G PLANTSが案内する対馬――所有する山から出土した「遺跡」への道程
KAI-YOU VideosラッパーのG PLANTSが、自身のルーツである長崎県対馬市を訪れ、自身が所有する山林から出土した遺跡の現地へと向かう様子に密着した。対馬の地理的特徴や食文化、自身の幼少期の記憶、そして突如として国の史跡指定を受けるに至った土地の経緯が語られている。
国境の島・対馬と自身のルーツ
福岡よりも韓国のほうが近い位置にある対馬は「国境の島」とも呼ばれ、晴れた日の夜には釜山の夜景が見える丘も存在する。G PLANTSにとって対馬は、父親の実家があり、幼少期に長い時間を過ごした第二の故郷である。父親は自衛隊に入隊する18歳まで対馬で過ごし、当時の地元の学校では1年生から6年生まで計15人ほどが同じ教室で学ぶ環境だったという。
長男として生まれたG PLANTSは、両親がまだ子育てに慣れていなかったこともあり、祖父母がいる対馬の集落によく預けられていた。厳しくも温かい地域の人々に囲まれて育ち、スポーツマンだった父親から海に放り込まれるようにして泳ぎを叩き込まれるなど、島での生活体験が自身の原点になっていると振り返る。なお、対馬の祖父母にはラップ活動を行っている実情は明かしておらず、「輸入雑貨店を経営している」と説明しているという。
また、対馬特有の住文化として、瓦が手に入りにくかった時代に用いられた「石屋根」を紹介した。島民同士が協力し合い、親族や隣人が自力で家を建てる助け合いの文化が残っていたことも、幼少期に強く印象に残った経験として挙げられている。
島内での交流と風評への反論
対馬空港(対馬やまねこ空港)に到着後、中心市街地である厳原(いづはら)周辺へと移動した。厳原は島内唯一のコンビニエンスストアやスーパーマーケット、近年進出したハンバーガーチェーンなどが集まる対馬の中心地である。対馬を舞台にしたゲーム『Ghost of Tsushima』の世界的なヒットにより、海外からも多くの観光客が訪れるようになっているという。
道中では、対馬市博物館に立ち寄ったものの、取材当日はメンテナンス休館となっていた。G PLANTSは、かつて出土した遺跡の調査や手続きのために頻繁に対馬へ通っていた時期があり、島内の知人から「山に何か(違法な植物などを)植えに来ているのではないか」と噂されたことがあったと明かした。「そんなものを植えるなら関東の山に植える」と冗談交じりに述べ、当時の来島が純粋に土地と遺跡に関する手続きのためであったことを強調した。
厳原の川沿いや、かつて先輩たちと過ごした水辺のチルスポット、日本蜜蜂の伝統的な養蜂設備である「蜂洞(はちどう)」などを案内した。対馬は絶滅が危惧される日本蜜蜂の生息地として知られ、国内流通量のわずか0.1%程度とされる希少な蜂蜜が特産品となっている。夜には、以前家族へ魚を発送するために訪れたことをきっかけに親交を深めた鮮魚店兼飲食店を訪れ、名物である穴子や丸徳サバの刺身などを味わいながら地元住民との親交を深めた。
ジビエ文化と出土した遺跡への指定書
翌日、一行は遺跡のある山林へ向かう前に、島内のジビエ料理店を訪れた。対馬ではイノシシやシカによる農作物被害が深刻な問題となっており、罠にかかった獲物を買い取る仕組みが整えられている。訪れた店は、そうした害獣を処理・加工して提供している場所であり、定休日にもかかわらずG PLANTSの頼みで特別に店を開けてもらったという。
店内で提供された猪肉や鹿肉は、特有の臭みやクセがなく、あっさりとした上質な脂と肉本来の甘みが際立っていた。G PLANTSは、塩胡椒だけでなく、店主がこの肉のために試行錯誤して作り上げた秘伝のタレをつけて食べるスタイルを推奨し、島の豊かな自然がもたらす食材の魅力を伝えた。
食事の合間、G PLANTSは持参した公的書類を提示した。そこには、対馬市長からの意見聴取に関する書類、文化庁次長からの史跡指定に関する通知、そして文部科学大臣による正式な史跡指定書が含まれていた。自身が所有する山林の一部が国の史跡として認定されたことを証明するものであり、個人所有の土地から歴史的な遺跡が公に認められるという異例の展開を示している。
悪天候による帰りの航空便の欠航が懸念される中、一行は国の指定を受けた遺跡の現場を確認するため、山林の奥地へと出発した。
おはようございます。お疲れ様です。ここからもう始まってます。飲んでください。ありがとうございます。2泊3日でご一緒させていただくんですけれど、ようこそ対馬へ。日本最北西、国境の島と言われてて、福岡より韓国の方が近いんですよ。異国の見える丘といって韓国が見える丘とかもありますし、晴れてると夜は釜山の夜景がバーって見えていいところなんで。本当に育った街でもあります。
まず空港から博物館までは20分ぐらいで行きます。だけど博物館から遺跡までは2時間半ぐらいですね。距離で言ったら全然なんですけど、対馬は山を登って下ってなので、直で行ったら30分ぐらいの距離をこうやって山伝いに行くんですよ。でも行ったら「こういうことか」と分かってもらえると思います。
まずはジビエのお店ですね。対馬の害獣、要はイノシシとかシカに作物を荒らされるんですよ。なので仕掛けをしていて、それにかかったイノシシやシカを8,000円で買い取ってくれるんです。おじいちゃんおばあちゃんからしたら、罠にかかって8,000円だからいい小遣いになるんですよ。それを処分というか、食べられるところがあるんです。結構ディープなところなので、そこで食べてから行ってもいいなと思って。おばあちゃんもすごく癖がある面白い人で、何人もヘッズと写真を撮っています。明日は営業日じゃないんですけど、電話して「開けてくれ」って頼んであります。いつもそんな感じで、取材が入っていなくても「ジビエ食わせろ」って開けてもらうんです。
山の方に行くからジビエの香りをまとっていかないとシカが寄ってきちゃうんで、みんな山に登る前はその匂いをつけて行くみたいな……嘘っすよ。旅系のYouTuberみたいですね。
ほら、気づかれました。お母さんが子供に「いるよ、いるよ」って。子供に絶対聞かせちゃいけないですよね、タイトルの『留置所』とか言ってたらダメでしょ。ある意味いい教育してますね。
対馬やまねこ空港でございます。ツシマヤマネコは天然記念物で、かなり数が少なくてレアなんです。GPSで厳重に管理されているので、映像に映せたら幻の映像になると思いますよ。
ようこそ対馬へ。あれが名物のヒオウギ貝です。海産物はもう最高っすよ。それこそ銀座の高級料亭とかでも対馬の魚が並んでいるので。対馬産の穴子やブリ、カンパチとかは本当に美味しいです。日産セレナでございます。俺、本名が本多勇人って言うんですよ。ハンドルを握ると性格が変わっちゃうので気をつけてください。
無事到着しましたね。若干台風も近づいていたので心配なところはあったんですが、雨ですね。あの石でできた屋根、これも対馬名物の石屋根といって石で作る屋根ですよ。瓦が島にないですし、対馬の人たちはみんな自分たちで家を建てるんです。俺の隣のおじさんちもおじさんが建てたし、じいちゃんちもじいちゃんが建てたし、みんなで助け合って家を建てるんですよ。子供の頃から本当にいい経験をさせてもらいました。
これは対馬で展開している唯一のスーパーのサイキです。父親の実家がいわば対馬で、父親は高校を卒業する18歳までいたのかな。生徒が1年生から6年生で15人とかで、全員一緒の教室で勉強するんですよ。だからみんなこっちの厳原とか鶏知というところに住むんです。ここら辺は島で唯一のコンビニもありますし。昔はコンビニがなくて、お金を下ろしてこないと引き出す手段がなくて「やべえ、金下ろすの忘れたから福岡に行ったら返すわ」って友達に借りて過ごしたりしていました。
親父が自衛隊に入隊して、埼玉県の熊谷市にある自衛隊の生徒隊で何年間か修行しなきゃいけなくて。対面からすごいハイエースが走ってきますよ。対馬ですごいハイエースに乗っている昔の仲間がいるんですよ。俺の幻覚じゃなければ……ほら、やっぱりそうでしたね。
幼少期は預けられるようなノリで対馬に来ていました。長男で、まだ親が子育てに慣れていない時の子供だったから、俺はめっちゃ預けられていたんですよ。弟とかは全然島に来なかったんですけど、俺は結構島に行きたい感じでした。初孫だったし、集落の人たちが可愛がってくれたんですよね。厳しかったですけど愛のある厳しさで、子供の頃に色々叩き込んでもらえたのはいい経験だったと思います。泳ぎも島で覚えさせられました。親父が本当にスポーツマンで超スパルタだったんで、海にぶん投げて「死ぬぞ、泳げ!」みたいな。最悪親父が助けてくれるんですけど、親父もすげえ泳げるんで。
じいちゃんばあちゃんはラップをやっていることすら知らないです。「輸入雑貨店を経営している」という体になっています。ここが一番のシティと言われている中心部の厳原という場所で、奥の黒い建物が対馬博物館です。ここにモスバーガーができた時は「モスバーガーができた!」ってもう本当に騒然となりました。マクドナルドはないんですけどね。韓国からも近いですし、ゲームの『Ghost of Tsushima』の舞台になったことでバズって、韓国の方もいっぱいです。博物館を見てください、5日までメンテナンス中ですね。取材期間中はやっていないみたいです。まあ、こういうこともありますよね。勝手に掘られた石、見たかったですけどね。
鮎もどし、綺麗な川ですね。あと、この動画で1つ言っておきたいことがあるんですよ。俺、この遺跡の件ですごく対馬に来ていた時期があって。月に1〜2回来て街で見かけられたりしていたら、対馬の友達から「G-PLANTSが対馬に来て、山に何か植えに来てるんじゃないか」って噂が立っていると聞かされて。そんなの植えるなら関東の山に植えますよ。
ヤモリがいますね。トカゲやヤモリもめっちゃいるんですよ。行ってみましょう。行ってみると言ってもただの岩なんですけどね。岩畳といってもゴツゴツしていなくてツルツルしています。ここ、橋の下がこういう風になっていて好きなんですよ。みんなで旅行に来た時、ここで寝たりしていました。下に降りてみましょう。あれが蜂洞といって、対馬は日本で唯一ニホンミツバチという希少なミツバチがいる島なんです。普段スーパーに並んでいるのはセイヨウミツバチの蜂蜜で、ニホンミツバチの蜂蜜は市場流通量の0.1%と言われているんですよ。それが対馬の特産で、あの蜂洞で蜂蜜を取って売るんです。水がめっちゃ綺麗ですね。
メインストリートですね。看板とかもすごくいいんですよ。この一帯が全部飲み屋街です。この路地の感じ、めっちゃ良くないですか? 最初は家族に魚を送ろうと思って販売所へ買いに行ったら、お店をやられていると知らなくて。「BAD HOP? 仲良くなりたかったんだよ。お前、魚を持ってるやつ?」というところから仲良くなって。本当に美味しいので、お世話になった人に送ったりいつもお願いしている友達なんです。サバだけでこんなにあって、丸徳水産の丸徳サバや穴子も名物です。
お邪魔しております。美味しそうですね。塩でも醤油でも。全然臭みがなくて、甘みと歯ごたえが良くて美味しいです。食レポにおいてとりあえず「甘い」って言っておくのが大事なのかもしれませんね。語彙力がなくなっちゃっています。
おはようございます。今日は遺跡ですね。あいにくの雨ですがよろしくお願いします。『藤岡弘、探検隊』みたいに、台風の強風に揉まれ導かれた先は遺跡だった、みたいな感じで。鹿肉やイノシシ肉は食べたことありますか? いい経験になると思いますよ。
おはようございます、失礼します。開けていただいてありがとうございます。塩もうまいしタレもうまいんですよ。まずは塩コショウでいただきます。うまいですね。忙しくてずっと来られていなかったので久しぶりです。塩が島っぽい感じでいいですよね。関東ではなかなか食べられないものです。
タレもいってみてください。この肉用に手作りで改良されたタレなんです。ジビエというと癖が強いのかなと思うかもしれませんが、全くなくて自然な甘みがありますよね。豚や牛を食べるよりも、脂はしっかりあるのにあっさりいけちゃいます。タレもすごく美味しいです。何が入っているんだろう。自然な感じで「何が入っているんですか?」って聞いてみてください。「このタレって何が入っているんですか?」「それは秘密ですよね」「秘密ですよね」って顔がピーンってなっちゃいましたね。
これは対馬市長から来た私の市指定について、そして文化庁次長からの指定について、文部科学大臣からの史跡の指定についての書類です。国が認定しますというやつですね。自分の持っている土地のここが指定されました、「遺跡は裏面です」みたいな。では、遺跡方面に行きましょうか。
「飛行機は飛ばないと思ってください」と友達からは言われています。17時なんですけど、飛ぶにしても残り時間が少ないので急いで行かないといけないですね。
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