木原官房長官会見(2026年10月13日午前):フーシ派のサウジ空港攻撃、片山財務相の開発委員会議長就任、米国のICC制裁

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概要

木原官房長官は2026年10月13日午前の定例会見で、閣議の概要を報告したあと、3つの質問に答えた。サウジアラビアの国際空港に対するイエメンのフーシ派の攻撃、片山財務大臣の世界銀行・IMF合同開発委員会議長への就任、米国による国際刑事裁判所(ICC)への制裁である。閣議では一般案件1件、法律案と人事が決定されたと冒頭で報告した。

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フーシ派によるサウジアラビアの空港攻撃と邦人保護

最初の質問はNHKの記者からで、中東情勢を取り上げた。記者によると、イエメンの反政府勢力フーシ派は11日に声明を出し、サウジアラビアによる空爆への報復としてリヤドの国際空港を攻撃したと主張した。攻撃では12人が死亡し、300人以上が負傷したと伝えられている。記者は、邦人に被害が出ているかを尋ねた。あわせて、中東情勢の緊迫によるエネルギー供給への影響が懸念されていること、米国のトランプ大統領がこの問題をめぐる軍事的な参加を検討すると述べていることを挙げ、政府の受け止めと事態の沈静化に向けた対応を聞いた。

木原長官は、10月10日と11日にサウジアラビアの複数の国際空港がフーシ派に攻撃され、民間人を含む13人が死亡し、300人以上が負傷したと説明した。記者が示した死者数は12人だったが、長官が挙げた数字は13人である。外務省は、現地に渡航・滞在している人に対し、空港などに近づかないことや空港の利用を避けることを含めて注意を呼びかけている。現時点で邦人の被害は報告されていないという。

政府は11日に現下の情勢について外務大臣談話を出し、フーシ派による一連の攻撃を強く非難した。そのうえで、フーシ派に対して事態のエスカレーションを直ちに控えるよう強く求めた。木原長官は、中東地域全体の平和と安定はエネルギー安全保障の観点からも日本を含む国際社会全体にとって極めて重要だと述べた。政府は引き続き国際社会と連携し、事態の早期沈静化と安定化に向けて外交努力を重ねるとともに、中東地域の邦人保護に万全を期すとした。なお、トランプ大統領の発言そのものへの評価には触れなかった。

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片山財務大臣が合同開発委員会の議長に

2つ目は共同通信の記者からの質問である。高市総理が前日の晩に自身のXで、片山財務大臣が世界銀行・IMF合同開発委員会の次期議長に就任すると発表していた。記者は、就任予定日など政府が把握している事実関係と、1974年の委員会設置以来、日本から初めて議長が出ることへの受け止めと期待を尋ねた。

木原長官によると、閣議後の財務省の記者会見で片山大臣本人も説明している。片山大臣は同委員会の議長に指名され、タイのバンコクで開かれる同委員会で正式に選任される予定である。任期はバンコクでの委員会終了後から2028年10月までの2年間となる。長官は当初、選任日を「今月11日」と述べたが、回答の終わりに「今月15日」が正しいと訂正した。

日本からの議長選出が委員会設置以来初めてであることについて、長官は大変喜ばしいと述べた。期待としては、片山大臣のリーダーシップで開発課題の解決に向けた議論が深まり、国際社会の発展に役立つことを挙げた。さらに、その成果が日本企業の国際的な活躍や日本経済の持続的な発展にもつながることを期待するとした。日本としても同委員会の運営に積極的に貢献し、世界銀行とIMFの開発課題への取り組みを引き続き後押しすると述べた。

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米国のICC制裁への対応

3つ目の質問は産経新聞の記者からである。米国は9日、ICC本体への制裁を決めた。全面的な制裁の発動までには180日間の猶予期間がある。記者は、この期間に日本政府がどのような働きかけをするのかを尋ねた。また、日本が制裁に反対するICC締約国会議の議長団などによる声明や、締約国8カ国の外相声明に名を連ねたことについて、その理由を聞いた。

木原長官は、総理や外務大臣がすでに発信しているとおりだと前置きして説明した。日本は国際社会における法の支配の徹底を一貫して重視しており、その役割を担う国際司法裁判所(ICJ)、ICC、国際海洋法裁判所などの国際裁判所を支持している。今回の米国の措置はこうした日本の一貫した立場と相いれないため、深く懸念していると述べた。

声明への参加について長官は、2つの声明はいずれも日本のこの立場を踏まえたものだと説明した。1つは、英国、フランス、ドイツ、オランダをはじめとする有志国の外相共同声明である。もう1つは締約国会議の議長団による声明で、長官によれば、議長団はICC締約国全体を代表する機関であり、日本もそのメンバーである。

猶予期間中の働きかけについては、これまでの経緯を挙げた。先月の日米首脳会談で、ICCについては今後ルビオ国務長官と茂木外務大臣の間でやり取りを進めることになった。これを受けて10日夜に日米外相電話会談を行い、日本政府は米国の制裁に関する立場を伝えた。両外相は、今後も緊密に意思疎通を続けることで一致したという。茂木大臣は同じ10日夜、ICCの赤根所長とも電話会談を行い、ICCをめぐる現下の状況について意見を交換した。

長官は、大変難しい状況だと認めた。そのうえで政府は、米国への働きかけを続けるとともに、赤根所長や関係国との意思疎通を保ち、国際社会における法の支配の強化に取り組むと述べた。180日の猶予期間中に具体的に何を米国に求めるのかについては、これ以上の説明はなかった。