顔の「ブツブツ」は3種類 皮膚科医・友利新が語る原因・治療・自己流ケアの危険

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概要

ニキビではないのに、顔にずっと残っている小さなできもの。これは何なのかという質問を、友利新さんは視聴者から繰り返し受け、InstagramのDMでも相談が届くという。この動画では、顔のブツブツとしてよく見られる3つの皮膚疾患を取り上げ、それぞれの原因、治療法、予防法を説明している。友利さんがとくに強調するのは、自己流の間違った予防や処理で悪化させてしまう人がいるという点だ。原因を理解したうえで適切な治療と予防を選ぶべきだというのが、この動画の立場である。

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脂漏性角化症:シミに近い「老人性イボ」

1つ目は脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)である。フェイスラインや背中などにできる、少し盛り上がった茶色いできもので、「老人性イボ」とも呼ばれる。イボと聞くとウイルス性で人にうつるものを想像しがちだが、友利さんによれば、どちらかというとシミに近いものだという。実際、クリニックには「シミを取りたい」「少し盛り上がったシミを取りたい」と言って来院する人もいる。

シミとの大きな違いは盛り上がっていることだ。よく見ると少し隆起していて、表面がザラザラしている。原因として友利さんが挙げるのは加齢、日焼け、そして遺伝的な体質である。同じように紫外線を浴びていても、できやすい人とできにくい人がいる。フェイスラインにできている人は、祖父母にも同じものがあるケースが意外と多いという。顔だけでなく頭皮にできることもある。

脂漏性角化症の治療:CO2レーザーと液体窒素の違い

友利さんが勧めるのは、きれいに、しかも1回で取りたい場合にはCO2レーザーで表面を削る方法だ。シミ取りを希望して来院した人が脂漏性角化症だった場合、シミとは違って1回できれいになるという。シミにレーザーを当てると、かさぶたになって取れたあとピンク色の肌になり、それが徐々に戻っていく経過をたどる。一方、脂漏性角化症は皮膚の上のほうにできているものなので、削り取れば下にはきれいな肌があり、跡もなく取れると友利さんは説明する。

ただし、CO2レーザーは保険外の治療である。保険内でできる方法としては、液体窒素で凍らせる治療がある。しかし友利さんによれば、1回で取りきるのが難しいことがあり、治療後に炎症性の色素沈着が起きて茶色いシミのようになり、治るまでに3か月から半年ほどかかるというデメリットもある。そのため、きれいに治したい場合は保険外でもCO2レーザーを検討してほしいという。1回で患者に喜ばれるほどきれいに取れるので、施術する側としても気持ちがいいと友利さんは話している。

脂漏性角化症の予防:日焼け止めとターンオーバー

作らないための方法として友利さんがまず挙げるのは日焼け止めだ。シミは皮膚の奥のほうまで色素があるのに対し、脂漏性角化症はそれが上に盛り上がっているという違いはある。それでも、日焼けが大きな原因である点は共通している。そのため、しっかり日焼け止めを塗ることが対策になる。加えて、皮膚のターンオーバーを良くすることも大事で、軽いピーリングなどが予防法になるだろうと友利さんは述べる。また、いろいろなシミの中でも、いちばん取りやすく、いちばんきれいに治りやすいものだとも付け加えている。

稗粒腫:目の周りの白い小さな粒

2つ目は、悩んでいる人が多いという稗粒腫(はいりゅうしゅ)だ。目の周りや目の下にできる、直径1〜2mmほどの白い小さな塊である。皮膚の浅いところで、ケラチンという古い角質が袋の中に詰まってできるできものの一種だという。

原因がはっきりしない一次性のものと、やけどや怪我のあとに出てくる二次性のものがあるが、大半は原因不明の一次性だと友利さんは説明する。赤ちゃんや子どもにできて自然に消えるものもあるが、大人になってからできた稗粒腫が自然に消えることはないという。

稗粒腫を針でつついて潰すのは危険

ここで友利さんが「絶対にやってはいけない」と強調するのが、針などでつついて潰して取ることだ。YouTubeやSNSではそうしている人も見かけるが、危険なのでやめたほうがいいという。目の周りは皮膚がとても薄く、傷をつけると色素沈着を起こしたり、そこから菌が入って炎症を起こしたりすることがある。その結果、消えない傷跡や色素沈着が残ることが非常に多いと友利さんは指摘する。そのため、なるべく自分ではケアしないほうがよく、きれいに取りたい場合はCO2レーザーで取るのがいちばん安全ではないかという考えを示している。

稗粒腫の予防:バリア機能と摩擦、ターンオーバー

稗粒腫にもできやすい体質がある。できない人はまったくできないが、できる人は1つ取っても「またできました」と言うことが多い。そこで友利さんは、自宅でできる予防のスキンケアを紹介している。

いちばん大切なのは、肌のバリア機能を壊さないことと、摩擦を避けることの2つだという。バリア機能が低下し、そこに摩擦が加わると、袋ができやすくなってケラチンが溜まりやすくなることが分かっていると友利さんは説明する。できやすい体質の人がこの2つの条件を重ねてしまうと、稗粒腫ができてしまうので、必ず頭に入れておいてほしいという。

具体的には次のような方法が挙げられた。

  • 拭き取りタイプのクレンジングはやめ、クレンジングオイルのように摩擦をできるだけ減らせるもので優しく洗う。
  • こってりしたクリームはケラチンが詰まる原因になりうるので、目の周りには使わない。どうしてもアイクリームを塗りたい場合は、ジェルタイプや美容液タイプにする。
  • ターンオーバーを促すためにピーリングを取り入れる。ただし、グリコール酸などよりも、PHAのように分子量が大きく、ターンオーバーを促しながら水分をしっかり保ってバリア機能も整えるピーリング剤を選ぶ。
  • 表皮の厚みを高め、ターンオーバーを促す意味ではレチノールも有効。ただし、もともとレチノールで反応が出ない人に限られる。

これらを取り入れると稗粒腫はできにくくなるが、100%できなくなるわけではないと友利さんは留保をつけている。できてしまったらクリニックで取り、日常ではバリア機能を守ること、摩擦を避けること、ターンオーバーを促すスキンケアをすることの3つを守ってほしいと話す。

扁平疣贅:人にうつるウイルス性のイボ

3つ目は扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)で、同じイボでも人にうつりやすいものだ。友利さんによると、「顔や首に茶色いプツプツが増えてきた」という相談が多いという。ヒトパピローマウイルスが皮膚に感染してできるウイルス性のイボで、フェイスラインや首などにもできる。

友利さんがとくに注意を促すのは、ニキビやシミと間違えて放置したり、気になって触ったり、カミソリで削ったりすることだ。そうするとウイルスが飛び散り、一気に増えてしまうことがあるという。

扁平疣贅の治療:ウイルスごと蒸発させるCO2レーザー

一般的な保険診療では、サリチル酸を塗ったり、液体窒素で1つずつ治療したりする方法がある。ただ、脂漏性角化症のところでも触れたように、液体窒素では茶色い色素沈着が長く残りやすく、美容的にはそこがネックになると友利さんは言う。

早く治したい場合には、CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)がいちばん良いのではないかというのが友利さんの考えだ。CO2レーザーはウイルスごとピンポイントで焼き、蒸発させる。切り取る方法ではウイルスが飛び散ってしまうが、CO2レーザーなら丸ごと蒸発させるので広がらない、と友利さんは説明する。これも1回の施術で取ることができ、傷跡も残らずきれいに治せるというメリットがあるという。

顔にずっとあるプツプツが、ニキビでもシミでもなさそうで、しかも増えていると感じたら、基本的には触らないこと。自分でケアしようとすると周りに広がってしまうことがあるので注意してほしいと友利さんは繰り返している。

扁平疣贅の予防:乾燥を抑えてバリア機能を上げる

扁平疣贅は、ウイルスが皮膚の傷ついた場所に付着することでできる。ただし友利さんによれば、肌のバリア機能が整っていれば、多少ウイルスが付いてもイボにはならない。そのため、肌の乾燥を抑えてバリア機能を高めることがいちばんの予防になるという。

結論:自分で触らず、まず皮膚科へ

友利さんのまとめでは、顔のブツブツが気になるという人の多くは、脂漏性角化症、稗粒腫、扁平疣贅の3つのいずれかに当てはまる。自分でケアしてしまうと、思わぬ色素沈着が起きたり、逆に数が増えたりすることがある。そのため、ブツブツができたと思ったら必ず皮膚科で相談し、そのうえで紫外線対策や肌のバリア機能を整えるケアをしっかり行ってほしい、というのが動画の結論である。