【石破茂の警告】消費税減税は「正しいと思わない」苦しくなるのは国民/1.6兆円の穴で地方が犠牲に/元首相が語る今の自民党「変わってしまった…」《石破茂×藻谷浩介 前編》
楽待 RAKUMACHI概要
元首相の石破茂衆議院議員と、地域エコノミストの藻谷浩介氏(日本総合研究所 主席研究員)が、飲食料品の消費税率引き下げ案や財源問題、人口動態、そして現在の自民党が抱える体質について議論を行いました。
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1. 消費税減税に反対する理由:迅速性と公平性の欠如
- 給付のほうが効果的かつ迅速: システム改修に1年近く要する減税に対し、物価高対策としては給付金のほうが迅速であり、真に困窮している世帯へ重点的に配分できる。
- 高所得者優遇の懸念: 広く薄く減税を行うと、消費額の多い高所得者層ほど減税の絶対額が大きくなり、格差是正に逆行する。
- 財政悪化と円安・インフレの悪循環: 消費税は全額が社会保障費に充てられているため、減税分を借金(国債)で賄えば財政悪化を招き、さらなる円安・金利上昇・物価高を引き起こして国民生活を圧迫する。
2. 財源確保と税制のあり方
- 金融緩和の恩恵を受けた層への適正課税: 金融緩和や低金利政策で巨額の内部留保を築いた大企業や、金融所得を増やした富裕層に対し、法人税の増税や金融所得課税の総合課税化、所得税の累進性強化を検討すべき。
- 公約の曲解への指摘: 総選挙の公約は「減税に向けた検討の加速」や「安定財源の確保」であり、無責任な減税断行を約束したものではない。
3. 人口動態から見る社会保障(藻谷浩介氏の視点)
- 75歳以上人口のピークアウト: 日本は世界に先駆けて25年後の75歳以上人口の伸び率がわずか約13%(1.1倍)にとどまり、中国やインド(約2.9倍)と比べるとすでに高齢化の峠を越えつつある。
- 現行制度維持の重要性: 医療・介護の必要量は75歳以上の絶対数に連動するため、体制さえ維持できれば乗り切れる段階にある。減税によって自らの社会保障財源を削ることは将来の首を絞める行為である。
- 地方と大都市の逆転現象: 若者が流出した過疎地ほど新規の高齢者が増えず、早期に負担が軽くなる一方、大都市圏では今後も高齢者が増加し続ける。
4. 自民党の変質と小選挙区制の弊害
- 耳の痛い正論を言えない政治家: かつては不人気な増税でも国のために必要であれば堂々と訴えて支持を得ていたが、現在は執行部や官邸の顔色をうかがう「サラリーマン化」した議員が増加。
- 小泉純一郎氏の予言: 小選挙区制導入時に小泉氏が警告した通り、公認権や人事権を握る党本部に従属する議員ばかりになり、党内での闊達な議論や信念に基づいた行動が失われた。
- 地方財政への打撃: 消費税減税により地方税収に約1.6兆円の穴が開く懸念があるにもかかわらず、首長らも「最後は国が補填する」と甘受しており、無責任な財政運営が常態化している。
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