ラランド・ニシダが語る「いろんな意味でヤバい」芸能人7人:内村光良から山里亮太、そして相方サーヤまで

YouTubeで開く ↗
概要

『佐久間宣行のNOBROCK TV』に何度も出演しているラランドのニシダが、ゲストとして一人でトークをする回である。佐久間によれば、収録スケジュールに2時間半の空きができ、「ニシダなら空いているのでは」と呼ばれたのが経緯だという。佐久間は、相方のサーヤはインタビューなどで芸能界での経験を語る機会が多いのに対し、ニシダに来る取材は受験や大学中退の話ばかりだと指摘する。そのため、芸能界で出会った人の話はほとんど聞いたことがないとして、企画のテーマを「ニシダがいろんな意味でヤバいと思った芸能人ベスト7」に決めた。良い意味でも悪い意味でもよい、という条件である。ニシダは2019年末のM-1敗者復活戦や2020年あたりからテレビに出始め、芸能界に入って約6年になる。

13分で読めます
2:34

1人目:内村光良——体力と、相手のプライドを傷つけない演出の伝え方

最初にニシダが挙げたのは、本当に良い意味でヤバいと思った人として内村光良である。ニシダは、内村が一人で主催する「内村文化祭」というイベントに2年連続で呼ばれた。そこでまず驚いたのが体力だという。60代になっても、番組の打ち合わせや収録をすべて終えたあとで誰よりも早く稽古場に入ってダンスの練習をし、終わったあとも最後まで残って稽古を続けていた。

ニシダが特に印象に残っているのは、内村の指示の出し方である。内村は、演者がネタを自分なりに変えても基本的には怒らない。ただ、演出上どうしても譲れない箇所があるときだけ、ニシダをこっそり呼んで説明したという。「ニシダのそのアドリブは面白いと思うんだけど、ここは後の振りになっているから、このリズムは崩さないでほしい」といった伝え方で、言われたニシダはそこが振りだったことに気づいていなかった。内村は誰に対しても敬語で、相手のプライドを傷つけないように演出意図だけはきちんと伝えてくれる、とニシダは語る。

佐久間が「サーヤより扱いがいいんじゃないか」と言うと、ニシダは、サーヤは内村の番組にも多く呼ばれている一方で自分はあまり呼ばれていないので「本当の評価はまだもらっていない」と返す。それでも最初から面白がってくれたことに感謝しているという。佐久間は、ラランドのようなフリーのコンビが内村に2回連続で呼ばれたことには箔がつく、と応じた。

5:33

2人目:お見送り芸人しんいち——言葉は出ないが「面白い匂い」のほうへ行く人

2人目は、佐久間が「ギャップがすごい」と笑ったお見送り芸人しんいちである。ニシダによれば、良い面と悪い面の両方がある。

良い面としてニシダが挙げたのは、昨年のロケである。芸人4人が大きな板の上に重りを乗せたものを24時間持ち続けるという企画で、ニシダとしんいち、モグライダーのメンバーらが参加した。そこでニシダは、しんいちが常に何か面白いことをしようとしている人であり、スタッフ側の意図、たとえば「ここで撮れ高をつくらないといけない」といったことまで考えてお笑いをしていると感じたという。佐久間も、しんいちはその場が面白ければ自分の評判を気にしないタイプだと同意する。

一方で、自分で言葉(ワード)を出すタイプではない、という点で二人の見方は一致する。佐久間は、『あちこちオードリー』などで隣の人が言ったことを明らかにパクっていると指摘し、ニシダは、大きなワードに自信がないときはまず小声でニシダにだけ試し、反応が良ければ大きな声で言い直すと話す。ニシダは、細かい技術はないが「大局的に面白さの匂いがするほうへ行く能力」がすごく、しんいちがいるだけで現場が回り、人にも好かれていると評価する。佐久間は、一緒に仕事をするまで現場に尽くす人だとは思っていなかったと言い、さらに現場の後に「あそこもいけたと思います」と急に謝ってくるほど反省する人だとも明かした。佐久間は内心「そこまで期待していないし、十分超えてくれている」と思っていたそうだが、ニシダは、しんいちには自分なりの理想の高みがあるのだろうと見る。

悪い面としてニシダが挙げたのは噂話である。しんいちは「ラランドのニシダが来る」と言って飲み会を開き、女性を集めているという噂があるのに、当のニシダは一度も呼ばれていない。佐久間が「来ないならもっといい名前を使えばいい」と言うと、二人は、ニシダくらいの知名度で集まる人のほうがしんいちにとっては都合がいいのでは、格好いい芸人の名前を使うとしんいち自身が太刀打ちできない、と推測して笑った。佐久間はさらに、しんいちが番組の歌で、ある人物との性的なエピソードを歌っていたことにも触れている。

9:08

3人目:クリス松村——ボケではなく、本気で展開を起こす人

ニシダが「この人がいちばんヤバいかもしれない」と言ったのがクリス松村である。ニシダは2年ほど前まで、TOKYO MXの『土曜はカラフル!!!』という番組に、アンミカとクリス松村がMCを務める形の準レギュラーとして出演していた。

ニシダの見立てでは、クリス松村はボケたい、ウケたいという意識はあまりないのに、必ず何か展開を起こす人である。静岡にまつわるクイズで「わさびがどう生えているか絵に描いてください」と言われ、本気で取り組んだ結果、男性器の絵を描いて出したことがあったという。

番組の新年会でも、銀座の良い店に10分ほど遅れて入ってきたクリス松村は、「銀座の昔の姿に思いを馳せながら歩いていたら時間を忘れた」と説明した。コース料理では店員が一品ずつ説明してくれるのに、自分の話で精一杯で一つも聞かず、マグロの乗ったカルパッチョを食べて果物の名前を挙げた。魚と果物を取り違えているのだが、ボケているわけではなく、本当に分かっていないだけ。ニシダは、それが自然体なのだと強調する。

ただし本人は、そうした姿が番組で笑われるのはあまり好きではないようだ、とニシダは言う。わさびの絵の後も、明らかに本気だったのに「もうちょっと何か足しておけばよかった」という反省を口にして、狙っていたかのような空気を作っていた。ニシダはクリス松村を「化け物みたいな人」と評した。佐久間も、共演していたアンミカについて、収録中に隣に嫌な運気の人を感じるとバレないように小さく塩を撒いている、という話を付け加え、アンミカもまた別の意味ですごいと語った。

12:11

4人目:東京ホテイソン・たける——お笑いに興味がない芸人?

4人目は、ニシダの友人でもある東京ホテイソンのたけるである。ニシダは「あの人はお笑いのことを何も考えていない」と言い、佐久間も、芸人を名乗る人の中でいちばんお笑いに興味がない可能性がある、と同調する。

ニシダの説明では、東京ホテイソンは相方のショーゴがたけるにある程度お笑いを教え、たけるはその教えに沿ってやってきた。たけるはもともとギャル男系の読者モデルを目指しており、とにかく目立てばいいという感覚で生きてきた。ここ5年ほどで売れて忙しくなり、ショーゴが教える機会もなくなった結果、「無茶をすればいいんだろう」という変なスイッチが入っているようだ、とニシダは見ている。埃を食べるといった行為を、たける自身はお笑いだと思っているらしい。

ニシダが体験した例が冒頭の場面である。飲みの席でたけるが「お互いの毛をどこまで食べられるか」を仕掛け、「俺はお前の毛だったら何でも食べれるよ」と言って、ニシダのすね毛を抜いて食べたという。ニシダが普段使っている皮膚薬を舐めてコーラを飲む、ということもあった。ニシダはそれを「全然面白くない」と言いながらも、たけると2〜3時間食事をすると、なぜかそれがいちばん面白いことになると認める。リアクションが良く明るい人なので、楽しい気持ちにはなるという。

佐久間は、ロケの日に渋谷でロケバスの前まで彼女と手をつないで来て、バスのドアが開くところで別れていたという話を紹介した。ニシダによれば、たけるは「愛に生きている」人で、本人は「ロケバスに入ってからが仕事」という感覚なので、それを変だと思っていない。その一方で、女性に優しいのかと思えば、メイクが落ちて「映りたくない」と言うアイドルに対して「メイクしてる時が一番可愛いもんな」と言ってしまうなど、デリカシーのない発言もある、とニシダは付け加えた。

15:40

5人目:又吉直樹——セオリーに頼らずに面白い作品を書く人

5人目は、ニシダが「普通に尊敬している」と言う又吉直樹である。ニシダにとって大先輩で憧れの人であり、自身も小説を書いている立場から語った。

ニシダは、又吉の新刊『生きとるわ』が「死ぬほど面白かった」「大傑作」だと絶賛する。400〜500ページほどの分厚い本で、佐久間はまだ読んでいないと言う。ニシダは一度又吉と対談したことがあり、そのとき又吉は、自分が書くものが面白いという自信があるから他人の意見はあまり聞かない、という趣旨の話をしていた。ニシダ自身は脚本術や小説執筆術の本を何冊も読み、物語のセオリーを勉強してきた。だが又吉の作品はそうしたセオリーにどれも反していて、ストーリーの「あるある」に依存せずにめちゃくちゃ面白いものを書いている、とニシダは評価する。文学としても、エンターテインメントとしても面白かったという。

ニシダはさらに、又吉のアウトプットの量にも驚いている。オンラインサロンではエッセイが読め、長編も書き、テレビにも出て、ピースとしてもトークライブやYouTubeを続けている。佐久間が『東京百景』を好きだと言うと、ニシダはエッセイも小説もどちらもすごいと応じた。ニシダはこうした活動をほとんど追いかけており、オンラインサロンにも入っている。佐久間が「芸人が芸人のオンラインサロンに入るのは聞いたことがない」と驚くと、ニシダは、自分の名前で入るのは恥ずかしいので彼女の名義で入ったと明かした。佐久間は、ニシダが人を褒めるのをあまり見たことがない、とも言っている。

18:42

6人目:ナダル——クズから足を洗おうとしている今

6人目は、コロコロチキチキペッパーズのナダルである。ニシダはナダルと「クズ仕事」で一緒になることが多いという。ニシダの見立てでは、最近のナダルは「クズから足を洗おうとしている」。子どもがインターナショナルスクールに通い始めるなど、ライフステージが変わったことが背景にあるのだろうと二人は話す。

ニシダが根拠として挙げたのは、ラランドとコロコロチキチキペッパーズのYouTubeコラボのときの出来事である。スタジオ間の移動でナダルが車に乗せてくれたが、これ見よがしにベビーシートを外して「ごめんな」と言った。スタッフが大勢見ている裏で子どもに電話をかけたりもする。ニシダは、裏側からクズ感を消し、人間ナダルの印象をみんなに伝えようと必死になっていると受け取っている。

『逃走中』での一件もその例だという。この回には、ミッションを妨害する「妨害者」という新ルールがあった。他の参加者がミッションに成功すると賞金が増えたりハンターが増えなかったりするが、妨害者は逃げ切れば自分だけボーナスがもらえる。ニシダは妨害者として全員を騙し切った。乃木坂46のメンバーがニシダを怪しいと気づきかけたが、ニシダは周囲に別の人が怪しいと吹き込んで押しつぶし、逃げ切って番組史上最高額という14万円のボーナスを得た。佐久間によれば、アイドルファンを含めて視聴者はかなり怒っていたという。

その『逃走中』でナダルにも妨害者になるチャンスがあったが、ナダルは断った。アイドルなどが「人を騙せる自信がない」と断るのは分かるが、芸人のなかでナダルだけが断ったことにニシダは驚き、キャラクターを変えようとしていると感じたという。

さらに、ナダルがきむと、ネルソンズの青山フォール勝ちとやっているラジオ番組についても、ニシダは分析する。ナダルが司令塔になって二人に悪いことを言わせ、自分は止める側に回ることで、少しずつ印象を上げに行っているのだという。佐久間は、熱い性格の青山はすぐ炎上しがちだし、きむはナダルに操られたら最悪の道しか残っていないと冗談めかして言い、ニシダは「二人は離れたほうがいい」と笑った。

佐久間は、ナダルをクズ側につなぎ止めたいのではないかと尋ね、ニシダはそれを認める。みなみかわがすでに抜けつつあるなか、ナダルとザ・マミィの酒井だけは引きずり下ろしたい、結婚や子どもでみんな良い人になっていくが自分は許さない、というのがニシダの言い分である。佐久間も、ナダルがNOBROCK TVに出たときに再生数を知ってからやる気を出した、という話を紹介した。

24:12

7人目:山里亮太——ライフステージが変わっても面白さとエンジンを保つ人

最後は、ニシダが「いちばん好きな人」と言う山里亮太である。中高生のころは毎晩のようにラジオ『不毛な議論』を聴いていたという。

ニシダが驚いているのは、山里が自分のライフステージの変化にこれほど適応していることだ。ニシダが聴き始めたころの山里は、ニシダやナダルと同じ「クズ」の側で、恵方巻きを食べながら人の悪口を言うような企画もしていた。佐久間は「ひがみとクズの塊だった」と言い、ニシダは、その姿が童貞の高校生から愛されていたと振り返る。それが今では『DayDay.』を担当し、印象が良いうえに当時の面白さを維持している。佐久間も、山里には面白くない時期がない、最近久しぶりに仕事をしてもツッコミが非常に面白かった、と同意した。

佐久間は、『DayDay.』で政治に意見を言う場面もあれば、テロップになるような面白いことを言う時間もあると指摘し、さらにおぎやはぎの小木のような共演者が出たときの焚きつけ方がうまいと褒める。小木が暴言を吐けばウケるような振り方をしてくれる、という。

ニシダは山里と2回ほど食事をしたことがあり、そこで「まだちゃんとひがんでいる」ことを確認したという。たとえば、銀シャリの橋本には女優の妻と可愛い子どもがいるのに「まだ後ろから追いかけてくる」といった話をする。ニシダは、ひがみのエンジンを消さないまま、『DayDay.』のようなきちんとした仕事もこなしている、そのバランスは普通は取れないのではないか、と語った。

26:47

番外編:相方サーヤ——多忙さと、深まる酒とスピリチュアル

最後に佐久間が番外編として相方のサーヤについて尋ねると、ニシダは「もちろんヤバい」と即答した。

良い意味では、サーヤはバンド活動をしながら、5月には単独ライブも控え、スケジュールがない中で曲を作り、ネタを作り、レギュラー番組もこなしている。

一方で、ニシダが気にしているのは酒とスピリチュアルである。ニシダによれば、一般的にスピリチュアルというと神社やお清めのようなものを思い浮かべるが、サーヤはチャクラのようなもっと奥深いところまで入り込んでいる。佐久間も、昔は「スピも好き」程度だったのが、今は腹を決めて公言している、と言う。二人は、都市伝説系YouTuberのナオキマンに近づいたことが影響したのでは、と話す。単独ライブの合間に楽屋で作家と話しているのを横で聞くと、テレビではできないようなスピリチュアルや都市伝説、陰謀論の話が出てくる。サーヤのYouTubeのおすすめ画面がちらっと見えたときも、スピリチュアル関連の動画ばかりだったという。

ニシダは「誰か止めないと」と思いつつも、本人が楽しそうで、しかもそれが仕事にもなっているので、誰も止められないと話す。酒についても、単独ライブなどの前は控えているそうだが、その期間が明けると歯止めが利かないほど飲んでいるのではないか、とニシダは推測していた。

佐久間は、ニシダにはエピソードがいくらでもあったと締めくくり、企画は終わった。