寝転びながらでいい:「ゆるく続ける」英語学習と30の万能フレーズ

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概要

英語学習は机に向かって気合を入れるもの、というイメージは強い。この動画の話者は、そのイメージが学習を続ける妨げになっていると考える。話者は寝転んだまま撮影し、英語は「ゆるゆるでオッケー、だるだるでオッケー」だと繰り返す。そのうえで、「まるまる」の部分に単語を入れ替えるだけで使える日常会話の型を30個、4つのグループに分けて紹介する。文法の前提知識や発音のコツ、答え方を間違えやすいフレーズの注意点もあわせて説明している。

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机に向かうまでが一番しんどい

話者はまず、英語は実際には「勉強」だと認める。問題は、机に座ってノートを広げ、鉛筆を出すという「勉強の体制」に入ること自体が多くの人にとって苦痛だという点にある。話者自身も大学のテスト前で勉強に追われており、テスト勉強そのものより勉強を始めるときが一番しんどいと話す。あと10分YouTubeを見てから、一服してからと逃げてしまうのは普通のことだという。

毎回気合を入れて机で「ガチる」ことは思っている以上に難しく、それを毎日続けるのは誰にとっても苦痛だと話者は考える。だから英語学習への姿勢をもっと緩くしてもよいのではないか、というのがこの動画を撮った動機である。

完璧を捨て、「出会う回数」を増やす

話者が一番大事だとするのは継続である。毎日3時間机に向かうことを3日だけやるより、ゆるくても1日20分を1週間続けるほうがよい。理想は毎日2〜3時間きちんと取り組むことかもしれないが、人間はそれを長期間続けられない。多くの英語学習者を見てきた経験から、話者は「完璧を捨てる」ことが非常に大事だと言う。1日10分でも20分でも英語に触れればよく、だるい日、眠い日、疲れた日はゆるくやればいい。

単語やフレーズの覚え方についても、細部まで完璧に暗記する必要はないと話者は言う。大事なのは勉強の質よりも、その語に出会う回数だという。例として挙げるのが「magnificent」という単語だ。ある日その単語を見て暗記しても、3日後くらいには忘れている。単語とはそういうものだと話者は言う。そこで毎日magnificentに出会うようにすると、何度も出会ううちに脳がこれは大事な情報だと認識して覚えてくれる。話者はそういう脳の仕組みがあると説明する。出会う回数が増えるほど言葉はなじんでいくので、この動画も同じ単語やフレーズに何度も出会うために繰り返し使ってほしい、というのが話者の提案である。

「塊」で覚え、声に出す

紹介するのは単発のフレーズというより、「Can you grab me 〜?」のような塊である。「まるまる」の部分に自分の知っている単語を入れるだけで、いろいろなことを頼んだり話したりできる。英語を話せるようになるには、ある程度決まったルールやパターンを持つこうした塊を学ぶことが大事だと話者は言い、そのルールも解説すると述べる。

もう一つの注文は、一緒に発音することだ。寝転びながらでも運転しながらでもいいが、ただ聞くより声に出したほうが頭に入りやすい。さらに、自分で英語の音をある程度出せるようになると英語の音がどんどん聞き取りやすくなると話者は言う。発音力だけでなくリスニング力を上げるためにも、一緒に発音してほしいという。動画の最後には解説なしでフレーズを通して聞いて発音するパートが置かれている。

グループAの前提:冠詞の使い分け

グループAは「まるまる」に名詞を入れるパターンである。名詞の前には冠詞などが入るので、話者は前提として次の使い分けを説明する。

  • a book:一般的な本、単純に「本」
  • the book:特定の本。話し手と聞き手が「あの本」という共通認識を持っているときに使う
  • that book:あの本
  • any book:どの本でも。特定のものではなく、いろいろある中の適当な1つというニュアンス

グループA:取ってもらう・注文する・尋ねる(1〜8)

1つ目の「Can you grab me 〜?」は「〜取ってくれる?」の意味で、手の届くものを取ってほしいときに使う。例文は「Can you grab me the remote?」(リモコン取って)と「Can you grab me the charger?」(充電器取って)。

2つ目の「Can you pass me 〜?」も「〜取って」である。話者はその場で調べたと言い、大きな違いはないと述べる。pass meは目の前にあるものを手渡ししてほしいとき、grab meはさっと掴んで取ってほしいときのニュアンスだという。例文は食卓で使う「Can you pass me the salt?」と「Can you pass me the tissue?」。

3つ目の「Can I get 〜?」は「定番中の定番」で、海外旅行や注文のときは基本的にこれでよいと話者は言う。例文は「Can I get a cup of coffee?」(コーヒー1杯ください)、「Can I get a refill?」(おかわりください)。もう少し丁寧に、英語の敬語のように言いたいなら「Could I get 〜?」にする。

4つ目の「Did you see 〜?」は「〜見た?」で、物、人、出来事の何を入れてもよい。例文は「Did you see the soccer game?」「Did you see my message?」。

5つ目の「What's your favorite 〜?」は「好きな〜は何?」で、ジャンルやカテゴリーを入れる。例文は「What's your favorite movie?」「What's your favorite food?」。

6つ目の「Do you have any 〜?」は、何かが見当たらないときや、お店で置いているかを聞きたいときに使う。例文は「Do you have any ketchup?」「Do you have any snacks?」。

7つ目の「Where did you get that 〜?」は「その〜どこで買ったの?」で、主に物の名前が入る。例文は「Where did you get that bag?」「Where did you get that shirt?」。

8つ目の「How do you say 〜?」は「〜って何て言うの?」で、単語を入れる。例文は「How do you say ありがとう in English?」。話者は手に持った物を指して「How do you say this in English?」と聞く例も示し、答えは「This is a water bottle.」(水筒)だと実演する。

グループB:前置詞の後ろは名詞か動詞のing形(9〜12)

グループBは、「まるまる」に名詞か動詞のing形が入るパターンである。ここで扱う表現は「まるまる」の直前に「into」や「of」などの前置詞があり、前置詞が前に来るとその後ろは名詞か動詞のing形になることが多いと話者は説明する。ただし、これをパズルのように機械的に解いてほしくはないとも付け加える。本来はいろいろな文やフレーズに出会う中で感覚的に覚える部分であり、迷ったときの目安として頭に入れておいてほしいという位置づけだ。

9つ目の「Are you into 〜?」は「〜好き?」「〜にはまってる?」と尋ねる表現である。例文は「Are you into cooking?」「Are you into K-POP?」。答え方は「Yes, I'm into cooking.」「No, I'm not into cooking.」となる。

10個目の「I'm not really into 〜」は「〜はそんなに好きじゃない」の意味。例文は「I'm not really into horror movies.」で、scary moviesでも問題ないと補足がある。もう一つの例文は「I'm not really into running.」。

11個目の「What do you think of 〜?」は意見を求める表現である。例文は「What do you think of this song?」と「What do you think of moving here?」(ここに引っ越すのどう思う?)。後者について話者は、「引っ越す」はmoveだが、このパターンでは動詞にingを付けるのでmovingになると説明する。

12個目の「I'm so bad at 〜」は「〜がすごく苦手」。話者は自分が方向音痴であることを例に「I'm so bad at directions.」を挙げる。「I'm so bad at waking up early.」(早起きが苦手)では、wake upが起きる、earlyが早くで、動詞にingを付けるためwaking up earlyになると解説している。

グループC:動詞の原形を入れる(13〜18)

グループCは、「まるまる」に動詞の原形を入れるパターンである。「料理する」ならcookingやcookedなど形が変わるが、原形はオリジナルのcookだと話者は説明する。

13個目の「Do you wanna 〜?」は「〜する?」「〜したい?」と相手に聞く表現。want toの部分がつながって「wanna」になる発音を意識してほしいという。例文は「Do you wanna eat this?」「Do you wanna watch a movie?」。

14個目は、そのもっとカジュアルな「Wanna 〜?」である。例文は「Wanna go for a walk?」(散歩行かない?)と「Wanna order pizza?」(ピザ頼まない?)。

15個目の「You should totally 〜」は「絶対〜したほうがいいよ」で、totallyが「絶対」の意味だと説明される。例文は「You should totally try it.」「You should totally come.」。

16個目の「Let's 〜」は「〜しよう」。例文は「Let's take a break.」「Let's go for lunch.」。

17個目の「I'm gonna 〜」は「今から〜する」「〜する予定」で、話者はとてもよく使う文だと言う。例文は「I'm gonna take a nap.」(今から昼寝する)、「I'm gonna order food.」(今から出前頼む)。

18個目の「Can you help me 〜?」は「〜するの手伝ってくれる?」で、ここにも原形が入る。例文は「Can you help me carry this?」「Can you help me make this?」。

やり方・直前の行動・確認のフレーズ(19〜22)

19個目の「Do you know how to 〜?」は「〜のやり方知ってる?」と聞く表現。発音のポイントとしてhow toをつなげて言うよう勧めている。例文は「Do you know how to fix this?」(これの直し方知ってる?)、「Do you know how to get there?」(そこへの行き方わかる?)。

20個目の「I was about to 〜」は「ちょうど〜しようとしていたところ」。例文は「I was about to text you.」(今ちょうどLINEしようとしてた)と「I was about to leave.」(ちょうど出ようと思ってた)。

21個目の「Are you sure you wanna 〜?」は「本当に〜するの?」「本当にそれでいいの?」と相手に確認する表現。ここでもwant toをつなげて発音する。例文は「Are you sure you wanna do this?」「Are you sure you wanna go to the park?」。

22個目の「Is it okay if I 〜?」は「〜してもいい?」と許可を求める表現。例文は「Is it okay if I sit here?」「Is it okay if I call you later?」。

Do you mind if I 〜?:Yesと答えると「だめ」の意味になる

23個目の「Do you mind if I 〜?」は、22個目の超丁寧バージョンだと話者は言う。丁寧とはいえ、ごく一般的に使われる表現でもある。例文は「Do you mind if I open the window?」(窓開けてもいいかな?)と「Do you mind if I join?」(ご一緒してもいいかな?)。

話者はこのフレーズの答え方がややこしいとして、時間をかけて説明している。日本語に直すと「窓を開けても構いませんか」という聞き方になる。窓を開けていいと伝えたいときにYesと答えがちだが、これは「構いますか」に「構います」と答えていることになり、窓を開けるなという意味になってしまう。開けていいと伝える正しい答えは「No, I don't mind.」である。ほかに「No, not at all.」や、「いやいや、どうぞどうぞ」というニュアンスの「No, go ahead.」などの言い方もある。NoかYesかで意味が大きく変わるので注意してほしい、と話者は念を押す。

グループD:動名詞とは何か(24〜28)

グループDは、「まるまる」に動詞のing形が入るパターンである。話者はまず、動名詞をパッと理解している人は意外と少ないと考え、仕組みを説明する。動名詞とは、動詞にingを付けて「〜すること」という名詞に変換したものだ。例えばsmoke(タバコを吸う)をsmokingにすると、「タバコを吸っている」という動詞としても読めるが、「タバコを吸うこと」という名詞としても扱える。eatもeatingにすると「食べている」の意味にも「食べること」の意味にもなる。

なぜわざわざ名詞にするのかについて、話者はグループBの話につなげて説明する。前置詞や前置詞っぽいものが前に来ると、後ろには基本的に名詞しか来ない。それでも動詞を入れたいときに、動名詞に変換して「名詞っぽい動詞」を入れるというルールがある。この前提を知っているだけで文をかなり作りやすくなると話者は言う。

24個目の「I feel like 〜」は「〜したい気分」。例文は「I feel like eating something sweet.」(何か甘いもの食べたい気分)と「I feel like playing パチンコ.」(ちょっとパチンコ打ちたい気分)。

25個目の「I don't feel like 〜」は「〜する気分にならない」。例文は「I don't feel like cooking.」「I don't feel like going out.」(今日は外出する気分にならない)。

26個目の「I've been 〜 lately」は「最近〜している」。例文は「I've been studying English lately.」と「I've been watching a lot of dramas lately.」(最近ドラマをたくさん見ている)。latelyは「最近」の意味で、recentlyでももちろんよい。

27個目の「I've been thinking about 〜」は「〜しようか考えている」。例文は「I've been thinking about quitting.」(やめようか考えている)と「I've been thinking about moving.」(引っ越そうか考えている)。

28個目の「I can't stop 〜」は「〜が止まらない」。例文は「I can't stop watching this.」「I can't stop eating.」。

latelyの発音:舌の位置がすべて

26個目のlatelyについて、話者は発音が難しいとして寄り道をする。latelyは2か所でLの音を出す少し複雑な単語だという。コツは舌の位置で、Lの音を出すときは舌先を前歯の裏にくっつける。視聴者にも実際にくっつけてみるよう促し、その状態で「レ」の音を繰り返し、慣れたら「lately」と言う練習を実演する。この「レ」の音は最初は出しにくいが、舌の位置さえ意識すれば近い音は出しやすくなると話者は説明する。

最後の2つ:kind ofとHave you ever

残りの2つは、それまでのパターンとは少し違うが覚えておくと便利な表現として紹介される。

29個目の「It's kind of 〜」は「ちょっと〜だな」の意味で、「まるまる」には形容詞が入る。言い方を和らげる表現である。例文は「It's kind of cold today.」(今日ちょっと寒いな)、「It's kind of far.」(ちょっと遠いな)。

30個目の「Have you ever 〜?」は「〜したことある?」と経験を尋ねる表現で、「まるまる」には過去分詞が入る。話者の説明では、過去分詞は動詞の最後にedかdを付けたもの(play→played、cook→cooked)である。ただし過去形とは別物で、cookedなら「料理された」のような受け身の意味合いを持つという。わかりやすい例としてeatを挙げ、「食べた」という過去形に対し、「食べられた」と言いたいときはeatenと単語の形が変わると説明する。

ここで話者は、ややこしいと感じた人に向けて補足する。過去分詞を全部調べて覚えなければいけないわけではない。今回のようなフレーズの中で出てきたときに、こういう表現もあるのかとゆるく触れる程度で最初はよいという。過去分詞を一気に学ぶより、まず今日のフレーズを完璧にするほうが優先だと話者は述べる。例文は「Have you ever seen this movie?」(この映画見たことある?)と「Have you ever eaten the sandwich?」(このサンドイッチ食べたことある?)。

締めくくり:ストイックでなくていい

30個を終えたところで、話者は冒頭のメッセージに戻る。机に向かって質の高い勉強をすることも大事だが、それを毎日必ずやれと言われたらしんどくなるのが普通の感覚だ。勉強の体制に入るのがつらい日があるのも当たり前で、そういう日はソファーで何かをしながらでもいい。毎日ストイックである必要はなく、ゆるくだるく取り組む日があっても全然かまわないという。

大事なのは完璧さではなく、いろいろなフレーズにどれだけ出会い、触れるかだと話者は繰り返す。明日この動画の一部分だけを見る、気になったパターンを1つだけ振り返る、という関わり方でもよい。「ゆるくてもいいから続けていこう」というのが話者の結論である。動画の後半には、30個のフレーズの例文を解説なしで順に読み上げるトレーニング用のパートが続く。