腹痛を抱えて深圳から広州へ――点心、陳家祠、広州塔、火鍋をめぐる一人旅の一日

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概要

中国を一人旅するオサダ氏が、深圳から高速鉄道で広州へ移動し、市内を一日かけて回った記録である。「食は広州にあり」と聞いて食べ歩きを楽しみにしていたが、前夜に辛い料理へ挑戦した影響で、朝から腹の調子が悪い。この回は、高速鉄道や地下鉄の乗り方、キャッシュレス決済での注文、観光地のチケット購入でのつまずきを実際に見せながら、腹具合と相談しつつ広州の名所と料理をたどっていく。

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前夜の辛い料理と、腹痛から始まる朝

前回の動画で、話者はハイテク都市として成長した深圳を楽しんだ。ただ、その夜に「辛い」映像を撮るため、あえて冒険の「冒」の字がつく辛い料理を選んで食べた。その結果、この日は朝からトイレにこもる状態になっている。本人は「腹もお尻も痛い」と話し、この日は腹に細心の注意を払いながら広州を回ると宣言した。

出発地は深圳の福田駅である。朝食はバナナだけで、駅のファミリーマートでは軽く食べられるものを探した。プロテインがあればうれしいが、卵のようなものは今の腹には通らなそうだと判断し、結局コーヒーを選んだ。甘くないものを選んだつもりが少し甘かったという。中国での買い物にはAlipayかWeChat Payを使うので、事前に準備しておくよう話者は勧めている。

高速鉄道で広州東駅へ――パスポート紐付けのチケットと1等車

移動には高速鉄道(高鉄)を使う。チケットはホームでも買えるだろうとしつつ、話者はKlookで事前に購入していた。価格は2000円ちょっとだったという。チケットはパスポートに紐付けられ、パスポートを見せれば入場できる仕組みだと説明している。乗ったのは9時35分発の広州東駅行きで、乗り場は1番だった。

駅では中国語でしか意思疎通ができず、話者は身振りで乗り場を尋ねた。荷物検査を受けてパスポートを見せると入場できた。改札では周囲の乗客がIDのようなものをかざして通るのに対し、話者はパスポートで通過している。

座席は1等車と2等車があり、話者は1等車を選んだ。当初は座席番号が振られていないと思ったが、KlookのページにシートナンバーA01が書かれていることに後から気づく。座席は8号車で、1番前だと思ったら1番後ろの車両だった。車内を歩くと、2等車側のトイレは和式、1等車側は洋式だった。そのため話者は、トイレはホテルなどで済ませておいたほうがよいかもしれないと話している。1等車は他と比べて少し広く、深圳から広州までは約1時間20分かかる。列車は後ろ向きに進行した。

地下鉄3号線で体育西へ――AlipayのQRコードで乗車

広州東駅では、オレンジ色の3号線に乗り換えた。高鉄を出るときもパスポートが必要だった。普通の地下鉄にはAlipayで乗れる。話者の説明によると、アプリ左上の都市を広州に合わせ、「モビリティ」から「地下鉄」を開くとQRコードが表示され、それを改札にかざせば入場できる。出るときも同じQRコードをかざす。

目的地は二駅先の体育西駅である。車内では、中国の電車内の「おばちゃんの強さ」に圧倒されたと話者は語る。広州については、北京・上海に次ぐ第3の都市だったかと記憶をたどりつつ、発達した都市のようだと紹介した。

体育西に着くと、12月中旬にもかかわらず最高26度、最低18度で、深圳と同じくかなり暖かかった。半袖の人や薄手の上着の人が多い。話者は、こんな格好をしているから腹を壊すのだと自嘲している。歩道では電気自動車(電動バイク)が走るので注意が必要だという。また、この日はシェアサイクルに乗りたいと話した。前回は色分けの意味がわからず、パンクした車体に当たって失敗したためである。

「てんととく」で点心――QR注文と、この日一番の腸粉

朝から何も食べていないため、ホテルへ向かう前に食事をとる。目当ては話者が「てんととく」と呼ぶ店だった。ビルの中で場所がわからず、周囲の人に尋ねても知らない人がいた。最終的には親切な人に案内され、4階の店にたどり着く。ほかのフロアとは違う高級感のある店で、点心が有名だという。店頭にあった表示を、話者は中国版のミシュランのようなものではないかと推測している。GoogleやChatGPTにも勧められていた店だという。

注文は、テーブルのQRコードをWeChatかAlipayで読み取って行う。話者の説明では、AlipayにはVISAかMastercardを登録でき、AMEXを登録できるのはWeChatだけだという。WeChatの「スキャン」でメニューを読み込み、右上の点々から翻訳を選べば、なんとなくわかるメニューになる。

頼んだのは腸粉(34元)とエビ系の点心である。腹の調子を考えて、量は控えめにした。最初に粥が運ばれてきて、話者は「顔色が悪かったから先に食べさせようという配慮だったのかも」と受け取っている。シュウマイのような品には、肉と一緒にグミのような食感のものが入っていた。エビ餃子は中の味がしっかりしていて、タレなしでもおいしく、「今日一」だと言う。ところが、続く腸粉でその評価がまた更新される。腸粉は米粉でつくる薄いクレープ状の点心で、赤い皮の中にエビなどの海鮮と、揚げたパリッとした皮が入っていた。話者は、いろいろな食感が口に広がると表現している。

会計も同じQRコードを読み取り、注文済みの伝票から「支払う」を押してパスワードを入れれば終わる。支払い完了の通知も届く。Alipayもほぼ同じだろうと話者は述べている。

W広州にチェックイン――アップグレードされた部屋とクラブラウンジ

宿泊先は、マリオット系列でパーティー色の強いホテル「W広州」である。クリスマス時期だったため、ロビーにはツリーが飾られていた。荷物だけ預けるつもりだったが、すぐに部屋へ入れることになり、アップグレードもしてくれたようだという。話者は、予約時には一番下のグレードを取っていたと説明している。

エレベーターは暗く、話者は25階のつもりで22階で降りてしまい、同乗者と気まずい思いをした。内装には唇をモチーフにした装飾があり、「イケイケどんどんな人が泊まるような場所」と話者は表現している。Wに泊まるのは2回目だという。

部屋にはトイレ、着替え用のスペース、勉強机、大きなベッドがあり、窓は自動で開くシティビューだった。高層ビルが多く、夜に行こうと考えていた有名なビルもすぐ近くに見えた。浴室はテレビ付きの浴槽があり、話者はこれを見て「アップグレードだな」と判断している。タオルの厚みもWは違うという。1泊の金額は3万円で、今回はポイントで泊まったものの、奮発したと話している。

クラブラウンジ(26階)の利用も案内された。利用時間は12時半から21時半で、ハッピーアワーもある。昼の時点ではナッツなどの軽食、コーラなどのドリンク、コーヒーコーナーが並び、ミーティングルームもあった。夜になると内容が変わるのかどうかは、話者にもまだわからない様子だった。

DiDiで陳家祠へ――わかりにくいチケット購入

観光地への移動にはタクシーを使う。配車アプリのDiDiはAlipayの中から使え、Uberと同じように目的地を入れればすぐ車が来る。30分ほどかかる距離で23元、約500円だった。話者は、中国はタクシー代が安いと話している。

最初の目的地は陳家祠である。まず出口側に着いてしまい、入口に回ると、ツアー客もいるのか非常に混んでいた。入口で何かをスキャンしている人がいたため、そこでチケットを買うのかと思ったが、係員に通じない。翻訳機能を使って聞くと、チケットは外の別の売り場で買う必要があるとわかった。売り場は分かりにくい場所にあり、購入にはパスポートが必要だった。料金は1人10元(約200円)。買ったチケットを持って最初の入口に戻り、かざしてようやく入場できた。売り場の近くではマイクなしでも響く大声のガイドがおり、話者は「鼓膜が破けた」と冗談めかしている。

話者の紹介によると、陳家祠は広東文化の最高建築とされ、清の時代、19世紀に一族が建てた学問所である。木彫り・石彫り・レンガ彫りの細かな装飾が見どころだという。屋根の上には多くの造形物があった。建物の奥にある青い装飾が特に印象に残ったようだ。第一印象では「すげえ立派な建物……でもないか」と言いかけたが、中の細工については「すごい細かい作り」と評価している。説明板は中国語のみだった。

沙面島――ヨーロッパ風の街並み、ただし評価は控えめ

次に向かったのが沙面島である。地図上では離島には見えないが、島という名前がついている。話者は事前に、中国に突然現れるヨーロッパ風の静かな島だと調べていた。実際にレンガ調の建物や石畳、電車のような乗り物があり、中国らしくない雰囲気で、建物の前では多くの人が写真を撮っていた。木々もきれいだったという。

一方で、見どころはそのくらいで、話者は「特に来なくていい感じかもしれない」と控えめな評価を口にしている。

上下九歩行街の食べ歩き――名物のワンタン麺は「めっちゃ普通」

腹が空いてきたため、近くの有名な商店街、上下九歩行街へ移動した。通りは賑やかで、両側に商店や土産物店が並ぶ。叩くと煙が出る風船のようなおもちゃもあったが、話者は「大したことない」と評した。菓子を試食すると、これは結構おいしかった。この一帯にはおいしい店が多いという。

食事は歩行街から離れた狭い路地の、話者が「ございき」と読んだ渋い店でとった。探すのに苦労した店で、奥には川が流れている。店員が見当たらず、入口の前に立っていても気づかれない。話者は「スルー技術がすごい」とこぼし、入口近くの席に座ってようやく反応してもらえた。注文方法を聞くとメニューを見せられ、先払いで有名そうなワンタン麺を頼んだ。価格は13元である。

スープは魚介・エビ系で、味は薄め。ワンタンについて話者は「めっちゃ普通」と率直に述べ、値段を考えればまあいいか、という評価にとどまった。周りの客は大きな肉がのった角煮麺のようなものを食べており、話者は「そっちがメインだったかもしれない」と振り返っている。

プリンの人気店――小豆のせは「今まで食べたプリンで一番うまいかも」

ワンタン麺では満足できず、近くの人気店に入った。客のほとんどがプリンを食べている店である。メニューは中国語で読めないが、QRコードで注文する形式だった。プレーン、小豆のせ、マンゴーのせがある。マンゴー好きの話者も今回は見送り、小豆のせの冷たいもの(17元)を選んだ。

運ばれてきたのは小豆がたっぷりのった一品で、話者は「今まで食べたプリンで一番うまいかもしれない」と評価している。相席した人たちがみな話者のことを知っていたという偶然もあった。

広州タワー――日没狙いが大行列に阻まれる

夕方には広州タワーに向かった。Klookで事前購入したQRコードをチケットセンターで本券に交換する段取りだった。話者は日没を頂上で見ようと、17時51分に到着している。日没の約10分前である。しかし現地は激しく混雑していた。

チケット売り場までは意外にも10分ほどで着いた。ただ、対面カウンターと機械のどちらを使えばよいのかわかりにくかった。QRコードは反応しなかったが、番号を入力すると本券が出てきた。話者によると、チケットは2種類ある。タワーに登るだけなら約3400円、タワー上の観覧車にも乗るなら約8000円で、Klookで買えば20%引きの約6300円になる。話者は観覧車付きを買っていた。タワーについては「中国一高いって書いてあるのかな」と推測にとどめている。

ルートは、エレベーターで107階付近まで上がり、階段で108階へ、さらにリフトで111階の頂上へ向かうというものだった。最初の列に約1時間並び、到着した頃には完全に夜になっていた。列は騒がしく、話者は「この列となるとやっぱ中国嫌いになりそうだ」と漏らしている。

108階まで上がって景色を見せたが、111階へのリフトにもまた1時間ほどかかりそうな行列ができていた。空腹と疲労から、話者は観覧車を諦める。展望フロアでは窓際の棒が邪魔で、撮影に苦労した。棒のない撮影スポットもあったが、そこも大行列だった。それでも高層ビル群の夜景はきれいで、話者は改めて「さすが第3の都市」と評している。

締めは牛肉火鍋――半々のはずが結局すべて辛いスープへ

夜は、前回の動画で食べられなかった火鍋にリベンジする。店は火鍋店が並ぶ一角にある「8号里牛肉火鍋」だった。スープは「バチバチ行く」と言いつつ、休める時間も必要だとして辛いものと辛くないものの半々を選んだ。肉はせっかくなのでいい牛肉を頼み、麺も注文しようとしたが、メニュー名の意味はほとんどわからなかった。

つけダレは自分で作る方式で、話者はニンニクを多めに入れ、店員にも手伝ってもらった。最後に酸っぱいものを絞るとすっきりするという。食べる前にはお茶で箸などの食器を洗う習慣があることを思い出し、実際にやってみせた。周囲の中国人客は誰も辛いスープで食べていないことに気づき、話者は「ちょっとしくじったか」とつぶやいている。

辛いスープは匂いからして強烈だった。辛くない側には大根やトウモロコシのようなものが入り、ほとんど味のないさっぱりした出汁だった。タレはほぼニンニクの味で、入れすぎたと認めつつも、ご飯にかけるだけでもおいしいと絶賛している。肉は薄く小さく、落とすとなくなりそうなほどだった。

当初は、体調を考えて両方のスープを使い分けるつもりだった。しかし「辛いものを食べに来たんだろ」と自分で自分をあおり、すべての具を辛い側に入れてしまう。「もう明日どうにでもなれ」と話し、スープの色がどんどん濃くなる様子を見せた。最後は、作ってもらったタレをつけて食べても「これ無理だ」と音を上げる。辛くないスープで薄めなければ食べられないと言い、腹の不調を抱えたまま、辛さに負ける形で広州の一日を終えた。