WYM 26AW第1弾は「9月も夏」を前提に組み直した ゲンジが解説する半袖中心のラインナップ

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概要

WYMの2026年秋冬コレクション第1弾(8月14日金曜リリース)を、ゲンジが1点ずつ解説する動画である。例年のAW第1弾はアウターや長袖が中心だったが、今季は内容を大きく変えたという。8月末を過ぎても暑さが続く近年の気候に合わせて、8月から10月まで着られるアイテムを揃えたというのが今回の出発点だ。以下、ゲンジの説明に沿って各アイテムの狙いを整理する。

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前シーズンの手応えと、第1弾を組み替えた理由

ゲンジによれば、前シーズンのSSはWYMのコンセプトを見つめ直し、洗練された大人のスタイリングを再構築したシーズンだった。本人にとっても最も好きなWYMのSSで、反響もかつてないほど大きかったという。26AWはそのコンセプトをさらに掘り下げながら、大人に合う新しいトレンドも取り入れていく方針だと語る。

第1弾の構成を変えた理由は、ここ数年の残暑である。8月の終わりとともに夏が終わると思いきや、9月もまだ夏だという認識から、半袖トップスを中心に据えた。そのうえで、新しいIラインシルエットの提案、新シーズンを感じさせる配色、新作ベルトによるスタイリングの変化を柱にしたという。ゲンジは、1年で最も出かける機会が多いのは夏であり、その夏に大人のスタイリングを楽しみたい人に向けたラインナップだと位置づけている。

DRAPE LINEN H/S SHIRT:素材で差をつけるリネンシャツ

最初に紹介されたのはリネンを使ったハーフスリーブシャツだ。ゲンジは、大人のメンズファッションはデザインではなく素材で差別化することが大事だと考えており、このシャツもその考えから作ったと説明する。

生地はミドルウェイトで、縦糸にテンセルとリネンを混紡した糸、横糸にリネンを使っている。縦糸にテンセルを入れることで、リネンだけでは出ないドレープ感が生まれるという。加工にもこだわり、バイオウォッシュでリネンの毛羽を取って肌触りを滑らかにし、最後にエアタンブラーで生地を揉み込んで柔らかい風合いに仕上げた。キナリはリネンらしさが残るようあえて染色せず、インクブラックは黒くなりすぎない色味に調整したという。SNSですでに反響が大きく、2色展開にしたと話している。

シルエットはSSで出したオープンカラーシャツがベースだが、素材にしっかりした厚みがある分、身幅をハーフサイズほど小さくした。その結果、コーディネートの幅が広がり、今年だけでなく来年、再来年と夏に長く着られるシャツになったとゲンジは述べる。価格は5,940円。素材を考えれば安いとしつつ、リネン自体が毎年高騰しているため、WYMのシャツの中ではやや高めになったとも認めている。他アイテムより数量が少ないことも付け加えた。

T/C CREW HALF SLEEVE CARDIGAN:ゼロから設計した半袖カーディガン

3月に発売して完売したT/Cクルーコンパクトカーディガンは、このAWで新色とともに再販する予定だという。その前に、今の時期に着られる半袖版として作ったのがこのアイテムである。ゲンジは着心地の良さに加え、首元を開けた着方ができること、アウターを羽織ったときの格好良さを挙げる。

素材はコットンベースにポリエステルを混紡した糸を、14ゲージのハイゲージで編み上げたもの。色は手間のかかる工程を経たオリジナルのメランジカラーで、ゲンジはWYMの真骨頂とも言える配色だと語る。半袖ながら、AWを意識した落ち着いた色でまとめた。

シルエットについては、長袖カーディガンの袖を短くしただけではなく、半袖アイテムとしての理想形を追求してゼロから設計したと強調する。肩線は程よく落とし、身幅と袖はやや細めにしたコンパクトな形で、後述する新型カーブデニムと合わせるとIラインシルエットが完成するという。迷ったらチャコールが圧倒的におすすめだとし、価格は4,620円。この時期のリリースなので数は多くないとしている。

T/C COMPACT KNIT HENLEY TEE:ヘンリートレンドの続き

ゲンジは、SS最大のトレンドアイテムはヘンリーだったとし、AWではそのトレンドがさらに広がると見ている。そこで、今の時期にちょうどいい清涼感のあるニットヘンリーを作った。

素材はコットンとポリエステルを混紡して強撚にした糸で編み、裏側には細番手のポリエステルをプレーティングしている。着たときに清涼感がありつつ、ニットでありながらカットソーのようなしっかりした腰が出るように作ったという。シルエットは先のカーディガン同様コンパクトな設計である。

ディテールでは、ニット感をあえて控えめにするためリブを使わない仕様とし、袖もリブのテンションがかからない編み方にして、Tシャツのようにすっと落ちるシルエットにした。ヘンリーのボタンは2つか3つが一般的だが、これを4つに増やして小さな変化をつけたと説明する。3色展開で価格は4,400円。今年ヘンリーを買い足したい人やまだ持っていない人に向けたアイテムだという。

VINTAGE WASHED CURVED DENIM SLIM FIT:12万本売れた定番の細身版

ゲンジが「ついに紹介する時が来た」と語ったのが、カーブデニムのスリムフィット版である。カーブデニムはWYMのデニム史上最大のヒットで、累計12万本以上売れたという。その独特な立体構造のパターンを展開し、細身のストレートシルエットにした。

もともとの少しフレアがかったシルエットを、単に細くしたのではなくストレートスリム寄りにアレンジしたという。フロントポケットは手を入れやすいよう角度を深くし、裾は引きずらないよう後ろ側だけを浅くするなど、細部も更新している。素材は、既存のカーブデニムが14オンスのかなりヘビーなデニムであるのに対し、細身のシルエットで14オンスのままだと穿きづらくなると想定し、しっかりした重さを保ちつつバランスの取れた13オンスに変えた。

加工は、カーブデニムより少し加工感を上げるイメージでデザインしたという。ヴィンテージブラックとヴィンテージインディゴは落ち着いたヴィンテージ感を意識し、インディゴはステッチを一般的なオレンジではなく落ち着いたブラウンに、グレーはクリーンなアイテムと合わせやすい色味にした。ゲンジ自身、前のモデルをかなり穿いてきたといい、その理由をシャツにもカジュアルなトップスにも合わせやすいからだと説明する。価格は5,940円。

FAUX GRAIN CHAIN BELT:Llifeの人気ベルトをWYM仕様に

続いて、ライフスタイルブランドのLlifeで何度も完売したチェーンベルトを、WYM仕様にアレンジしたベルトが紹介された。レザー調のパーツを連結させたチェーンデザインで、WYM版はパーツを小さくし、存在感を残しつつ主張しすぎない、きれいめのスタイリングに取り入れやすいデザインにしたという。

普通のベルトと違い、パーツを1つずつ裁断して組み上げるため工程が多い。素材にはWYMの合皮アイテムの特徴である、本革の雰囲気を細部まで再現したシボ入りのPUレザーを使った。手作業が多く通常のベルトよりコストが上がるが、合皮にすることで手に取りやすい価格に抑えたと説明する。さらに、通常のバックルではこのベルトのデザインを生かしきれないと考え、ピンを幅広にしたオリジナルのバックルを制作した。

カラーはアクセントになるキャメルと合わせやすいブラックの2色。サイズはMが長さ124cm、Lが136cmで、どの位置でも留められるためスタイリングに応じて選べる。ただし、パーツを連結した作りのため着用を重ねると経年変化で最大6cmほど伸びる特性があり、サイズ選びの際に考慮してほしいと注意を促した。

使い方についてもゲンジは実演を交えて語っている。垂らすだけで自然に横に流れること、コートや長いシャツのときは長めに垂らし、丈の短いアイテムのときは下から通してまた上から通すことで長さを調節できることを挙げた。オールブラックのスタイリングが好きな人には特に必要になるという。価格は5,940円。

カーブデニムの白と、延期していたスラブデニム

カーブデニムからは新色のオフホワイトも出る。ゲンジはトレンド動画でも触れたとおり白ボトムのトレンドが台頭してきているとし、待望のホワイトデニムだと紹介した。縦糸と横糸の本数を調整し、製品でワンウォッシュをかけたときに生地表面に凹凸が出るよう設計したという。コットンの表情もあえて残しているため、ただの白い生地ではなく奥行きのある表情になったと説明する。カーブデニムとしては11色目で、ゲンジ自身も穿くつもりだと話し、後で紹介する長袖ヘンリーとのコーディネートを挙げた。価格は5,940円。

もう1本は、SSからリリースを延期していたスラブデニム、COLORFAST SLUB STANDARD DENIMである。縦横に7番手の太番手スラブ糸を使い、反応染料で染めた素材で、縦に走るスラブがさりげなくも存在感を出すという。反応染料を使うことで一般的なデニムのような強い色落ちを防ぎ、購入時の色味を長く保てるとゲンジは説明する。ただしデニムなので洗濯を繰り返せば多少は色落ちするため、それも経年変化として楽しんでほしいと補足した。価格は6,930円。

ARC CURVED AMUNDSEN SLACKS:キーカラーはグレー

SSで出したスラックスのうち最も人気だったアムンゼンスラックスには、新色チャコールが加わる。脇をカーブさせた独特のシルエットと、表面に細かい凹凸のあるアムンゼン組織が特徴である。ゲンジは今季のキーカラーはグレーだとし、グレーのワントーンで今の旬を感じるスタイリングが組めると述べる。ブラックのスラックスもいいが、グレーを1本持っておくだけで差別化ができるという見方だ。価格は5,940円。

REFINED WAFFLE HENLEY NECK L/S TEE:全色再販と子育て中の体験談

SSで完売し、再販の要望が多かった長袖ヘンリーは、新色グレーを加えて全色を一斉に再販する。5色展開となる。ヘンリーネックはスポーツやミリタリーをルーツに持つが、WYMでは前立てをなくし、ボタンを小さくしてミニマルなデザインにアレンジした。素材はワッフル組織の中でもハニカム組織を採用し、表面が細かく上品な仕上がりにしたという。

ゲンジは、ヘンリーには無骨で男性的すぎる見え方になるものもあるが、WYMでは着丈をやや短めにして今のパンツのシルエットと合わせやすくし、きれいめに仕上げたと語る。

機能面の例として紹介されたのが、この動画の編集を担当している男性編集者の体験談である。子どもが生まれたその編集者は、このヘンリーのブラックを着て育児をしていたが、シワになりにくく、子どものよだれがついた後でも洗濯をガシガシできる点に感動したという。ゲンジはこれをポリエステルならではの良さが発揮される場面だと受け止めている。価格は3,300円で、人気色はすぐなくなるとしている。

半袖シャツの新色と、ベーシックシャツの再販

SSから好評が続いているクールタッチマイクロスパンのハーフスリーブシャツには、新色ライトブルーが加わる。ブルーのトレンドの中で少し落ち着いた色味にしたといい、これでブルー系は3色になる。ゲンジは今いちばん気分の色としてライトブルーを挙げた。価格は3,960円。

最後のウェアは、春の段階で完売していたベーシックシャツの全色再販である。見た目はきれいなコットンブロードのようだが、ポリエステルとレーヨンだけで構成したイージーケア素材だという。ゲンジは「ネタバレになる」と前置きしつつ、今後出るWYMのアウターの下に合わせたときの相性が非常に良いと予告した。袖の太さや襟まわりなど細かく詰めたシャツだとし、価格は4,950円。

PORTABLE UV CUT UMBRELLA:Llifeの構想をWYMで出した日傘

動画の後半で最も時間を割いたのが日傘である。記録的な猛暑と日焼け対策を背景に、夏の新たな必需品としてWYMから初めて出す。もともとはジュエリーや革小物、香水などを展開するLlifeで構想していたアイテムだったが、企画段階でより多くの人に届けることを考え、Llifeのコンセプトや世界観を引き継いだ形でWYMから出すことにした。そのためLlifeのブランド名が入っており、実質的にWYMとLlifeのコラボアイテムだと説明する。

ゲンジは、他と横並びの日傘をWYMで出すことはしたくなかったとし、意地でも他より良い日傘を作りたかったと語る。スペックはUVカット率99.9%以上、遮光率99.9%以上、UPF50+で、断熱性能も高いという。一定の条件下での温度差は最大21°だと紹介された。生地には撥水加工を施し、急な雨にも使える晴雨兼用である。ただし雨で使った後は、玄関先でそのまま畳まず乾かせば年単位で長く使えると、手入れの注意も添えている。骨組みには軽量で強固なカーボン素材の6本骨を採用した。

サイズは55cm。小さすぎても大きすぎてもだめだと検討を重ねた結果であり、55cm以上だと大きくなるだけでなく重さにもつながるという。収納袋については、ゲンジがこれまで色々な日傘を買ってきた経験から、袋がきつくて入れにくいものが多かったと振り返り、しまいやすく取り出しやすいようジップを付けた。畳んだ長さもできるだけ短くし、バッグを持たない日やバッグが一杯のときにポケットに入れてもストレスがないようにしたという。

特に力を入れて語ったのがカラビナの役割である。理由は2つあるとゲンジは言う。1つは、雨で濡れた傘をバッグやポケットに入れずに外側へ付けておけること。もう1つは習慣の問題で、日傘が涼しいと分かっていても男性には日傘を差す習慣があまりなく、出かけてから家に忘れたことに気づき、日差しに耐えながら歩くことになりがちだという。そこで、夏に使うバッグを1つ決めてこのカラビナで日傘を付けっぱなしにしておけば、いつでも使えると提案した。カラーは光を透過させないブラック1色で、視界の眩しさや下からの照り返しを抑えられるとしている。

本来は前回のリリースに間に合わせたかったが、8月にずれ込んだという。それでもまだ暑い日が続くと見ており、ゲンジ自身、梅雨明け後の日中35°C前後の日々に日常的に使っていて「マジで涼しい」と話す。

さらにゲンジは、日傘に対する認識の変化にも触れた。以前はメンズメイクが好きな人が日焼けしないよう使う、感度の高い美容グッズというイメージを持つ人もいただろうが、それは古い認識だという。今は単に暑いから日傘を差すのであり、暑さに賢く対処しているにすぎない。むしろ日傘なしで歩くのは、対処できるのにしていない状態だというのがゲンジの見方で、今後の夏に長時間歩くことを考えると日傘なしはぞっとするとまで語った。9月、10月もまだ暑い日が続くと見込み、来年以降の夏にも使える日傘として、価格は4,620円でリリースするとした。

動画はこの後、各アイテムを使ったルックブックへと移って終わる。