大人の秋冬に買うべき「王道」7アイテム:ゲンジが語るトレンドとの距離感と「引き算」

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概要

夏から秋に移ると服の選択肢は一気に増え、何を買えばいいか迷いやすい。ファッション系YouTuberのゲンジは、トレンドを追いすぎれば子どもっぽくなり、手持ちの服を着続ければ地味でつまらなくなると指摘する。そのうえで、大人が目指すべきなのは「トレンドの空気感をほどよく、さりげなく取り入れつつ、清潔感と上品さを保つ」王道のスタイルだと主張する。高い服を買う必要はなく、ユニクロやZOZOTOWNで品質が高く手頃な価格の服を選べば誰でも実現できる、というのが話者の立場である。この動画では、その考え方にもとづいて秋冬に買うべき7つのアイテムを紹介している。

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① A-2フライトジャケット:合皮の進化と「着丈の短さ」

1つ目はA-2フライトジャケットだ。ゲンジは今を「レザー素材のアウターを羽織ればかっこよくなる時期」と位置づけ、この機会を逃すのは損だと言う。A-2は無骨で男らしいミリタリーアウターだが、話者によれば、今のデニムのトレンドやスラックスのようなきれいめのアイテムと相性がよく、着こなしの幅が広い。きれいめの場面、友人と遊ぶとき、妻や子ども、恋人とのデートにも着ていけるアウターとして勧めている。中に合わせるのはカーディガンでもシャツでもよく、カジュアル寄りが好きならパーカーでもいいという。

本革は高価だが、ゲンジは合皮の品質向上を強調する。7〜8年前は合皮と聞けば「ペラペラしたもの」を覚悟し、どこかで諦める必要があった。しかし今は薄っぺらさのない質の高い合皮が多くのブランドから出ており、話者は合皮を「諦めではなく、期待や喜び」の対象だと表現する。そのなかで今季もっとも勧めるデザインがA-2だとし、その根拠として国内のドメスティックブランドが今季A-2を数多く提案していることを挙げている。

もう一つの理由は着丈である。オーバーサイズが主流だった時期には着丈の長いアウターが人気だったが、ゲンジによれば、そこから徐々に丈が短くなり、今は「ちょい短め」がトレンドだという。A-2はパイロットが操縦席に座った状態で着るために支給されたアウターなので、もともと着丈が短い。話者はこうした背景も魅力に数えている。さらに体型カバーの面も挙げる。ゲンジ自身、最近週1回ジムに通い始めたが、年齢とともにお腹まわりは緩んでくる。A-2はそれをカバーし、体格をよく見せてくれるという。

着こなしのコツとしては、無地のアイテムを中心に、ワイドスラックスやヴィンテージ加工デニム、リジッドデニムを合わせ、インナーにはカーディガンやシャツといったクリーンなアイテムを選ぶのが「今季らしい」合わせ方だと説明する。具体的にはWYMのA-2を挙げ、1万円以下で買え、着ていける場面が多いと勧めている。

② クルーネックカーディガン/シャツカーディガン:「クルーネックのニットで十分」ではない理由

2つ目はクルーネックカーディガンとシャツ襟型のカーディガンである。ゲンジは、テーラードジャケットをアウター感覚で着るには勇気がいる人が多いが、カーディガンなら気張らずに取り入れやすいと言う。中にシャツを着てもいいし、上にアウターを重ねてもいいし、タンクトップと合わせて1枚で着てもいい。着こなしの幅が広く、財布にも優しく、悩まなくて済むというのが推薦の理由だ。

ここで話者は、ファッションに関心を持ち始めた人が「クルーネックのニットなら持っている」と考えて飛ばすのは危ないと注意する。クルーネックのニットは世の中に流通しすぎて、ファッションに興味のない人まで着るようになった。ゲンジは、おしゃれを分解すると「希少性」が「素敵だ」という印象につながりやすく、さらに旬を取り入れた服は確実にかっこよく見えると考える。そのため、おしゃれな人ほど一般的なクルーネックニットとの差別化がうまいという。

女性の間でもクルーネックカーディガンが大きなトレンドになっていることにも触れる。男性から見てクルーネックカーディガンを着た女性が可愛く見えるように、その逆も同じだと話者は言う。パーカーは子どもっぽい印象になりがちだが、カーディガンは大人らしく、中性的なバランスで着られる。清潔感を保ちながら自分でも満足でき、周りの評価にもつながる、というのがゲンジの見立てだ。

選び方としては、目の詰まったハイゲージから入ることを勧める。着られるシーズンが長く、使う頻度も高くなるため、毛玉になりにくいことが重要になる。ローゲージのもこもこしたカーディガンもあるが、秋や春は暑くて着られない。ハイゲージなら秋から真冬、春まで着られ、買い替えの必要も少ないのでコストパフォーマンスがよいと話者は言う。大人は趣味も増えてほかにお金を使いたい場面も多いので、チャコールを1枚買えばあとは振り回されない、というのがゲンジの提案だ。具体例として、4,950円のWYMのクルーネックカーディガンを挙げ、インナーとして着たときのボタンの見え方を気に入っていると話している。

③ シャツ:「フォーマル回帰」のなかで土台になる服

3つ目はシャツだ。ゲンジによれば、ここ5年ほどは「カジュアルなファッションがかっこいい」時代が続いていたが、今はフォーマル回帰の流れが来ている。流行したということは、学生が安く買える価格帯まで落とし込まれたということでもある。そのため、カジュアルすぎる服装は18〜19歳の男の子の格好と似てしまう。話者は、似ること自体は悪くないとしつつ、20代後半や30代以降に「無理している」「若作りしている」と見られるのはきついと述べる。

そこでシャツを、これからの大人のメンズファッションでコーディネートの土台になるアイテムとして位置づける。クローゼットの前で何を着るか迷ったとき、少し前ならパーカーや派手な服を選んでいた人も多いだろうが、ゲンジはそれを「4〜5年前の発想」であり、旬が過ぎていると見る。高いシャツを買う必要はないとし、別の動画で紹介したUNIQLO Cのシャツもよかったと言及している。

着こなしとしては、タンクトップやTシャツの上にラフに羽織ってもいいし、ボタンを閉めてもいい。タックインしてきれいめに合わせるスタイリングも新鮮で、これからの旬のスタイルとも相性がいいと話者は言う。特に勧めているのはブルーのシャツで、1枚で着るだけでなく、アウターの下に着ると差し色になり、「色使いのうまい大人」に見えるという。紹介しているのは、着丈を短めにした4,950円のWYMのシャツである。

④ ヘンリーネック/Vネックニット:首元の「情報量」と清潔感

4つ目はヘンリーネックで、あわせてVネックニットも紹介している。ゲンジの説明はこうだ。多くの人が着ているパジャマは丸首のロンTやTシャツであり、丸首が当たり前になっている。そのため、20代後半から30〜40代が丸首を着ていると、部屋着っぽく見える瞬間がある。話者はその原因を首元の情報量の少なさに求め、ボタンやVネック、鎖骨の見え方といった要素を足すだけで希少性が増し、おしゃれに見えると言う。

ヘンリーネックは1枚かぶってボタンを2つほど開けるだけで「着こなしがうまい」「雰囲気がいい」と言われることがあり、大人の「簡単に決まってほしい」という願いをかなえてくれる、とゲンジは評価する。さらに話者は、おしゃれな人は賢そうに見える一方、旬の過ぎた服や着こなしは、ルーズそうだ、清潔感に欠ける、という印象につながりやすいと述べる。

ここで展開されるのが、清潔感は新しいものからしか生まれない、というゲンジの持論である。話者によればヘンリーネックは今年か去年から始まった旬のアイテムで、新しいから清潔感がある。逆にクルーネックのニットは、去年買ったものであっても5〜6年前から安く売られ続けているため、買い替えていないことを想像させやすいという。10代や20代はそれだけで清潔感があったが、年を重ねるとしわや口臭、足や体の匂いを気にし始める。身体的な変化自体は変わらなくても、着るものが変わるだけで印象が変わる、というのが話者の主張だ。

服好きになってくると重ね着も楽しめるという。白TシャツにVネックを重ねるレイヤード、ヘンリーネックの下にシャツやタンクトップ、メッシュインナーを着て首元を見せる、といった組み合わせを挙げている。具体的には3,300円のヘンリーネックを、洗濯しやすくしわになりにくいとして勧める。Vネックニットは4,400円のWYMのシルク混のニットを挙げ、シルクならではのきれいさと手触りを評価している。さらにこだわりたい人には天然素材のニットやヘンリーネック、例えばLIDNMのものを勧めつつ、服にお金をかけすぎたくない人は5,000円以下で十分だとしている。

⑤ カーブデニム:脚をきれいに見せ、こだわりが伝わる

5つ目はカーブデニムだ。「カーブシルエットは難しそう」と思われがちだが、ゲンジは、湾曲したシルエットが脚のラインに沿って立体的に落ちるため脚がきれいに見えると説明する。脚をきれいに見せることは、おしゃれに見せるうえで即効性のあるポイントであり、人間は湾曲したシルエットを好むものだ、というのが話者の見方である。インディゴなら脚がかなり長く見えるという。

もう一つの利点として、ユニクロでは売られていない点を挙げる。ユニクロの服がダメというわけではないと断ったうえで、「それどこの?」と聞かれるような、こだわって選んでいる姿勢が見えることが大人のファッションとしてかっこいい、とゲンジは言う。

おすすめの色はブラックだ。フォーマル化が進むなかで、ヴィンテージ加工も黒寄りの色調のものが出ているという。レザーブルゾンに合わせるなら鮮やかなブルーもよく、より大人っぽくしたいなら無加工のブラックや、ダークネイビーに近いインディゴがかっこいいとしている。紹介しているヴィンテージ加工のカーブデニムは、話者によればZOZOTOWNで12万本以上売れたベストセラーで、10色以上ある。価格は5,940円で、2本3本と買う人も多いという。すでにブルーや加工感のあるデニムを持っている人には、あえて無加工のものを試すよう勧めている。

⑥ ワイドスラックス:若さではなく上品さで勝負する

6つ目はスラックスである。カジュアルなデニムとは対照的に、コーディネート全体に上品さと、信頼に値する大人の雰囲気を加えてくれるとゲンジは言う。話者は16〜17歳の男の子を例に出す。彼らが上品さを武器にするのは難しく、フレッシュさやトークの面白さで勝負する。しかし自分たちはもう若くない。30代で恋人や妻から「今日素敵だね」「上品だね」と言われること、それが大人の色気だというのがゲンジの考えだ。

逆に、大人がダメージデニムやトラックパンツのような若々しいアイテムを着ていると上品さがなく、がっかりされるという。話者は、上品な男性と並んで歩ければ女性はうれしいはずだと述べ、ルッキズムの話ではなく、自分たちも気分のいい相手が隣にいればうれしくなるのと同じだと補足している。

10代や20代からスラックスを穿いている人は相当おしゃれだとしつつ、大人はここから始めればいいとゲンジは勧める。ちょうどフォーマル回帰のトレンドが来ているので、旬という意味でも大人という意味でもワイドスラックスを検討してほしいという。WYMはさまざまなスラックスを出して好評を得ているとして同ブランドの2本を紹介し、ユニクロのスラックスにも触れたうえで、ほどよい差別化を考えるならZOZOTOWNで高評価のスラックスがよいとしている。

⑦-1 レザー小物:楽な服ばかりになる大人への処方箋

最後の7つ目は、レザー小物と小ぶりなアクセサリーだ。ゲンジは、大人になるほどレザーが似合うことに驚いたと語る。代表例は革靴である。話者はここで「矛盾した話」として、大人ほど楽な服を好むようになる点を挙げる。20代には感じなかった疲労を感じ、足や腰、肩、首が痛くなる。だから歩きやすいスニーカー、ストレッチ性のある服、洗濯が面倒だからしわにならない服を選ぶようになる。その結果、スニーカーやウエストゴムのパンツなどカジュアルな要素ばかりが増えてバランスが崩れ、上品さがなくなり「信頼に値しなくなる」とゲンジは言う。そこで勧めるのが、身長も盛れる本革の靴である。

本革の靴はどこで買えばいいか分からず、3万〜4万円しそうだと思われがちだ。これに対し話者は、WYMが1万円以下の9,900円で本革靴を出しており、今年2型の新作が出て計3型のラインナップになったこと、身長が5.5cm盛れる形であることを紹介している。

革靴が旬である点も強調する。ゲンジは昔の写真を振り返ると、バレンシアガのトリプルSやマルジェラのごついスニーカーを履いたコーディネートをよくしていた。今では考えられないが、それが正解だった時期もあった。その反動で、今はほぼすべてのブランドが足元に革靴を提案している、というのが話者の認識だ。身長が盛れる、格が上がる、旬である、という3つの観点から革靴を勧め、あわせてベルトやレザーの財布、レザーのバッグも押さえるよう促している。

⑦-2 小ぶりなアクセサリー:「引き算は我慢ではなく攻め」

アクセサリーについて、ゲンジは自身の経験から話す。高校時代はガチャガチャしたアクセサリーやドクロのモチーフに惹かれ、今でもクロムハーツやフェザーモチーフのネックレスに憧れる人はいるだろう。しかし、あえてチャームのないシルバー925のチェーンネックレスを首元に添えるだけで大人としてかっこいい、と話者は言う。女性の目線まで考えると、女性はメンズのゴツゴツしたジュエリーをかっこいいとする文化を理解しにくい。だから引き算をする。大人は「引き算の美学」を学ぶとコストパフォーマンスがよく、首元や手首、指先に添えることで、年齢とともに考え方をアップデートしている印象になれるという。

ゲンジはこれを他人の目線だけの話ではないとする。30代から読む本や学ぶ考え方、インテリアや新しい趣味を見つけていくのは楽しく、成長につながる。40代になっても経済の本やAIなどを学び、身の回りの振る舞いを整えている人は、経済的に成功する確率が高く、人も集まる、と話者は見る。ファッションも同じで、年齢ごとに最適な服装をしている男性はかっこいいという。10代から20代前半は目立つこと、キャンパス内で差別化を重ねる「足し算」が正解だったが、30代からは目立たせるのではなく引き算ができることに価値が出てくる、というのがゲンジの整理である。

小ぶりなアクセサリーを大人の男性が着けていると知的で余裕があるように見え、レザー小物と組み合わせれば完成だと話者は言う。細部まで気を使える男性は男性から見てもかっこいい。ギラギラ目立たせるのではなく馴染ませ、添えるアクセサリーが大事だとし、ゲンジはこの節を「引き算は我慢ではなく、むしろ攻めだ」という言葉で締めている。

買う前に「断捨離」を

7アイテムを振り返ったあと、ゲンジは、モチベーションが上がって熱が冷めないうちに服の断捨離をするよう勧める。話者によれば、人生で服を断捨離すべきタイミングは2つある。1つは18〜19歳の大学に入るころで、母親に買ってもらった服や高校時代の服を処分する時期だ。もう1つは、20歳前後に買った服が20代後半や30代、40代で似合わなくなってきたときで、その服と別れる断捨離だという。新しい服を迎える準備をしないとクローゼットがいっぱいになり、今の年齢に合わない服が残っているとそれを着てしまって失敗する、というのがその理由だ。

ゲンジ自身も、この10年で書斎に使わないものがたくさん溜まっていたが、一気に出して整理し、捨てたところ非常に気持ちがよかったと語る。服も同じだとして、断捨離をしたうえでこの7点を買ってみてほしい、と締めくくっている。