20歳の秋元強真が語る、クレベル戦の舞台裏と「自分が一番でなければ嫌だ」という執念
街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜総合格闘家の秋元強真は20歳、格闘技を始めてちょうど6年ほどになる。元RIZIN王者のクレベル・コイケに圧勝した直後のインタビューで、高校進学を断ってまで格闘技に賭けた経緯、朝倉未来・朝倉海の兄弟との出会い、一度は絶縁した兄との関係、そして「誰も手が届かない存在になりたい」という野心を語った。本人は周囲の称賛に「俺は俺のままなんだけどな」という実感だと言う。一方で、現状にはまったく満足していないと繰り返した。
骨折を隠したまま戦ったクレベル戦
秋元は、会見の段階からクレベル戦には勝てる感覚があったと話す。これまで負けた試合も含めて、「やばい」と思った試合はほとんどないという。
ただ、条件は良くなかった。試合の2週間前に拳を痛めており、それをかばう戦い方をしたせいか、試合中に骨折した。得意技の左ストレートを使えない状態だったため一本やKOでは終われなかったが、本人は圧倒的な内容で勝てたことに満足している。苦しい展開を勝ち切れたことは自信になったとも語った。
骨折はセコンドに伝えなかった。「言っちゃうと弱気な自分が出るかな」と考えたからだ。陣営は左手を痛めていることは知っていたので、左が出ないことに違和感はなかったはずだが、折れているとは知らなかっただろう、と秋元は振り返る。
この試合は2か月前に決まった。そこからクレベルに勝つためだけの練習を積んだという。クレベルは寝技が非常に強く、組めば自分から下に引き込んで攻めてくる。秋元が最も重点を置いたのは、組まれたときにどう逃げ、どう対処するかだった。自分から寝技で攻めるつもりはまったくなかったと明かしている。
試合でクレベルが「見たことのない顔」になったと言われた点については、自分はスピードが速いとよく言われるので、当たっている数が多いからではないかと説明した。以前の萩原選手との試合で馬乗りになって殴り続けた場面については、あの体勢に入れば相手はもう動けないと分かっていたという。試合前の向かい合いでも毎回「いけるな」と感じるそうだが、なぜ分かるのかは本人もうまく説明できず、相手も同じように感じているのだろうと話した。
次の相手候補「化け物」シェイドゥラエフ
次の対戦相手については、9月10日に大阪で試合を控えた2人の選手の名前が挙がった。秋元はどちらも「化け物」と表現する。ファンからはシェイドゥラエフとの対戦を望む声が多く、それがタイトルマッチになる可能性もあるという。
シェイドゥラエフは朝倉未来に圧勝した選手で、秋元によれば18戦18勝、すべて判定までいかずKOか一本で終わらせている。RIZINの中だけでなく、UFCなども含めて世界的に見ても飛び抜けた選手だと秋元は評価する。ただ、海外の強豪とはまだあまり戦っていないので、次の試合で本当の実力が分かるだろうという見方も紹介した。そのうえで「化け物は化け物」であり、そういう相手に勝って手にするベルトが一番価値がある、というのが秋元の考えだ。
朝倉未来対青木真也戦をめぐる「スパイ」批判
秋元は同じジムの先輩である朝倉未来とも、青木真也とも一緒に練習している。そのため、両者の試合が発表された瞬間、双方のファンから「秋元がスパイだ」と激しく叩かれたという。自身も試合前の時期で、「そんなことしねえよ」と思いながら受け止めていた。
秋元は、どちらの情報も一切出していないと強調する。2人ともそういう話を聞きたがるタイプではないとも言う。SNSでも、2人の邪魔をするつもりはまったくないと発信した。もともと格闘技ファンなので、その気持ちに戻って1ファンとして観戦し、どちらも応援するつもりだという。寝技では今でも青木に「ガチで」ボコボコにされているそうで、お互いの強さを知っているからこそ楽しみだと語った。
練習体制と「格闘技の頭」
現在は東京に住み、試合前には最低でも1日2回練習する。早い日は11時ごろから2時間弱練習し、休憩を挟んで、1回目が寝技なら次はボクシング、1回目が打撃なら夜は寝技というサイクルで回す。筋トレにも通っている。以前は自分で考えて練習を組み立てていたが、これ以上伸びるには各分野の専門家に習う必要があると考え、今はボクシング、レスリングなど全局面で専門のコーチについている。最近またレベルアップしている実感があるという。
自分の武器を問われると、高校に行っていないので学歴的には「すごいバカ」だと笑いつつ、格闘技については「誰よりも頭いい」と最近言われるようになったと答えた。格闘技の頭の回転では誰にも負けない自信があるという。トントン拍子に勝っているように見えるため「センスで来ている」とも言われる。しかし本人の認識は違う。稼げるようになるまで遊ばないと決め、高校にも行かずに練習し、遊んだ回数は指で数えられる程度だった。周囲が酒を飲んで遊んでいる間もジムに通っていた。「努力とは言いたくない」としながらも、歯を食いしばって我慢してきた結果が今だと語った。
「モテたい」から始まった格闘技
格闘技を始めた動機について、秋元ははっきり「モテたくて始めた」と言う。欲しかったのは地位と名誉とお金だった。YouTubeで見た朝倉未来はいい車に乗り、いい時計をつけていて、そういう「かっこいい大人」になりたかったという。
格闘家を3人挙げるなら、朝倉未来、井上尚弥、那須川天心あたりだろうと秋元は言う。共通しているのは、格闘技を知らない人でも知っていることだ。自分もそういう存在になりたい。ここでいう「モテたい」は異性に限った話ではなく、知名度の意味合いが強い。「僕だけを見てほしい」と秋元は表現した。
兄に負け続けた幼少期とサッカーの8年間
生まれは千葉県旭市だが記憶はなく、1〜2歳で松戸に移り、それからずっと松戸で育った。父は飲食系の店の店長をしていた。母も働いていたが、祖母と同居していたので家には必ず誰かがいたという。現在は母を運転手として雇っている。
幼いころは兄のほうがずっと運動ができた。足は速かったものの、運動会では「どん臭い」と言われ、兄に負けて悔しい思いをした記憶が残っている。気性の荒さは多少あったかもしれないが、ヤンキーになったことも道を外れたこともないという。
サッカーは8年ほど続け、高校にはサッカーの推薦で進学が決まっていた。それでも、ずっと格闘技をやりたいと思いながらサッカーをしていたという。大晦日にRIZINが放送されると、家族は兄も含めて「ガキ使」を見たがったが、自分は絶対にRIZINを見たいと言い張るほど格闘技が好きだった。朝倉未来、続いて朝倉海が現れたのを見て、「こういう人になりたい」と思ったのが中学生のころだ。2人には他の選手と違う「よくわからないオーラ」があり、実際に会うようになった今でもかっこいいと感じるという。
高校進学を辞退し、親を説得した14歳の決断
14歳のとき、秋元は高校もサッカーもやめて格闘技をやると親に宣言した。親は猛反対した。高校に行かないこと自体が大ごとで、推薦も決まっていた。しかも息子はジェットコースターにも乗れない「どん臭い」子で、ヤンキーでもない。「お前じゃ無理だ」と言われた。
それでも秋元には根拠のない自信があった。このままサッカーを続けても普通のまま終わると考え、賭けることにした。失敗しても仕事はいろいろあると割り切ろうとしたが、同時に「格闘技で失敗したら本当に何もない人間だ」とも思っていた。この時期が一番病んでいた、考え込んでいた時期だったという。
それまで反抗期らしい反抗期がなかった秋元が、2日ほど粘って「やらせてくれ」と言い続けた。両親はその本気を受け取り、父がある条件を出した。アマチュアの試合で1敗でもしたらアルバイトをすること。本気でやるならバイトはせず練習だけに集中していい。そのあいだの会費や道具代はすべて負担する、というものだ。秋元はアマチュアで一度も負けず、その約束を守り切った。親には感謝しかないと話す。
校長の叱責、監督の「顔出すな」
周囲の反応は厳しかった。中学校に合格を辞退すると伝えると、校長から「この学校の恥だ」「今までそんなやついねえ」と言われた。今思えば失礼なことをしたとは思うが、当時は「マジ見とけよ」と反発したという。その一方で、帰ろうとしたところに担任の先生や一番怖かった先生が校長の目を避けて走ってきて、「俺たちは応援してるよ」と声をかけてくれた。その先生たちは今も毎回試合を見に来ているそうだ。
サッカーのクラブチームを辞めるときは、練習中のグラウンドに行き、チームメイトの前で監督に辞めると伝えた。監督からはぼろくそに言われ、秋元は泣いたという。帰り際には「プロになるまで顔出すんじゃねえ」と言われた。それに火がつき、1年ほどでプロになって顔を出しに行った。監督とはLINEでやりとりを続けていて、プロデビューを報告すると驚いていた。今では試合にもよく来てくれる。あのときの言葉は監督からのエールだったと秋元は受け止めている。
柏のジムでの日々とプロデビュー
最初に通ったのは、家から近い柏の有名なジムだった。入ってすぐはボコボコにされた。早くからプロデビューの話があったため、15歳ごろから強い選手ばかりのプロ練習に参加することになった。毎回の練習でボコボコにされ、減量もきつかった。その経験でメンタルが強くなったという。現在は移籍先と対立する関係になってしまったが、感謝しており、原点だと思っていると語った。
当時の生活は格闘技一色だった。9〜10時に起きて走り、13時の練習に行き、一度帰ってまた夜の練習へ行く。1日5〜6時間は練習していた。多い日は朝のランニングのあと11時ごろの練習、そのままボクシング、さらに夜の練習と、4部練習をこなすこともあった。最初は勝てなかった相手に抵抗できるようになり、やがて勝てるようになる。その変化で成長を実感していたという。殴られて痛く、気持ちが落ちることもあったが、「絶対やり返してやる」という思いで続けた。
アマチュアの初戦は始めて半年以内だった。「今から殴り合うの」「マジ帰りたい」と思うほど怖かったという。慣れるにつれて殴る恐怖も殴られる恐怖も落ち着き、試合が好きになった。今でも試合は毎回怖いと秋元は言う。失うものがどんどん大きくなってきたからだ。それでも、その怖さを乗り越えて勝ったときが一番幸せなのだという。
アマチュアで圧倒し、相手がいなくなったため、ジムの代表から急に大阪でのプロデビューを告げられた。試合まで4週間ほどだった。本人はまだ早いと思っていたが、言われたら出るしかないと考えた。デビュー戦は大阪のGLADIATORで、無事に勝った。その後は「RIZINに出るならDEEPだ」と考えてDEEPで3戦した。当時はまだブレイキングダウンも流行っておらず、格闘技界で目立っていたのはRIZINだけだったという。
朝倉兄弟との出会いとJTT移籍
17〜18歳のころ、秋元はJTTに出稽古に行った。そこで朝倉海に目をかけられてスパーリングをし、次に行ったときには朝倉未来ともスパーリングをした。「JTTに来た方がいいよ」と言われ、尊敬する2人にそう言われたら行くしかないと移籍を決めた。
移籍は揉めることが多いと言われるなか、秋元の場合はすんなり進んだ。ただ、元のジムの人たちには「自分たちが育てた」という感覚もあり、よくは思われていない。それでも「自分の人生だ」と割り切ったという。今の自分があるのはJTTのおかげだと話す。
朝倉兄弟の存在は、天狗にならない理由にもなっている。2人があまりに偉大で、天狗になりようがないのだという。格闘技を盛り上げる面でも、練習で知っている強さの面でも、2人は目標だ。それでも「むしろ超えないとRIZINがもたなくなる」と考えている。未来のことは大好きでライバル心はまったくない。ただ、RIZINも選手たちも朝倉兄弟に頼りすぎていると感じており、自分だけで東京の会場を埋められるような選手にならなければと語った。
絶縁した兄との和解
兄はいったん道を外れ、「行くとこまで行った」と秋元は言う。もともと仲は良かったが、18歳ごろに1年ほど絶縁状態になった。話もせず、まったく合わなかった。一人は格闘技に集中し、もう一人は非行に走る。親から見れば複雑だったはずだと秋元は振り返る。当時は、自分が活躍すれば兄も更生する気になってくれるかもしれない、親も安心するかもしれない、自分がいい方向に変えるのだと思いながら試合に臨んでいたという。
転機は、兄がブレイキングダウンに出ることになったときだった。兄から本気でもう一度格闘技をやるので協力してほしいと頼まれ、一緒に練習するようになった。兄も本気で取り組んでいたので、一緒に頑張ろうと思えた。格闘技がつないでくれた関係だと秋元は言う。今では友達以上に仲が良く、飲みに行くときも必ず一緒で、取材前日も友人を交えて4時ごろまで飲んでいたそうだ。
ブレイキングダウンの控室で、兄がサングラスを落とした際に秋元が「格好つけるなら試合で格好つけろ」という趣旨の注意をした場面がある。普段は自分の方が「クソガキ」で兄に面倒を見てもらっているが、格闘技に関しては自分が先輩で教えることが多いのだという。勝った人も負けた人も見てきて、負ける人にはある傾向があると感じている。技術だけでなく、試合に向けた気持ちの作り方もしっかりしないとトップには行けない。兄には勝ってほしいからこそ言うのだと説明した。
唯一の敗戦と階級変更
RIZINでは18歳でデビューし、戦績は12勝1敗。唯一の黒星について、秋元はずっと勝ってきたことで過信と慣れがあったと認める。言い訳になるので言いたくないと前置きしたうえで、事情も明かした。あれはバンタム級での最後の試合で、身長180cmで61kgまで落としていた。オファーは4週間を切っており、3週間ちょっとで11kgほど落としたという。この試合でバンタム級はもう無理だと気づき、現在はフェザー級(66kg)に上げている。ただ相手は本当に強い選手で、当時の自分では何回やっても勝てなかったと、その実力を認めている。
有名人にも大谷翔平にも「イラっとする」理由
インタビューで繰り返し語られたのが、強い嫉妬心だ。他の人が活躍しているのを見ると嫉妬し、出かけた先に自分より有名な人がいると「まだ足りねえな」と思う。年上でいまの自分では敵わない相手だとしても苛立つ。Snow Manのようなアイドル、ジャニーズ、EXILE、大谷翔平に対しても「イラっとする」と言う。
秋元は、その人たちが嫌いなわけではまったくないと何度も念を押した。皆が努力して今の立場にいることは認めていて、尊敬もしている。苛立ちの対象は、自分より有名で人気がある存在がいるという現状であり、負けている自分のプライドだという。「僕がナンバーワンじゃなきゃ嫌なんすよ」と語った。サッカーや野球はすごいと思うし、日本を代表して戦う姿はかっこいいと思う。それでもMMAがまだメジャースポーツに負けていること自体が悔しく、「格闘技をやってる俺だけを見てくれよ」と思ってしまうそうだ。ワールドカップも見ていないという。インタビューの最後にも、大谷のことは本当に嫌いではないと改めて断っていた。
この感覚は格闘技を始めたころからあった「一番になりたい」という気持ちが、表舞台に立つようになって最近急に強まったものだと本人は言う。言葉で説明するのは難しい、とも漏らした。
「第2の秋元強真」への反発と、これからの目標
最近、自分より年下の選手が出てきて、「第2の秋元強真」「秋元強真を超える」と言われることが増えた。秋元はこれに強く反発する。そういうメンタルの子に、自分がやってきたことは絶対にできない。練習量も場数も違う。18〜19歳の自分はすでにRIZINでメインを張っていた。まだRIZINにも出ていない選手に「超える」と言われるのは気に食わないと語った。一方で、今だけ強くて稼げて人気があっても意味がなく、このまま上がり続けるのが理想だとも言う。
大谷翔平の今の年齢になったとき、それを上回る存在になっていたい。格闘技でそれに当たるのはUFCのチャンピオンクラスだろうと秋元は考える。ただUFCに行くつもりはない。そういう選手をRIZINに呼んで倒し、自分が世界一強い男になれば、自然とその位置に届くという考えだ。那須川天心のようにボクシングに転向する考えも今はない。MMAで世界最強の男になることを目指している。
引退はまだ想像できない。ジャスティン・ゲイジーが37歳でUFCの世界チャンピオンになった例を挙げ、そう考えればあと17年ほどはできると話した。引退後は事業などもやってみたいし、表舞台にはいたいと思っている。ただ、具体的に何をするかはまだ決まっていない。
すいません。あれ、雨降ってるんですか?
そう。雨降っちゃってて。だから、ちょっとこっから歩いて2、3分ぐらいのとこにレンタルスペースとか借りたんですけど。
街録チャンネル、見習いディレクター募集中です。面白い映像を作りたいという若者、ご応募お待ちしております。
ありがとうございます。時間作っていただいて、征矢さんから紹介していただいて勉強してきたんですけど、格闘技そんなに詳しくなくて、「そんなことを知らないのか」ってこともちょっと聞いちゃうのかもしれない。
全然、何でも聞いてください。
最近の試合とかも見たんですけど。
ありがとうございます。
あれって会見とか終わった後でも、やっぱ勝てるなって感覚でずっといたって感じですか?
そうですね。勝てない試合、今まで試合で思ったことないですけど、あんまやばいなって思う試合は今までないかもしれないです。
しかも、途中で骨折とかしてるじゃないですか。
そうです。でも骨折もそうなんですけど、試合の2週間前に拳が怪我して、今こう動いちゃうんですよね。分かります? 多分それを避けて戦ったせいで、多分変な殴り方して。
今はもう大丈夫なんですか? クレベルさんと試合途中で骨折して勝てるような相手じゃないんじゃないかって、素人目に思っちゃうんですけど。
そうです。めちゃくちゃ強い相手では。KOはできなかったんで。でも、戦前に言う圧倒的な試合で勝ったんで、良かったは良かったなと思います。
あれって、しかも秋元選手は左が得意のパンチの。
左ストレートが得意技なんで。
強いパンチの方なんで。それで勝ってるってのは、本当にとんでもないことですよね。
でもすごい経験にはなりましたね。きつい展開ではあった。ああいう試合でしっかり勝ち切れたのは、もう自信にもなったし。
あれって折れたのは、もうセコンドには伝えてるんですか?
いや、伝えてないです。言っちゃうと弱気な自分が出るかなと思って。
あれ、2ラウンド、3ラウンドは自分の中だけにとどめてるんですか?
そうです。セコンドの陣営は左手を痛めてるってのは知ってはいたんで、左が出ないことに違和感はなかったと思うんですけど、まさか折れてるとは多分知らなかった。
クレベルさんとかを倒しちゃうと、次とかってどういう人が候補に上がってくるんですか?
9月の、10日に大阪でやる、エドポロキング選手とシェイドゥラエフ選手って人がいるんですけど、どっちも鬼、化け物で。その勝者とっていう声がすごい多いです。それがタイトルマッチになるか。
シェイドゥラエフさんとかは、朝倉未来さんにもう圧勝した方ですよね。
そうですね。てか誰にでも圧勝してます。今18戦18勝18フィニッシュなんで。
18フィニッシュってのは、もうKOで勝ってた。
一本でも、判定行かずに全員終わらしてるんで。半端じゃない選手ではあるっす。
格闘技、素人に見て、朝倉選手が同じ、別の階級の人なのかなっていうぐらい、あんな持ち上げられちゃうんだとか。
けど今、そのシェイドゥラエフ選手が多分、世界的に見ても結構飛び抜けてる選手なんで。
そうなんですか。そのシェイドゥラエフ選手って、もうRIZIN内とかじゃなくて、UFCとかそういうのも含めて強いって感じなんですか?
そうです。けど、まだ海外の強豪とあんまやったことがなかったんで、今回の試合が本当の実力が分かる試合かなって、多分世間的にも言われてるんですけど。化け物っていうのは化け物なんで。それに勝ってもらうベルトが一番価値あるのかなって、僕も思ってるんで。
若干だから、20歳?
20歳です。
成人式は来年? 今年?
今年やったばっかですね。1月か、1月かなんかやりました。
だって、しかも格闘技始めてまだ6年ぐらいとかですか?
6年。ちょうど6年ぐらいですかね。
この結果ってどんな感覚なんですか? こんな早く来るかなと思って?
今までにない、結構珍しい例って言われてるんですけど、自分の中でぶっちゃけあんま実感なくて。めっちゃすごいすごい言ってもらえるんですけど、どこでも話してるんですけど、「俺は俺のままなんだけどな」みたいなスタンスなんですよ、僕は。すごいって言ってもらえるのありがたいですけど、でも確かに自分でもここまで早くこんなになれるとは思ってなかったんで、今んとこうまくいってるのかなっていう。
でも、その結果出したら天狗とかになってもおかしくなさそうだけど、YouTubeの動画とか見させてもらったんですけど、地に足ついてますよね。
でも僕のジムの先輩、未来さん、海さんがいて、そのお二人が偉大な方すぎて、天狗になれないというか。あの二人がやっぱ目標だし。
その目標って、強さ? それともトータル?
もう全体的に見て。本当、格闘技始めた理由もあの二人なんで。本当、格闘技を盛り上げるっていう面でもそうだし、練習して強さも分かってるんで。むしろ超えないとRIZINがもたなくなっちゃうかなって思ってるんで。
もうそういうこと考えてるんですね、RIZINの盛り上がり。
そうですね。今、メインも張らせてもらっちゃってるんで。
じゃあ、今度青木真也さんと朝倉未来さんが戦うのとかって、両方ともと練習してるんですか?
そうなんですよ。試合が発表された瞬間、俺めちゃくちゃ叩かれて。どっちのファンの方にも「秋元がスパイだ」みたいな、めちゃくちゃ言われたんですけど、本当にそういうのもないし、敗因要素とかも全く出してないんですよ。だから、一ファンとして僕も見ようかなっていう。変なあれがなく、どっちも応援ですね。
関係ないのに叩かれたりとかするんですね。
めっちゃ叩かれました。僕も試合前で、「いや、そんなんしねえよ」と思いながら。
てか、そのお二方がそんなことで秋元さん使ったりするとは思わないですもんね。
はい。しかも、お二人もそういうの聞くようなタイプじゃないんで。僕もSNSで発信したんですけど、本当にお二人の邪魔をしようと思ってないし、本当に一ファンとして見ようかなって。元々格闘技ファンなんで、その気持ちに戻って僕も見ようかなっていう。
じゃあ普通に純粋な楽しみ、どんな試合になるかなとか。
めっちゃ楽しみですね。もうお互いめっちゃ強いじゃないですか。めちゃくちゃ楽しみですね。
だって、寝技だったら青木さんに今でもボコボコにされてますみたいな。
ボコボコにされてます。ガチですよ。本当にボコボコにされてますね。本当に強いですね。お互いの強さを知ってるからこそ楽しみだなっていう。
今もう地元に住んでらっしゃるんですか?
いや、今もう東京に引っ越して。
もう越してきたんですか? 練習とか、ボクシングもやったり。
そう、いろいろやってますね。筋トレも行ったり。
今ってどんな練習してるんですか?
でも今はまだ練習復帰したばっかで、拳もまだ完治してないんで。
この前の試合に向けてでもいいんですけど。
この前だったら絶対最低でも二部練するようにしてて、一日2回練習してて。早い日だと11時とかに始まって、2時間ないぐらい練習して、ちょっと休憩して、次は最初が寝技だったら次ボクシングやったり、最初が打撃だったら夜は寝技やったりっていう、そういうサイクルでやってる。筋トレの時もあれば。
やっぱMMAとかだと寝技も打撃もあるから、それぞれの専門のトレーニングを、ボクシングなりレスリングなりにしに行くって感じなんですか?
そうですね。僕も結構自分で考えてやってたんですけど、これ以上行くなら各々の人に教えてもらわないとなと思って。今もうボクシングはボクシングだし、レスリングもレスリングで、本当全局面の専門の人に教えてもらってて。そういうのもあって、最近はまたレベルアップしてきてるなとは思ってはいますね。
例えば、クレベルさんと戦いますって決まるとするじゃないですか。そしたらそれの練習メニュー作るんですか?
そうです。今回2か月前とかに決まって、結構早めに決まって。もう2か月前から本当クレベル選手に勝つためだけの練習をしてきましたね。
それって今だから言えるようなことで言うと、どんな対策があったんですか?
本当クレベル選手、寝技が本当強いんで。組んでも下に自分から引き込んで攻めてくるんで、そこを一番重点置いてやってましたね。組み技っていうんですかね。
組まれた時に外すってことですか? それとも組んで組み負けないってことですか?
いや、逃げる方ですね。攻めようとは全く思ってなかったんで、組まれてもどう対処するかを意識してやってましたね。
秋元選手の場合は、頭脳とか身体能力とか技術とかセンスとかって、いくつかバロメーターがあるとしたらどれが一番?
僕、高校も出なかったんで、多分学歴的に言ったらすごいバカなんですよ。けど格闘技だけは多分誰よりも頭いいって最近言われてて。僕も格闘技の頭の回転とかだったら誰にも負けない自信があるし。
でもセンスも、多少はセンスあると思いますけど、みんな表に立って勝ってる姿しか見てないから、トントンで来てるんで、センスで来てるって声も多いんですけど。格闘技始めて稼げるようになるまでは遊ばないって自分で決めて。だから高校も行かずに練習して、遊んだことなんて本当指で数えられるぐらいだし。みんながお酒飲んで遊んでる中、僕は毎回ジム行って。どちらかと言えば俺はもうセンスより、自分で考えて歯食いしばってやった結果があれだとか。センスもあると思いますけど、僕、自分で努力とは言いたくないですけど、そういう我慢があってのあれだと思うんで。
必要なこと考えて実直にやってきた結果かなって感じですか?
はい。
だから、ブレイキングダウンにお兄さんが出てきた時の、試合前かなんかの動画、ロッカールームみたいなので、お兄さんがサングラスをしようとした時に、「いや、そういうんじゃないから」みたいな。「かっこつけるなら試合でかっこつけろ」みたいなこと言ってるのが、すごいシーンだなみたいな。
確かによく言ってます。兄とは仲がいいんで。
あれ、仲がいいから言えるって感じですか?
いや、兄貴なんで勝ってほしいんで。僕もいろんな人、勝った人、負けた人、いろんな人見てきて、負ける人は大体こういうのしてるなみたいな。技術だけじゃないと思ってて。そういう面から、試合に向けての気持ちの作り方とかもしっかりしないとトップには行けないかなって、自分も分かってるんで。
そう、だから立ち振る舞いみたいなのをお兄さんに注意してるっていうのが、自分がちょっとそこそこ衝撃映像っていう。
普段は全然僕の方がクソガキなんで。兄貴が結構あれしてくれるんですけど、格闘技は僕の方が先輩って言ったらあれですけど、教えることが多いんで。格闘技だけは、むしろ僕がお兄ちゃんなんじゃないかみたいな言い方をして、あれはしてる時はあります。
言ったらもう全然違うけど、井上さんみたいになってもおかしくないですよね、秋元さん。
そうですね。でも僕は本当そうなりたくて。今、格闘家で3人挙げるならって言われたら、多分未来さんと井上選手とか、那須川天心選手とか、そこら辺だと思うんですよ。僕はそういう選手になりたいというか。その3人って、ぶっちゃけ格闘技を知らなくても知ってるじゃないですか、みんな。僕、そういう存在に本当になりたくて。モテたいんですよ。僕、モテたくて始めたんですよ、格闘技。
それ、そっか。結構単純なモテ。
はい。地位と名誉とお金。未来さんとかもYouTubeで見て、いい車乗っていい時計つけて、間違いなくモテるじゃないですか。そういうかっこいい大人になりたいなと思って始めたのがきっかけで。現状に全然満足しないっていうか、まだまだ足りないぐらい。もっと有名になりたいし。
でも、それってモテすぎても練習の邪魔になる可能性ありますよね。
いや、でもそういうモテるじゃなくて。
知名度的な。
僕だけを見てほしいんですよ。だから、他の人が活躍してるの見るとめっちゃ嫉妬するし、どっか行って自分より有名な人がいたりすると、「まだ足んねえな」みたいな。全然年上で、この年齢で勝てない人とかいるじゃないですか。しょうがないんですけど。それでもイライラするし。
変な話、今で言うSnow Manとか人気じゃないですか。
アイドルですか?
アイドルとかそういうのも。
そういうのイラッとします。
イラッとしますか?
はい。
本人にもイラッとしますか?
いや、その方々にはイラッとしないですよ。ただ、負けてるっていう自分のプライドがイラッとしてるのかな。分かんない。その人が嫌いとかじゃないですよ、別に。本当にすごい方だし。本当努力してその立ち位置に行ってるっていうのは認めてるんですけど、自分のプライド的に、自分より有名で人気があるっていうのが僕すごい嫌いで。僕がナンバーワンじゃなきゃ嫌なんですよ、僕。変なプライド高くて。
でも、それプライドだけじゃないからすごいですよね。
けど、まだ足りないですね、全然。
全然満足してないんですよね、現状に。
はい。
そんな人間にどうやって育っていったかっていうのも、生まれてから今に至るまで聞くっていうのがメインのチャンネルなんですけど。千葉の柏?
いや、生まれは千葉の旭市で、旭市はもう本当めっちゃ田舎ですね。てか、旭市にいた記憶は全くないんですけど。多分1歳、2歳ぐらいで地元の松戸に引っ越してきたのかな。そっからずっと松戸にいて。
ご両親って何のお仕事してる方だったんですか?
お父さんは飲食系の店長やってましたね。お母さん何してたんだろう。家にいたかな。けど、今はお母さんを運転手として雇って、あれしてあげて、してあげてるっていうか、あれしてるんですけど。
サポートしてもらってるんですね。
はい。
お母さんは専業主婦みたいな感じってことですか? 家に結構いる。
仕事はしてましたね。マジ何してたっけな。
じゃあ鍵っ子みたいな感じですか?
鍵っ子?
鍵っ子って、鍵持たされて小学校行って。
いや、でも家にはいました。家に絶対誰かいましたね。おばあちゃんもいたし。
おばあちゃんも一緒に住んでるんですか?
はい。兄貴もいたし。
運動神経良かったですか?
でも足は速かったんですけど、何か飛び抜けてとかなくて。幼少期とかは本当お兄ちゃんがもう全然優れてて、僕は全然追いつけず。運動会とかもすごいどんくさかったらしくて。幼少期の頃はずっと悔しい思いしてた記憶はあるんですけど、兄貴に負けて。運動神経とかそんな別に良くはなかったのかな。
そうなんですか。榊原さんと散歩してる動画とか見て、でも結構わんぱくで、お友達殴っちゃったりしてたみたいな。
はい。でも親も真面目な人ではなかったんで、そういうあれはあった。気性の荒さは多分多少はあったのかなと思うんですけど、本当ヤンキーの「ヤ」の字もないし、道がずれたこともないんですけど。そういうあれは別に何もなかったかな。
サッカーやってたんですよね。
サッカーずっとやってました。8年ぐらいかな。
普通にうまかったですか?
プロになれたかって言われると別にそんな、格闘技の熱量もなかったし。でもずっと格闘技やりたいと思ってサッカーしてたんですよ。
格闘技は身近にあったんですか? それっていつから好きなんですか?
でもRIZIN、大晦日とかテレビでやってたじゃないですか。他の家族は、お兄ちゃんとか「ガキ使」でしたっけ、を見たいって言ったんですよ。でも僕は絶対にRIZINを見たいみたいな。そんぐらい格闘技が好きで、昔から。未来さんが出てきて、その後海さんも出てきて、もうこういう人になりたいと思って。
高校も受験受かってたし、サッカーの推薦で行く予定だったんですけど、もう全部辞退して。急に親に、高校も行かずにサッカーもやめて、8年間やってたサッカーもやめるって急に言い出して。親はさすがにもう猛反対ですよね。高校行かないってやばいし、ずっとやってたサッカーもやめて、せっかく推薦もらって行くって決まったのにっていうあれで。2日間ぐらい粘ったんですかね。
ちょっとその手前の、朝倉未来さんと海さんのRIZINの登場を、当時の一ファンの秋元さんからして、これまでの人たちと何が違ったんですか?
何かが違うんですよ。いまだに会っても、よく分からないオーラが出てるんですよ、あの二人って、なぜか。いまだに会ってもかっこいいなって思うし。
じゃあそれを子供ながらに画面越しに感じてたんですか?
本当ファンが多いじゃないですか、あの二人は。なんで、本当そういう他とは違う何かをやっぱ感じたのか、本当にああなりたいと思って。
一番最初に見たのって中学生? 小学生?
でも格闘技始めたのは14歳なんで、その前から、中学生ぐらいですね。
12ぐらい?
12、3とか、そんぐらいです。
格闘技はやっぱなんで反対されたんですか、ちなみに。
もうずっとサッカーをやってたんで。あと僕は本当に格闘技とかできるような子ではなかったんですよ。本当どんくさい感じだったみたいで、ジェットコースターとかも乗れないし。ヤンキーでもなかったんで、親とかにはもう「絶対お前じゃ無理だ」って言われて。危ないし、親からしたら格闘技なんて怖いじゃないですか。けど本当、謎に自信があって。
そこはやれる自信があったんですね。
はい。普通にこのままサッカーやってあれしても、普通のまま終わるなと思って。もう、ならマジ賭けようと思って。でも最悪失敗してもいろんな仕事あるじゃないですか。失敗したら失敗したで、もういいやと思って。その時期が一番病んでた時期というか、考え込んでた時期ではあったんですけど。本当、格闘技失敗したら本当に何もない人間だなと思ってたんで。
格闘技、未経験じゃないですか。だけどそこは自信があったんですね、やれるっていう。
なんでなんですかね。でも本当に行ける自信があって。
それ、当時の松戸って、同級生とか上とかにそこそこヤンキーとかもいるんですか?
いましたね。それこそお兄ちゃんは結構一回道外れちゃって、結構行くとこまで行ったんですけど。だからヤンキーとかは結構いましたね。
ヤンキーに喧嘩売られたとかあるんですか?
奇跡的に一度もないんですよね。ジムが柏で、柏って結構ヤンキーみたいな人が多いんですよ。ジムに行く道中とか、結構遊んでる人たち見て、絡まれたことなかったんですけど、絶対こいつらより稼いで、絶対こいつらよりいい思いしてやろうと思いながら、遊びも我慢してジムに行ってた記憶はあります。
ジムがいつ、何歳ぐらいから行き出したんですか?
中2の終わり、14歳ぐらいですね。
14歳ぐらいから行き始めて。どうやって、サッカーやめて高校行かないで格闘技やるを説得したんですか?
多分本当に、僕が今まで親に反抗期とかも別にそんななかったんで。けどその時だけ本当に親の意見聞かずに、本当にやらしてくれって言いまくってたんで。多分その本気を受け取ってくれたのか、「じゃあやれ、やれるならやってみろ」みたいな。
ただ、アマチュアの試合で一敗でもしたらバイトしろって言われて。ただ本気でやるんだったらバイトもしないでいいから練習だけ頑張れって言ってくれて。金銭面でも、格闘技の道具とか、一般会員だったんで最初は会費とかも、そういうのも全部負担してくれて。練習だけに専念できて、アマチュアも負けずに全部勝ってこれて。親には本当感謝しかしてないんですけど。
でもお父さんが提案してくれたんですか? 一敗でも負けなければ、それまでの費用を負担してくれるみたいな。
そうですね。それはお父さんが提案してくれましたね。感謝しかないですね。
学校に、中学生の前で喋りに行くみたいな動画見たんですけど。校長先生にも怒られたみたいなこともあるんですか? 高校行かないみたいなこと。
受験受かって辞退って前代未聞じゃないですか。わざわざ受験受けに行って、高校に。せっかく合格をもらったのに、中学校に行って「高校辞退します」って言ったら、もう「この学校の恥だ」みたいな。「今までそんなやついねえ」って言われて。確かに今思えば、失礼なことはしたなとは思ってるんですけど。でもその時は「こいつマジむかつく」と思って、もうマジ見とけよと思って。
ただ、担任の先生とか一番怖い先生とか、最後、僕がめちゃくちゃ言われて家帰ろうとしたら、わざわざ校長先生の目を避けて走ってきてくれて。「俺たちは応援してるよ」って言ってくれて。今も毎回来てくれてるんですけど、学校の先生。周りの人に恵まれてるなと思うんですけど。
今までそんな主張がなかったから、強く意見して反対されてるって状況に病んでたってことですか? さっき言った、一番病んでたっていうのは。
やっぱ14とかでその大きい決断をしたんで、不安が本当にあって。本当にこの選択は合ってたのかなって考えてる時に、周りからもう鬼反対されるんで。もう決めちゃったことも変えられないですけど、合ってたのかなっていう。
それこそサッカーのクラブチームをやめるって時も、練習してるとこに行って、監督を呼んでやめますっていうことを伝えた時に、監督にも本当にボロクソ言われて。泣いたのかな、確か。確か泣いたんですよね。友達とかもみんないる前で。
みんないる前で怒られてるんですか? しかも。
帰りに監督にも「プロになるまで顔出すんじゃねえ」って言われて。でもそれに火がついて、1年でプロになって顔出しに行ったんですけど。
それ1年半後、監督どんな感じで迎えるんですか、それを。
けどLINEはちょこちょこ取り合ってて。「プロデビュー決まりました」って言ったら「マジか」みたいな。監督も結構毎回来てくれてて、東京大会とかだったら。
それって「あの時あんなこと言ってごめんな」的なこと、やっぱ言ってくれてるんですか? あの暴言というか。
いや、でも僕は監督からのエールだと思ってたんで。
そっか。それはそんな嫌な感じじゃないのか。
はい。でもマジ見とけよとは思ってましたけど。今少しずつ恩返しはできてるなと思ってるんで、結果的には良かったかなと思うんですけど。
なるほど。その柏のジム、なんでその柏のジムを選んだんですか?
家が近かったんですよ。結構有名なジムで、扇久保さんとか、それこそ征矢さんとかもいたジムだったんで。いいなと思って行って。でも最初はもうボコボコにされるし。一番きつかったのが、プロデビューが早くから決まったせいで、15歳とかからプロ練に出されたんですよ。出させていただいたんですけど。プロ練のメンツが本当もう扇久保さんとか征矢さんもいるし、もう本当強い連中しかいなくて。毎回練習でボッコボコにされて、減量もめっちゃきついし。そういう経験を経て、メンタルも強くなったし。
今となったらジムが違うし、結構対立してるジムではある、対立しちゃってるんですけど。感謝はしてるし、原点ではあるなとは思ってるんですよ。
どんなスケジュールなんですか? その15歳、言ったらもう格闘技一本の。
めっちゃ練習してましたよ。朝走って。
朝何時に起きるんですか、その時は。
9時とかじゃないですか。10時とかに起きて走って、13時の練習行って、一回帰ってきて、また夜練行って。でも若かったんで、まだまだ若いですけど、一日多分5、6時間やってたんですよ。多い時だったら朝走って、11時ぐらいの練習行って、そのままボクシング行って、一回帰ってまた夜練行って。四部練してた時あったんで。
四部練。
はい。今はそんなできないですけど。
それってもう始めて6年でここまで駆け上がってきてるじゃないですか。毎月強くなってる感覚があるんですか? その時の最初の方とかって。
最初勝てなかった人とかにだんだん抵抗できるようになってきたり、最後の方とかもう全然勝てるようになってきたみたいな。そういうので感じますよね、成長は。
ボコボコにされて、やっぱやめようかなって気持ちは一回もなってないですか?
でも正直めっちゃ痛いし、気持ち的にも落ちる面もあるんですけど、絶対やり返してやる。負けず嫌いなんですかね、多分。マジやり返してやろうと思って、やってたらここまで来れたなって。
プロデビューってどんな感じで決まってくんですか? プロテストがあるんですか?
いや、MMAはなくて、プロの試合に出たらもうプロって形になるんですけど。ジムの代表に「大阪でデビューしよう」って急に言われて。4週間前とか。
それって、その練習姿を見てこいつ強いなって思われたってこと?
そうです。あとアマチュアの試合でも本当に圧倒してたんで、アマチュアじゃ相手いない状態になってたんですよね、多分。「出てみろ」って言われて。でもさすがにまだ早いって僕思ってたんです、自分の中で。けど、そんな言われても出るしかないなと思って、出たのがプロデビューですね。
そっか、アマチュアの試合があるんですね、その前に。アマチュアが、じゃあ始めてから何か月で出てるんですか?
初めては半年ないぐらいで出されましたね。
だからそれ一戦目とかって、要はここで負けたら、もうお父さんとの約束的には。
そうですね、バイト行き。
バイトしなきゃいけないとか。そっか、別に格闘技はやめろってことではないけど、専念はできなくなるっていうプレッシャーがあるんですか?
でもシンプルに試合が怖かったですね。最初の頃は殴られるっていうのもなかなか経験したことなかったし。
今の様子とか見ると、試合前なんか「早くして」みたいな感じじゃないですか。最初はちゃんと怖いんですね。
怖い。でも今でも怖いですよ、やっぱ。
怖いんですか?
はい。失うものもどんどん大きくなってきたし、試合は毎回怖いし、今でもマジで怖いですけど。そういうの乗り越えて勝った時がやっぱ一番幸せなんで。
でもその初戦の怖さ、アマチュア一戦目の怖さってどんな感じですか? 今の怖さとちょっと違いそうですね、種類が。
もう本当「怖え」みたいな。「今から殴り合うの? マジ帰りたいんだけど」みたいな感じで思ってましたね。だんだん慣れてきますね、試合慣れみたいな。殴る恐怖心も殴られる恐怖心も多少落ち着いて、そっから試合が好きになって。
アマチュアでもう圧勝してて、プロっていくつか団体、自分で選ぶんですか? どんな感じなんですか?
最初のデビュー戦はマジで本当に全部勝手に決められてて。決められててっていうか、言われた試合に出ましたね。
それDEEPですか?
いや、GLADIATORっていう大阪の大会で。それ出て、無事勝って良かったんですけど。
そっからDEEPっていうのに出るんですか?
そっからDEEPに出ます。DEEP、3戦しましたね。
それなんでDEEPが良かったんですか?
DEEPに出たかったんですよ。RIZINに出るならDEEPだなと思ってたんで。
その頃ってもうブレイキングダウンとかはブレークしてるんですか? 世の中的なことで言うと。
いや、全然してないです。RIZINだけでしたね。
まだ格闘技界は。
はい。ブレイキングダウン最近じゃないですか。2、3年前とかじゃないですか、多分。
そっか。その憧れの朝倉兄弟にはいつ出会うんですか?
17、18とかで、僕が出稽古に行ったんですよ、JTTに。海さんが目をつけてくれて、スパーリングしてくれたんですよね。もう一回行った時に未来さんがいて、未来さんもスパーリングしてくれて。「うち来た方がいいよ」みたいに言ってくれて。そんな尊敬してるお二人に言われたら、もう行くしかないと思って。そこが初めのきっかけですね。
その移籍みたいなのは結構すんなりうまくいったんですか?
そうです。僕は結構すんなりうまくいきました。結構みんな揉めるみたいなんですけど、僕は結構すんなり行って。ただ、元々のジムの人はよくは思ってないですよね、やっぱ。
そうか。自分たちが育てたみたいな、ちょっと感覚もあるし。
けど、自分の人生だしと思って。
それってやっぱ、環境的にもさらに良くなったって感じなんですか?
そうです。今の自分であるのは、本当JTTのおかげだなっていう。
そのJTTに入ったくらいの時に、お兄さんはまだ絶賛ヤンキー街道まっしぐら中なんですか?
まっしぐら中のまっしぐらでしたね。
それって、家とかでは会話したりするんですか?
けど家になかなか帰ってこなくて。一回、1年ぐらいかな、兄貴と絶縁してたんですよ。本当めっちゃ仲悪くて。本当全然会わないし、話もしないしみたいな。
けどそれこそ兄貴はブレイキングダウン出るってなった時に、「本気でもう一回格闘技やるから、あれしてくれ」って言われて。そっから一緒に練習するようになって、兄貴も本気で格闘技頑張ってたんで。じゃあもう一緒に頑張ろうと思って。格闘技がつないでくれたなっていうか。
そう、だってその一つ上ぐらいのお兄さんと、一回絶縁ぐらい仲悪くなって、それをちゃんと元に戻るって結構すごいことじゃないですか。
確かに。でもそれもあって、今マジで友達以上に仲いいというか。飲み行くにも絶対一緒だし、昨日も4時ぐらいまで飲んでたのかな。
お兄ちゃんと?
友達もいて、お兄ちゃんも含めて。毎回。
すごいですね。
はい。元々すごい仲良かったんで。けど18ぐらいの時に一回マジ絶縁して。
それって自然と絶縁ってこと? 大きい喧嘩とかしてるんですか?
何かのきっかけがあったんですかね、多分。俺はもう格闘技に集中しようと思って。
一人格闘技に集中して、一人非行に走っていくみたいな。親からするとちょっと複雑ですよね。
そうですね。だから毎試合前、俺がいい方向に変えないとと思って試合をしてましたね。
そんな気持ちもあるんですか、戦ってる時に。
戦ってる時はないですけど。
試合に臨む時に、活躍したらちょっと兄ちゃん更生する気になってくれねえかなみたいな。
そう。兄貴もそうですけど、親も安心するかなっていうか。勝てばみんな喜んでくれるし。もう俺がいい方向に変えるぞと思いながら毎回出てましたね。
RIZINデビューが。
18で出ましたね。
13戦?
12勝1敗です。
12勝1敗。一回負けただけで、あと全部勝ってるんですもんね。
そうですね、今のところ。うまく。
クレベルさんの時に、会った時に「勝てる、行ける」って思ったって言ってるじゃないですか。それって毎回そう思いますか?
毎回思いますね。最後向かい合った時に「ああ、行けるな」っていうのはやっぱ思う。
それ何で分かるんですか?
何で分かるんですかね。けど見合った感じで、「行けるぞ」と思う。多分相手も思ってると思うんですけど。
それ、負けた試合は何が原因だったんですか?
けど正直、自分に過信してたというか、ずっと勝ってきたんで。「どうなろうと勝てるでしょ」みたいな。でもちょっと慣れてたんですよね、多分。これは言い訳になるからあんまり言いたくないんですけど、それが最後のバンタム級の試合なんですよ。そっから階級上げてるんですけど、この身長で61kgまで落としてたんですよ。でもそれがもう本当にきつくて、「もう駄目だ、無理だ」って気づけた試合でもあったんですけど。
けどあれは本当に、シン・ユリ選手っていう方なんですけど、本当すごい強い選手で。あの時の僕だったら何回やっても勝てなかったなっていう。だから認めてはいるんですけど。
身長はいくつですか?
もう今180あります。
180で61kg。
やばいですよね。バンタム級は半端じゃないぐらいきつかったです。しかも4週間ぐらいのオファーだったんで。4週ないぐらい、3週ちょいで11kgぐらい落としてます。
今66kgがフェザー級の、ですね。
はい。
馬乗りになってぶん殴ってる時あるじゃないですか。萩原選手か。ああいうのって、ああなった時はもう確実に勝ちを確信って感じなんですか?
あそこの体勢入れば、もう動けないなっていうのは分かったんで。
毎回、対戦してる人、血出てるじゃないですか。
確かに。
あれはMMAだと、あれぐらい血出るのが普通なんですか? それとも秋元さんのパンチのキレが強すぎるってこともあるんですか? どういうことなんですか?
でも今回のクレベル選手の顔は、クレベル選手の見たことない顔って言われてたんで。当たってる数が多いんじゃないですか? 僕、スピードが速いって言われてるんで。結構ポコポコポコポコと当たってるんで、思ってるより。
どんな人生設計なんですか?
けど本当にまだマジで満足してなくて、本当にまだまだ足りないと思ってて。本当僕、誰も手が届かないぐらいの人になりたいんですよ。最近若い選手が何人か出てきて、僕より下の年の選手が出てきて。「第二の秋元強真」だとか「秋元強真みたいになれる」みたいな、結構多いんですけど。もう僕からしたら、そこら辺のメンタルの子に今まで僕がやってきたことは絶対できないと思ってて。むしろやってみろと思ってるぐらいなんですけど。
それこそ18、19の子で、これから上がってくるって言われてる子も、「いや、俺18、19でRIZINでメイン張ったりしてるし」みたいな。だからもうその時点で一緒にすんなっていう、結構思ってて。さっきも言ったように、本当に俺、有名人とか僕よりすごい人に本当に嫉妬するんで。友達とかも有名な方いたらびっくりするじゃないですか。だけどそういうの見てるだけで僕も「何なんだよ」って思うし。
その人に嫉妬してるんじゃなくて、自分のプライド的に負けてるじゃないですか、まだ。それこそジャニーズとか、もう本当すごい有名じゃないですか。それこそEXILEとか、そういう人とかでも嫉妬するというか。「俺がその人たちの年齢だったらもっとすごい人間になってるし」っていう、思えるものもあるんですけど。その人たちに何か思ってるとかはマジでないですよ。本当に負けたくないというか。
それの気持ちが中学生の格闘技始めた時からあるんですか? それとも強くなっていってるんですか、どんどん。
それは最近ですね。こういう表舞台に立つようになってから、最近本当に自分のプライドが高くなったというか。
勝つほどにそこに対してストイックになってるんですか? そういうこと? 有名になるということというか。
正直格闘技って、ボクシングは大きいスポーツですけど、MMAってまだ、サッカーとか野球とかにはもう全然負けてるじゃないですか。だから僕、サッカーと野球も本当、僕サッカーやってたし本当にすごいと思ってるんですけど、サッカーと野球ファンの人はあんま僕好きじゃないんですよ。格闘技やってる俺だけを見てくれよってマジで思っちゃうんですよ。僕マジでプライド高くて。
じゃあ、ワールドカップやってること自体に嫉妬するみたいなことですか?
見てないですもん、まず。けど、日本を代表して戦ってくれてるのは本当めっちゃかっこいいと思うし。だから本当に、やってる人たちにはマジ何も思ってないんですよ。僕以上に努力してるんだろうし、本当つらい思いをして、のし上がった方だと思うんで。本当に尊敬してるし、すごいと思うんですけど、なんていうんですかね、言葉って難しいな。けど本当に、自分のプライド的にイラッとするんです。イラッとっていうか、俺が一番じゃないと嫌なんですよ、僕って。
僕だけを見てほしいっていう感覚はいつから?
本当最近、めっちゃ強くなりましたね。
その原型みたいなのは、始める前にあったものですか? それとも急に湧き上がってきたもんなんですか?
1番になりたいと思って始めたんですけど、それがだんだん強くなってきちゃって。まだ格闘技、MMAがメジャーなスポーツに負けてる。本当にしょうがないですけど、それですらむかつくというか。
そっか。だからもうそのMMAで誰倒したいとかっていうよりも、単純に別のスポーツにも。大谷翔平、めっちゃむかつきますか、じゃあ。
むかつく。いや、本当に大谷翔平さんにも非はないですけど、その負けてるっていうあれに対しては。
だって、アスリートの日本人以外も含めた最高峰じゃないですか。
はい。今、街歩いてても絶対大谷さんの方が有名じゃないですか。それも認めるんですけど、マジでむかつくっすね。いや、大谷さんには本当むかついてないですよ。
その現状にむかついてるんですよね。
そう。自分にむかついてます。だから、大谷さんの今の年齢より僕の方がすごくなるっていう、あれを考えて。
秋元さんが大谷さんの年齢で、今の大谷さんよりすごくなってるの、格闘技版だと何をしてたらなれるんですかね、仮に。
格闘技で言ったらUFCかなっていう。UFCは本当にもう海外とかメジャースポーツだし。そういうあれのチャンピオンになったり、そういう選手を。僕はUFCに行く気全くないんで、そういう選手呼んで、僕がもう世界一強い男になれば、自然とそういうあれにもなってくるかなっていう。
那須川天心さんって、ボクシングに行って、そっちでもトップを狙うみたいなこともあったりするんですか? それは関係ない?
今は考えてないですね。もう本当、今MMAで世界最強の男になって、強さだけはとりあえず誰にも負けないですみたいな。あとは知名度とか。
さっき言った、そのちょっと下の世代の人たちが、「第2の秋元さんなんじゃないか」って言われてるような人たちが、「いや、じゃあ俺がやってきたことを乗り越えられるようなメンタリティじゃないじゃん」っていうのは、それは大きい舞台でのプレッシャーってことですか? それとも練習のきつさってことですか?
そんだけ練習できるのかってのも思うし、場数が違えよとか思ってるんで。18、19とか出てきてる選手も、さっき言ったみたいに、俺その年でもうやることやってるから、みたいな。だから今、僕も今だけこう強くて稼いで、人気もあってみたいな、だと僕も全然意味ないですけど。だから、このままずっと上がっていくのが理想なんですけど。
そう、場数違うなって感覚があるんですね。
その言われてる子、まだ全然RIZINとかも出てない選手なんで、そういう人に「秋元超えてやる」とか言われるのは気に食わないっすよね。何を言ってんの、みたいな。
なるほどな。引退する年なんてまだちょっとあんま想像つかないですけど、何歳まで格闘技できるかなとかありますか?
全然。こないだジャスティン・ゲイジーって選手が37歳で、UFCの世界チャンピオンになったんですよ。なんで、そう考えたらまだ17年ぐらいできるな、みたいな。だから、できるとこまでやりたいですけど。
格闘家とかアスリートは絶対引退があるじゃないですか、どっかで。そうしたら、引退後どうしてたら楽しいかなとか考えたりしますか?
いろんな事業とかもやってみたいなっていうか。
ビジネス好きなんですか?
はい。表舞台にはいたいなっていうのは思ってますね。
そっか。それが具体的にどうなのかってのはまだ。さっきの話だけど。いや、ありがとうございます。わけわかんないチャンネルに。最高です。ありがとうございます、本当に。
でも皆さん勘違いしないでください。大谷さんとかマジで嫌いじゃないですよ。
いや、そうです。負けてる自分に。
自分にむかついてるだけだからね。
すごいっすね。朝倉未来さんとかの格闘技界への貢献に、今んとこ負けてることにも、じゃあイライラしますか? それはちょっと違うんですか?
未来さんにイライラは全くないですけど、本当大好きなんで。けど、それじゃダメだというか、まだ未来さんに頼ってる部分しかないと思うんで。もうRIZIN自体が、RIZIN選手みんな。
やっぱそのRIZIN自体が朝倉さんに頼りすぎだろうって思ってるとこある?
選手みんなも。だからもっと、僕だけでも東京とか埋められたりできるような選手にならないとなっていう。
すごいっす。だって、平本さんに負けて、また復活してやってて。お金のことは別に、試合わざわざ出なくていい話。
確かに。もうあり余ってるんじゃないですか。
でも戦うってことですもんね。
かっこいいっすよ。強い男はかっこいいっす。
じゃあ、僕らのもんですけど、頑張ってください。お願いします。
ありがとうございます。
はい。またお願いします。
またお願いします。
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