成分は優秀なのに話題にならない美容液3選:皮膚科医・友利新が選んだ理由

YouTubeで開く ↗
概要

皮膚科医の友利新は、この動画で「成分はとても優れているのに、なぜかSNSで話題になっていない」美容液を3つ紹介している。友利は、美容液を浸透の仕方や成分の組み合わせで選んでほしいと考えており、今回もその観点から選んだという。取り上げたのは、ユーセリンのバクチオール配合美容液、マーベラーズの「ニュートラVC30」、クオリティファーストの「ダーマレーザー スーパーブラックVCショット」である。

6分で読めます

ユーセリンのバクチオール美容液:レチノールに似た作用と抗炎症作用

1つ目は、動画内で「バクチライズセラム」と紹介されたユーセリンの美容液である。友利は以前にも自身のYouTubeでこの製品を紹介しており、そのときも気持ちが高まった様子で話したと振り返っている。友利によれば、ユーセリンは世界中で販売されているドクターズコスメのようなブランドで、海外には多くのシリーズがある。日本では花王が展開しており、日本独自の製品になっているという。

主成分はバクチオールである。友利は、バクチオールを「レチノールの代わりになる、やさしい成分」と考える人が多いだろうと述べ、その見方にも一面の正しさがあると認める。レチノールは優れた成分だが、塗ると赤みが出る「レチノール反応」が起きることがあり、紫外線に弱いため朝に使えないという難点がある。一方バクチオールは、構造はレチノイン酸によく似ているが、レチノイン酸の受容体に直接結合しない。そのため赤みや皮むけといったA反応が出ず、非常に安定していると友利は説明する。それでいて、レチノールと同じようにコラーゲンの産生を促すことが分かっているという。

友利が強調するのは、バクチオールが抗炎症作用を持つという点である。これはあまり知られていないと友利は言う。肌は炎症が起こることでエイジングが進むので、ターンオーバーを促してコラーゲンを作るだけでなく、炎症を抑え、強い抗酸化作用も持つバクチオールは、エイジングケア成分として非常に優れていると友利は評価している。つまり、レチノールと同じ作用を持ちながら、レチノールにはない抗炎症作用もあるという位置づけである。

なぜユーセリンなのか:老化した細胞への「落とし穴」と花王の研究

バクチオール配合の美容液はほかにもある。それでもユーセリンを勧める理由として、友利は花王の研究を挙げる。友利によれば、バクチオールには落とし穴が1つあった。老化して活力が落ちた細胞にバクチオールを与えても、コラーゲン産生の反応が弱くなってしまうことが分かったという。コラーゲン産生を促したいのは、ある程度年齢を重ねた人である。その人たちが使っても効果が出にくいという問題を、友利は「怖い」と表現している。

これに対して花王の研究チームは、細胞のエネルギー代謝を上げればよいと考えた、と友利は説明する。ミトコンドリアに働きかけるとATPが産生され、細胞のエネルギー代謝が良くなる。そこでミトコンドリアに働きかける成分を探し、独自の「モイストアクセル」を配合したという。モイストアクセルとバクチオールを組み合わせることで、老化した細胞でも正常な細胞と同等にコラーゲン産生が増えると友利は述べる。さらに、老化の元である炎症を抑えながら、コラーゲンや肌の弾力に関わるフィブロネクチンを増やし、ハリを作りやすくするという。朝に塗っても赤みが出ないことも利点として挙げている。

友利は少し前、X(旧Twitter)で「レチノールを使ったら肌がシュワシュワになった」という人に対して、ライスパワーNo.11を勧める投稿をした。しかし後から考えると、このユーセリンの製品も良かったと気づき、自分でも忘れていたのだろうと話している。友利はこの製品を「Aアイテム」と評しながら、SNSではまだ話題になっていないと見ている。レチノールを使いたいがA反応が怖い人、朝も昼も使いたい人、良い成分を使っても手応えを感じられない人に向いているというのが友利の見立てである。

マーベラーズ「ニュートラVC30」:中性のビタミンC誘導体

2つ目はマーベラーズの「ニュートラVC30」である。名前の「30」から高濃度を売りにした製品と思われそうだが、友利が注目しているのは濃度ではなく、配合されているビタミンCの種類だという。

友利によれば、ビタミンCは高濃度になるほどピリピリしたり赤くなったりしやすい。従来のビタミンCはアスコルビン「酸」というとおり、やや酸性である。特にバリア機能が落ちた肌に酸性のものを塗ると、ピリピリ感や赤みが出やすかった。そのため誘導体にすることがポイントになる。この製品には安定型の中性ビタミンC誘導体という新しい成分が使われている。アスコルビルグルコシドにアミノ酸のアルギニンを結合させた誘導体で、pHは6〜7に設定されているという。友利はこれを「すごいこと」と評価し、30%という高濃度でも赤みやピリピリ感がなく、誘導体にしているので刺激もないと説明している。

友利がこの製品を知ったきっかけは、日本の医学誌への掲載だった。臨床データも取られており、24週間の連用試験の結果が示されているという。友利自身も使ってみたところ、ピリピリはしなかった。ただ高濃度なので顔全体には使わず、毛穴やへこみが気になる部分に塗っており、心なしか目立たなくなってきたように感じると話している。ビタミンC誘導体の製品はこれまで数多く出ているが、高濃度でも肌に安心して使える点が良いと友利は述べる。SNSでは見かけたことがないという。

クオリティファースト「スーパーブラックVCショット」:毛穴と皮脂に向けた処方

3つ目は、クオリティファーストの「ダーマレーザー スーパーブラックVCショット」である。友利は、クオリティファーストについて、ビタミンCを「これでもか」というほど配合するブランドだと述べる。この製品には「ブラック生ビタミンC」が20%配合されている。友利の説明では、生のブラックベリーエキス、毛穴に特化したビタミンC誘導体、ピュアビタミンCであるアスコルビン酸を組み合わせたエキスが20%入っているという。油溶性のビタミンCと水溶性の成分は本来混ざりにくいが、乳化剤を使わず、高圧をかけて細かくすることで一緒に配合しているらしい、と友利は伝聞として紹介している。

友利が最も評価するのはナイアシンアミドである。ナイアシンアミドは超高濃度で配合すると皮脂の分泌を抑える働きがあるという。さらにバリア機能を整える働きも持つため、炎症があるのに皮脂も多い「インナードライ」の人にこそ向いていると友利は考えている。また、流行している1回分ずつの小分けカプセルになっているので、ビタミンCが空気に触れて酸化するのも抑えられるのではないか、と友利は推測している。

クオリティファーストにはシートマスクの印象が強いが、友利はこのVCショットについて、暑い夏の時期やインナードライの人に合うと考えている。黒ずみやたるみ毛穴が気になる人、皮脂の分泌は多いのに乾燥も感じる人に勧めている。

結び:なぜ話題にならないのか、視聴者への問いかけ

友利は、3製品とも優れたアイテムだと思うが、SNSではなかなか見かけず、どのような人に向いているかも明確に示されていなかったため、今回詳しく説明したと話す。これをきっかけに話題になれば嬉しいとし、SNSに投稿するときは「友利先生が言っていた」と添えてもらえると嬉しいと述べている。友利自身も調べ続けているが、視聴者にも「これはどうか」と思う製品をコメント欄で教えてほしいと呼びかけて、動画を締めくくっている。