日本のテスラにGrokが到来 Cybercabの新コンピューター、2025年インパクトレポートまで

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概要

テスラ関連の最新ニュースを扱う本回で、話者が最も大きく取り上げたのは、日本のテスラ車に対話型AI「Grok」の配信が始まるという話題である。話者はこれを単なる音声アシスタントの追加ではなく、将来のFSD(Full Self-Driving)と組み合わさって車との対話で運転を指示できる未来への入口として捉えている。後半では、Cybercabに搭載されているとされる新しいコンピューターの報道と、テスラが公開した「インパクトレポート2025」を取り上げた。

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日経が報じたGrokの日本配信

話者によれば、日本のテスラにGrokが来るというニュースは、まず日本経済新聞が当日朝に報じた。話者は、日経が最初に報じたこと自体も面白いと述べている。配信は今週末から始まる予定で、当日から一部のユーザーに届き始める可能性もあるという。話者自身も、車に戻ったらアップデートが来ているかもしれないと期待を口にしていた。

Grokがあれば雑談をしながらラジオ感覚で時間をつぶせるが、それだけならスマートフォンで十分だ、と話者は自ら問いを立てる。そのうえで、車載Grokの価値は目的地設定にあると説明した。動画ではアメリカ版の様子を紹介し、「ここに行って、あそこを経由して、最終的にここに行きたい」と話しかけると、Grokが3地点すべてをテスラのナビに自動で設定する様子を見せている。

もう一つの例は、「お腹が空いた、近くにハンバーガー屋はないか」と話しかけ、マクドナルドしかないというやり取りの後で「じゃあそこに設定して」と頼むと、ナビに設定してくれるという使い方である。話者は、運転中はナビを手で操作しにくいこと、従来の音声操作は決まった言い回しでないと反応しない場合があることを挙げ、Grokなら曖昧な会話の中から行き先を設定できる点に意味があるとした。ナビ以外にApple MusicやSpotifyの再生などができるかについては、最近は追えていないのでできるようになっているかもしれない、と話者は留保をつけている。

配信対象について話者は、Intel Atom搭載のいわゆるMCU2の車両には配信されない可能性が大きいとし、Ryzen搭載の車両、具体的には2022年以降のテスラ車に乗っている人は使えるようになるだろうと見ている。

GrokとFSDの組み合わせで何ができるようになるか

話者が強調したのは、Grokが今後大きく進化しようとしている点である。FSDは目的地の設定から始まり、アメリカでは目的地を設定すれば駐車場まで走行してくれる。これをもっと曖昧な指示で動かせないか、という質問がX上で寄せられ、テスラのAI担当副社長であるアショック氏が「取り組んでいる」と一言返信したという。話者によると、イーロン・マスクも半年ほど前に同じことに取り組んでいると述べていたが、テスラのAI部門のトップが明言したことで「ダメ押し」になったと受け止めている。

想定されている指示の例として、話者はタクシー運転手に頼むような言い方を挙げた。「前の車の奥側に止めてください」「あの黄色い建物の交差点を左に曲がってください」といった指示を、GrokとFSDの組み合わせで実現しようとしているという。

さらに話者は、職場や学校で毎回同じ区画に停めたいという場面を例に出した。現在のFSDは基本的に空いている区画に停める動作しかできず、職場の「13番」の枠に停めてほしいといった指定はできない。マルチモーダルなAIであるGrokと自動運転AIのFSDを組み合わせれば、その場の文脈を拾った動作が可能になると話者は説明し、これを「ナイトライダーの世界」と表現した。

日本にはFSDが今年中に来ると言われており、話者は、Grokの進化とFSDの日本導入が重なれば、SFのような話が半年以内に現実になると期待を語っている。話者はアメリカで何度もFSDに乗っており、現地の人々はもはやFSDを珍しがらず日常の一部として使っていると言う。一方、日本人でFSDに乗ったことがある人はごくわずかなので、日本に来たら驚く人が多いだろうと述べた。

FSD v14 Liteが韓国へ、想定外の速さ

関連する小ネタとして、話者はFSD v14 Liteが韓国に上陸するというニュースを紹介した。テスラ・コリアが当日10時12分に投稿したもので、収録の数時間前に出たばかりだという。v14 Liteはアメリカでの配信が前週に伝えられたばかりで、話者はアメリカ以外にこれほど早く来るとは思っていなかったと驚きを示している。

話者の説明では、新しいFSDはまずアメリカで配信・検証し、その後、ニューラルネットワークである以上ほかの国向けのローカライズの学習が必要になるため、数カ月から半年後に順次展開するのが通例だった。今回はアメリカとほぼ同じタイムラインで、しかもアジアの韓国に配信される。話者は、オーストラリアやカナダより早いのかと驚いたと言う。

韓国は左ハンドル・右側通行という点ではアメリカに近いが、運転が荒いこと(話者は「失礼だけど」と前置きしている)や、独自の標識があることを話者は挙げ、それでも配信されることに意外さを感じている。そのうえで、日本では通常版のFSD v14が今年来ると言われており、同じタイムラインでLite版も来る可能性があるとして、AI3搭載車を持つ日本のオーナーに「諦めないでほしい」と呼びかけた。日本ではまだどの車両にもFSDが来ていないことは話者自身も断っている。

Grok 4.5のリリースと配信タイミング

話者によれば、xAIはSpaceXの傘下に入り「SpaceXAI」という名称になった。そのSpaceXAIがGrok 4.5をリリースしたのと同じタイミングで、日本のテスラへのGrok搭載が始まる。話者は、噂ではコーディング能力がAnthropicのOpus 4.8を超える水準で、しかも安いとして注目されていると紹介した。これはあくまで噂として語られている。話者は、大きく賢くなったGrokが日本で出ることについて「めちゃくちゃタイミングがいい」と評価している。

Cybercabに大容量メモリーのコンピューターか

二つ目の話題は、Not a Tesla Appが独自ニュースとして報じた、Cybercabに新しいAIコンピューターが搭載されている可能性である。Cybercabはテスラが生産している自動運転専用の2人乗り車両で、ハンドルもブレーキペダルもない、話者の言葉では「割り切って振り切った」車両だ。

報道によると、このCybercabのコンピューターはメモリー帯域が大きくなっている可能性が高い。話者は当初「2倍」と言いかけたが、2倍かどうかは分からないと訂正し、とにかくかなり大きくなっている可能性がある、とまとめ直している。話者の説明では、ニューラルネットワークのモデルが大きくなるにつれて、AIチップを取り囲むメモリーの量と帯域がボトルネックになる。

現在、新車で買えば搭載されるAI4のコンピューターは、16GBのメモリーを2個載せた計32GBのRAMを持つという。話者は基板の画像を示し、四角いチップの上下を囲むように並ぶ12個ほどの粒がメモリーだと説明した。AI4でもアメリカではFSDが高い精度で動くことが証明されているが、Cybercabでは今後モデルが大きくなることを前提に、メモリーを増強した基板が使われているのではないかと言われている。

ただし、搭載されているのは次世代チップではない。イーロン・マスクが2027年後半から出荷すると発表していたAI5ではなく、あくまでAI4系でメモリーを大量に積んだ版だという。そのため今後のアップデートで、通常のAI4より大きなモデルをうまく動かせるコンピューターになっている可能性がある、というのが報道の趣旨だと話者は紹介した。

デュアルGPSとStarlink、フロントカメラ

ハードウェア上のほかの違いとして、信頼できる関係筋の情報としてデュアルGPSシステムの搭載が報じられているという。自動運転車は自分の位置を高精度に把握する必要があり、GPSをはじめとする自己位置推定の仕組みが搭載されている。通信面ではStarlinkを搭載する予定もあると言われており、実際にStarlink Miniのアンテナを載せたCybercabのテスト車両が目撃されているという。話者は、Cybercabが市販のテスラ車とは一線を画すハードウェアを持つ特別な車両であることは間違いないとした。

またCybercabでは、これまで使われていなかったフロントバンパーのカメラを使う設計になりつつあるという。話者はここから、大量のカメラ映像を処理するためにメモリーを増強したコンピューターだからこそフロントバンパーカメラを使えるようになったのではないか、と推測を述べている。ただし話者自身、それは分からず、通常の市販モデルYのコンピューターでも問題なく使えるのかもしれないと留保している。

AI5は車に載るのか

話者は、AI5のチップが完成したタイミングでCybercabに載るかどうかは怪しいと見ている。根拠として挙げたのは、前回のTerafabの発表会でイーロン・マスクがAI5は車両には搭載しないという趣旨の発言をしていたことだ。話者の記憶では、車両はAI4のままで十分とし、ヒューマノイドのOptimusにAI5を使う、トレーニングセンター用にもAI5、宇宙のAIトレーニング衛星にはトレーニング特化のD1チップを載せる、といったチップ製造戦略が示されたという。低コストで大量生産できるAI4は車向け、より複雑な処理が必要なヒューマノイドにはAI5という分担になるのかもしれない、と話者は整理している。

話者はこの話題を、Cybercabと通常のテスラ車でコンピューターのメモリーに少しずつ違いが出てきているというニュースとしてまとめた。あわせて、FSDがヨーロッパにも広がり、ロボタクシー事業もアメリカ国内で拡大しているとして、テスラに勢いがあると述べている。

小型の廉価版テスラは作られないという見立て

Cybercabの話題に続けて、話者は「モデル2」などと呼ばれてきた200万〜300万円台の小型廉価版テスラについて、作られないのではないかという見方がテスラ愛好家の間で話題になっていると紹介した。話者自身も、Cybercabにハンドルを付けた版が格安テスラとして売られるのではないかと期待していたという。

しかし最近の雰囲気から、Cybercabが手動運転車として売られる気配はないと話者は感じている。記事で見た話として、テスラのCFOが決算説明会などでハンドル付きのCybercabを売ってもいいのではないかと語っていたことにも触れ、ビジネスとして考えれば生産ラインもあり需要もある程度あるだろうから、話者個人としては売っていいと思うと述べた。それでも、イーロン・マスクとアショック氏は自動運転一本で進む意思を持っており、それを許さないのだろうと推測している。

話者の見立てでは、テスラは今後ハンドルのない車両しか新規開発せず、手動運転車を作るとしてもロードスターのようなイーロン・マスクの趣味的な限定モデルに限られる。小型版サイバートラックも作る気はなさそうだという。次に作るとすれば、ハイエースほどの大きさで20人程度が乗れるハンドルのないロボバンのような車両ではないか、と話者は予想した。そのため、日産ノートやトヨタのアクア、ヤリスくらいの小さいテスラを待っている人には残念だが、と前置きしつつ、最も小さいモデル3を勧めている。東京なら補助金が200万円出るため、530万円から差し引いて330万円程度で買える、というのが話者の計算である。

インパクトレポート2025の中身

最後の話題は、テスラが公開した「インパクトレポート2025」である。2025年にテスラがどのような価値を世の中に残したかを振り返るもので、毎年おおむね夏前に出るのが通例だという。話者は、書かれている内容自体は見たことがあるものばかりだが、結果が数字でまとめられている点に意味があるとした。

話者によれば、テスラのミッションは2〜3年前までは持続可能なエネルギー社会の実現だったが、イーロン・マスクが1年半ほど前にAI・ロボティクス企業になると宣言し、「Amazing Abundance」という新しいミッションに変わった。その中にも環境への配慮とAI技術による人類の進化という二つの柱があり、レポートもエネルギーの視点とAIの視点が組み合わさった構成になっている。

レポートではまず、テスラ経済圏の将来像が示されたうえで、足元の事業である車の環境への影響が扱われる。車についてはガソリン車と比べて低コストで使える経済的メリットと、EVとしてのCO2削減が書かれている。加えて、FSDによって事故が大幅に減っているとして、交通事故を減らすというミッションが前進していることも示されているという。

塗装をなくしたCybercabの製造

製造面での環境負荷低減の例として、話者はCybercabの塗装工程の廃止を詳しく説明した。従来はアルミやステンレスをプレスして外板を作り、塗料を吹き付けて色を付ける。Cybercabでは、あらかじめ色の付いた特殊な樹脂素材をそのまま成形する。これにより塗装工程が省かれ、水を一切使わなくてよくなり、その工程で使われていた電力も不要になる。レポートは、環境負荷を大きく下げると同時に製造の効率も上がっているという趣旨で書かれている、と話者は紹介した。

蓄電事業と人材

エネルギー部門については、Powerwallやメガパック、メガブロックといった蓄電池でエネルギーを調整することで火力発電の負荷を下げ、ソーラーパネルで発電した電力を夜にも使えるようにしている、というインパクトが書かれている。話者によれば、産業用蓄電池のメガブロックはアメリカ全土、オーストラリア、ヨーロッパでよく売れている。一方、日本ではメガブロックなどが補助金の対象になっていないこともあり苦戦しているようだという。話者は、メガブロックがそもそも安いことに加え、Autobidderのような AI技術を使った電力売却の仕組みが強いことをテスラの強みとして挙げた。

レポートの後半には給与や雇用など人に関する記述もあり、最後は、豊かさを提供するAIテクノロジー企業として、エネルギーとAI技術で世の中をよくしていくという締めくくりになっているという。

レポートの重心は変わっていく

話者は、インパクトレポートで見るべきポイントが毎年変わっていると指摘する。以前はCO2をどれだけ減らしたか、車をどれだけ売ったかといったエネルギー関連の話が中心だったが、今回はFSDによる事故の減少のような内容が前に出てきた。話者は、来年や再来年にはOptimusがリリースされ、危険な仕事を減らした、世の中をどれだけ便利にしたかといった実績がレポートに反映されていくのではないかと予想している。ヒューマノイドとAI、そして話者が「ほぼ一緒の会社」と表現するSpaceXとのシナジーがどう形になるかを今後の注目点として挙げ、本回を締めくくった。