HSPは病気ではなく「繊細さのグラデーション」の一端――精神科医・益田裕介が語る生きづらさとの付き合い方
lumily「HSP」や「繊細さん」という言葉を耳にする機会が増えた。一方で、HSPは病気なのか、性格とは違うのか、といった疑問を持つ人も多い。この動画では、早稲田メンタルクリニック院長で精神科医の益田裕介が、聞き手の愛沢えみりの質問に答えている。益田の立場ははっきりしている。HSPは医学用語ではなく、繊細さという特性の分布のうち、繊細な側の端にいる人を指す呼び名にすぎない。生まれつきの部分は変わらないが、年単位で見れば人は変わり、繊細な人なりに生きやすくなれる。益田はそう語る。
「いいことだけを言わない」という発信の姿勢
本題の前に、愛沢は前回の「大人の発達障害」回への反響に触れた。コメント欄で印象に残ったのは、「デメリットは必ずしもメリットになるわけではない」と益田が言い切った点だという。障害についてはデメリットも裏返せばメリットになると語られることが多いが、益田は、デメリットはデメリットだと伝えたほうが、いずれ本人がそれに気づいたときに苦しまずに済むと考えている。
益田によれば、YouTubeで良いことばかり言うと、外来の医師から苦情が来る。患者は動画で治ると聞いたのに、現場の医師は「これは難しい」と言わなければならない。このギャップが患者を苦しめ、医療スタッフの負担にもなる。だから動画では暗めの話をあえてしており、そのほうが患者が現場でポジティブな話を聞いたときに安心できる、と説明した。一方で、前回は愛沢がポジティブな面を引き出してくれたことが良かったとも話し、自分ももっと前向きな面を伝えなければと思った、と振り返っている。
HSPとは「身長のようなグラデーション」の上位20%
HSPとは何かという問いに、益田はまず、ハイリー・センシティブ・パーソンの略で、日本では「繊細さん」と呼ばれる「繊細な人」のことだと答えた。日本では5人に1人と言われている。
益田は繊細さを身長にたとえる。世の中には繊細な人と鈍感な人がいるが、この二つは別々の集団ではなく、グラデーションになっている。身長が低い人は少なく、普通の人が多く、高い人はまた少なくなる。その分布の繊細な側の上位20%ほどをHSPと呼ぼう、ということだという。益田自身は「10人に1人でもいいんだけど」とも付け加えており、線の引き方は便宜的なものだという含みがある。
イメージしやすい例として、益田は小学校のクラスを挙げた。30人ほどのクラスに繊細な子が5〜6人いたことを思い浮かべると、すぐ泣いてしまう、びっくりしやすい、虫に怯えるといった子は、確かに生きづらそうだった。HSPとはその集団の中で一番繊細な人たちのことだ、と益田は言う。
病気でも「性格」でもなく、能力のパラメーター
HSPは病気かと聞かれ、益田は病気ではなく医学用語でもないと答えた。ただし病気でなくても生きづらいことはある。ここでも身長の比喩が使われる。背が低すぎても高すぎても生きづらいように、人間は極端な位置にいると生きづらい。繊細すぎる人も鈍感すぎる人も同じで、繊細すぎる側をHSPと呼ぶ、「ただそれだけ」だという。
性格とも違うのかという問いには、精神科にはそもそも「性格」という言葉がないと説明した。いわゆる性格的なものはすべて能力として捉え、パラメーターのように考える。運動神経、勉強の出来、音楽のセンスにグラデーションがあるのと同じように、繊細さにもグラデーションがある、というのが益田の整理である。
HSPに重なる人たち――不安症、ASD的な感覚過敏、回避、複雑性PTSD
HSPは大体生まれつきだと益田は言う。精神科で診る人たちの中では、次のような人が「HSPっぽい」と益田は考えている。
まず、社交不安症をはじめとする不安症の人たち。生まれつき不安を感じやすく、対人不安が強い。次に、発達障害の中のASD的な人たち。ASDには感覚過敏があり、細かい音を聞き分けたり、匂いを嗅ぎ分けたりする。舌が鋭く、「なんで分かるの」と思うような美食家もそうだという。益田は、がっつりASDとは言えない、その傾向がある人たちも含めている。
さらに、パーソナリティの分類でいう回避性パーソナリティや依存性パーソナリティの人、引きこもりになりやすい人、困ったときに戦うより逃げることを選びがちな人。最後に、虐待を受けて育った複雑性PTSDの人たち。子どもの頃に傷つけられているため、不安を感じやすい。
つまり、生まれつきのものもあれば、虐待やいじめによって後天的に敏感になった人もいる。それらをまとめて「全部HSP」という感じだ、と益田は述べた。ただし本人はこれを「印象的に」と前置きしており、厳密な分類として語っているわけではない。
なぜ最近よく聞くようになったのか
HSPという言葉が広まった理由について、益田はSNSで見かけて知る人が増えたからだろうと推測する。もっと大きな流れとして、これまで性格や占いで漠然と捉えていたものを、心理学、脳科学、精神医学ではどうなのかと人々が学ぶようになった、と益田は見ている。ASDやADHDといった言葉も含め、医学用語が世の中に浸透してきた。益田は「世の中全体が賢くなってる」と表現した。
昔の人も悩んでいたが、救いを宗教や占いに求めていた。それが今は脳科学や心理学、精神医学に求められるようになった、という見立てである。
理解すれば生きやすくなるのかという愛沢の問いに、益田は「もちろん」と答える。HSPを知れば、他のHSPの人がどう生きているかを調べられ、テクニックが見つかる。「あるある」を見ることで孤独感も和らぐ。情報があるのですぐに対処法が分かる、「めちゃくちゃいい時代」だと益田は評価した。
当てはまる特徴と、よくある誤解
チェック項目について、益田は、提案者はいろいろ言っているが、広く使われるうちに曖昧になっていると説明する。そのうえで、繊細な人、不安を感じやすい人、大きな音や匂いに敏感な人、変化に弱い人などが当てはまればHSPかな、という程度の感覚を示した。
これまでは、こうした人に「もっと明るくなれ」と言ってきた。しかし「そういう人なんだ」と分かれば、周りも受け入れやすい。背の低い人に「牛乳を飲んで大きくなれ」とは言わないのと同じだ、と益田は言う。
誤解としては、「いい子ぶっている」「嘘をついている」「大げさ」などと言われることを挙げた。益田は逆上がりのできない人や、自分のリズム感のなさを例にする。ダンスを覚えられないのに「一生懸命やれ」と言われても、分からないものは分からない。できないことはやれと言われてもできないから「かわいそう」だという。
「気にしすぎ」という言葉もつらいのではないかと愛沢が言うと、益田は「気になるんだからね」と応じ、生まれつきだから仕方がないと同意した。
「気にしすぎ」も伝え方次第――射撃訓練のたとえ
自分も言う側になっているかもしれないと愛沢が気にすると、益田は、言ってあげなければならないこともあり、それも善意だと答えた。本人の脳内の世界と外側の世界は違う。その違いを認識することがHSPの人には大事であり、「気にしすぎだよ」をうまく伝えれば、「自分の脳内ではそうだけど、外からはそう見えるんだ」と気づき、ギャップを埋めていける、という。
ここで益田は、自衛隊にいた頃の射撃訓練を例に出した。照準を合わせて一直線になるように撃てば真ん中に当たりそうだが、実際には当たらない。照準がずれていたり、何度も撃って銃身が少し歪んでいたり、自分の目の具合でまっすぐ行かなかったりするからだ。そこで少しずらして撃つと真ん中に当たる。HSPの人も同じで、本人は真ん中を狙っている。だから「真ん中を狙うな」ではなく、「真ん中を狙っているのは分かる。少しずらすといいよ」と伝えればちょうどいいところに行く、と益田は説明した。
共感してから、行動だけを少し変える
教え方のポイントを聞かれ、益田はまず共感することだと答えた。「気になるよね。怖いよね。でも大丈夫だから、やってみようか」。気になっているのはよく分かると伝えたうえで、少し強引にでも背中を押す。愛沢はこれに「愛を感じる」と応じ、「気にしすぎだよ」だけでは上からに聞こえると話した。
益田の原則は「脳内は否定しない、行動を少し変えてあげる」である。本人の中の世界ではそれが正しいのだから、それは認める。料理でも、自分の舌では一番おいしいと感じても、経験的に薄いと知っているから少ししょっぱめにする、ということがある。
ファッションの例もあった。「服が似合っていない」ではなく、「似合っているけど、その場所はこういう感じだからもう少しフォーマルに寄せたら」とか、「他の人はこういう格好をしてくるから、こっちのほうが全体がまとまる。自分では違和感があるかもしれないけどお願いね」と言う。愛沢はこれを「人間関係の極意」だと評した。益田も、誰もが多少は繊細な部分を持っているので、本人が感じていることは嘘ではないと認めたうえで、外側の振る舞いを少し変えてもらう、という考え方は一般的に使えるとしている。
内側のドキドキと外側の理性――メタ認知
益田は、これが精神科の治療の基本でもあると言う。例として挙げたのは自分の飛行機嫌いだ。離陸のとき、益田は心臓がバクバクする。しかし大人なので泣くことはない。子どもならドキドキで混乱するが、大人はドキドキしていても外側の理性的な部分は落ち着いている。この内と外のギャップをコントロールするのが精神科だ、と益田は説明する。
自分でコントロールするには、メタ認知と呼ばれる、自分を俯瞰して見る能力を高めることだという。感情的になったり集中したりしているときに、ふっと我に返って外から自分を見る。会議で白熱して話していても、ふと冷静になって「みんな白熱しているな」と気づく、といった感覚である。愛沢は、自分もちょうど意識しているところだと話した。
益田は、合わせる先は「周り」というより「現実」だと言い直した。自分に見えている世界を疑う、自分が感じていることを疑う、感情に支配されない。最初に感じた直感をあまり信じない、とも表現している。
年齢とともに人は変わる
特性なら変わらないのではないかという問いに、益田は「変わってきますよ」と答えた。10代は症状が重く、周りも見えていない。20代、30代、40代と年を取るにつれて俯瞰して見る力が上がり、感情の起伏そのものが小さくなる。パワーも落ちてくるので「感じていられなくなる」と益田は笑いを交えて話した。
診察室で「大丈夫」と言い続ける理由
益田のクリニックには不安を感じやすい人が多く来る。益田は「大体大丈夫だよ」とよく言うという。「それは起きないから」と。
最近多い相談として、益田は物価の話を紹介した。物価が上がり、不景気で給料も上がらない、自分はどうすればいいのかと聞かれたとき、益田は「みんな貧乏になるから大丈夫だよ」と答える。自分一人だけ助かろうとすると大変だが、みんな貧乏になるなら、みんなと同じものを食べればいい。肉や刺身がみんな食べられなくなるなら、自分も同じようにすればいい。そう言うと「あ、そうですか」と納得するという。
動画では詳しく言えないとしつつ、実際には一つひとつの不安について一緒に「本当にそうなのか」を考えていくとも話した。そして、本当に大丈夫でないときは自分一人ではどうしようもなく、努力してもどうにもならないので仕方がない。「最悪死ぬだけだしね」とも言う。患者は最初「最悪死ぬだけって何ですか」と驚くが、だんだん「そんなもんか」と思い始めて落ち着いてくる、と益田は語る。死んだことのない人はいない。みんな年を取って死ぬ。会社が傾けばみんな一緒に貧乏になる。自分一人だけ助かろうとすると苦しいが、みんなで一緒なら仕方がない。結局は諦めて開き直れば、何とでもなる、生きていける。益田の言う「大丈夫」には、こうした諦めも含まれている。
「救急の1時間、内科の1日、精神科の1年」
性格や考え方は変わらないと言う人もいるが、と愛沢が問うと、益田は「急には変わんないよ」と前置きしたうえで、1〜2か月では無理でも年単位なら全然変わる、と答えた。
精神科には「救急の1時間、内科の1日、精神科の1年」という言葉があるという。救命病棟で1時間に起きる変化の激しさは、内科病棟の1日分、精神科の1年分に当たる。精神科では1年かけて変化していくので、1年ほど経つと全然違う、と益田は言う。
愛沢は、すぐ変われないと自分はダメだと思いがちだからこそ、これは伝えたいと応じた。益田は焦らなくていい、「生き延びてたら大丈夫」と繰り返した。
向いている仕事、向いていない仕事
HSPの人に向いている仕事として、益田は細かいことに気づく裏方的な仕事を挙げた。逆に、営業や人に会う仕事など前線に出る仕事は向いていない。裏方なら何でも向いていると思う、とした上で、プロデューサー、コーディネーター、雑誌の編集者、事務の確認作業、動画編集などを例に出した。人前に出たくないがしっかり仕事をしてくれる人は重宝される、という。
営業職や、みんなの前で企画をプレゼンしなければならない仕事はきつい。チームの中で補助をする役割は合いやすい。子育てでも、一方の親が前面に出て、HSPの親が裏に回るような、バックアップや「漏れを防ぐ」役割が向いているのではないか、と益田は話した。愛沢が「仕事が合わないと思ったら変えたほうがいい」と言うと、益田も同意した。
恋愛では「考えすぎ」が起きやすい
恋愛の悩みについて、益田はいろいろ考えすぎることを挙げた。「あの人はこう考えているのでは」と悩むが、実際は考えていない。益田は「男の人って大体がさつじゃない」と言い、相手がデートの予定を立てていないのは裏があるからではなく、何も考えていないだけだと例を出した。相手がミスをした理由も、何も考えていなかったからだという。
逆のケースもある。HSPの男性が、彼女が普段着ない服を着ているのは何か意味があるのか、暑いのに長袖なのは風邪をひいているのか、と考えてしまう。益田は「意味ないから」と答える。世間の人はそれほど何も考えていないし、その人ほど悩んでいない。一方で周りの人も、この人はとても悩むのだと分かれば、少し丁寧に伝えたほうがいい場合もある、と付け加えた。
疲れをためない工夫と、受診の目安
疲れをためない工夫として、益田はデジタルデトックス、気にしないこと、そして開き直る訓練を挙げた。HSPの人には自責的な人が多いので、責任を下ろすことが大事だという。「自分がやらなければ」と思ったときに、「自分がやってもどうせうまくいかない」「誰がやってもうまくいかない」と準備しておけば、気にならなくなる。不安があるときに最悪を想定して諦めておく、といったテクニックもあると説明した。
受診したほうがいいケースについては、「困ったら来たらいい」と答えた。
治療のゴールは「鈍感になること」ではない
改善や克服について、益田は大事な留保をつけている。心配性な人や繊細な人が鈍感な人になることはない。目指すのは、繊細な人なりに生きやすくなることで、「それでいい」と益田は言う。
例として挙げたのは旅行だ。繊細で疲れやすい人が、周りから「せっかく行くなら予定を詰めないともったいない」と言われても、詰め込む必要はない。ホテルでゆっくりする時間を多めに取り、それを無駄だと思わなくなる。益田はそういうものが治療だと言う。
ただし、「私はこうなんだ」と堂々と主張すると角が立つ。HSPの人はそもそも堂々と言えない。だから「皆さんの言うことは正しいです。でも私はこれでいいんです」というように断る。直さなければ、他人に合わせなければと思うと苦しいが、自分はこういう人生なんだと思えば案外楽しく生きられる、と益田は語った。
悩みは年代ごとに形を変えて続く
誰でも何らかの特徴があるのかという大きな質問に、益田は、特徴や特性は誰にでもあり、なくても人は悩む、と答えた。10代は好かれたい、化粧が上手になりたい、サッカーが上手くなりたいと悩む。40代になれば別の悩みがあり、50代は親の介護や思春期の子どもの問題、70代、80代になれば健康や腰痛の悩みがある。問題が出て、困りながら解決すると、また問題が出る。それを繰り返して人生が終わる、「ただそれだけ」だと益田は言う。
だから悩みすぎず、現実的な問題を一つずつ解決していくほうがいい。益田はここで骨格のたとえを使う。骨格によって似合う服があり、身長によってファッションが変わるのと同じで、「私はHSPだからこういう人生なんだ」と思えばいい。若いうちはもっと背が高ければと思うが、だんだん仕方ないと思うようになる。その受け入れが「早い方が得」で、そのほうが人生を楽しめる、と益田は述べた。
愛沢は、骨格なら受け入れられるのに、心のことになると「気持ちの問題でどうにかなるのでは」「自分が良くないのでは」と思ってしまうのはなぜかと問うた。益田は、目に見えないからだと答える。環境や立場で少し変わるので期待してしまう。宝くじや競馬が冷静に考えれば当たらないのに当たる気がするのと同じで、心は複雑なのでごまかされやすい。冷静に考えれば分かる、と益田は言う。
そのうえで、嫌でも受け入れることが大事だと続けた。株価が下がっているときは「上がるかもしれない」と思いたくなるが、損切りをしたほうがいい。自分についても早めに損切りしたほうがいい。自分も他人も変えられないのだから、効率よくやったほうがいい、というのが益田の考えである。
大雑把に捉えれば十分に使える
心を正確に捉えようとすると難しいが、大雑把に捉えるのは簡単だ、と益田は言う。天気予報で天気を正確に当てるのは難しいが、夏が来たら暑いことは分かる。同じように、自分がだいたいHSP寄りだと分かれば、「不動産の営業はきつそうだからやめておこう」といった判断に使える。
最後に、SNSでさまざまな言葉が出回る時代について、益田は改めて、調べられることで自分の位置を客観的に知り、それに合わせて生きられるようになったと評価した。ただし今の若者には、自分の将来が見えてしまうことで逆に苦しいという面もある、と益田は認めている。それでも、だいたいの位置を押さえてきちんと計画を立てればいい、というのが益田の結論だった。
5人に1人と言われてる。当てはまる特徴は、いろんなことを考えすぎる、不安を感じやすい、困ったことがあった時に戦うよりも逃げるを選択しがち、変化に弱い、すぐ泣いちゃう、びっくりしちゃう、大きな音とか匂いとかに敏感。
それ結構辛いです。それは生まれつき。改善、克服できるっていうことですね。もちろんそうだね。精神科の治療の基本って。1年ぐらい経つと全然違うんだよね。これ伝えたいですね。自分のことを1回冷静に見てみる。嫌だけど受け入れる。感情に支配されない。理解をすると生きやすくはなる。それが早い方が得だよね。人生楽しめるじゃない、その方が。
疲れをためない工夫とか、デジタルデトックスとか、開き直る訓練をする。向いてる仕事とか、教え方でポイントとかあったりするんですか。まず共感して。その声のかけ方すごく大事。
こんにちは。愛沢えみりです。今回はHSPについて伺いたいと思います。最近、HSP、あとは繊細さんという言葉を耳にする機会が増えたなと感じませんか? 私もこの数年でHSPという言葉を耳にする機会が増えたんですけれども、一方で様々な情報があふれていて、本当はどうなんだろうとか、HSPって病気なのとか、性格とは違うのといった疑問を感じる方も多いんじゃないのかなと思い、今回のテーマはHSPです。前回大人気だった益田先生にお越しいただき、本日もいろいろ伺いたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。前回の大人の発達障害の回が大変大好評で。ありがとうございます。僕も愛沢さんとお会いできて、受付の人とかMRさんとか。MRさんっていう、製薬会社の営業の人をMRって言うんですけど、「先生、会えたんですか?」って。みんな女性ですけど。嬉しいですね。本当に愛沢さんのファンなんだと思って、受付の人とかスタッフの人の意外な一面を知れたというか。
嬉しい。私も先生が大人気で、先生の大人の発達障害、ぜひまだご覧になってない方は見ていただきたいんですけど、コメントもすごく多くて。YouTubeの登録者数73万人です。
やっぱり愛沢さんからいい面を引き出してもらったというか、疾患のネガティブな話じゃなくてポジティブな話に持っていってくれたのが良かったなと思って。先生のお話もすごい分かりやすかった。僕もあれで結構勉強になったというか、自分でポジティブな面をいろんなところで言わないとだめだなと思って。
でも先生のYouTubeは、「僕はこういうこと言うから嫌われるかもしれないんですけど」っていうね。ちゃんと本当に一番患者さんのことに寄り添って、いいことだけを言わないという。
動画でいいことばっかり言っちゃうと、普通の外来の先生からクレームが入るというか。「YouTubeではすごいいいことばっかり言って、治るって言われたんですけど」、現場の先生は「いや、これは難しいよ」って言わなきゃいけないんじゃない? だからそのギャップがあると、多分患者さんも苦しむし、現場の先生たちも大変だから、医療スタッフも。YouTubeでの方が、現場に行った時に結構ポジティブな方が安心するんで、ちょっと暗めの話をよくしてますけどね。
でも本当にコメント欄も何百件とコメントがあって、私も結構拝見させていただいたんですけど、本当その通りだと。すごい印象深かったのが、障害はデメリットが必ずしもメリットになるわけではない。結構そこ、デメリットでもあるけど、逆を捉えるとメリットにもなるのでっていうことを言われることが多いのかなと思うんですけど、デメリットはデメリットだからと、先生は言い切るんです。それにいつか気づく時が来るから、その方が患者様を苦しめなくて済むといった発言とかも、すごく誠実だなっていうので。
そんな先生、しかも毎日更新されてるということで、すごいです。クオリティ、毎日、10年間以上。大人気の先生もお忙しい中、今日も診察後にいらして、ありがとうございます。HSP、最近本当よく耳にする機会も増えましたし、私自身もすごく知らないことが多かったので、改めていろいろ伺って勉強させていただけたらなと思っております。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
まずHSPとはどういう気質なのでしょうか? その名の通り、ハイパーセンシティブパーソンの略なんですよ。HSPだとセンシティブな人と。繊細さんとか、日本では言われますけど、繊細な人ですね、一言で言ったら。繊細さん。そう、繊細な人。
5人に1人と言われてるってことですけど、繊細な人と鈍感な人っているわけですよね、世の中に。これってグラデーションなんですよ。身長とかと一緒で、低い人もいれば高い人もいる。でも低い人の群と高い人がいるわけじゃなくて、低い人がいて、だんだん普通の人が多くなって、また高い人が少なくなっていく。繊細な人がいて、後ろの下、5人に1人、20%というか、上位20%、こちら辺をHSPと呼びましょうっていうことですよ。
これは病気ではないんですか? 病気ではないです。医学用語ではなくて、繊細な人いるよねっていう。でも本当に名前の通り、病気ではなくて繊細な人を。HSPって病気に聞こえるんですね。HSPっていう。
でも生きづらいのよね。だから身長が高い人、低い人みたいなもんで、身長が低い人は生きづらいことは多いよねみたいな。逆なんだけどね。身長が高すぎる人も生きづらいんだけど。人間って極端な人って生きづらいのよ。繊細すぎる人とか鈍感すぎる人とか。この繊細すぎる人たちのことをHSPという。ただそれだけなんですよね。
性格ともまた違います。基本的に精神科って性格って言葉がまずなくて、全ての能力というか、いわゆる性格的なものっていうのは全て能力だというふうに僕ら、パラメーター的に考えるというか。だから鈍感な人と繊細な人がいて、真ん中で普通の人がいて、さっき言った身長が高い、低いみたいな感じで、大体そういうグラデーションがあるんだよね。運動神経がいいとか悪いとか、勉強ができるとか音楽のセンスがいいとか、グラデーションがあるじゃない。そんな感じですよ。その中の繊細な人たちが、まず5人に1人いる。
5人に1人っていうか、5人中一番繊細な人たちをHSPって呼んで。10人に1人でもいいんだけどね。でも小学校の時のクラスを思い浮かべてもらって、30人ぐらいいたじゃない。繊細な人5、6人ぐらい、ぱっと思い浮かべると生きづらそうじゃないですか? いましたね。そうですね。繊細でしょ。すぐ泣いちゃうとか、びっくりしちゃうとか、虫だっておびえちゃうとか。いらっしゃる。そう、だからその集団の中の一番繊細な人たちってことよね。
これは生まれつきっていう。大体生まれつきだよね。大体精神科だと、社交不安症って呼ばれる人たち、これは不安症って呼ばれる人たちで、生まれつき不安を感じやすい人なんだよね。あとは対人不安が強いとかね。不安症とか社交不安症と呼ばれる人たちとか、あとは発達障害の中のASD的な人たち。
ASDの人たちって感覚過敏っていうのがあって、細かい音を聞き分けたりとか、匂いを嗅ぎ分けたりとか、舌がね、時々いるじゃない、すごい美食家の人とか。いらっしゃいます。「え、なんで分かるの?」みたいな、こういう人たちだよね。ASDに入る。ASD的な人たち。がっつりASDじゃないこともあるけど、こういう人たちとか。なるほど。
パーソナリティにおける回避性パーソナリティとか依存性パーソナリティと言われる人たちなんだけど、引きこもりになりやすい人、あとは困ったことがあった時に戦うよりも逃げるを選択しがちな人たち。こういう人たちもHSPっぽいし、あとは虐待を受けてた人、複雑性PTSDとかの人たちも不安を感じやすいんで、子供の時にやられてるから。そういうのが該当するかなって感じですけどね、印象的に。
生まれつきなものもあるし、後天的なものも。後天的、そう。虐待とかいじめとかに遭って、敏感な人もいるけども、いろんなものを合わせて全部まとめてHSPって感じ。繊細な方。分かってきました。
HSPかもしれないみたいな会話、最近耳にすることが多くなった。なんで最近耳にすることが多くなったんですか? よくSNSで。そうですね。SNSで見かけて、知ることが多くなったんじゃないですかね。
だから今までは漠然と性格とか占いとかだったのが、もっと心理学的にとか脳科学的にとか精神医学的にどうなんだろうってことを、みんなが学ぶようになってきたというか。世の中全体が賢くなってるというか。じゃあHSPに限らず。そう、だからどんどん発達障害とかASD、ADHDっていう言葉もみんなが使うようになってきて、医学用語っていうのが世の中に浸透してきたってことなのかなと思いますけどね。
医学用語ではないんですよね。医学用語ではないですけどね、HSPに関しては。でも心理学的な考え方とか発想が、だんだん広がってるというか。でもそれだけ悩まれてる方も多いっていうことですよね。それかもしれないとか、これであったらどういうふうに改善した方がいいのかとか。
そう。今までは、昔の時代も悩んでた人がいたんだけど、昔の人たちはそれを宗教に求めたりとか占いに求めたりとかしてたのが、困った時に脳科学とか心理学とか精神医学に救いを求めるようになってきたってことなのかなと思うんですけどね。
ちょっと結論になっちゃうかもしれないですけど、理解をすると生きやすくはなるっていうことですか? もちろん理解することで、じゃあ他のHSPの人たちどうやって生きてるんだろうとか、そういうのを調べられるじゃない。そうしたら、こんなのあるんだとか、こんなテクニックがあるんだとか。あと、あるあるを見られるから、孤独感が弱まるとか。
じゃあ、いい時代になったといえば、いい時代になったということ。めちゃくちゃいい時代になってるんですよ。情報があることで、こうしたらいいんだってことがすぐ分かるから、めちゃくちゃいいですよね。
この回を見てくださった方は、多分タイトルからHSPなので、そうなのかなとか、自分に思い当たることがある方が多いのかなと思うので、良かったです。生きやすくなってる時代だということ。そう。すごい、ちょっとポジティブに捉えられてきました。ありがとうございます。
何か当てはまる特徴だったり、チェック項目みたいなのがあったりするんですか? チェック項目っていうのは、提案者はいろいろ言ってるんですけど、だんだんみんなが使うようになってきて結構曖昧になってるんで、普通に繊細な人とか不安を感じやすいとか、あと大きな音とか匂いとかに敏感な人とか、変化に弱いとか、そういうのが該当するとHSPかなって感じはしますけどね。
今まではそういう人たちを「お前たちもっと明るくなれ」って言ってたわけですよ。だけどそういう人たちなんだなと思うと、周りも受け入れられやすいじゃないですか。鈍感な人もいれば繊細な人もいる。背が高い人もいれば低い人もいる。低い人に対して、牛乳飲んででかくなれって言わないじゃない。それと一緒で、繊細な人なんだなと分かって付き合えばいいというかね。
気にしすぎとかメンタルが弱いとか言われることが多いのかなと思うんですけど、例えばどんな誤解が多いんですか? いや、生けてるとか。かわいこぶってるとか、嘘ついてるとか、大げさとか。それ結構辛いですね、それを言われて。
だから逆上がりできない人みたいな感じで、もっと真剣にやれよって言って、やってるのにできないみたいなさ。僕リズム感ないんだけど、ダンスとか覚えられないんだけど、覚えろよとか一生懸命やれよって言われても、いや、分かんないんだってみたいなさ。分かりますか? 分かります。そんな感じだから。僕もできないことはできないから、やれと言われてもできないから、かわいそうだよね。
気にしすぎは結構辛いかもしれないですね、言われる方としては。そう、気になるんだからね。しょうがないですよね。しょうがない。やっぱり気にしすぎだよとか、メンタル強くなった方がいいんじゃないかとか、メンタル弱すぎるよとか、しょうがないってことですよね。そうだね、生まれつきだからね。
言われがちな。もしかしたら言ってる側になってるかもしれないって、今ちょっとはっとして思ったのが。もっと気合入れろと。そこまではないにしても、「大丈夫? ちょっと気にしすぎじゃない」とか、「そんな気にしすぎなくて大丈夫だと思うよ」っていうのを、もしかしたら。気にしたくて気にしてるわけじゃないじゃないですか。
でも言わないといけないこともあるからね。結局そういうのも言ってあげるのも善意だしね。本人の世界と外側の世界で違うから、それを認識することがHSPの人にとって大事だから。気にしすぎだよってうまく言うと、自分の脳内ではそうだけど、外からはそう見えるんだってことで気づいて、このギャップを埋めていくという。なるほど。
僕、自衛隊に昔いたんですけど、射撃訓練っていう射撃があるんだけど、射撃ってこうやった時にここの照準とここを合わせて先を撃つんですよ。そこに的があって、一直線になるように撃つと真ん中に当たりそうじゃないですか? でも当たらないんですよ。違うんですか? これなんでかっていうと、ちょっとここがずれてたりとか、何度も撃ってるからこの鉄砲のところがちょっとゆがんでたりとか、あと自分の目の感じでまっすぐいかない時ってあるんだよね。だからちょっとずらして撃つと真ん中に当たるんですよ。
自分ではまっすぐのつもりなんですもんね。そう、それをちょっとずらしてあげる。それと一緒でHSPの人は、自分は問題あるなと思ってるけども、ちょっと違うんだろうなと思ってやると、そうするとちょうどいくというか。
これすごい難しいなと思ったのが、確かに私もちょっと極端だなと思ったのが、気にしすぎっていうことが悪いわけではないじゃないですか。そのずれてるのを教えてあげる、教え方でポイントとかあったりするの?
教え方は、「気になるよね」ってまず共感して。「気になるよね、怖いよね。でも大丈夫だから、やってみようか」と。「気になってるのはよく分かるよ。でもこれ大丈夫だから、ちょっと強引にやろう」みたいなさ。愛を感じます。愛を。愛を感じます。愛感じる。
気にしすぎだよって、ちょっとやっぱり上からな感じがするんですよね。それだけだと、大丈夫だよっていう意味を込めてたかもしれないですけど、最初に共感の言葉を。そう、共感して。「気にしすぎだけど、それは分かるけど」。分かるよと。ちょっとずらすといいよみたいな。
本人の中の世界はそうだから、それは正しいから。そういうのあるじゃない。料理してても、本人的にこれが一番うまいんだけど、多分薄いなっていうのを経験的に知ってるから、ちょっと自分では違和感あるけど、ちょっとしょっぱめにするみたいな。あります。人間関係の一番大事なところな気がします。共感から入るとすっと受け取れますし、嫌な感じがしない。嫌な感じがしない。でも気にしすぎだよって言ってる方の多くも、悪い意味で使ってるわけではないと思うんですよ。
そう、だから一呼吸を置くといいよね。気にしすぎなのが悪いわけじゃないからね。気になるの。銃を撃つ時に真ん中を狙えって言うけど、真ん中狙ってるのよ。真ん中狙ったら当たらないから。真ん中狙ってるから、ちょっとずらしたらいいよと。真ん中狙うなって言ったら真ん中に当たる。それと一緒で、HSPの人も気にしすぎてるからそれは良くて、それをちょっと変えてあげるとちょうど真ん中にいくよみたいな。
その声のかけ方すごく大事ですね。共感から。そう。脳内は否定しないというかね。行動をちょっと変えてあげるみたいな。脳内は否定しないで行動を変えてあげる。なんかあるじゃない、そういう。あります。これ多分、5人に1人が仮にHSPっていう特性を持ってらっしゃったとしても、他の方も何かしらちょっとずつあるわけじゃないですか、人間。
そう。例えばファッションだったら、「あなたの洋服は似合ってるけど、あなた知らないけどこの場所はこんな感じだから、ちょっとフォーマルに寄せたら」とか言うと、そうなんだと。世界が先生の話し方で話すと平和になりそうです。平和になりそうです。
合ってるんだけど、その場所って行ったことないから分からないけど、カジュアルだからもうちょっとカジュアルでいいよとか。「服似合ってないよ」とか言うと変じゃない? そういう感じ。似合ってるけど、その場所にはこういう方がいいんじゃない? そう。「似合ってるけど他のお客さんとか、他の人はこういう格好してくるから、こっちがいいよ」とか。「すると全体がまとまるから、そうしてみたら」とか。「ちょっと自分では違和感あるかもしれないけど、お願いね」みたいな。人間関係の極意な気がする。極意か、そうかも。良かった。
さっきだってグラデーションで言ったら、少なからず人間なので繊細な部分を持ち合わせてる時ってあると思うので。そう、本人が感じてるのは嘘じゃないから、それはそれで良くて、ただ外側で合わせるのはちょっと変えてあげるっていうか。精神科の治療の基本ってそうなんですよね。例えば飛行機に乗る時に、僕、飛行機に乗るの怖いんですよ。ドキドキしません? 離陸の時しませんか? ワクワクする? ちょっとワクワク寄りかもしれない。
僕、結構ドキドキして、バクバクっとなるんですよ。わあってなるんだけど、それで泣くことはないんですよね。当たり前、大人だから。このドキドキで子供だったら混乱するんだけど、ドキドキはしてるけど、外側の理性的なところは別に落ち着いてるわけですよ。このギャップをコントロールするのが精神科なんですよね。
それは、もし自分でコントロールしようと思う場合って、どうしたらいいんですか? これは難しい言葉を使うとメタ認知って呼ばれるやつで、自分を俯瞰的に見てるというか、状況を。そういう能力を高めるというか。感情的になったり集中してる時に、ふっと我に返って外から自分を見てあげるとか、そういうのあるじゃないですか? あります。修行中です。
そう、こんな感じだから、仕事中もすごくぐっと一生懸命しゃべってるけど、会議中でもしゃべってるけど、ふとちょっと冷静になって、みんな白熱してるのは冷静なんだけど、みたいな。それすごいあるんですよ。私の話になって申し訳ないんですけど、すごく意識してます。今のことを意識してるところなので。
じゃあHSPに限らず、もし該当する方は俯瞰してみて、ちょっと周りに合わせていくっていう言い方が合ってる。周りっていうか何なんでしょうね。現実に合わせていく。そう、自分が見えてる世界を疑うとか、自分が感じてることを疑うとか、感情に支配されないとか、そういうのは大事なんですよね。そうするとHSPの方も生きやすくなっていくし。俯瞰してみる。これは確かに。
それは変わっていくものなんですか? 人間って特性なわけじゃないですか。特に5人に1人の方は結構強めに出ると。変わっていきますよ。変わっていくんですね。10代とかはやっぱり重いし、症状が。周りが見えてないし。20代、30代、40代とか、年を取るにつれて俯瞰的に見る力って上がっていくし、そもそも感情の起伏が小さくなっていくから、パワーも落ちてくるから。変わってくるんですね。変わっていく。感じる元気さがなくなる。なくなる。感じてられなくなって。確かに人間成長していきますからね。年も老いていきますからね。そんな感じですね。分かりやすい。ありがとうございます。
じゃあ周りの方の声かけっていう意味では、共感から入ってお話しされると。でも確かにちょっと分かりますもんね。周りから見てても、そうかな、繊細さんかなと思ったら、より共感から入って。そう、共感から入るコミュニケーション。HSPだなと思う方は俯瞰してみるっていう。
俯瞰してみたりとか、自分は怖いなと思ってるけど周りは違うから大丈夫だとか、自分はちょっと問題あるなと思ってるけど、これは多分そんなに問題ないなみたいな、そういう感じですよね。それを意識していくっていうこと。続けていく。自分の第一声というか、最初に感じた直感をあんまり信じないというか。
実際、先生のところにも来られる方、多いですか? 多い。不安を感じる人は多い。精神科だし、そもそも。HSPですね、HSPかもしれないですとか。不安症の人は多いね、やっぱり。そういう時は今みたいに、大丈夫かもしれないっていうことを意識してくださいっていうか。
意識してくださいって言うし、大体大丈夫だよってよく言うんですよ。「それ大丈夫だから、それ起きないから」とか。「こういうことになって、どうすると思いますか?」「それ大丈夫だから」。よく言うんですよ。最近だとみんな、「これから物価が上がってきて不景気だし、給料上がらないし、私はどうするんですか」とか言って。「みんな貧乏になるから大丈夫だよ」って。あなた1人だけ助かろうとしたらそれは大変だけど、みんな貧乏になるからみんなと同じものを食べたらいいんじゃないと思う。みんながお肉食べられなくなって、刺身食えなくなって、もばっかり食べたら自分も食べたらいいじゃない。そんな感じで、周りも貧乏になるからいいよねみたいな。自分だけ助かろうとしなかったらいいんじゃないって言ったら、「そうですか」と。
それで1個1個不安を潰していく。大丈夫ですかとか。そうですね。動画だと言えないですけど、1個1個一緒に不安を感じて、本当にそうなのかなとか。そしたら考え方自体が、大体なんとかなる、大丈夫なんだなっていう思考にちょっとずつ変わっていくってことです。
変わっていくし、結局大丈夫じゃない時はどうしようもないから。自分1人じゃどうしようもなんないじゃない。努力してもどうにもなんないから仕方ないというか。なるほど。最悪死ぬだけだしね。そういうことを受け入れていくと、最初は「最悪死ぬだけって何ですか」って感じなんだけど、だんだんそんなもんかいなってみんな思ってきて、落ち着いてくるというか。変わっていくんですね。やっぱり人間って、すごい変化していくんだな。
変化していくし、だって今まで死んだことない人っていないじゃない。みんな死んでいくから、自分だけ助かろうってすると苦しいけど、みんな年取って死ぬから自分も死ぬだろうなみたいな。貧乏になったとしても、その会社全員貧乏になるわけだから、仕方ないなとか。だめですか? いやいや。自分1人で助かろうと思うと苦しいけど、みんなで一緒に不幸になっていくし、みんなで一緒に上向いていくから、いいじゃないみたいな。
確かに俯瞰してみると、自分だけって思ってたことが、みんなそうかもしれない、世の中全体そう変わってるかもしれない。大丈夫だっていうのが見えてきますね。確かに俯瞰して考えていく。でもまず第一歩、お話しして受け入れる、安心していく作業を繰り返していくと変わっていく。
変わっていくし、大丈夫というか、諦めがつくよね。結局諦めて開き直ったら、なんとでもなるというか、生きていけるじゃない。そんな感じです。そんな感じに変わっていくんですね、人間。なかなか性格は変わらないとか、考え方とか変わらないっておっしゃる方もいると思うんですけど、変わってくれるんですね。
急には変わらないよ。1か月とか2か月でも、年単位だったら全然変わりますしね。1年、2年たったら思いません? でも確かにその発想が大事ですね。人間って、すぐ変わらないと自分だめなんだと思いがちなんですけど、年で考えた方がいい。
そう、年なんだよね。精神科っていうのは、「救急の1時間、内科の1日、精神科の1年」って言うんですよ。救急で起きる1時間の中の、救命病棟みたいなところで起きる変化の激しさと、内科の先生が見ている病棟とか入院で見てる変化は同じぐらいで、精神科の場合は1年かけて変化していくというか。1年ぐらいたつと全然違うんだよね。
でもこれ伝えたいですね。1年ぐらい逆にかかるっていうことですか? そう、1年、2年かかる。やっぱり変われなかったとか、いつ変わるんだろうって、そこまた悩みがちなのかなと思ったので。全然変わる。じゃあ長い目で焦らずに。焦らずに。これもポイントな気がしました。生き延びてたら大丈夫なんです。生き延びてたら変わる。
なるほど。年で変わっていく。年齢も重ねて年も取っていくので、自然現象としても変わっていくと。そう、変わっていく。安心します。安心しますね。
ちなみに向いてる仕事とかありますか? HSPの人が向いてる仕事か。細かいことにいっぱい気づくから、裏方的な感じで細かいことに気づく仕事をしたらいいんだろうけどね。細かい? 具体的には? いろいろあるけど、向いてない仕事は例えば営業とか、人に会うとか、前線でやる人たちは向いてるけど、裏方だったらなんでも向いてると思いますけどね。プロデューサーでもコーディネーターでも雑誌の編集者でも。いますよね。
重宝されるんじゃないですか。人前に出たくないけど、しっかり仕事してくれるから。事務仕事を確認する人とか、こういう人いると安心ですよね。細かいところをやってくれる、気づいてくれるから。そうですね。ちゃんとそこは自分の向いてる仕事をすると。いっぱいありますよね。編集の人とかね。動画編集もそうだし。
仕事が合わないなと思ったら変えた方がいいですか? そうだね。営業職とかだと辛いし、例えばみんなの前で企画をプレゼンしなきゃいけないとかはきついじゃないですか。チームメンバーの中の裏方というか、補助する人たちだと結構いいですよね。
子育ての時だと、お父さんが前面に出ていって、HSPのお母さんが裏側に回るというか。逆だったらお母さんが出てきて、お父さんが裏方に回るってことなんだけど。そういうバックアップ的なもの、漏れを防ぐような仕事が向いてるかなって気がしますけどね。大切ですからね。そういうちゃんと適切な場所を見つけるっていうのも大切。
恋愛だとどんな悩みが多いとかあります? 恋愛だとやっぱりいろんなことを考えすぎるから、例えば「あの人、もしかしてこんなこと考えてるか?」「いや、考えてないから」みたいな。男の人ってがさつじゃない? 大体がさつだから。でも「あの人が何も予定立ててないってことは、何か裏があるのかも」とか、「デートのこと考えてないのは裏があるかも」。いや、何にもないから。何にも考えてないから。「あの人はこういうこと言ってたけど、あれは裏の意味がありますか」とか、「なんであの人あんなミスを犯すんでしょうか」。何も考えてないからミスったんでしょう、みたいな。
例えば男の人がHSPの時も、「彼女が普段着ない洋服着てるってことは何か意味があったのか」って。いや、意味ないからとかさ。「なんであの子は今日暑いのに長袖なんだろう。もしかして風邪ひいてるのかな?」。いやいや、そういうわけじゃないでしょ。そういうのが結構多いよね。
仕事だとすごい生かせそうなこと、いっぱいありそうですね。恋愛だと、これは相手に理解してもらうっていうことなんですかね。自分も理解するの、対処していくのもそうですけど。そう。世間の人はそんなに何も考えてないし、その人ほど悩んでない。逆に世間の人は、この人すごい悩むから、ちょっと丁寧に言ってあげた方がいいこともあるし、そんな感じですね。
疲れをためない工夫とかっていうのもありますか? 疲れをためない工夫は、デジタルデトックスとかがいいんでしょうね、こういう人たちは特に。あとは気にしないとか、さっき言った通り開き直る訓練をするとか。それも訓練で改善していく。改善していく。自責的な人とかが多いから、自責的な人は責任を下ろすことをしたらいいのよね。
自分がこれをやらなきゃって時は、自分がやってもどうせうまくいかないなとか、誰がやってもこれうまくいかないなとか、そういうふうに準備しておくというか。そうすると気にならなくなるじゃないですか。考え方を変えていく。考え方を変えていくとか、何か不安を持っても最悪を想定して諦めるようなことをするとか、そういうテクニックいろいろありますけどね。
でも年単位で変わっていくと。変わっていく。そしたら改善、克服できるっていうことですもんね。もちろんそうだね。受診した方がいいケースっていうのもありますか? 困ったら来たらいいと思いますけどね。
改善して克服するっていうのも、もともとの性格だから、心配性な人とか繊細な人が鈍感な人になることはないんだけど、ただ生きやすくなるって感じなのね。繊細な人たちなりに生きやすくなるとか、そういうことなんだよね。でもそれでいいというか、そういうことなんだよね。
例えば繊細で疲れやすい人が、旅行するからには予定をがっちり詰めないともったいないでしょうって周りから言われるんだけど、別に入れる必要ないんじゃない? 私はこうなんだなと思えば、別にそれでいいというか。ホテルでゆっくりする時間を多めに取っても、それを無駄だと思わなくなるとか、そういう治療なんだよね。
言ったら、自分らしいって胸を、堂々と。堂々と言わなくてもいいけど、感じだよね。私ってこうなんだなみたいな。堂々と言うと角が立つからさ。確かにそれも見かけますね。HSPの人は言えないじゃん。堂々と、私はこれなんだって言えないから。そうですね。「皆さんが言うのは正しいです。私はでもこれでいいんです」とか言って、本当にこれでいいからとかいうような感じで断るというか。分かりますか?
分かりますね。それだけでもだいぶ生きやすくなって。そうだね。改善ってちょっと難しいんですけど。直さなきゃいけないとか、他の人に合わせなきゃいけないと思うと苦しいけど、自分ってこんな人生なんだなと思うと、案外楽しく生きられるというか。
すごく大きな質問なんですけれども、先生から見て、何かしらみんな特徴はあるものなんですか? 特徴だったり特性だったり。何かしら特徴や特性はあるし、大体なくても悩んでるよね。例えば10代だと10代らしい悩みがあるし、30代は30代らしい悩みがあるじゃない。10代の時はもっとみんなから好かれたいとか、お化粧上手になりたいとか、きれいになりたいとかね。男の人だったらサッカー上手くなりたいとかあるし。でも40代とかになっても同じような悩み持ってないじゃない。
40代は40代なりの悩みがあったり、30代は悩みがあったり。50代になると親の介護の問題とか、思春期の子供を抱えると問題があるし、70代、80代だったら健康の問題とか、腰が痛いとか。常に悩みがあるから、そういうもんだよね。悩みがあって、問題があって、困った困ったと思いながら問題解決して、そしたらまた問題が出てきて、を繰り返して人生終わるというか。ただそれだけなんだよね。
じゃあ名前をつけたらものすごくたくさんあるっていうことなんですか、HSPに限らず。人間の特徴とかって。挙げたらきりはないけど、その都度やっていくしかないって感じだから。そうやって問題解決をし続けるっていう感じだから。
あんまり悩みすぎず、現実的な問題を1個1個解決していく方がいいよねっていう。私はこういう骨格だからこういう服が似合うとか、こういう身長だからこういうファッションしろとかと一緒で、私はHSPだからこういう人生なんだなと。ただそれだけ。若いうちとかは、もっと高ければなとか、もっとこういうことしたかったなってあるけど、だんだん仕方ないなってなるじゃない。だからそれが早い方が得だよね。楽しめるじゃない、その方が人生を。
受け入れた方が、早い方が。確かにそうですね。その上でやれることをやっていく方がいいと思いますけどね。でも骨格と一緒って、すごく分かりやすいかもしれない。一緒って考えたら分かるんですけど、なぜか気持ちの問題でどうにかなるんじゃないかとか、考えすぎだとか。骨格に関してはそうなんだって受け入れられるのに、なぜか気持ちというか考え方の部分で言うと、自分が良くないんじゃないかと思ってしまうっていう、この矛盾というか違いというか。
それは多分、目に見えないからよく分からない。骨格は目に見えるから。そう、目に見えないし、環境とか立場が変わるとちょっと変わるじゃない。だったら期待するんじゃない? 宝くじとか競馬とか、ギャンブルもそうだけど、冷静に考えたら当たらないんだけど、当たる感じするじゃない? 目に見えないから、結果は。それと一緒で冷静になったら分かるじゃない。それと一緒だから、複雑だから、性格とか心ってなんとなくみんなごまかされちゃうというか。でも冷静に考えたら分かる。
冷静に考えると見えてくるものがありますね。自分のことを1回冷静に見てみるといいかもしれない。冷静に見るし、あとは嫌だけど受け入れるっていうこと。株価であったら、下がってる時は受け入れたくないから上がるかもしれないと思うけど、損切りをちゃんとした方がいいじゃない。それと一緒で、自分でここら辺だって早めに損切りした方が。
人生どうにもならないことってありますからね。どうにかなる気がしちゃうことが悩ませてるのかなとも思いました。そう。自分もそうだし、他人も変えられないから、効率よくやった方がいいよねっていう。分かりやすい。でも自分が変われない中でも、年単位だったらゆっくり変わっていくという先生からの、すごくいいですね。変わらないと思いつつ、でも年単位だったら変わるよ。年だと変わる。難しい。心と性格、難しいですね。
正確に捉えようとしたら難しいけど、大雑把に捉えるのは簡単なのよね。天気予報で天気をしっかり当てようとすると難しいけど、夏が来たら暑いとか、そういうのは分かるわけじゃない。なんとなくでいいです。晴れなのに雨が降ると困りますけど、曇り時々雨で、雨か曇りかだったら、どっちでもそのぐらいかなっていう。
そう。大雑把には分かるから、自分が大体HSP寄りだなって分かるじゃない。そしたら、ちょっと不動産の営業きつそうだなとかさ。ちょっとやめた方がいいかなとか、そういう感じで使うといいかもしれないですね。そういうことだね。
HSPだとしたとしても、年単位で変えられるし、個性ですしね。周りにそういう方がいたら、共感して、言葉が大事ですね。が強いからね。それを理解するだけでもだいぶ。やっぱり人間の本質というか、コミュニケーションの取り方、大事だなと思います。確かに分かりやすい。見えないから悩むけど、よく見ると見えるという。よく見たら見えるし、大雑把に捉えてやるのがいいね。大体でやる方がいいよね。
先生が最初におっしゃった、今の時代ってSNSとかでいろんな言葉、HSPもそうですし、ADHDとかも似てるかもしれないですけど、出てくるんですけど、逆に調べられるから生きやすくなる。そうだね。大体客観的に分かってくるからね。大体自分でここら辺かなって。それに合わせてやったらいいんじゃない? 今の若者って逆にそれで苦しいっていうのもあるけどね。自分の将来が見えちゃうから逆に苦しいっていうのもあるけど、大体押さえて、ちゃんと計画をやったらいいと思います。
確かにそれで苦しいって面もあるかもしれないですけど、計画も立てやすい。すごい分かりやすかったです。今日も本質的な部分、ありがとうございます。診療後の遅い時間に。これからもよろしくお願いします。これからもよろしくお願いします。では、本日のゲスト、益田裕介さんでした。ありがとうございました。
でも多分多いよね。悩んでるというか、そうかなみたいな人はいなかった。
先生、いいですか? うちの会社で作るnorm+っていうフェイスパックなんですけど、よかったら使ってください。ベビーフェイスをさらに。ベビちゃんフェイス。
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