M-1王者・たくろう赤木の「全部フリに聞こえる」ドッキリ 真面目な取材で本当のことを言えるのか

YouTubeで開く ↗
概要

佐久間宣行のYouTubeチャンネル「NOBROCK TV」に、M-1グランプリ2025王者のたくろう(赤木裕、きむらバンド)が初登場した。企画名は「無茶ぶりされすぎて何でもフリに聞こえちゃうドッキリ」。M-1以降、どの現場でも漫才と同じ形のボケを求められてきた赤木が、裏でもあらゆる質問をフリと受け取ってしまう、という設定である。何も知らないアイドルの前で真面目な雑誌取材を受け、赤木が普通に答えられるのか、場の空気がどうなるのかを見る。

7分で読めます
0:25

企画の前提:赤木が抱える「本当のスランプ」

冒頭で佐久間は、先日の番組共演の話を振る。そのとき赤木は追い込まれた場面で踏み込みすぎた発言をし、佐久間は「グッと追い込まれた時に出ちゃうってことでしょ」とまとめた。赤木も「それはほんまにある」と認めている。

企画説明に対して、赤木は「ドッキリというより、プライベートでも本当にある時がある」と話した。普通の質問がフリに聞こえることがあり、インタビューでも思ってもいないことを言ってしまうという。例に挙げたのは、オールスター感謝祭の生放送で赤坂ミニマラソンを走ったときの出来事だ。体力がなさそうな赤木に、今田耕司が「体力大丈夫か」と普通に尋ねた。赤木はそれにも何か答えなければと「ガーッ」となり、時間もなかったため、今田に「はい、ありがとうございました」と切られて終わった。何か言わなければというプレッシャーにずっとさらされていて、体感では「ずっと銃口を突きつけられてるみたいな感じ」だという。佐久間はこれを受けて、役作りはもう済んでいると判断した。

3:36

偽の取材と、噛み合わない雑談

ターゲットはアイドルグループRootmimiの貫井夢生だ。取材は「ビジネスプラス」というインタビュー企画という設定で、佐久間は、実在する雑誌の名前を勝手にドッキリに使うパターンを5年続けているが、怒られたことはないと笑う。

控室での雑談の時点から、赤木はずれ始める。アイドル歴4年半という貫井に「ちょっとだけ見ました。コント」と言い、貫井を戸惑わせた。休日の話を振っても、貫井は趣味がなく、ドラマは見る程度だと答える。赤木は自分の趣味と特技の区別に迷い、佐久間は「雑談が全然盛り上がんない」「もう始まってますよ、追い込まれてる」と実況した。

相方のきむらバンドがまだ来ていない理由を聞かれると、赤木は「トイ・ストーリーを見に行ってます」と答え、場所を聞かれて「和歌山の映画館」と続けた。間に合わないと指摘されても、そのまま押し通した。

6:23

きむらバンドの軌道修正と、さらにずれる赤木

遅れて来たきむらは、事情を知ったうえでフォローする役目を担う。スタッフから「トイ・ストーリーはどうでした?」と聞かれ、きむらはいったん否定したが、赤木の様子を見て「ずっとトイレ見てました、しかも2です」と乗ってしまう。そのあと赤木に「フリちゃうで」と言い、「さっきの現場は終わってるし、今からは取材やから、ほんまのことを言っていい時」と言い聞かせた。

ところが、名前を聞かれた赤木は「ジャンボ……白田」と答え、きむらに「白じゃない、赤」と訂正される。職業を聞かれると「どうしよう、どっち?」と迷った末に「ヤクルトの若手を育てる」と言い出した。佐久間はこの状態を「漫才の進化系みたいになってる」と評した。

赤木自身の説明によると、以前はカメラの前だけで済んでいたが、今はスイッチの切り方がわからない。それなのに「靴紐をほどかれたらスイッチが切れる」と、説明までボケになった。

きむらは「聞かれたことに本当のことだけを言う」「今日は無茶ぶりをされていない、ボケなくていい」の2つを約束させる。それでも休みを聞かれると「建国記念日のみ」と答え、きむらが「月に1回もらえてます」と本当の答えに直した。赤木から質問させる流れで「何の質問でもいい」と言うと、出てきたのは「スズメバチと共に蜂蜜の採取をしたことはありますか」だった。きむらは「広すぎる」と頭を抱えた。

12:59

「この世に本当なんてあるんですか」

追い詰められた赤木は、「この世に本当のことなんてあるんですか」「本当って何ですか」と哲学的な問いを口にし始める。そこで、きむらと貫井が「本当のこと」の手本を見せることになった。貫井は好きな食べ物を牛タン、きむらはお寿司と答える。赤木の番になると「そば」と答え、きむらに「逃げた」と言われた。音楽の質問では、貫井がアイドルの曲、きむらがロックバンドの曲と答え、赤木は「熊田曜子」と言った。

続いてきむらは、赤木の本当の経歴を代わりに語って誘導しようとする。滋賀県で生まれ、野球が大好きで、芸人のロケを見て芸人になりたいと思った、という話だ。ところが好きな球団の話になると、きむらも「水戸ホーリーホックの熊田曜子選手」などとずれていき、佐久間は「なんできむら、こんなにうまいの」と笑った。

16:17

編集長が登場しても止まらない

編集長役が入り、本番のインタビューが始まる。芸能界を目指したきっかけについて、貫井は学生時代からモデルやアイドルに興味があり、モデル雑誌のオーディションを受けたのがデビューのきっかけだと真面目に答えた。

赤木は「芸人になる前は寿司屋で修行をしていた」と話し出す。大将に「お前はサーモン以外触るな」と言われ、マグロを触りたくて辞めたという。きむらに止められると、いったんは本当の経歴を話した。野球少年だったが実力が足りずうまくいかず、お笑いでの一発逆転を目指した、という内容だ。しかし話はまた寿司に戻り、「一貫でいいから握りたい」で終わった。

先輩に言われて嬉しかった言葉の質問でも、同じことが続く。赤木は「熊田曜子さんから」と始めたあと、自分たちが吉本の大阪の漫才劇場に所属していた頃の話に入った。双子の漫才コンビ・吉田たちに「お前らは面白いぞ」とはっきり言われ、漫才師としての背中を見せてもらったという。ただ、その話の合間に「捕まった」「日本で初めての双子犯罪者」「電線泥棒して」といったボケを挟み続けた。

貫井は、もともと歌が苦手だったが、4年半アイドルを続けるうちに前のグループの先輩から上手になったと褒められることが増えた、と答えた。一方の赤木は「ジャンボ尾崎さんに……」と言い始め、きむらに「ほんまに仕事減る」と止められた。

21:41

「本当のこと」を言えた瞬間

尊敬する先輩を聞かれた場面が、このドッキリの山場になった。赤木が「本当のことはある?」「言っていい?」と何度も確認し、全員が「ある」「言っていい」「行け」と後押しする。佐久間はこの状況を「結果めちゃくちゃ大変な大喜利になってる」と表現した。

赤木はようやく、ある先輩の名前を挙げる(字幕では名前が聞き取りにくい)。周りが喜ぶと、赤木は「半年ぶりに本当のこと言えた」「一生言えへんのかなと思ってた」「本当ってこういうことか」と感激した。

勢いに乗った赤木は、好きな食べ物を聞かれて「あったかいお蕎麦」と言いかけたが、「野球です」と言い直す。親の影響で小さい頃から野球が大好きで、休みの日も北川君と毎日やっていたと語った。

最後の質問は、お笑い芸人を目指したきっかけだった。ここでも「本当のこと?」「どれ?」と長い確認が続き、きむらたちは「このように本当のことはある」と励ます。赤木の答えは「おしが止まらなかったからです」で、そのまま終了となった。

25:52

結局、一番きつい無茶ぶりになった

佐久間は「結果的に本当に申し訳ないんだけど、一番きつい大喜利をさせてる」と振り返った。形が少し変わっただけで、結局は無茶ぶりに答えなければいけないところに着地している、という指摘である。

ネタばらしのあと、貫井はどちらが本当なのかわからなかったと話した。最初は芸人は裏でもこんなにボケるのかと思っていたが、途中からは赤木が壊れたのではないかと思い、普通に追い込まれていたという。佐久間は、企画の構造として「すげえ面白かった」と評価した。普段は普通なのかと聞かれた赤木は「大丈夫です」と繰り返したが、最後まで本当に大丈夫なのかはっきりしないまま、企画は締めくくられた。