奈良井宿から上高地の朝靄まで おさだが歩いた長野2泊3日

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概要

日本各地を回る旅シリーズの4つ目の都道府県として、おさだは長野県を選んだ。これまで京都や岡山などを訪ねてきたという。長野について本人が持っていたイメージは「スキー」と「大自然」の2つである。子どもの頃、家族で毎年スキー旅行に出かけるのが恒例行事で、その行き先が長野だった気がするという。今回は2泊3日で、1泊目は松本、2泊目は別の地域で大自然に浸るという計画だった。ただ、実際の旅は電車の本数、切符の買い方、施設の閉館時間、現金の持ち合わせといった下調べ不足に何度もつまずいている。本人はそのたびに、同じ場所へ行く人向けの注意点として共有している。

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松本駅で最初のつまずき

朝、新宿から松本駅まで特急1本で来た。座席指定で片道1万円ほどだったと話している。駅のお城口にはバスターミナルがあり、松本城や博物館、浅間温泉へ行ける。反対側はアルプス口という名前だが、アルプスがよく見えるわけではなかったらしい。長野名物の信州そばは、本人がそばアレルギーのため食べられない。

最初の目的地は、Googleで写真を見て「絶対行きたかった」という奈良井宿だった。ところが時刻は11時で、奈良井方面の電車は12時まで1本もない。1時間に1本程度しか走っていないことを知らず、奈良井で昼食をとる予定も崩れた。そこで駅直結のビルに入り、松本名物の山賊焼きを食べた。見た目は大きな唐揚げで、添えられた辛子マヨネーズをつけて食べ、「こういうのが一番美味しい」と満足していた。駅にはなぜかゴジラの像があったが、本人いわく暇つぶしにもならなかった。

塩尻から先はICカードが使えない

12時13分発の中津川行き普通列車は2両編成である。車内放送で、塩尻から先は交通系ICカードで精算できないと案内され、おさだは慌てて降りて切符を買いに走った。奈良井までは420円だった。発車が迫るなかでなんとか間に合わせたが、塩尻からはワンマン運転になり、実は降車時に現金で運賃を払うこともできたと後で分かる。本人は「意味わかんない行動取ってた」と笑っている。視聴者には、この路線を使うなら本数と精算方法を事前に調べておくよう繰り返し呼びかけていた。

奈良井宿の町並みと出会い

奈良井駅に降りると、片側に山並み、反対側に川が見える。雨は強かったが、本人は「最高のとこ来た」と興奮していた。駅の案内によると、奈良井の名所は中山道の旧街道、ハイキングコース、鎮神社の3つである。駅を出て左に進むと宿場町の通りに入る。おさだは、昔は両側に宿が並んでいたのだろうと想像しながら歩いた。外国人観光客の多さにも驚いている。

通りで見かけた言葉にも足を止めた。「良いことをしようと思えばできる。悪いことをやめようと思えばやめられる。これを思い上がりという」という文句で、本人は「今のままでいいってことか」と受け止めていた。通りの中ほどには陶器の店が並ぶ。そこで鈴を売る店を見つけ、だるまの形をした鈴を1つ買った。翌日行く上高地のハイキングコースでは熊に注意が必要で、鈴を持っておくとよいと人から言われていたからだ。

昼食は「田舎屋」でうどんにした。一番人気のざるうどんを頼み、「うますぎてびっくりした」と感想を述べている。麺は少しそばのようにも見えたという。店内の客はおさだ以外に3組いて、全員が海外からの観光客だった。皆が音を立てずに静かに麺を食べるので、自分も静かに食べたという話も出た。町には湧き水が流れており、蛇口をひねれば飲める水が出ることは当たり前ではない、と本人は感じたようだ。

歩いていると、日本酒を扱う「杉の森」の前で声をかけられた。母親が夕食時に毎日おさだの動画を見ているという人で、自転車で来ていた。この人はインドなどを旅するうちに食に関心を持ち、海外に出たことで自分が日本のことを知らないと気づいて、いまは日本酒に関わる仕事をしているという。おさだは、日本を回っている自分の理由もそれに近いと応じていた。さらに視聴者に向けて、都会と田舎のどちらが好きかと問いかけ、自分は川の音を聞きながら大自然の空気の中を歩くほうだと話した。

五平餅と「二度漬け」せんべい

帰りの電車まで時間があったため、甘味処「田中屋」に入り、五平餅とアイスコーヒーを頼んだ。本人は五平餅を初めて食べるかもしれないという。周りの味噌に山椒が入っていてピリッとし、「めちゃくちゃ美味しい」と話している。桜湯も出された。店の手作りせんべいのなかから「二度漬け」という名前にひかれて1枚買い、しょっぱめの味が好みだと語った。

帰りの切符は松本まで610円である。帰りの車内では隣に座った男の子にせんべいの大半を食べられ、ゲームをやらせてほしいとせがまれた。その子の母親も動画を見ているらしく、おさだは「朝から長田におせんべいもらった」と母親に伝えておいて、と冗談まじりに頼んでいた。

1泊1万2000円のホテルと、閉まっていた松本城

松本駅から徒歩5分ほどの、本人が「大好き」だというドーミー系列のホテルに泊まった。畳のような床に低めの家具を合わせた和の雰囲気の部屋で、障子のほかに遮光カーテンもある。部屋はシャワーとトイレのみで、湯船に浸かりたい人は大浴場を使う。天然温泉とサウナがあり、洗濯機も使える。夜には夜鳴きそばが出て、冷蔵庫にはゼリーと水が入っていた。料金は朝食付きで1泊1万2000円である。

本当は午後に松本城の内部を見学する予定だった。ところが奈良井からの帰りの電車の時刻を間違え、到着したときには入場を締め切っていた。内部を見るには16時半までに入る必要があるという。

おさだが松本城を楽しみにしていたのには理由がある。各地の城を見てきたが、内部が観光向けに整えられすぎて資料館のようになり、面白くない城もあった。松本城は昔のままとは言わないまでも、急な階段がそのまま残っていて、それを体験できると聞いていた。この日は外観だけを見た。黒い外観から烏城とも呼ばれること、日本に5つしかない国宝天守の1つで築400年以上であることを紹介している。装飾を控えた実戦向きの造りでありながら、月見のための部屋もあるという点を「戦うしロマンティック」と面白がっていた。ちょうど日没どきで空に月が出ており、良いタイミングだったと話している。

馬肉5種とわさび漬け

夕食は馬肉の店に入り、5種の盛り合わせと信州名物のわさび漬けを頼んだ。わさび漬けはクラッカーにのせて食べる形で、「お酒のつまみだね」という感想だった。長野のわさびは水が綺麗だから美味しいとよく聞く、とも話している。

馬肉は部位ごとに食べ方の指定があった。赤身と霜降りは醤油とネギ、生姜で、たてがみとロースの縁側は生姜味噌で食べる。大動脈はそのまま食べる。予想のつかなかった大動脈も含めて、本人の結論は「たてがみ以外全部欲しい」だった。

上高地への3つの行き方と、キャンセルできなかったレンタカー

翌朝はホテルの朝食をとってから上高地へ向かった。上高地の入口まで自家用車では行けない。手前の駐車場まで車で行き、そこから専用バスに乗り換える必要がある。おさだは行き方を3つ紹介している。1つ目は松本駅のお城口付近から出るバスで、最も一般的だと思うという。ただ本人が2日ほど前に調べたときは満席だったので、日程が決まっている人は早めに予約するよう勧めた。2つ目は近くまで行ける電車である。これはチェックアウトの際に初めて知ったが、すでにレンタカーをキャンセルできなかった。3つ目が自分の車で、今回はこの方法になった。ホテルでは、上高地は開山したばかりでとても混んでいると言われたという。

オリックスレンタカーで車を借り、駐車場までは1時間ほどの道のりだった。ほぼ一本道で、30kmほど走る間ずっと山並みが見え、「車も悪くない」と話している。途中で並走する電車を見かけ、これが上高地の近くまで行く路線かもしれないが確証はないので調べてほしい、と付け加えていた。

沢渡駐車場からバスで大正池へ

上高地に最も近い駐車場として多くの人が使うのが沢渡駐車場で、料金は1日800円と聞いたという。前日の夜、おさだは長野在住の視聴者と食事をしていた。その人が上高地に行くことを知っていて、わざわざ地図を持ってきてくれた。バスは30分に1本で、大人の往復券が3000円である。沢渡は始発のバスターミナルから数えて2番目の停留所なので、すでに席が埋まっている場合があり、次の便に乗るよう案内された。周りのハイキング客の服装がしっかりしていることにも本人は気づいている。

往復券で途中の停留所に降りられるため、よく歩ける人は手前の大正池で降りてハイキングするとよいと勧められ、そのプランに従った。バスはこの先、帝国ホテル前、上高地へと続く。大正池から終点方面へは歩いて1時間ほどだという。

大正池に着いたおさだは、まず空気の良さに驚き、雪の残る山を背にした水面を「マジ来てよかった」と眺めた。案内板によると、大正池は梓川から流れ込む水でできており、焼岳から泥水が流れ込んでいるという。訪れたのは4月下旬で、木々はまだ緑になっておらず茶色がかっていた。自然を守るために自家用車は入れないという。タクシーが入れるかどうかは分からない、と本人は留保している。

熊への注意とハイキングコース

道沿いには熊の出没を知らせる標識がいくつもあった。おさだは奈良井で買った鈴を鳴らしながら歩く。ほかの人たちもバッグに鈴をつけていた。コース上には熊よけのベルが設置されており、熊に出会ったときの注意書きもあった。近づかない、写真を撮らない、大声を出したり物を投げたりしない、走って逃げない、熊を見ながらゆっくり後退する、という内容である。本人は「転倒したら最後」と冗談を交えつつ、「勉強になりました」と受け止めていた。熊の活動が活発なのは朝夕と夜間で、悪天候時も注意が必要だという表示を見て、「ほぼオールウェイズですね」とも言っている。

上高地の区間は、歩く様子をできるだけそのまま届けたいとして、無言の時間も長めに映している。透き通った川ではカモが泳ぎ、マスらしき魚も見えた。ぬかるんだ場所に木道を渡した道が好きだという話も出る。途中の田代池では、穂高連峰を背にして浅く水を張った池を眺め、同行していた人たちと3人で写真を撮ってもらった。

上高地帝国ホテルと河童橋

この日の宿は、上高地の中にある帝国ホテルである。本人は、上高地に来たら絶対に泊まりたいと思っていたという。ハイキングコースから少し入った場所にある赤い屋根の建物で、周囲にほかのホテルはない。併設レストランのメニューはカレーや鴨そばが4300円で、自分のような人間が泊まる場所ではないと笑いつつ、先に大きな荷物を預けた。フロントでは夕食の時間を確認され、そばアレルギーを伝えている。

ホテル近くでは、子どもを連れた野生の猿の家族に出会った。本人によると、このあたりの橋から河童橋までは1.5kmほど、大正池からは3kmほどだという。前日に長野在住の人から、ここで道が川の外側と内側の2コースに分かれると聞いていた。おさだは外側を歩いていたが、途中から内側に移ると川のすぐそばを歩けた。水の綺麗さに「やばい」を連発し、「こっちの方に来た方がいい」と勧めている。

河童橋は上高地の中心で、代表的な写真スポットである。歩くと結構揺れ、橋そのものも大きい。橋の上から奥の山を眺めるのが一番の景色だろうと本人は話している。周辺の飲食店の食事は2000円前後で、多くの人がソフトクリームを食べていた。弁当はすでに売り切れていたため、メンチカツと豚まんを買い、土産コーナーでは信州りんごのパウンドケーキを手に取った。メンチカツについては、どこで食べても大差ないと思っていたが、ここで食べると全然違うと言い、「何を食べるかではない」と語った。上高地の天然水と市販の天然水を飲み比べる場面もあったが、どちらが美味しかったかは明言していない。河童橋は24時間カメラで撮影され、YouTubeで配信されていると聞き、4月28日に映っている黒い塊が自分だと冗談を言っていた。

明神池で現金がなかった

さらに奥へ進み、河童橋から歩いて50分ほどの明神池に着いた。鳥居があり、手前には岩魚の塩焼きなどを出す飲食店がある。ところが池の入場料は500円で、支払いは現金のみだった。おさだはホテルに荷物を預けた際に財布も置いてきており、手元に現金がなかった。池を背に1人ずつ写真を撮れる場所に行列ができているのを外から眺めるしかなく、「50分かかったんだけどな」と悔しがりながら、現金は持ってくるべきだったと認めている。ここでは結婚式も挙げられるという。

「過去最高額」の宿と、落ち着かなかった夕食

ホテルに戻ると、スタッフが部屋まで案内してくれた。上高地は気温が低いため空調は暖房のみであること、ベッドの間の引き出しが貴重品入れであること、浴室のガラス扉の左右にわずかな隙間があることなどを丁寧に説明され、おさだは「格式高いとはこういうことなのか」とそわそわしていた。部屋は今風というより昔ながらのホテルの雰囲気で、望遠鏡も置かれている。予約サイトの都合で2人で予約したという。1泊の料金は明かさなかったが、「過去最高額」だと言い、ヒントとして「夕食代だけで高級ホテルに泊まれる」と付け加えた。

夕食は和食のコースで、そばアレルギーのため食事はご飯を選んだ。食前酒はりんごジュースにした。料理は春の盛り合わせ、蒸し物、蛤と筍のお吸い物、刺身、焼き物、炊き込みご飯、季節の果物と続き、それぞれスタッフが説明していた。入口に人が多く、店内でカメラを向けることは控えたという。翌朝の振り返りでは、静まりかえった食事処で話すのは気が引けたこと、入店時に8人ほどのスタッフが狭い入口に並んで出迎えたこと、食事中も担当者が横からずっと見ていたことを挙げている。「こういうのが嬉しい人もいるのかな」と、戸惑いの残る感想だった。

3度の朝、大正池の朝靄

最終日は早朝の上高地を歩いた。朝靄が綺麗に見える池がいくつかあると聞き、大正池を目指した。気温は3度である。東京はすでに暖かくなっていたので上高地もそれなりに暖かいだろうと予想していたが、「山の中というのは」と寒さに驚いていた。ホテルのスタッフに朝靄を見るなら何時頃がよいかと尋ねると、6時頃がよいという答えだった。真っ暗なうちに歩くと熊がいて危険だとも言われ、スタッフは「熊は目がいいので明るくても暗くても同じ」と笑っていたそうだ。本人は「笑い事じゃねえだろう」と突っ込んだと話している。

この朝は実際に熊の目撃情報が出ていた。おさだは「僕より美味しそうな人がいるから、その人についていこう」と冗談を言いながら、鳥の声を聞かせる時間をとり、熊よけのベルを鳴らして歩いた。まだ6時前だったが、朝靄を見るために歩いている人は多かった。大正池に着くと、水面に靄がかかった景色を前に「めっちゃ綺麗」とつぶやいている。このあとホテルの朝食をとる予定だと話し、格式高い高級ホテルに泊まれたことへの感謝を述べて、長野編の2泊3日を上高地で締めくくった。