970点から990点へ:TOEIC満点を取り戻すために見直した4つのこと

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概要

TOEIC満点を名乗りながら、前回は970点で20点下がってしまった。話者はそこからもう一度受験し、この動画で結果の封筒を開封する。結果は990点の満点で、話者によれば「5年ぶり2回目」の満点だった。動画の後半では、今回どんな対策をしたのかを4つのポイントに分けて説明している。話者の立場は一貫しており、TOEICで高得点を取るには小手先のテクニックより、形式への慣れと基礎力、そして当日のコンディションが大事だというものである。

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開封までの経緯

冒頭で話者は、長く代表を務めてきた会社を退任したことを前週に発表したと報告し、寄せられた応援コメントへの感謝を述べている。撮影場所は、大阪から茨城に移住した祖父母の家だ。のどかな環境で過ごしつつ、今後も発信を続けていきたいという。

結果の通知はだいぶ前に届いていたが、開封できないまま忘れていたため、この動画で開けることにした。祖父母と冗談を交わしながら封筒を開け、990点を確認する。話者は、最近になって英語力が上がったのかもしれないと振り返っている。

前提:TOEICは段階的に上げていくテスト

本題に入る前に、話者は大前提を置いている。TOEICはいきなり満点を狙うテストではなく、400点、500点、600点、700点と段階的にスコアを上げていくものだという。そのため400点を目指す人と、400点から600点を目指す人とでは、それぞれ越えるべき壁が違う。この点は別の動画で詳しく扱うとし、今回は自分のベストや高得点を取るために「絶対やって欲しいこと」に絞って話している。

Tip1:TOEICは慣れたもの勝ち

1つ目のポイントは「慣れ」である。話者は、TOEICは慣れたもの勝ちだと強調する。満点を取れる話者でも試験後はヘトヘトになるほど難しく、時間制限がある中で問題数も非常に多い。慣れていなければ、特に最初の2、3回はしんどいのが当たり前だという。形式にどれだけ慣れているかで点数に大きな差がつく、というのが話者の見方である。

今回うまくいった理由として、話者はちょうどTOEICの問題集・攻略本を出版社の人たちと一緒に執筆していることを挙げている。その過程でTOEICの戦略をゼロから見直す機会になり、どんな問題が出るのかを把握したうえで、心の準備も含めて臨めた。これがかなり大きかったと話者は考えている。

慣れるための教材として、話者は以前から公式問題集一択だと言い続けている。値段はそれなりに高いが、1冊は揃えて問題に慣れることが大事だとする。

「最近のTOEICは難しくなった」という噂について

英語学習者の間では、最近のTOEICが難しくなったという噂がある。話者が調べたところ、形式の大きな変更は2006年と2016年にあり、ほぼ10年ごとに変わってきたため、次の節目でも変わるのではないかと言われていた。ただ、少なくとも公式の発表としては、問題が大きく変わったという事実は今のところないという。

一方で、話者の完全な主観としては、中身は若干難しくなったと感じた。使われている単語のレベルが上がり、英検1級で出てくるような単語もちらほらあった。それ以上に話者が引っかかったのは、答えがはっきりしない問題が増えたことである。

Part 2の「遠回しな正解」

話者が具体例として挙げるのはPart 2だ。誰かの質問や発言に対して、ふさわしい応答を選ぶパートである。たとえば "Would you like to join us for lunch?"(一緒にお昼どう?)という問いかけに対し、正解が「お昼に会議があるんです」という応答だったりする。イエスかノーかをはっきり言うのではなく、遠回しに断る答えが正解になっている。話者は、単に "I can't" と言ってもいい場面で、いきなりそんな遠回しな答えを導かなければならないのは難しいと感じ、本当に読解力や理解力を診断されているようだったと話す。解けなくても落ち込まないでほしい、かなり引っかけに来ている、とも付け加えている。

この引っかけの感覚について、話者は教習所の学科試験を引き合いに出す。話者は学科試験に4、5回落ちたという。実技はギリギリ通ったが、学科には苦しめられた。例として、「安全地帯に歩行者がいると徐行した方がいい」は正しそうに見えるが、正解は「徐行しなければならない」だったという問題を紹介している。今回のTOEICの引っかけ問題にも、それと同じ匂いを感じたそうだ。

ほかにも、食べ物をAとBのどちらにするか聞かれて「ダイエット中なんです」と答えるのが正解という問題があった。話者は、せめて「ありがとう、でも」くらい挟んだ方がいいのでは、と感じるほど冷たい応答だったと振り返る。

話者はこうした問題を研究し、2つのパターンに整理している。1つ目は、「AとBどちらがいいか」という問いを全否定するパターンだ。"Would you like to sit inside or out on the terrace?"(店内とテラスどちらにしますか)に対し、正解が「テイクアウトを取りに来ただけ」という応答で、話者は「座らんのかい」と突っ込んでいる。2つ目は質問で返すパターンだ。"Is the meeting at 2 or 3?" に対して、正解が "Didn't you check the email?"(メール見てないの?)になる。普通の同僚なら「キャンセルされたよ」と優しく教えるはずで、空気が悪くなるからやめておけと思った、と話者は笑う。

ここから話者が伝えたいのは、質問に対するまっすぐな回答だけが正解とは限らないということだ。遠回しな断り方や質問返しなど、応答のパターンが増えたことを体感として強く感じたという。難しくなったからこそ、問題形式に慣れておくことが大事になると話者は考えている。

教材は1〜2冊に絞る

具体的な教材として、話者は公式問題集1冊に加えて、アプリ「abceed」を勧めている。公式問題集を使いながら音声も聞けるので、本を持ち歩きたくない人はアプリでもよいという。ただし本番のテストは紙なので、物理的な本も1冊揃えておいた方がいいのでは、というのが話者の考えだ。

教材は基本的に1冊か2冊で十分だとしている。たくさん揃えても分散してぐちゃぐちゃになるだけなので、公式問題集は必須、それに「金フレ」のような、やりたい本をもう1冊足す程度でいいという。

Tip2:分からない単語はスルーしない

2つ目のポイントの中身は、基礎力を上げることに尽きる。今回TOEICの問題とじっくり向き合ったからこそ、話者は基礎力が何より大事だと改めて感じたという。

TOEIC本やネットには、速読する、Part 5で選択肢の品詞だけを見て答える、問題のこの部分はあえて読まない、といったハック的なテクニックがよく載っている。話者はこれに懐疑的だ。そうしたテクニックをマスターしてもTOEIC以外では使えないし、上げられる点数も限られている。テクニックを覚えたら900点取れる、というテストではない。問題が難しいからこそ、結局は基礎力が効いてくるというのが話者の主張である。

さらに話者は、TOEICの勉強に何十時間も使うなら、テクニックで良い点を取れる人よりも、勉強の結果として読解力やリスニング力が上がり、会話にもつなげられる人になった方がいいのではないかと問いかける。TOEICがすべてではなく、学習を通じて少しでもレベルアップし、それぞれの英語の目標を達成することが一番大事だという。

単語は「質」より「出会う回数」

基礎力を上げる最初のステップとして、話者は単語をきちんと、なんとなくでもいいので意味が分かる状態にすることを挙げる。話者自身は、分からない単語が出てきたら付箋を貼るか丸をつけるなどして、必ずマークする。単語帳で単語と日本語訳だけを見て「オッケー」と流す人が多いが、例文もセットで読むべきだという。文の中で見た方が、意味も使われ方も「雰囲気」ごと理解しやすくなるからだ。

この「雰囲気」が今回のキーポイントだと話者は言う。今回の勉強で特に意識したのは、1回ごとの学習の質よりも、単語と出会う回数を圧倒的に優先することだった。単語と日本語訳と例文を雰囲気ごと理解するという質も大事ではある。ただ、話者がよく見る失敗パターンは、質を極めようとして時間をかけすぎ、その時は勉強しきったつもりで復習せず、数日後には忘れているというものだ。

話者によれば、単語を覚えるコツは暗記力や勉強法の上手さではなく、その単語に何回接触するかである。人間の脳はたくさん触れる情報を大事な情報として処理する。自分の電話番号やメールアドレス、パスワード、親や祖母の名前を当たり前に覚えているのも、単に大事だからというより接触回数が多いからだと話者は説明する。逆に、一度しか見ていない外国の文字はすぐ忘れる。だから英単語を忘れるのは頭が悪いからではなく、接触が1、2回なら忘れて当然だというのである。

TOEICの単語を1つずつ完璧に覚えようとするとキリがなく、一生終わらない。そこで話者は、スペリングまで1日で徹底的にやるより、意味の雰囲気を掴む程度にとどめて、そのぶん毎日何度も触れる方が効率がいいとする。

具体例として、1週間で200単語を覚える目標を立てた場合を挙げている。多くの人は、今日30個やって終わり、次の日は次の30個、と進めるが、話者はこれを「その場しのぎ」だとして勧めない。理想は、1日目に30単語、2日目に新しい30単語と前日分、3日目に新しい30単語とそれまでの60単語にさらっとでも目を通す、という積み上げ方だ。毎日触れる単語がどんどん増えて大変になるが、最初はしかたがないと話者は言う。それくらい毎日触れないと定着しないからだ。これをやり切れば単語力が上がり、気づいたら公式問題集が結構解けるようになっている感覚が芽生えてくるという。

単語帳について、話者は公式問題集そのものを使っていた。問題集に出てきた分からない単語に丸をつけ、自分の単語帳を作ったという。金フレなどTOEIC向けの単語帳もあり、優れたものも多く、話者自身も書いている立場だが、公式問題集は公式が出しているものなので王道で裏切らない、というのが話者の考えである。

Tip3:リスニングはモデリング一択

3つ目のポイントはモデリングである。TOEICで高得点を目指すなら、戦略的にリスニングを強化し、そこでできるだけ点数を稼ぐのがいいと話者は考えている。リスニングの方が稼ぎやすいというのが話者の感覚だ。

速い英語や難しい英語を聞き取れるようにする方法として、話者は3年ほど前から一貫してモデリングを勧めている。モデリングとは、音声を聞き、それを真似して自分で話すことを繰り返す練習だ。真似を続けることで発音が良くなり、自分が正しく出せる音は聞き取れるようになる、というのが話者の説明である。今回もabceedなどで公式問題集の音声を聞いて真似し、問題を聞き取りやすくしていったという。公式問題集にはCDも付いていたはずで、祖父母の家にはたまたまCDプレーヤーがあった、という余談も挟んでいる。

ここでも話者は「完全に主観で、たまたまかもしれない」と断ったうえで、イギリスやオーストラリアの訛りが増えたように感じたと話す。以前はアメリカ人ばかりが話すテストという印象だったが、よりグローバルになった。登場人物の名前も、サムやボブ、アンジェラといった典型的なアメリカの名前ではなく、インド系と思われる名前などが出てきたという。話者自身はオーストラリアのアクセントが少し苦手で、聞き取りにくい時がある。それも慣れだと思うとしつつ、自分はアメリカ英語でずっと練習していると述べている。

Tip4:前日と当日のコンディション

4つ目は試験前日の準備である。話者は今回満点を取れた要因の一つとして、前日によく眠れたことを挙げる。もともと睡眠は得意ではなく、ストレスで夜更かししがちで、朝型にしたいと言いながら三日坊主で終わるタイプだという。それでもこの日は8時間ほど熟睡でき、当日すごく集中できた気がするそうだ。

話者は、これも完全な主観だとしたうえで、午前の回を受けることを勧めている。人間は午前の方が集中できるのではないかと考えており、午後だと眠くなったり、特に食後だと最後までやり切れるか自信がないという。話者は空腹のまま午前のテストに臨み、途中でお腹が鳴ったというエピソードも明かしている。2時間ノンストップの試験なので、体力勝負の面があるというのが話者の見方だ。

前日に何をすればいいかとよく聞かれるが、話者の答えは「とにかく寝て、リラックスしてほしい」である。TOEICは、試験に向けてどれだけ基礎力を上げられたかが試されるテストだからだ。当日会場に入ると、半分ほどの人が直前まで単語帳を見ていたという。それ自体は素晴らしいとしつつ、話者は直前の単語チェックで点数が大きく上がるとは思えないと率直に述べる。たまたま直前に見た単語が出て正解できることはあっても、その効果は知れている。

2時間ノンストップで英語を浴び、最後には非常に長い文章が出てくる。だから直前の勉強でエネルギーを消費するより、体力を温存して2時間にすべてぶつけられるようにした方がいい、と話者は考える。範囲が決まっている高校の定期テストならともかく、TOEICはさまざまな単語や場面が出題されるため、前日の詰め込みでカバーできるテストではない。2時間の中で集中力が切れたら終わりで、一度でも「これはあかん」と思うとどんどん崩れ、英語にやられて英語が嫌いになってしまうとも話している。

そこで話者が勧めるのは、直前は瞑想すること、前日の夜はきちんと寝ること、自分が集中できる時間帯を選んでそこに向けて体調を整えることだ。直前まで勉強してしまう人は、勉強が足りなかったと感じていたり、焦っていたりする人だろうと話者は推測する。そうならないためにも、計画的に準備期間で基礎力を上げておくことが一番大事だという。

話者の隣の席の人は、かなり早い段階から寝てしまっていたそうだ。前日に徹夜したのか、単純に諦めたのかは分からないとしつつ、最後まで戦い抜くためにも前日のコンディションが非常に大事だと話者は強調する。炭水化物を取らないなど、集中できる条件は人それぞれだが、TOEICは本当に疲れるテストだからこそ準備した人が勝つ、というのが話者の実感である。

まとめと今後の予告

最後に話者は4つのポイントを振り返る。1つ目は、公式問題集を買って問題とTOEICそのものに慣れること。2つ目は、分からない単語をスルーせず、雰囲気だけでも掴んで毎日触れ、全体的な基礎力を上げること。3つ目は、聞いた音声を真似するモデリングでリスニング力を上げ、リスニングで点を稼ぐこと。4つ目は、前日によく寝て、変なものを食べず、直前に単語帳でエネルギーを使うくらいなら瞑想すること。TOEICは2時間やり切って心が折れないかが試される体力勝負のテストだ、と話者は締めくくっている。

400点、600点、800点の壁はそれぞれ性質が違うため別の動画で説明すること、単語を覚えた後の基礎力の上げ方も今後の動画で扱うことを予告している。話者は、この動画を撮りながら改めて英語を教えることが好きだと感じたと語り、今後も視聴者のためになる動画を作っていきたいと述べて動画を終えている。