テスラのロボタクシー向け掃除ロボット、AI4の世代問題、FSDの回避映像、Starship再挑戦

YouTubeで開く ↗
概要

テスラ関連の最新ニュースを追うこの回で、配信者は4つの話題を扱った。ロボタクシー「サイバーキャブ」向けのアーム型掃除ロボットの導入、現行の自動運転コンピューター「AI4」が早くも時代遅れになりつつあるという報道、FSD(Full Self-Driving)の危険回避映像、そして延期されたStarshipの13回目のテスト飛行である。配信者はSpaceXとテスラを「運命共同体」と見ており、SpaceXの話題もテスラ・チャンネルで扱うべきだという立場をとる。

11分で読めます

サイバーキャブ用のアーム型掃除ロボット

最初の話題は、ロボタクシーの車内を清掃するロボットである。配信者によれば、この構想は2025年2月から示されていた。ロボタクシーは運転が自動でも、メンテナンスは人がやるのか。そうではなく、すべてロボットが行えるというコンセプトを示したのがこの映像だという。配信者はこれをAI生成の映像ではなく、実験ラボの実際の様子だと見ている。

映像のロボットはアームの先端ノズルを付け替えて使う。床のゴミや埃を吸い取り、車内の忘れ物も吸い上げる。先端を布に替えると、車内の画面を磨ける。配信者が特に驚いたのはペットボトルの扱いで、強い吸引力でボトルを吸い付けたまま持ち上げる様子を「丸のみ」と表現していた。

配信者は、サイバーキャブの車内がこの無人メンテナンスを前提に作られている点も指摘する。シートが平らな形なのは、掃除機が複雑な形状に入り込まずに吸えて、ゴミが奥に入らないようにするためだという。足元が平らなのも同じ理由だと配信者は説明する。ハードウェアを作る段階からオペレーションまで考え抜いて作り込んでいるのがサイバーキャブだ、というのが配信者の評価である。

テキサスの施設書類に「クリーニングロボット」

この掃除ステーションの稼働開始を示す資料も見つかった。テキサスの州政府に提出された施設の説明資料で、「スコープ・オブ・ワーク」の欄にトイレ、検査施設、スーパーチャージャーと並んで「クリーニングロボット」が記載されている。配信者はこの施設を、充電、清掃、車両点検をまとめて担うサービスセンターのようなものと読んでいる。

資料では、プロジェクトの開始日が2025年9月15日、建設終了が3月23日とされている。このため、すでにテスト的な稼働が始まっているのではないかと話題になっている。テスラ公式からも、7月11日にギガテキサスでサイバーキャブの試乗をする映像が出た。乗っているのはハードウェア担当のエンジニアリング上級副社長だが、配信者は名前を思い出せなかった。

何もかも自前で作るテスラと、ウェイモとの違い

配信者が強調するのは、テスラがロボタクシー事業を自前で進めようとしている点だ。タクシー業界では、車両の保有やメンテナンスをタクシー会社に任せるのが通例だった。テスラは車両、自動運転ソフトウェア、オペレーション、集客、配車システムを自社アプリで作り込んでいる。Uberにもタクシー会社にも頼らない。これを世界で唯一やろうとしているのはテスラだけではないか、と配信者は述べる。ウェイモもすでに営業運行しているが、車両はジャガーのI-PACEやヒョンデなど他社製であり、ゼロからすべてを作っているわけではないという。

コストの差も大きいと配信者は言う。ウェイモの車両は1台作るのに約2000万円かかると言われている。10台で2億円、1000台で200億円になり、大量の車両を世界に配置するには資金が足りない。一方のサイバーキャブは300万円程度で作れると言われている。さらに、テスラは個人がすでに車両を買っている。モデルYなどのオーナー車をロボタクシー化できれば、プラットフォームと自動運転技術、清掃拠点のようなオペレーションを用意するだけで、世界中の何十万台もの車両を一気に展開できる。配信者はこの点にウェイモとの違いと「爆発力」を見ており、勢いがつけば株価がもう一段上がるのではないかと予想する。

商用運行が始まればいろいろな問題が出てくるだろう、とも配信者は認めている。そのうえで、テスラがそれをどうこなしていくかに注目しているという。最近はニューヨークでもサイバーキャブのテスト車両が目撃されており、全米に広がっている様子がうかがえる。配信者は近いうちにテキサスで乗れるのではないかと見ている。10月頃にテキサスへ行く計画があり、その時にサービスが始まっていればレポート動画を作りたいと話した。

「AI4はすでに時代遅れ」という報道

2つ目の話題は、現在テスラ車に搭載されている自動運転コンピューターAI4が、すでに時代遅れになっているという報道である。出どころはNot a Tesla Appというメディアの記事で、ソフトウェアをリバースエンジニアリングしたハッカー集団の情報に基づくという。

それによれば、AI4車両に載っているFSD v14系のソフトウェアは、サイバーキャブ用に作られたソフトウェアを「蒸留」したものだという。配信者は、AI3にFSD v14が載るというニュースの際にも同じ説明をしたと振り返る。蒸留とは、AIモデルの一番おいしいところだけを抜き出して軽量化モデルを作る工程のことだ。最新とされるAI4車両でもこれが行われているということは、もっと賢いモデルが存在していて、一般ユーザーはまだそれに触れられないことを意味する。

そのモデルが使われているのが、開発中のサイバーキャブだ。リーク情報によれば、サイバーキャブには専用の最新ソフトウェアと最新ハードウェアが載っている。チップはAI4のままだが、ボード上のメモリー量が市販車の2倍かそれ以上あると言われている。配信者の説明では、大きなモデルを動かすにはメモリー容量とメモリー帯域が重要になる。ニューラルネットの中身を保持できる容量が大きいほど大きく複雑なモデルを実行でき、その読み書きの帯域も非常に重要だという。

AI3の二の舞を懸念、購入タイミングの迷い

配信者が懸念するのは、AI3と同じ道をたどる可能性だ。AI4の購入者の多くは、最終的に稼いでくれるロボタクシーになることを前提に車を買っている。性能が足りずに監視なしの自動運転ができなかったり、ロボタクシーのネットワークへの参加を後回しにされたりする未来が想像できてしまう、と配信者は言う。AI3はハードウェアの限界からFSDのバージョンアップがしばらく来なかった。同じことが現行AI4にも起こりつつあるという見方である。

界隈で「AI4+」と呼ばれる大容量メモリー版のコンピューターが、今年末ぐらいから一般車にも搭載され始めるのではないかという話もある。そうなると、今のAI4を買うより待ったほうがいいという話になりかねない。日本でも今年末か来年にAI4車両へFSDが来るとされ、監視なしのレベル4が実現する可能性が高いとも言われている。その中で、AI4世代では後回しになる可能性もある。来年末にはAI5も控えている。配信者は、AIの進化が速すぎて、テスラが「対応する」と言いながら対応できなかったAI3の前例もあるため、購入のタイミングが非常に難しいと語る。

配信者自身の考えとしては、急ぎでなければ年末ぐらいまで待ったほうがいいのではないかという。ただし、今買わないと補助金がなくなる可能性もある。最終的には「買いたい時が買い時」が自分にとって最も説得力のある言葉だとして、判断は各自の考え方次第だとまとめた。

FSDの鹿回避映像

3つ目は、配信者が「神回避」と呼ぶFSD v14の映像である。1本目では、FSD走行中の車がカーブを抜けた直後に鹿が飛び出してくる。車は即座にハンドルを切ってこれを避ける。配信者は視聴者に、自分がハンドルを握っているつもりで見てほしいと促す。そのうえで、人間なら半分ぐらいは鹿と衝突しているのではないかと見る。反応までは1〜2秒ほどだという。

この回避では車が対向車線にはみ出している。配信者は、前から車が来ていないからこの動きをしたのであり、対向車がいれば急ブレーキなど別の動きをしていたはずだと補足する。そのうえで、FSDの反応速度は人身事故や動物との衝突を減らしているとの考えを示した。

配信者が面白いと感じたのは、回避後に一度停止してからの再発進の速さだ。人間なら驚いて15〜20秒ほど止まったままになるだろうが、FSDは1〜2秒後には何事もなかったかのように走り出す。配信者はこの切り替えの速さを「いい意味で感情がない」と表現し、ロボタクシーらしいと評した。

工事区間での判断力

2本目はヨーロッパ(配信者はオランダかと推測)の映像だ。工事で車線がふさがっており、反対車線を通って交差点へ進まなければならない。前方からは自転車や車が来て、左からはバンも来る混沌とした状況である。FSDはトラックの前のわずかな隙間には入らず、反対車線を進むしかないと判断する。優先権のある相手側をなるべく妨げないタイミングを見計らい、ウインカーを出して元の車線へ戻った。

配信者はこれを「賢すぎ」と評し、免許を取ったばかりの初心者ドライバーより上手いのではないかと述べる。初心者なら慌てて止まったままになりがちな場面で、判断力と思い切りの良さを組み合わせて進める点に、ニューラルネットのすごさがあるという。

日本の法整備の見通し

FSDの日本導入について、配信者はある情報筋からの話として次のように紹介した。日本政府は今年末までに法律の大まかな地盤固めを済ませ、来年1月に、国連が採択した自動運転関連の枠組みを取り入れた法律を施行する準備を急ピッチで進めているという。自民党を中心に、国交省や警察庁も関わっているとされる。

これが通れば、レベル4のロボタクシーの基準だけでなく、FSDや日産のWayveを使った車、チューリングの車など、「レベル2+」とされるものの枠組みも決まる。要件を満たせば公道を走れるようになるという。配信者は、今年中のFSD上陸は怪しくなったとしながらも、あと半年の辛抱だと見ている。

Starship 13回目のテスト飛行は延期、来週初めに再挑戦

最後はSpaceXの話題である。Starshipの13回目のテスト飛行が予定されていたが延期になり、来週の月曜か火曜に再挑戦する予定だという。SpaceXの公式Xでライブ中継される見込みで、日本時間では深夜から早朝になるだろうと配信者は述べた。

延期の理由は、ラプターエンジンのうち3基ほどが正常に点火しなかったことだと配信者は説明する。カウントダウン映像では、ゼロで一瞬点火して1秒ほど燃焼した後、システムが自動的に停止している。配信者はこれを「寸止め」と表現した。イーロン・マスクによれば、不良だったラプターエンジン2基を交換し、来週前半に機会があれば再び打ち上げるという。今回は発射台も新しくなっており、コンクリートの台の形が変わり、発射時に折りたたまれる可動部分があるという。配信者は映像でその場面を見せようとしたが、見つけられなかった。

Starlink V3衛星の試験と新アンテナV5

配信者によれば、前回の12回目で新型のラプター3エンジンに切り替わり、ペイロードも増えた。今回はそれをさらに検証し、ペイロード能力を確かなものにする段階だという。最大の見所は、車ほどの重さがあるとされる過去最大のStarlink V3衛星を搭載することだ。

V3衛星は、V2と比べて地上側のダウンロードが10倍、アップロードが約22倍になるという。太陽光パネルは端から端まで約80mあり、地上と通信する大きなアンテナを4基備える。衛星同士がレーザーで通信しネットワークを組む機能も、V2より強化されている。配信者は、SpaceXが掲げる宇宙データセンター構想(AI衛星)でもStarlinkが通信インフラを担う予定であり、V3がその要になると説明する。さらに、Starlinkが現在の一番の稼ぎ頭であることも強化の理由だとした。

ただし今回のペイロードは試験用だ。テスト飛行は最終的に大気圏へ落下する軌道のため、衛星を放出してから大気圏に突入して燃え尽きるまで、通信テストに使える時間は約20分しかない。その間にStarlinkチームがレーザー通信や地上との通信を試し、V3が宇宙空間でうまく動くかを確かめる。配信者は、これが今回一番の見所かもしれないと話した。

これに合わせて、SpaceXはStarlinkの新しい受信アンテナ「V5」も発表した。V4の3分の2ほどの大きさで、外枠はアルミの削り出しとみられ、高級感のある筐体になっている。配信者はStarlink Miniを持っていて普段は使わないが、ロマンとして欲しいと話す。小型化の要因として配信者が挙げるのは2つ。アンテナ自体の性能向上と、衛星の数が非常に多くなり、大きなアンテナで少ない衛星を捕捉する必要がなくなったことである。Falcon 9でほぼ毎週打ち上げている現状に、Starshipで V3衛星を打ち上げられるようになれば、ネットワークはさらに増強されるという。

テスラとSpaceXの接近

締めくくりに配信者は、ウォール街ではテスラとSpaceXが今年中に合併する可能性が高いと見る人が多いと紹介した。配信者自身も両社を実質的に一体のものと見ている。AI衛星の運用が始まれば、FSDのトレーニングもいずれ宇宙で行われるようになるだろうと予想し、Optimusを含めて両社の関連はますます強まるとの見方を示した。今後もこのチャンネルで追っていくという。