雑談には5つの段階がある:中田敦彦が読む『雑談の一流、二流、三流』

YouTubeで開く ↗
概要

雑談は誰でも毎日しているが、だからこそ真剣に考えられることが少ない。中田敦彦はこの動画で、桐生稔の著書『雑談の一流、二流、三流』を取り上げ、雑談を「始め方」「広げ方」「聞き方」「盛り上げ方」「終わり方」の5段階に分けて、それぞれの三流・二流・一流のやり方を紹介している。中田は「プレゼンが上手い」と褒められることはあっても雑談には苦手意識があったと明かし、この本は自分にとってのバイブルになったと語る。

17分で読めます
1:31

雑談力とはコミュ力のこと

中田によれば、著者の桐生は営業マンとして働き始めたものの、最初はまったく成果が出ずに左遷を経験した。そこから雑談について本気で考えた結果、ナンバーワンのセールスマンになり、現在はコミュニケーションのスクールを運営しているという。

コミュ力は「話す力」と「聞く力」に分けられる。プレゼンが上手くなりたい人も、聞き上手になりたい人も多いが、その両方を合わせたものがコミュ力であり雑談力だ、というのが著者の主張だと中田は説明する。雑談は近所の人とも職場でも友達とも毎日しているので、誰でもできると思われて侮られている。しかし真剣に考えるとビジネスのパフォーマンスが上がり、人間関係も良くなる。中田は「すべての悩みは人間関係である」という言葉にも触れ、家族、上司、友達、学校、職場とあらゆる悩みが人間関係に行き着く以上、雑談力の効果は大きいと語る。

セールスマンに必要なのはプレゼン力だと思われがちだが、そこに落とし穴があると著者は言う。中田も、一流の営業マンや訪問販売の人は何でもない話がやたらと盛り上がることに思い当たる節があったと述べる。

雑談を5つのステップに分ける

著者は雑談に流れがあると考え、次の5段階に切り分ける。

  1. 始める
  2. 広げる
  3. 聞く
  4. 盛り上げる
  5. 好印象を残して終わる

「今日暑いっすね」「暑いね」で終わってしまうように、始めても広がらない。相手の話を聞いても「へえー」で終われば盛り上がらない。そして始まった雑談はどこかで終わらせなければならない。当たり前のことのようだが、中田は雑談をこうして分けて考えたことがなく、5つすべてにポイントがあると示した点がこの本の力だと評価する。本ではすべての項目について三流・二流・一流のやり方が書かれているが、動画では要点を絞って紹介している。

6:31

始め方:相手に焦点を当て、挨拶に「2プラス」する

始め方について、三流は話しかけられるのを待つ。立食パーティーや会社の打ち上げ、同窓会で人が大勢いると、多くの人は待ってしまう。二流は自分から話しかけるが、「俺さ、今こんなことやっててさ」と自分のことを話す。一流は相手に焦点を当て、質問をする。

ここで具体的なテクニックとして挙げられるのが、挨拶に「2プラス」することだ。挨拶ができないのが三流、大きな声で挨拶をするのが二流で、一流は挨拶のあとに2つ言葉を足す。「おはようございます」のあとに「今日ずいぶん出社が早いじゃないですか」と1つ足し、さらに「昨晩ぐっすり眠れたんですか?」「朝活か何かなさってるんですか?」と続ける。「今日暑いですね」「にもかかわらずすごく元気そうじゃないですか」「最近何かいいことあったんですか?」という流れでもいい。中田は、2プラスが身についてくると挨拶だけで終わるのは損だと感じるほどになるといい、これが一流の最初の一歩だと紹介する。

9:31

準備すべきは話すネタではなく表情

話し始める前の準備について、三流は何も準備しないので「えっと、暑いですね」となる。二流は今日会いそうな人を思い浮かべて話すネタを準備する。中田もそれで十分ではないかと感じたが、著者はそれでは二流だとし、本当に準備すべきは表情だと説く。

本の中では突然ミッキーマウスが登場する。ミッキーがなぜあれほど愛されるのか、それは常に笑顔だからだという。中田は、パレードに出てきたミッキーがしょげかえっていたら地獄だと笑いを交えて話し、普通の人間でも仏頂面で「怒ってるんですか?」と聞かれる人がいると続ける。中田自身も普通にしているだけで「機嫌悪いの?」「疲れてるの?」と言われてしまうことがあり、それが自分の落ち度だったと振り返る。

本ではさらに、カフェの店員や野球場のビールの売り子にも、やたらと客に話しかけられる人とそうでない人がいると書かれているという。違いは待っているときの顔、目が合ったときの顔だ。「よく来てくれましたね」という声が聞こえてくるような顔をしているかどうか。話ができて嬉しいという表情を用意しておくことが準備なのだ、と中田はまとめる。

名前は会話の中で何度も呼んで覚える

名前については、三流は忘れる。二流は意味付けをして覚えようとする。「勝利の勝」の勝さん、山登りが趣味の登さん、イチロー選手と同じ一朗さん、といった覚え方だ。一流は名前を反復して覚える。会話の中で、必要がなくても何度も名前を呼ぶのだという。中田は「山本さんですか」「山本さんはどこのご出身なんですか」「青森県から山本さん」と、あえてしつこく呼ぶ例を演じてみせる。

中田はこれを忘却曲線の考え方と結びつける。受験のときに使っていた方法で、人間は一度で覚えることはできないので、記憶が下がりきる前にもう一度思い出す。トイレに英単語を貼るのが効果的なのは、トイレに行くたびに反復できるからだ。これを名前の記憶に応用しようと意識している人は一流の営業マンになれるだろうし、雑談は誰でもできると考えている人との間に大きな差が生まれる、と中田は話す。

15:31

広げ方:共通点より相違点を武器にする

親友となら2〜3時間でも話が続くが、雑談力が問われるのは、仕事の上司や取引先など、情報が少なくよく知らない相手と話を広げるときだ。三流はここで壁を作って「じゃあそろそろ」と切り上げてしまう。二流は共通点を探す。よく勧められる方法だが、著者はそれでは二流だとする。理由は、共通点はむしろ少ないからだ。地元が同じなら話は広がるが、多くの場合は違う。エヴァンゲリオンが好き、サイクリングと釣りが趣味、といった一致もそう起きない。

そこで一流は相違点に注目し、違うことを良いことだと捉えて興味を持つ。中田の例では、「僕はエヴァンゲリオンが好きなんですけど、アニメはご覧になりますか?」「ならない」「じゃあ普段は何を見てるんですか?」「映画」「僕は映画はあまり見ないんですけど、今何が面白いですか?」「どういうところが面白いんですか?」と質問がつながっていく。ほとんどの人とは違いだらけなのだから、相違点を武器にすれば誰とでも話を広げられる、というのが著者の考え方だと中田は説明する。

17:27

褒めるなら「ビフォーアフター」を

多くの本に「褒めよう」と書かれているが、普通に過ごしていて褒めるところは簡単には見つからない。三流は見つからないと諦める。二流は「すごくいい靴」のように無理やり褒めるが、無理をしていることは伝わり、媚びているように見えて反感を買うこともある。

一流はビフォーアフターを褒める。まず相手の現在地を聞き、その人が何かに取り組んでいるなら、以前より前に進んでいることが多いので、その変化を褒めるのだ。中田は子育てにたとえる。子どもの絵はプロのように上手いわけではないが、2年前より確実に上手くなっているから「すごいじゃん」と思える。親が親バカになって褒められるのは、以前を知っているからだという。

中田は架空の例を2つ挙げる。オンラインサロンを始めた人が「まだ50人くらい」と言ったら、始めた当初を聞く。「3人しか集まらなかった」なら「3人から50人にしたの?すごいじゃん、どういうコツがあるの?」と褒められる。YouTubeの登録者が1500人で伸び悩んでいるという人には、開始当初を聞く。5人の状態が2か月続き、旅の動画で500人、ピーマンの紹介で1000人に増えたと聞けば、「旅とピーマンで1500人まで持っていったんでしょう?」と褒められ、話も広がる。

多くの人は向上心があるため現状に満足していないことが多いが、以前を聞けば褒めるポイントは必ず見つかる。しかも歴史を聞いて理解したうえで褒めるので自然であり、本人が一番褒めてほしい「ちゃんと頑張ったところ」に届く。中田は、この方法を知っただけでも本を買った価値があったと述べ、一般的なビジネス書や啓発書が「聞きなさい、褒めなさい」と言うだけなのに対し、ここまで具体的なのはプロの営業マンだからだと評価している。

21:23

聞き方:ネガティブな話には全力で励ます

「最近やる気が起きない」「上司と上手くいかない」「うちの職場はブラック企業だ」といった愚痴を言われると、空気は悪くなる。しかし「ネガティブなことを言うな」とも言えない。

三流はスルーする。著者によれば、スルーは雑談において最もしてはいけないことだという。二流は「そうなんだ、疲れてるんだ」と同調する。中田はそれで十分だと思ったが、一流は全力で励ます。「大丈夫だよ」「できるよ」「ばっちりだよ」と、ネガティブな言葉が来たら反射的に、迷わず励ます。「なんとかなるんじゃん」程度のほんのりとした励ましでは駄目で、同調したうえで「でも大丈夫だよ」と大きな声で言い、相手が明るい気持ちになるところまで持っていくのだという。

23:35

SNSでは被せずに全力で承認する

本ではSNSでの聞き方にも触れている。Instagram、X(Twitter)、Facebookなどへの投稿は、承認されたいときにするものだ。ハワイのワイキキに来た、ナイトプールに行った、タピオカを飲んだ、本を読了した、といった投稿に対し、三流はスルーする。二流は「被せる」。「私も昨日行きました」「私も今日飲みました」「私はずっとハワイにいます」と返すことだ。

中田はこの被せを関西弁を交えて熱演する。心理学の本を1冊読んだだけなのに「フロイトとユングの違いについて語りませんか?」と被せられる、初めてワイキキに行ったのに「他の島も行きましたか?」と言われる、初めてエッフェル塔を見たのに「パリの田舎町でワインは飲みましたか?」と聞かれる、といった具合だ。

SNSでは全力で承認する。「すげえ」「楽しそう」「美味しそう」「おしゃれ」をまず言う。タピオカの投稿に「今さら?」と言うのは厳禁で、本人は初めて飲んで嬉しくて投稿したのだから、それを受け止めればいい。コスプレの投稿なら「かわいい」「似合ってる」と言い、自分のほうが少しクオリティの高いコスプレ写真をぶつけるようなことはしない。

26:35

意見が違うときは「インタビュアー」になる

政治の話や、「結局〇〇のチームが最強じゃない?」というスポーツの話のように、自分とまったく違う意見の人がいる場合、承認してしまうと嘘になる。その場合は、相違点のほうへずらして質問に持っていく。

中田が挙げる例は、オムライスに醤油をかける人だ。「そんなにお好きなんですね」「いつからやってるんですか?」「ご家族もそうなんですか?」「何醤油がいいんですか?」「醤油にプラスアルファしますか?」と、インタビュアーになって質問を重ねる。自分と違う人に興味を持つという基本姿勢は、ここでも変わらないと中田はまとめる。なお、このオムライスの例は本に載っているものではなく、中田自身が考えた例えだと後で断っている。

27:59

盛り上げ方:例え話、擬音、一人二役、一人質問

盛り上げるための技術として、本では例え話、擬音、会話を一人二役で演じること、そして「〇〇ですよね」「そう思いませんか?」と一人で問いかけることが挙げられている。中田は、これらは自身がYouTube大学で大事にしてきたことでもあると話す。本の内容をなるべく正しく、なるべく面白く紹介したいと考えており、オムライスに醤油のような例えを自分で作るのはそのためだという。擬音の「ドキッ」「ドーン」、タイトルの「エクストリーム」もインパクトを出すためであり、文学の授業で「おい、マクベス」と一人二役を演じることもある。

中田は実演として、即興の作り話を披露する。角を曲がったらX JAPANのYOSHIKIに会い、なぜ路地裏にいるのか聞くと「路地裏が一番作曲が進む」と言われ、サインを頼むと書いてくれたが、それがひらがなだった、という話だ。「YOSHIKIに路地裏で会い、サインがひらがなだった」と文章で書くだけでは盛り上がらないが、擬音、一人二役、例え、一人質問を使うことで聞いてもらえる話になる、と中田は説明する。

30:24

大人数では「空いている役」を担当する

中田が特に面白かったと語るのが、大人数での盛り上げ方だ。会話には「回す人」「話す人」「聞く人」の3つの役割があるという。中田は『さんま御殿』を例に挙げ、明石家さんまが回し、振られた人が「聞いてくださいよ、さんまさん」と話し、ほかの出演者は話していないあいだも「マジっすか」「本当に?」と上手に聞いていると説明する。よく出ているタレントは聞くのも上手いという。

いつも回している、いつも話している、いつも聞いている、というように特定の役が上手いだけでは二流だ。一流は空いている役を担当する。回したい人がいれば任せ、たくさん話したい人がいれば聞き役に回る。回す人がいなければ自分が回し、話す人がいなければ自分が話す。三役すべてをこなせるうえで、場を俯瞰して空きに入れる人が一流であり、そうすると大人数の会話も盛り上がる。中田は、自分は常に回さなければ、話さなければというプレッシャーを感じていたが、そういう人がいるなら譲ればいいのだと学んだと語る。

32:54

終わり方:テンプレではなく具体的なエピソードを褒める

打ち合わせや食事、デートの終わりに「今日はありがとうございました。とても楽しかったです。またお願いします」と言うのは二流だという。一流は、会話の中の具体的な話を一つ取り上げて褒める。中田の例では「特にあの枝豆の話が刺さりました。『枝豆を制する者が料理を制する』なんて考えたことなかったです」や、「先輩が骨折したときにどう立ち直ったかの話、紙に書いて壁に貼っておきます」などだ。これはメールやLINEでも同じで、何もしないのが三流、テンプレートを送るのが二流、具体的なエピソードに触れるのが一流になる。中田はここでも、自分はテンプレっぽいものを送っていたと振り返る。

具体的なエピソードを言うためには、話を聞きながら「今の話、帰りに使える」とハイライトを頭の中でメモしておく必要がある。中田はこれをテレビのスタジオでの経験に重ねる。『ヒルナンデス!』のように長いVTRを見たあとに「あっちゃん、どうだった?」と振られたとき、「面白かったです」では観覧客と同じで、タレントとしては呼ばれなくなる。VTRを見ながら後で触れられそうな場面を覚えておき、「アンミカさんが白Tシャツは譲らないと言ったときの顔が面白かった」と言えばスタジオがウケて盛り上がる。会話でも同じようにハイライトをメモしておくことが大事だという。

36:06

次につなげる「脳の空白」

また誘ってもらえるかどうかについて、本では「相手の脳に空白を残せ」と説いている。ほんのりミステリーな部分を残しておくのだ。たとえばウイスキー好きの相手に「麻布十番に、ウイスキーにものすごくこだわる伝説のマスターがいるバーがあると聞いたんですよ」と話しておき、そのまま枝豆の話を褒めて別れる。相手には「伝説のマスターの話をもう少し聞きたい」という気持ちが残る。政治に興味が湧いてきたという相手には「政治マニアの友達がいるので会わせたい」と言っておく。

中田によれば、人間は脳の空白を嫌い、穴があると埋めたくなるのだという。テレビの番組宣伝やCM前の「驚きの展開に」という煽りも同じ仕組みだと中田は説明する。次回予告を作り、トスを上げておくわけだ。

中田は、ここまで紹介したことはトップセールスマンのやり方であり、何も考えずに雑談している人では勝てないとする一方で、どれも「100メートルを2秒で走れ」というような不可能なことではないと強調する。全部できることであり、ただ気をつけていなかっただけだという。

38:35

心構え1:懐に入る——物理的に腹を向け、自己開示は1枚ずつ

テクニックの土台として、本は2つの心構えを挙げる。1つ目は相手の懐に入ること、つまり仲良くなろうと強く思うことだ。著者は「腹を見せろ」と言うが、これは心理的な意味の前に、まず物理的に腹を相手に向けるということだと中田は紹介する。4人で会話しているとき、正面の人には腹が向いていても、斜めの人や横の人が話しているときは目線だけを向けていることが多い。それでは伝わらないので、話し始めた人のほうへお尻を少しずらして座り直し、腹を向ける。それだけで聞いている感じが出るという。

そのうえで心理的にも腹を見せる。失敗談や弱点など、本当は見せたくないものを出すことで相手が気楽になる。中田は、一流の学校、一流企業、一流の部署、一流ブランド、一流の運転手付きの高級外車と自慢を並べる人物を演じ、そういう人とは仲良くしたくないだろうと笑わせる。

中田は、著者自身がまさにこれを実践していると指摘する。本の冒頭に「営業が下手で、営業部署に配属されてすぐ左遷された」と書かれているのだ。左遷された人が本を出すはずがないから、その後どうなったのかと読者はページをめくり、トップセールスマンになったと知る。最初からずっと勝っている無敵のヒーローより、負けを見せるヒーローに愛着が湧くのと同じだという。

ただし、自己開示しすぎてネガティブに陥るのはよくない。自己開示はカードゲームのようなもので、1枚開示したら相手が開示しやすくなるので、相手の1枚を待つ。相手が開示してくれたら、時間を見てもう1枚出す。1枚につき1枚のペースで進めることで打ち解けていけると本では説明されている。

42:46

心構え2:オーラと自信は「見通し」から生まれる

2つ目の心構えは、ポジティブなオーラを出すことだ。自信がない、自己肯定感が低いという人もいるだろうが、自信にはメカニズムがあると中田は説明する。人前で話すのは苦手だという人でも、好きな映画や服、コレクションの話なら自信満々で楽しそうに話せる。その違いは好き嫌いよりも、見通しが立っているかどうかにあるらしいという。エヴァンゲリオンの話を何度もしていれば、どう話せばどう展開するかが分かっている。一方で、いきなり貨幣理論について30分話せ、マルクスについてどう思うかと振られたら、話したことがないので見通しが立たない。だが「おにぎりについて話して」と言われれば話せる。

雑談全体を「今ならいける」という状態に持っていけばいい、と中田は言う。最初は5つのステップを1つずつ意識しながらやる必要があるかもしれない。しかし慣れてくると、挨拶に2プラスして質問する、相違点が出たら興味を持って聞く、ネガティブな話が来たら全力で励ます、例え話を入れる、最後に具体的なエピソードを褒めて別れる、という全体像が見えてくる。そうなれば自然とオーラが出てくる。最初はたどたどしくてもよく、焦らず1日1ポイントずつ、たとえば今日は挨拶に2プラスするだけでもいい。慣れれば考えなくてもできるようになり、自信が出てくるのは見通しの差でしかない、と中田はまとめる。

45:51

成功者は必ず「ラッキーだった」と答える

最後に紹介されるのは、成功者への質問にまつわる話だ。成功の秘訣は才能か、努力か、意思か、運か。著者は営業マンとして多くの成功者に「どうしてそんなに成功したんですか?」と聞き続けたが、大成功者であるほど答えは一つで、「私はラッキーだった」と言うのだという。本には、これを自分も言っていこうと書かれているそうだ。

中田は、なぜ成功者がそう言うのかを自分なりに考えた。才能、努力、意思と答えるのは、言い換えれば「俺のおかげ」と言っていることになる。一方で「幸運だった」という答えは、良い仲間に巡り会えた、たまたまビジネスチャンスが来た、良いタイミングで会社を作れた、いい部署やいい上司に恵まれた、というように「みんなのおかげ」と言っていることになる。会話の上手い人から褒められたときに「ラッキーなんです」と言えるメンタリティの根底には常に感謝があり、それができる人は一流だろう、というのが中田の解釈である。

中田は、プレゼンテーションは見通しが立っているので自信を持ってやれたが、雑談には苦手意識があったと改めて語り、この本で雑談が怖くなくなったという。この本は自分にとってのバイブルになり、視聴者にとってもそうなりうると述べて動画を締めくくっている。