忙しいかどうかは「Are you busy (right now / today)?」で尋ねる。

意見を求めるときは「What do you think?」。「What do you think about this?」「What do you think we should do?」のように、相手の考えや次の一手を聞くのに使う。

提案や誘いには「How about 〜?」と「Let's 〜」がある。「How about some coffee?」はコーヒーに誘う表現で、「How about tomorrow?(明日はどう?)」のように提案にも使う。「Let's 〜」は「〜しよう」で、「Let's go home.」「Let's take a break in 5 minutes.」が例文だった。

快諾・推量・理解を伝える

返答の表現として、ひなは「No problem」を「It's OK」や「大丈夫」の言い換えと説明し、「No problem at all.」「No problem, I got it.(問題ない、任せて)」を挙げた。「Of course」はただの「Yes」より積極的な気持ちを出すための表現で、「Of course I'll help you.」「Of course, I'm glad you liked it.(とんでもない、喜んでくれてよかった)」が例文である。

「Maybe」は「たぶん」で、「Maybe he will come to the party.」「Maybe I'll go to bed.」が示された。

「I see」は「なるほど」「理解しました」の意味で、例文は「I see. I understand your opinion.」。ひなは、この表現はトーンによって伝わる内容が変わると指摘した。明るく言えば前向きな「あ、なるほどね」になり、低く言えば「ああ、なるほどね」という含みのある反応になるという。

「Would you mind 〜?」への答え方の注意

丁寧な依頼の「Would you mind 〜?」については、答え方に特に注意が必要だとして補足説明があった。この型は「〜していただいても構いませんか」の意味で、ひなによれば、少し格の高い店の店員などに言われることがある。例文は「Would you mind waiting a little bit?」「Would you mind helping me?」である。

問題は返事だ。「Would you mind moving seats?(席を移っていただいて構いませんか)」と聞かれて、つい反射的に「Yes」と答えると、「はい、構います」、つまり移りたくないという意思表示になってしまう。移ってもよいなら正しい返事は「No, I don't mind.(いいえ、構いませんよ)」になる。日本語に直訳すると混乱しやすいので、ここだけは注意してほしいとひなは述べた。

状況や条件を説明する中級の型

後半では、少し長めの状況説明に使う型が続いた。

「I was wondering if 〜」は「〜かなと思って」という控えめな切り出しで、「I was wondering if you're free.」「I was wondering if you could help me.」が例文である。「It depends on 〜」は「〜による」で、「It depends on the schedule.」「It depends on the weather.」が挙げられた。

「I'm not used to 〜」は「〜に慣れていない」で、得意でないという意味でも通じるとひなは言う。例は「I'm not used to the cold.」「I'm not used to this job yet.」。「I'm thinking about 〜」は「〜しようかと考えている」「〜を検討している」で、「I'm thinking about changing jobs.」「I'm thinking about moving.」が示された。「I'm in the middle of 〜」は「〜の途中・最中」で、「I'm in the middle of a meeting.」「I'm in the middle of dinner right now.」が例文である。

「That makes sense」は、分からなかったことを説明してもらって納得したときの表現で、「That makes sense. Thank you for explaining.」が例文だった。ひなは「I see」と大きな違いはないとし、「Oh, I see. That makes sense.」のように重ねて使ってもよいと述べた。

気分を表す「I don't feel like 〜」は「〜する気分じゃない」で、「I don't feel like going out.」「I don't feel like talking right now.」が示された。「I'd rather 〜」は「どちらかというと〜したい」。教科書でもよく出る「I'd rather A than B(BよりAがしたい)」の形で比較できる。ひなの説明では、単に家にいたいなら「I'd rather stay home.」だけでよく、外出と比べたいときは「I'd rather stay home than go out.」と言う。「I'd rather go alone than with everyone.」という例も挙げられた。

最後の2つは「just in case(念のため)」と「as long as(〜である限り)」である。前者は「I'll bring cash just in case.」「Bring an umbrella just in case.」、後者は「You can use it as long as you return it.(返してくれるなら使っていいよ)」「As long as you're happy, it's fine.」が例文だった。

忘れるのは当たり前。だから繰り返す

50のフレーズを終えたあと、ひなは、発音しにくかったり口が痛くなったりしたのは英語の音が日本語とかけ離れているためで、ごく普通のことだと述べた。難しいと感じるのは勉強している証拠なので問題はないという。

そのうえで、今日の50個は24時間後には半分以上忘れているだろうと率直に告げる。ひなの説明では、人間の脳は大事でないと判断した情報をすぐに忘れる性質があり、新しく学んだ英語は脳にとってまだ必要な情報と認識されていない。だから忘れるのは記憶力が悪いからではない。同じ情報に何度も触れて、ようやく脳が大事な情報だと認識する。自分や家族の電話番号、住所を覚えているのは何度も触れてきたからで、英語のフレーズも反射的に言えるようになりたいなら繰り返し出会うしかない、というのがひなの考えである。

どれだけ賢くても、ひなの動画をすべて見ていても、それだけでは話せるようにはならず、最後は復習が決め手になるとひなは強調する。今回の50個は会話で頻繁に使われる基本中の基本であり、マスターすれば聞き取れる範囲も表現の幅もかなり広がる。だから1〜2週間ほど粘って復習を続けてほしい、と呼びかけて動画は締めくくられた。