大学DX勉強会を4年間見てきて学んだこと:成果物より「どう進めたか」に価値がある
国立情報学研究所 - National Institute of Informatics広島大学情報メディア教育研究センター長の近堂徹氏は、大学DX勉強会の運営に関わってきた立場から、勉強会で何を学んだのか、そしてこの勉強会を今後どうしていくべきかを語った。近堂氏の立場ははっきりしている。大学DXで面白く価値があるのは完成した成果ではなく、小さな実践から変化が生まれていく過程のほうだという。本人も、言語化が難しく抽象的な話や「精神論っぽい」部分も含まれると断ったうえで話を進めた。
広島大学の事例ではなく、勉強会の側から語る
近堂氏は冒頭で、今回は広島大学の話をするつもりはないと述べた。大学DX勉強会ではこれまでに3回、広島大学の事例を紹介しており、改めて説明する必要はないと考えたためである。加えて、自分が組織の中でDX推進をこう進めていると言えることもそれほど多くないという。そこで、勉強会の運営を通じて何を学んだか、そして12回を重ねてきた勉強会をこの先どうしていけばよいかを、聴衆と一緒に考える話にしたいと説明した。今回のオープンフォーラムが「対話」を掲げていることにも触れ、後のパネルディスカッションで議論を続けたいとした。
近堂氏は現在、情報メディア教育研究センターのセンター長として運営に携わっている。大学DXについては基盤部分を中心にバックアップする役割を担う。経歴上、他の大学に所属したことがないため、他大学の組織文化はこうした勉強会でしか見聞きできない。近堂氏はこれを自分のジレンマであり、ネガティブに感じている点だと話した。他の組織がどうなっているかを知りたくても、実際に体感する機会がない。だからこそ、勉強会を通じていろいろな人と議論できることに大きな価値を感じているという。
始まりは2022年6月の有志の集まり
近堂氏が過去のメールを掘り返したところ、有志が最初に集まったのは2022年6月15日で、ちょうど4年前にあたる。声をかけたのは香川大学の取り組みで知られる先生ら2人で、オンラインでDXについて議論したと記憶しているという。
同じ2022年のオープンフォーラムはオンラインで5月30日から6月2日に開かれていた。近堂氏によれば、始動直後のSINET6やGakuNin RDMの話題が多く、DXという言葉も大いに盛り上がっていた時期である。特別セッションでは先進的な取り組みを進める大学からの報告として、香川大学のDX、広島大学の事務DX、東京大学のmdxなどが紹介された。有志への声がかかったのはその直後だった。
最初の集まりでは、それぞれが思っていることを話し、2時間ほど議論したという。近堂氏はその頃、センターでユーザーサポートを担当する部門の責任者を務め終えたところだった。コロナ禍の前から約4年間この部門を見ており、コロナ禍の間はオンライン化が進む現場をユーザーサポートの立場で支えてきた。コロナ禍が明けつつある時期には、情報部門に求められる役割の幅が大きく広がったと感じていたという。この集まりでは、ヘルプデスク対応やユーザーサポートの大変さを踏まえて、DXをどう進めるかを自分なりに話した。
当時の近堂氏は、実際にシステムづくりにも取り組んでいた。センターの運用にチャットボットを導入し、FAQシステムを作った。施設部の職員とはPower Appsで学内スペースの見える化システムを作り、全学に展開した。そうした経験を話しながらも、「最終的には人だよね」ということをこの頃から言い続けていたと振り返る。DXには正解がないので、いろいろな大学の話を聞いて学ばなければならない。近堂氏は、DX勉強会はそういう問題意識から始まったと理解している。
300人の申し込みで生まれた現在の形式
第1回は2023年3月13日で、広島大学が開いているクラウドサービス利用シンポジウムの1セッションを使って行われた。近堂氏の記憶では、「勉強会」と名乗る以上、参加者に集まってもらいグループワークのように意見を出し合う形を想定して準備していた。ところが申し込みはオンラインも含めて約300人にのぼり、その運営は無理だと判断した。そこで登壇者に話をしてもらい、モデレーターの進行でパネルディスカッションを行う形に切り替えた。これが現在の形式の始まりだという。
4年間の発表資料を形態素解析する
話す内容を補うため、近堂氏は勉強会サイトに公開されている過去の資料を調べた。Deep Researchで発表資料を集め、形態素解析でどんなキーワードが使われているかを分析した。本人は「よくやりがちな」分析だと断っている。
過去4年間のワードクラウドには、よく聞くキーワードが並んだ。年度ごとに比べると、2023年当初はインフラや業務改善、システムといった話題が多い。直近2年ほどはデータ、AI、内製化へと重心が移っている。近堂氏は、この結果は自分の肌感覚とも合っていると述べた。
共通の正解はなく、問いを持ち帰る場
発表を振り返ると、テーマも規模も大学の文化も設定している課題もまったく違う。そのため共通の正解があるわけではない、というのが近堂氏の見方である。それでも事例を聞くたびに、自分の組織ならこういう部分を取り入れられる、こういう点が課題だといった問いを考えることができた。近堂氏はそこに勉強会の価値があったと評価する。
最も刺激を受けた大阪経済大学の発表
どの発表も参考になったとしたうえで、近堂氏が特に刺激を受けたと挙げたのが、今年3月の勉強会での大阪経済大学の発表「やってみよう。みんなで育てるDX」である。「すごく感動した」と述べ、録画を何度でも見返したいほどだという。資料は公開されているので見てほしいと勧めつつ、資料だけでは伝わらず、その場で聞かなければあの熱量は伝わらないと話した。
近堂氏が印象に残ったのは、何を作ったかよりも、どう進めたかという部分だった。苦労した話、いろいろな人を巻き込んだ話、失敗した話、それを乗り越えた話が語られた。事例というより、実際に進めた人のストーリーや物語を感じられた点に心を動かされたという。
ボトムアップの「創発」と、それを増幅する仕組み
近堂氏はセンターの立場で大学の方針やさまざまなDXの取り組みを見ているが、個人的にはボトムアップに強い魅力を感じている。トップダウンを否定するわけではなく、どちらも必要だという立場である。先に登壇した講演者が「大きなDX」と「小さなDX」の話をしており、それを受けての発言だった。
近堂氏が共感するのは次のような過程である。小さな実践から始まり、仲間が増え、想定外の展開が起きる。完成したものではなく、その変化の過程が見える。人がどう動き、組織がどう変わったかが見える。勉強会で面白いと感じるのは結果ではなくそのプロセスであり、設計されたものより変化が生まれる過程、近堂氏の言葉では今どきの用語でいう「創発」に魅力を感じているという。
一方で、小さなDXがたくさんあればDXが進むのかといえば、そうではないとも指摘した。生まれてきたものを増幅する仕組みがしっかりしていないと、DXは進まないだろうという。大阪経済大学の発表では、自発的に始まった取り組みが部署の新設にまで至ったと報告されていた。近堂氏は、部署を作るところまで進めたのは、創発を増幅する仕組みがきちんと働いていたからこそだと解釈している。DXは自然には広がらないので、創発を受け止めて増幅する組織やキーパーソンが必要になる、というのが近堂氏の考えである。
勉強会ではこれまで、経営層、中間管理層、現場層の三つの層から登壇者を招いてきた。直近では長崎大学の高田先生や室蘭の佐藤先生が経営層の立場で発表している。近堂氏は、こうした経営層の話を聞くと、増幅することに価値を置いて取り組んでいることがわかり、素晴らしいと感じるという。
休憩時間の会話と「実践共同体」
勉強会はあまり懇親会を開いておらず、近堂氏は本当はやりたいと話す。勉強会の時間以外でコミュニケーションをとる機会は多くない。それでも休憩時間や、3月のクラウドシンポジウムの際に開く懇親の場では、どう進めたか、どう苦労したか、誰を巻き込んだか、どう失敗したかといった話をフランクにできる。近堂氏はこの時間がとても大事だという。パネルディスカッションではモデレーターがそうした話を引き出しているが、それ以外の場で参加者や登壇者と交流することが、その後のつながりにも結びついているとした。
近堂氏はこれを、最近読んでいる本にある概念で説明した。ウェンガーが1998年ごろに提唱した「コミュニティ・オブ・プラクティス(実践共同体)」である。共通の関心や情熱を持つ人が定期的に交流し、活動や学習をよりよくしていくグループを指す。研究会、学内のFD、このオープンフォーラムもそうであり、特別なものではない。大学DX勉強会もその一つだろうと近堂氏は述べた。
境界を越えることで当たり前を疑う
勉強会でもう一つ「なるほど」と思うことが多いのが、境界を越える経験だという。そういうやり方があったのか、その発想はなかった、自分のところでは当たり前だと思っていたが実はそうではなかった。近堂氏自身も、こうして当たり前を疑う経験を何度もした。これを境界横断、バウンダリー・クロッシングと呼び、この感覚を得られることが勉強会の大事な点だとした。
そのため、勉強会から持ち帰るのは正解ではなく問いであることが多いという。自分の大学の常識が揺さぶられる、新しい選択肢が見える、当たり前だったことが当たり前でなくなる。こうした問いを得られることを、今後も大事にしたいと述べた。
DX人材とは誰か
DX人材の話題では、近堂氏はデジタルスキル標準の人材類型の図を示した。モデレーターから類型が5つから6つに変わったと聞き、図を差し替えたという。よく引用される図だが、近堂氏は勉強会で見てきた「DXができる人材」はそういうものではないと話す。
近堂氏が挙げたのは、人と人をつなぐ、境界を越えられる、新しい実践を持ち込める、問いを立てられるといった資質である。どれも専門的なスキルではない。日常の中で変化を感じ取り、自分たちの部署の中でそうしたことを考えられる人がとても大事だという。実際に勉強会で登壇する人、特に現場の人たちは、こうした点をとても大事にしていると近堂氏は感じている。
熱量を持つ人を可視化し、循環を生む
ここまでの話を、近堂氏は次のように整理した。勉強会で面白かったのは完成したものではなく、創発してきたものから始まる変化の過程だった。実践共同体や境界横断を通じて考えさせられる問いがあり、それを自分たちの組織でどう消化するかを考えるプロセスを提供できていることに、この勉強会の価値がある。
加えて、熱量を持った人を可視化することも大事だという。育成は難しい一方で、そうした取り組みをしている人はたくさんいる。そういう人をきちんと可視化し、できれば勉強会の運営にも加わってもらう。こうした循環が生まれれば、大学DXはもう少し広がっていくのではないか、と近堂氏は考えている。大学DXで取り組むべきは、デジタル化そのものに加えて、新しい実践を生み出し続ける力と、それを組織として受け止めて学び続ける力だと述べた。
勉強会はこのままでよいのか
最後のスライドで、近堂氏は勉強会の今後について問いを投げかけた。これまで12回、毎回3〜4件の発表があり、事例はおよそ40件から50件弱になる。近堂氏は、このままの形でよいのかと個人的にずっと考えており、勉強会も変わっていくべきではないかと思っているという。本来は有志メンバーの間で話せばよいことかもしれないが、あえてこの場で問いかけることにした。
選択肢として近堂氏が挙げたのは次のようなものである。これまで通り多くの事例を共有することは大事であり、DX人材を育てることや可視化することも大事だろう。さらに、部署や大学を越える境界横断を促進する取り組みができるとよいのではないか。それは「共創の場」のようなものなのか、とも近堂氏は自問した。限られた時間で皆が納得するものを作るのは難しいとしながらも、何か新しいことができれば参加者にとっても価値が生まれるのではないかと述べた。具体的な形はまだ示さず、この点は続くパネルディスカッションでモデレーターに掘り下げてもらい、議論したいとして発表を締めくくった。
皆さんおはようございます。こういう展開になるだろうなっていうのはちょっと思っててですね。これでいいのかな? 柏崎先生とは結構付き合いが長くてですね、柏崎先生の後にプレゼンテーションをするっていうことが度々あるんですけど、いつもプレッシャーを感じるんですよね。で、今日は柏崎先生調子がいいなと思って話を聞いたんですけど、結構プレッシャーを感じてます。
私の方からですね、こういったタイトルでちょっと話をさせていただこうかなと思います。今回好きに喋っていいですよという風に言っていただいたので、タイトルをまず考えて、タイトルから自分を追い込むスタイルでですね、プレゼンテーションを作ってみました。柏崎先生と違って、タイトルは変えないようにしてですね、タイトルに沿うような形で、少し自分なりの考えをまとめさせていただきました。
広島大学の話をですね、今回するつもりはありません。この大学DX勉強会では過去3回ですね、広島大学の事例も紹介をさせていただいてますし、今更私がですね、説明することもないかなという風に思っています。まして、私がですね、この組織の中でDX推進こうやってますという風に言えるようなこともですね、そんなに多くないということもあって、今回はですね、むしろ大学DX勉強会の運営に携わらせていただくようになって、私がどういうことを学んできたかというところであるとか、あとは、大学DXを進める上において、この勉強会、これまで過去12回やってきてますけども、じゃあこの先勉強会ってどういう風にしていけばいいんだろうかというところを、皆さんと考えるような話ができればなという風に思っています。
私、今日から参加なんですが、何でしょう? 今回のオープンフォーラムのスローガンが「対話で挑み」って書いてあったんですかね。一応対話をした方がいいというような話だと思いますので、この後のパネルディスカッションとかもありますけども、大学DX勉強会がどんな感じで進めていったらいいのかというところも、是非皆さんと話をさせていただきたいなという風に思っています。
ということで、今日の話は、大学DX勉強会を見続けてきた立場として何を学んだかというところをお話しさせていただきます。ちょっとですね、プレゼンテーションを作っていて、なかなかこれ言葉で説明するの難しいな、言語化するの難しいなと思いながらプレゼンテーションを作っていてですね、さっきの柏崎先生の話を聞いて、なるほどなという風に思ったんですけども、若干抽象的な話も多くてですね、ちょっと精神論っぽいところもありますけども、それは会社のプレゼントというわけではなくて、私のプレゼンテーションかということだと思っていただければと思いますけども、そこはご了承いただきたいなという風に思っています。
一応自己紹介のスライドを作っておきましたが、今私は広島大学の情報メディア教育研究センターのセンター長として、センターの運営のところに携わらせていただいています。もちろん、大学DXを進めるにおいて、基盤のところを中心にですね、このメディアセンターのところでバックアップするというようなことをやっています。
経歴のところを見ていただくと分かるように、私は他の大学に所属したことがないということもあって、ある意味で他の大学の文化、組織文化ってどういうものかっていうのはですね、こういった勉強会でしか見聞きすることがないというような立場です。ある意味そこが私の中での、少し何て言うでしょうね、ジレンマというかですね、ネガティブに感じているところでもあって、他の組織ってどうなってるんだろうというところをですね、色々知りたいんだけど、そこを知る、体感する、そういうところがですね、なかなかできてないというところもあります。そういう意味でこの勉強会に携わらせていただいて、そこをいろんな人と議論できるっていうのはすごく価値のあるところかなという風に思っています。
元々ですね、この大学DX勉強会、先ほど冒頭で吉田先生の方から始まりのところのお話がありましたが、この有志で集まったのがですね、2022年の6月15日と、過去のメールをちょっと掘り返してみたんですけど、ちょうど4年前ですね、やが先生と相田先生の方から声をかけていただいて、今のメンバーで集まってですね、DXについて議論するという、オンラインでですね、確かやったと思いますけども、そういうのがありました。
ちょうどこの2022年、オープンフォーラムはどういうことやってたんかなと思って、今日の朝ちょっと見てたんですけども、この年はオンラインでオープンフォーラムをやっていて、5月30日から6月2日までですね、ちょっと早めのオープンフォーラムだったようですけども、この時は始動直後のSINET6の話であるとか、GakuNin RDMの話が結構たくさんあってですね、当時もちろんDXっていう言葉はかなり盛り上がっていて、ここの特別セッションというところで、先進的な取り組みを進める大学からの報告ということでですね、やが先生がDXの取り組み、香川大学の取り組みを説明されていたと。この時に、本学の相原先生も事務のDXの話をされてましたし、東大の先生もこれはmdxの話ですね、こういった先進的な話をされていたと。こういうオープンフォーラムがあって、その直後ぐらいに、先生と相田先生からお声がけをいただいたということです。
この時にそれぞれ、皆さん思ってることをちょっと話してみてもらえませんかっていうことでですね、2時間ぐらい多分議論したんだと思うんですけど、ちょうど私この頃ですね、メディアセンターで、ユーザーサポートを所掌する部門をちょうど見てて、それが終わったぐらいのところだったんですけど、ちょうどその2022年ぐらいまでの4年ぐらいの間にそのユーザーサポートのところを見ていて、ちょうどコロナの前からですね、そこを見るようになって、コロナの間ずっとその辺り、オンライン化が進むところをですね、ユーザーサポートずっとやっていて、その後、コロナが明けつつある中で、情報部門に求められるその幅がぐっと広がったなっていう風に思ったタイミングでもあったんですよね。ヘルプデスクの対応であるとか、ユーザーサポートの大変さとか、そこから、DXをどう進めていくかっていうのを自分なりに考えて話をさせていただいたというところになっています。
ちょうど自分でもですね、その頃、DXだって言ってですね、チャットボットをセンターの運用の中に導入したりですね、FAQのシステムを作ってみたり、あるいは組織の中でですね、他部署の施設部の人と一緒にですね、Power Appsを使って、学内のスペースの見える化っていうシステムを作って、全学で展開すると、そういうことをですね、やったりしていたということもあって、そういうシステムのところに色々と携わって、DXを進めるというところをやっていたので、そういった話とかですね。でもやっぱり最終的には人だよねみたいなところもですね、この頃からずっと言っていたということです。
そういった話をする中で、やっぱり正解があるわけじゃないんで、いろんな大学の話を聞いて我々も学ばないといけないよね、ということでDX勉強会が始まったという風に理解してます。DX勉強会、勉強会ってつけてるからにはざっくばらんにですね、いろんな人の話を聞きたいっていうことで、そういう場を作ろうという風に言ってですね、1回目をやったのが、先ほど話があった2023年3月13日、本学でクラウドサービス利用シンポジウムっていうのをやってるんですが、そこの1つのセッションを使ってやったと。
確かですね、私の記憶だと、勉強会っていう冠をつけてるので、参加者の人にですね、グループワークのような形で集まっていろんな意見を出し合ってもらおうと、そういったことをやりたいねっていう話をして準備をしてたんですが、いざ申し込みの状況を見てみると、確かオンライン含めて300人ぐらい申込者があって、ちょっとこれはそういう運営できないよねっていうことで、各登壇者の方に話をしていただいて、そこからモデレーターをやが先生に務めていただいて、パネルディスカッションのような形で進めるという、今の形が出来上がったという風に理解しています。
大学DX勉強会のサイトにですね、資料が上がってるので、どういう風にこれまでしてきたかなっていうのをですね、話す内容もなかったんで、ちょっと調べておきました。大学DX勉強会のページに資料が先ほど全部載ってますっていう話がありましたけど、ちょっとDeep Researchを使ってですね、プレゼンテーションをざっと拾ってきて、形態素解析してですね、どういうキーワードが使われてるかって、よくやりがちな分析をしてみたんですけども、左側がワードクラウドですね。過去4年間のプレゼンテーションの中身でよく使われているキーワード、こういうのがありますよと。よく聞くキーワードが書いてあるので、あ、なるほどな、当然だなという風に思うと思います。
あと右側は、年度ごとの比較ということで、一応それぞれの年度でですね、どういう用語がよく出てきているかっていうのを見ると、やっぱり当初、その2023年当初はインフラであるとか業務改善に近しいような話が、システムもそうですね、多かったのが、ここ2年、後半の方は、データとかAIとか内製化、そういったところへ重心が移動してきているっていうのは、肌感覚ともちろん合ってるなという風に思っています。
こんな感じでいろんな発表があるんですけど、発表を振り返ってみるとですね、やっぱりそもそもテーマも違うし、規模も違うし、大学の文化も全然違うし、設定してる課題も全然違うんで、何か共通の正解があるというわけではなくて、いろんな事例があるなと思って、その時にですね、自分の組織で考えるとこういうところが取り入れられるとか、こういうところが課題だなっていう問いを色々と考えることができたというのは、すごく価値のある場であるという風に思っています。
その中でもですね、全ての発表がすごく参考になってるんですけど、中でもですね、この発表はすごい刺激を受けたなっていう発表がですね、今年の3月のDX勉強会の中であった、大阪経済大学さんの発表なんですよね。この「やってみよう。みんなで育てるDX」っていう発表、もしかしたら今日もオンラインで聞いていただいてるかもしれませんけれども、この発表はですね、すごく感動しました。本当だったら録画を何回でも見返したいぐらいなんですけども、資料は上がってますので、是非ご覧になってない方はですね、見ていただきたいなという風に思うんですが、これ資料だけでは伝わらないですね。やっぱりその場でですね、発表を聞いてもらわないとこの熱量は伝わらないという風に思うぐらい、非常に感動しました。
この話ってですね、何を作ったかっていうよりもですね、どう進めたかっていうところがすごく印象に残ったプレゼンテーションで、苦労した話であるとか、いろんなものを巻き込んでいった話であるとか、失敗した話であるとか、それを乗り越えた話っていうですね。事例っていうよりも、その実際に進めた人のですね、ストーリーというか物語をすごく感じることができた発表だったと。そこにすごく感動を受けたんですよね。
私も色々とセンターにいる立場で、いろんなDXの取り組みであるとか、大学の方針とかをですね、見ることはありますけども、やっぱり私個人的にはボトムアップにすごく魅力を感じるんですよね。別にトップダウンを否定するわけではない。どちらも必要だという話。先ほどの玉作り先生の中で大きなDXと小さなDXって話がありましたが、やっぱりボトムアップってすごく私としては印象に残っています。
小さな実践から始まってですね、仲間が増えていって、そこに想定外の展開が起きて、そういう風なですね、完成したものというよりも、その変化の過程が見える、人がどういう風に動いたか見える、組織はどう変わったか見えるっていうところにすごく共感をする部分があります。なので、大学DX勉強会でやっぱり面白いと感じるのは、結果というよりも、そこのプロセスですね。ここに書いてある「私的ボトムアップ型の感動ポイント」と色々と書いてありますけども、何か設計されたものというよりも、そこの変化が生まれる過程、今時の用語で言うと創発って書いてますけど、そこにすごく魅力を感じているという風に思っています。
ただ、DXってそれだけで進むのかと。先ほどの玉作り先生の、小さなDXはたくさんあるけども、それが進むのかと言うとそうではないということで、やっぱりですね、そこの創発、生まれてきたものを増幅する仕組み、そこがしっかりとしてないとDXっていうのは進まないんだろうなという風に思っています。
先ほどの大阪経済大学さんの事例で言うと、自発的に取り組んだ取り組みっていうのが、部署を新設するというところまで進んだっていう話が、3月のDX勉強会の時に聞いたお話だったんですけど、その部署を作るっていうとこですね、そこはやはりその創発を増幅する仕組みがきちんと動いてるからこそできたことなんだろうと思います。DXはですね、自然には広がらないという風に思っています。そこに対してはやっぱりその創発を受け止めて増幅をするような組織であったり、キーパーソンっていうのが必要になるんだろうという風に思っています。
この大学DX勉強会では過去、経営層、中間管理層、現場層と3つの層の方々にそれぞれ話をしていただいてるんですけど、直近だとですね、長崎大学の高田先生とかですね、あと室蘭の佐藤先生なんかが経営層という立場でご発表いただいてますけども、やっぱりそういう経営層の先生方の話を聞くと、その増幅するっていうところにすごく価値を持って取り組まれているっていうところに、素晴らしいなという風に思ってるところであります。
ちょっと大学DX勉強会に話を戻すんですけども、ちょっとあまりもう時間がないですね。結構DX勉強会ですね、あんまり懇親会とかやってなくてですね、本当はしたいんですけど、あまりDX勉強会の時間以外でコミュニケーションを取ることってそんなに多くないんですけど、その中でもですね、やっぱり休憩時間とかですね、あと3月のクラウドシンポジウムの時には結構前夜祭をちょっとやったりすることもあるんですけど、そういう時に話をすると、やっぱりそこでどういう風に進めたかとか、どう苦労したかとかですね、誰を巻き込んだかとか、どう失敗したかっていうような話をですね、フランクに話をするっていう時間がすごく大事で、そういうのをですね、やが先生がパネルディスカッションで引き出してくださってるんですけど、それ以外のところでですね、参加者、登壇者とコミュニケーションをするっていうところが、その後のですね、繋がりに繋がってきているというところも、すごく大事なポイントになってるだろうという風に思っています。
この辺りがですね、最近私も色々と本を読むんですけども、うまく言葉で説明するならばこういう実践共同体、これはウェンガーがですね、1998年かなに、コミュニティ・オブ・プラクティスっていう概念を提唱してますけど、ここに同じようなことが書かれていますね。共通の関心ごととか情熱を持って定期的に交流しながらですね、その活動とか学習をよりよく行うグループ。これをコミュニティ・オブ・プラクティスという風に言いますけども、こういったやり方で進めていく。これは別に特別な話じゃなくて、例えば研究会とかもそうだし、学内のFDとかもそうでしょうし、もちろんこういうオープンフォーラムもそうでしょう。全てがですね、この実践共同体だと思いますけども、大学DX勉強会もそうだろうという風に思っています。
あとですね、大学DX勉強会でなるほどと思うことが結構あってですね、それって何かと言うとですね、やっぱり境界を超える部分で色々と感じる部分っていうところがある。そういうやり方があったのかとかですね、そういう発想はなかったなとかですね。あと、うちでは当たり前だと思ってたんだけど実はそうじゃなかった。その当たり前を疑える、こういったところの経験っていうのを私自身することも結構ありました。そういうところが、境界横断ですね、バウンダリー・クロッシングと言いますけども、そういった感覚をこの勉強会の中では得ることができる。ここもすごく大事なことだという風に思っています。
結構大学DX勉強会で聞いていると、正解を別に持ち帰るわけではなくて、むしろ問いをですね、持ち帰るってことが結構私の中では多くて、さっき言ったように自分の大学の常識が揺さぶられたりとか、新しい選択肢が見えたりとか、あとは当たり前だったことが当たり前じゃなかったりとか、そういった問いがですね、得られるっていうところは、すごくこれからも大事にしたいという風に思っています。
ちょっと時間も超過してますけども、多分もうちょっとだけ時間があると思うんで。DX人材という風に言うんですが、この左側ですね、よく出てくるデジタルスキル標準における人材と、5類型から6類型に変わってるよっていうのを先ほどやが先生から聞いて図を差し替えたんですけども、よくこの図が出てくるんですが、私がDX勉強会で見てきた中で、DXできる人材ってですね、全然そうじゃなくてですね、むしろ右側に書いてあるように、人と人をつなぐとかですね、境界を超えられるとかですね、新しい実践を持ち込めるとか、あとは問いを立てられる、こういったことができる。別に何も専門的なスキルではなくて、日常の中でその変化を感じてこういうことを思える、自分たちの部署の中でそういったことをですね、考えることができる。そういった人がですね、すごく大事で、実際大学DX勉強会で登壇していただく、特に現場の方々はですね、やっぱりこういったところをですね、すごく大事にされているというところを感じています。
ということで、ちょっとここまでの話を整理させていただきますけども、私自身このDX勉強会を見てきた中で、面白かったなという風に思うのは、やっぱり完成したものではなくて、その生まれてきた、創発してきたものからの変化の過程というところが、見てきた中では大事なものだったんだろうなという風に思っています。実践共同体であるとか境界を横断することによって考えさせられる問いっていうところがですね、すごくあって、それを自分たちの組織の中でどう消化していくか、それを考えるプロセスっていうところを、この大学DX勉強会では皆さんに提供できているというところが、価値があることなんだろうなという風に思っています。
あとは、その熱量を持った人をきちんと可視化するというところも大事で、育成って言いますけども、なかなか育成も難しい一方で、やっぱりそういう取り組みをやってる人はたくさんいるわけで、そういった人たちをきちんと可視化をして、できればこのDX勉強会の運営の中に入ってきていただける、そういった循環が生まれるようなことをですね、やっていくといいだろうなという風に思っていますし、そういうことができることによって、大学DXっていうところがもう少し広がっていくのではないかなという風に思っています。
ということで、デジタル化そのものでもあるんですけども、ちょっと新しい実践を生み出し続ける力であるとか、あとそれを組織としてきちんと受け止めて学び続ける力、そういうところを大学DXの中ではやっていくべきだという風に思っています。
最後のスライドですけども、じゃあ大学DX勉強会、もう12回やってきてですね、結構事例もたくさん、たくさんとは言いながら、毎回3件から4件くらいですので、40件ぐらいですか、50件弱の話をしてきていただいてますけども、こういう形でいいのかっていうのは私個人的にはずっと思っていて、何かやっぱり大学DX勉強会も変わっていった方がいいんじゃないかなという風に思っています。
せっかくこういう機会でお話をさせていただくということになりましたので、もちろん有志のメンバーで話をする中でやればいいことかもしれませんが、あえてですね、ちょっとこの場で、今後どうしていくべきですかね?というところをお話しさせていただきます。もちろん、これまで通り多くの事例を共有する。これは大事だなという風に思っています。DX人材を育てる、あるいは可視化をする、そういったことも大事でしょうと。あるいはですね、もっと境界横断、先ほどいろんな部署とかいろんな大学を超えていくっていうところがDXでは大事だっていう話をさせていただきましたけど、何かそこを促進するような取り組みができるといいのかなという風に思ったり、それって共創の場なんですかねという風に思ったりもします。
なかなか限られた時間の中で皆さんが納得するというものを作るのは難しいと思うんですけども、何か新しいことができると、皆さんにとっても価値が出てくるのではないかなという風に思っています。その辺りをこの後のパネルでやが先生がきっと突っ込んでくれるんじゃないかなという風に思ってますので、そこでですね、また議論させていただければという風に思っています。私からの発表は以上になります。ありがとうございました。
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