WYM 26AW 2ndコレクション紹介:9,900円のA-2ジャケットから本革Uチップまで、Genjiが語る「大人のWYM」

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概要

WYMのディレクターGenjiが、2026年秋冬の2ndコレクションを一本の動画で紹介している。前回のリリースは半袖中心だったが、今回から本格的な秋冬アイテムの展開が始まる。Genjiはこのシーズンを「生まれ変わった大人なWYM」と位置づける。紹介されたのは新作のA-2型フェイクレザーフライトジャケット、ダブルのツイードセットアップ、リング3型、本革のUチップダービーシューズ、そして春夏に完売したアイテムの再販分である。本稿では、Genjiがアイテムごとに語った設計の意図、素材開発、価格への自負を順にたどる。

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秋冬の軸に据えたA-2フライトジャケット

最初に取り上げたのは「A-2 ARTIFICIAL GRAIN FLIGHT JACKET」だ。Genjiはこれを今季のスタイリングの軸と位置づけ、動画の冒頭から着用している。デニムにもスラックスにも合い、シャツともニットとも合わせられる着回しの良さを強調した。

Genjiは昨年の動画で、レザーのフライトジャケットが今年のマストアイテムになると予告していた。同型のジャケットは2年前からWYMとは別のラインですでに展開しており、非常に人気があったという。トレンドが広がる今季に合わせて、WYMとしてのリリースに踏み切った。「A2ジャケット」で検索すると人気ブランドが高額で出している中、WYMのものは「マジでやばい」とGenjiは言う。

A-2の成り立ちについても説明があった。1931年にアメリカ陸軍航空隊で採用され、第二次世界大戦を象徴するフライトジャケットとして定着したアイテムである。当時のカラーは明るめのラセットブラウンと暗めのシールブラウンの2色だけだった。今回はそのアーカイブを踏まえ、シールブラウンをさらに暗く着やすく調整したダークブラウンと、まず多くの人に着てほしいブラックの2色にした。

デザイン面では、襟をドットボタンで留める仕様などアーカイブのディテールを忠実に再現した。一方でシルエットは、今季WYMが打ち出す洗練された大人のスタイリングに合わせている。大人に必要なゆとりを残しつつ、今の気分に合うようやや小さめに設計した。この形に落ち着くまで何度も調整を繰り返したという。

新開発の合皮素材と「2倍以上」のタンブラー加工

素材については、本革の見た目と質感を追求して新たな合皮を開発したとGenjiは説明する。WYMはこれまでも何度か合皮アウターを出してきた。今回はまず表面感で差をつけるため、シボの強い素材に仕上げた。

WYMが提案する大人のスタイリングは、アイテムの組み合わせやカラー展開だけでなく着心地まで含む、というのがGenjiの考えだ。見た目はシボの強いオーセンティックなレザーを狙った。そのうえで素材製作の最終工程であるエアタンブラー加工に通常の2倍以上の時間をかけ、見た目の重厚感からは想像しにくい柔らかな風合いにしたという。リブの作りなど細部も届いたら確かめてほしい、とGenjiは呼びかけた。

価格は9,900円。1万円台ではない点をGenjiは繰り返し強調した。ロンTの代わりにニットを中に着れば冬でも暖かく着られるので着用期間が長い、というのもGenjiが挙げた推しどころだ。コーディネートに不安がある人にも向く一着だと述べている。

販売チャネル:ZOZOTOWNに加えてand STへ出店

リリース日は9月4日(金)で、ZOZOTOWNとand STで販売する。Genjiは以前ショート動画で予告していたand STへの出店について、改めて説明した。ZOZOTOWN以外でもWYMの良さを知ってもらいたいという意図から、niko andやグローバルワークなどを展開する企業のECモールにも出すことにしたという。普段and STを使う人はそちらも検討してほしいと話した。

メランジツイードのダブルジャケット:ポリエステル軸の通年素材

続いて紹介されたのが「MELANGE TWEED DOUBLE JACKET」と「MELANGE TWEED CURVED SEAM SLACKS」だ。フォーマルトレンドの大きな流れを受けた、WYMとしては久々のテーラードセットアップである。セットアップとしても使えるが、それぞれ単体でも販売する。Genjiはこれを「これからのWYMの真骨頂」を感じられるアイテムと表現した。ジャケットについては、堅苦しすぎず、高級ドメスティックブランドで3万円、4万円のアウターを買ったと「嬉しい誤解」をされるような贅沢さを目指したと語る。

開発で最もこだわったのはツイードの素材だ。一般的なウールツイードは着られる期間が限られる。そこでポリエステルを軸にすることで、厚みがありながら軽さも残し、真夏以外は着られるツイードに仕上げたという。縦糸にTRの糸とポリエステルのスパン糸をランダムに配列し、天然素材のようなナチュラルな見た目を再現した。さらにポリエステルとレーヨンを別々に染める手法を取り入れ、単色では出ない奥行きのある色味にした。Genjiは、この価格帯ではあまり見ないツイードジャケットだと自負する。

デザインは、コレクションでも多く見られたクラシックなダブルブレストだ。ベースには80年代のアルマーニスタイルを置いた。Genjiは、昨年ジョルジオ・アルマーニが亡くなったことで再び注目されているスタイルだと説明している。それをWYMらしい着やすさに落とし込んだ。ラペルは少し太め。当時はパワーショルダーが流行していたが、今回は肩をやや広めにとりつつパッドを入れず、自然に落ちる肩にした。身幅はゆったりさせ、裾に向かって少しシャープにすることで、ボタンを留めても裾が広がりすぎないようパターンを調整した。内側には本格的なテーラリングの仕様を取り入れ、右の内ポケットにだけテーラードジャケット特有のフラップを付けている。

価格は9,900円。Genjiはブルーのシャツと合わせてきっちり着る方法に加え、胸元に抜けを作ってデニムと合わせる崩した着方も提案した。

カーブドシームスラックス

スラックスは新たに作ったセミワイドストレートのシルエットだ。オーセンティックな2タックスラックスをベースに、脇線をわずかにカーブさせ、クラシカルでありながら柔らかい印象になるよう設計した。基本はストレートだが、裾に向かって少しテーパードをかけて上品にまとめている。

価格は6,600円。Genjiは動画内ではブラックを着ているが、他のカラーも大人のスタイリングを作り、フォーマルトレンドを取り入れるうえで欠かせないと述べた。カラーはINK BLACK、CHARCOAL、GRAYISH BROWNの3色で、ジャケットと共通である。

3型のリング:アンカーチェーン、エッジドバー、クラシックオーブ

今回WYMは新たにリングを3型出す。春夏に出した3連リングは、WYMの大人のスタイリングの考え方を初めてアクセサリーに落とし込んだもので、非常に好評だった。それを受けて、今回は単品の3型を作ったという。1本だけでも、2本重ねても、着ける指を変えてもいいとGenjiは話す。細かく説明しなくても欲しくなる人が多いだろう、とも述べた。

「ANCHOR CHAIN RING」は、船の錨に使われるアンカーチェーンがモチーフだ。楕円のコマの中央に横棒が入った形が特徴である。コマは断面に丸みを持たせて一つずつ立体的に成形し、中央の横棒はコマ本体より太くした。コマ同士の隙間にもこだわり、立体感を出しつつ重たく見えない抜け感を作った。全体にはつや消し加工を施したが、コマの重なりや細かい凹凸にはツヤを残している。マットな質感の中で光が当たった部分だけツヤが浮かび、連なるコマの立体感が際立つという。

「EDGED BAR RING」は、太さのあるバーを両端をつなげずにC字型に曲げたようなオープンフォルムのリングだ。表面は緩やかな丸みを持たせ、端に近づくほど平面を効かせている。1本の中で丸みと面が切り替わるため、光の当たり方で表情が変わる。端は斜めに切り落としたようなフラットな断面で、一周をつなげずに隙間を残すことで、太さのボリュームを保ちながら指元に抜けが生まれる。仕上げはツヤを抑えたマット加工で、使い込んだシルバーのような陰影を狙った。Genjiはこのリングを「めっちゃ好き」と言う。

「CLASSIC ORB RING」も同様に「めっちゃ好き」と紹介された。ありそうでない、ミニマルなリングだ。しっかり厚みを持たせつつ全体に丸みをつけ、角を取ることで、ミニマルでありながら重厚感を出した。単体でも他のリングとの重ね付けでも使えるので、個性的なリングが増えてきた人にも勧めるという。つや消し加工で大人の高級感を演出した。価格はいずれも2,200円で、9月4日リリースである。

本革Uチップダービー:3cm+2.5cmで合計5.5cmのスタイルアップ

Genjiが「皆さん事件です」と切り出したのが、「GRAINED LEATHER U-TIP DERBY SHOES」だ。WYMはすでに1万円以下の本革シューズをZOZOTOWNで販売しており、Genji自身も愛用している。前作のストレートチップ型ダービーは、どんなスタイリングにもはまるスタンダードな一足だった。今回はその新デザインで、トレンド動画でも紹介したヘリテージリバイバルの流れを汲み、トラッドな空気感のあるUチップにした。

Uチップはつま先にU字の切り替えが入った靴で、エドワードグリーンの代表作「ドーバー」が有名だとGenjiは紹介する。起源については諸説あるが、北欧の漁師が作業用に履いていたものと言われているという。

前作に続き、革靴らしいきれいさを保ちながらカジュアルなスタイリングに馴染むことを第一に考えた。アッパーはシャープすぎず少し丸みのあるフォルムにし、グリップ力のあるラバーソールで短靴としての機能性も持たせた。ソール周りは、アウトソール3cm、インソール2.5cmで、合計5.5cmのスタイルアップになる設計だ。Genjiは、170cmなら175.5cm、165cmなら170.5cm、175cmなら180.5cmになると例を挙げ、「根本的に身長を変えちゃう」と表現した。

素材はアメリカ産のグレインレザー。繊維が詰まった丈夫な革を、クロム鞣しでしなやかに仕上げており、足に馴染みやすいという。シボはマイクロエンボスによる細かなものだが、凹凸を深く出して、上品でカジュアルな本革の表情にした。履き込むほどツヤと深みが増し、エイジングを楽しめるとGenjiは話す。ラストは前作と同じなので、前作を持っている人は同じサイズを選べば問題ない。価格は前作と同じ9,900円である。

再販:テックウールギャバジンジップブルゾン

ここからは、春夏に人気を集め完売したアイテムの再販と新色の紹介になる。最初は「TECH WOOL GABARDINE ZIP BLOUSON」だ。Genjiは、袖の長さに対する着丈のバランスがとてもかっこいいと評価し、コートの代わりとしても安心できる一着だと語った。

ベースは30年代のスポーツブルゾンと呼ばれるアウターで、そこにフォーマルトレンドの要素を加えた。素材はウールのスーツ地を再現したもので、ミニマルなシルエットに少し大ぶりな襟が特徴だ。再販カラーはブラックとチャコールストライプ。2万円、3万円なら迷うところだが7,700円なら買ってしまう、とGenjiは言う。先ほどのスラックスとの組み合わせに加え、デニムや明るい色、ベージュのパンツと合わせると印象が変わると勧めた。リリースは同じく9月4日(金)である。

再販:T/Cクルーコンパクトカーディガン

「T/C CREW COMPACT CARDIGAN」は、春夏にリリースしてすぐ完売したカーディガンの再販である。ただし単純な再販ではなく、シルエットや細部をこの再販に向けて調整し直したという。色味も秋冬シーズンに向けて全色をゼロベースで作り直した。さらに、トレンドのヘリテージリバイバルを取り入れたジャガードのアーガイル柄も少量作っている。春夏に買った人にも、秋冬の新しいスタイリングを試してほしいとGenjiは話す。

要望に応えてXLサイズも展開する。Genjiはこのカーディガンを、秋冬の大人のコーディネートを組むうえで、そしてクルーネックのプルオーバーニットと差別化するうえでも重要なアイテムと位置づけた。価格は4,950円で、人気サイズから売り切れる前に検討してほしいと呼びかけた。

再販:マイクロスパンクロップドシャツ

最後はGenjiが「大好き」だという「MICRO SPAN CROPPED SHIRT」だ。着回し力が高く、それゆえ春夏の時点で完売していた。今回は春夏に寄せられた声を反映し、袖を少し短く調整した。ボディのパターンもゼロから見直してアップデートしたという。全色の再販に加え、新色としてライトブルーを追加し、XLサイズも今回から展開する。

Genjiは、足が長く見えるシルエット、色、素材、ボタンなど細部へのこだわりを挙げ、それが4,950円で手に入ると強調した。

まとめとして示されたもの

動画は、WYM 2026秋冬2ndコレクションのラインナップ紹介として締めくくられる。全体を通してGenjiが繰り返したのは、フォーマルトレンドとヘリテージリバイバルという今季の流れをWYMの「大人のスタイリング」に落とし込むこと、見た目だけでなく着心地やサイズ感まで作り込むこと、そしてそれを1万円以下の価格で出すことへの自負だった。販売はすべて9月4日(金)から、ZOZOTOWNと新たに出店するand STで行われる。