30代からの秋冬コーディネートは「程よい旬」と清潔感で組む 黒・ブラウン・ブルーを使った5つの基本パターン

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概要

この動画で話者(32歳のGenji)が扱うのは、30代以降の男性が秋冬の服を選ぶとき、何を基準にすれば失敗せず、街で浮かず、頑張りすぎた印象にもならないかという問いである。話者によれば、紹介する内容の多くはアパレルでは常識的なことだという。それでもアイテムごとに分解し、今年の大人向けの旬に当てはめて考え直すと、面白く、しかも楽になると話者は言う。目指すのは「学生のかっこいい」ではなく「大人のかっこいい」であり、一見ばらばらに見える複数のコーディネートも、同じ法則に沿って組んだだけだと説明する。

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パターン1:黒のアウターに首元の開いた暗色ニットを合わせるオールブラック

一つ目の方法は、全身を黒でまとめる組み方である。アウターは黒のレザー調、ウール調、テーラードジャケット、スエードなど、素材は問わず黒のものを選ぶ。インナーにはクルーネックやプルオーバーのパーカーではなく、首元の開いたヘンリーネック、Vネックニット、クルーネックカーディガン、シャツ襟カーディガンを、黒やチャコールなどの暗い色で合わせる。パンツは黒のデニムか黒のワイドスラックス、足元は革靴にする。話者はこれを、大人だからこそ最もかっこよく見えるコーディネートだと位置づける。

ただし話者は注意点も強調する。推奨しない黒コーデの例として挙げるのは、撥水性とストレッチ性のある黒の機能性アウター、ストレッチの効いたパーカーやクルーネックスウェット、ジョガーパンツのような楽なパンツ、楽な黒スニーカーの組み合わせである。話者の見立てでは、30代は10代・20代でファッションを一通り楽しみ、結婚や生活の安定もあって「楽でいい」という方向に流れやすい。その結果、衰えてきた肌や見た目に対してカジュアルな要素を重ね、それを「黒」という逃げ、あるいは慢心で固めてしまうという。話者はその生き方を否定しないとしたうえで、服が好きで、男としてかっこよくなれるならなりたいのであれば、同じ黒でも中身を変えるべきだと話す。

その中身とは、楽すぎる黒ではなく、合皮でもよいのでレザー調の素材や、ダブルやシングルのテーラードジャケット、ジップタイプのブルゾンといった黒のアウターを選び、インナーには今の旬であるニットやヘンリーネックを合わせることだ。パンツは加工のないきれいなデニムかワイドスラックス、足元は革靴を土台にする。話者自身もスニーカーはたまに履くとしつつ、この組み方なら同じ黒でも清潔感が出ると言う。

「清潔感は新しいものからしか生まれない」

なぜ同じ黒なのに清潔感に差が出るのか。話者の答えは「程よく旬だから」であり、その理由として「清潔感は新しいものからしか生まれない」と繰り返す。新鮮な料理やきれいなホテル、レストランには清潔感があるが、傷んだ料理や洗っていない食器が出てくる店にはない、というたとえである。

話者はさらに、特に奥さんや彼女は世間体を気にするので、清潔感のない男性を連れていることや、それが自分の恋人・夫であることを内心恥ずかしく感じることがあると話す。逆に、大人の雰囲気と新鮮な清潔感をまとった男性であれば、男性の目線から見てもいけている、という。話者は今月の雑誌でも「40代は黒をどう着るか」という話題があったことに触れ、黒の使い方がうまいのが大人だとして、その黒を今年の旬で合わせるよう勧める。

シンプルになりすぎないための小物と、目立ちすぎないことの価値

オールブラックはシンプルになりがちなので、完成度を上げたいなら小物を足すとよいと話者は言う。挙げられたのは、腰元にキーフックやベルトを垂らすこと、首元にシルバー925のネックレスを入れること、アイウェアをかけることである。アイウェアについては、別の動画でレンズの透過率15〜25%程度のものを勧めたと紹介している。服が他人と被りすぎるのは避けたいものなので、こうした差別化のアイテムがあるとよりかっこよくなる、というのが話者の説明だ。

話者は10代の頃、街で目立つ服のほうがいいと思った時期もあり、柄シャツをたくさん着ていたと振り返る。しかし大人が目立ちすぎる服を着ると「ちょっと痛く」「見ていられなく」なってくる。その中で全身黒は街に程よくなじみつつ、品があり、大人の余裕を感じさせる、と話者は評価する。なお「オールブラック」といっても、中のニットは完全な黒でなくてよく、チャコールやダークグレーを取り入れてもかっこいいと補足している。

パターン2:アウターだけをブラウンに替える

二つ目は、あえてブラウンのアウターを選び、インナーには黒またはグレーのヘンリーネック、Vネック、クルーネックカーディガン、シャツ襟カーディガンを合わせ、暗い色のボトムスと黒の革靴でまとめる組み方である。話者は、パターン1が絶対に外さない超王道だとすれば、こちらはアウターの色を変えるだけで一気に雰囲気が変わり、服好きのセンスを感じさせる大人のコーディネートになると説明する。

話者自身はブラウン系のアウターに白のパンツを合わせ、全体を明るくする着方も好きだというが、それは勇気のいるコーディネートだと認める。一方で、パターン1で使ったチャコールのカーディガンやダークグレーのヘンリーは使い回したいし、服をどんどん買い足すわけにもいかない。そこにブラウン系のアウターを1点足すだけで済むので、コストパフォーマンスが非常に高いというのが話者の主張である。

ブラウンを勧める理由として、話者は有彩色の中でも大人っぽく合わせられ、学生に見えないことを挙げる。学生が悪いわけでも距離を置きたいわけでもないが、明らかに30代以上、あるいは20代後半なのに17歳や19歳に無理に合わせようとする姿勢はやや恥ずかしくなってくる、と話者は言う。かといって恥ずかしさや無理をしたくない気持ちを抑えすぎると、今度は無難になりすぎる。その間で大人なりの楽しみ方ができるのがブラウンのアウターだという位置づけだ。話者はまた、モノトーンにアースカラーを一色足すという組み方は、自分に限らず何百年も続いてきた方法であり、それを2026〜2027年の大人の最新の方法として使えるのは知的でかっこいいと述べる。

インナーの首元については、首の開いたアイテムが今年の旬だと話者は言う。街中やネットでも、素敵な女性たちが首元にボタンのあるクルーネックカーディガンやヘンリーネックを合わせているのをよく見るので、すでに流行しているものを「後出しじゃんけん」で程よく取り入れればよい、という考え方である。さらに白やブルーのシャツを首元から少し見せると、中を黒で固めた場合とはまた違う、清潔感のある一歩進んだコーディネートになるという。

話者はここで、男性によくある買い物の傾向にも触れる。店頭で試着したアウターがかっこよく、アウターばかり買ってしまうというものだ。しかしアウターを脱ぐ場面は必ずあり、そのときにもおしゃれなトップスを着ていたい。アウターを脱いだ後までがメンズファッションの一部だ、というのが話者の指摘である。

パターン3:アウターなしで首開きトップスとワイドパンツを組む

三つ目は、まだアウターがいらない時期の方法である。首の詰まっていないトップス、たとえばボタン付きのカーディガンやVネックニットを、やややコンパクトなサイズで選び、白T、白のヘンリー、首の開いたタンクトップなどを中に合わせる。これにワイドなパンツを合わせ、小物を必ず足す。

話者の説明では、コンパクトなトップスとワイドなボトムを組み合わせるとAラインのシルエットになり、脚が長く見える。話者は、おしゃれに見えるかどうかには脚の長さが大事だとしつつ、それは身長190cmの人だけが正解という意味ではないと言う。150cmや160cmの人でも、上半身や頭の大きさとのバランスでつま先から腰までが長く見えれば「この人はうまい」と見える。そのためには、今年は着丈がだらんと長いものではなく、例年よりほんのり短いものを選び、太めのパンツを合わせるとよいという。

話者によれば、これはパターン1・2からアウターを抜くだけなので非常に簡単である。そのうえで話者は、街で目立ちストリートスナップで撮られるような派手なコーディネートを求める人は、この動画を止めて他の動画を見たほうが有益だとまで言い切る。この動画が扱うのは「最小限の努力で最大限かっこよくなる方法」だという立場である。

首元には時代の旬が表れる

パターン3の流れで、話者は首元の重要性を改めて語る。首元にはその時代の旬が表れ、タートルネックが非常に人気だった時期もあれば、さらに昔にはスヌードとコートの組み合わせが流行った時代もあり、リングの付いたハーフジップも懐かしいと振り返る。それらを今やると変だということは誰でも分かる。

だから旬の首元をただ取り入れればよい、と話者は言う。プライドが働いて「2シーズンで買い替えるなんて嫌だ」「面倒だ」と思う人はやめてもよいが、清潔感は新しいものからしか生まれないので、その分清潔感は失われ、旬から遅れ、悪い意味で街で目立ってしまう、というのが話者の見方だ。パートナーに「夫や彼氏がもう少しかっこよければ」と思われたり、これから結婚したい人がデートを重ねる中で「もう少し清潔感があれば」と思われたりするのは、首元を意識しない男性だと話者は言う。今は計算された「気の抜け感」を作るほうがおしゃれに見せやすいシーズンだ、と締めくくっている。

パターン4:旬のアウターに鮮やかなブルーシャツを合わせる

四つ目は、旬のアウターの下にブルーのシャツを着て、暗い色のパンツを合わせ、革靴やバッグなどの小物を加える組み方である。場合によっては、先に紹介した暗い色のヘンリーやカーディガンをシャツの上に挟むのも勧めるが、話者の主眼は、今の大人のブルーシャツは程よく気の抜けた差し色になるという点にある。

話者は、9月末から10月でも25度前後になる日があるとして、そうした日にはシャツにパンツというコーディネートで過ごし、寒くなったらその上に黒のアウターを羽織るだけで完成するので楽だと説明する。印象について話者は、パターン1の落ち着いたダークな雰囲気に比べ、こちらは爽やかすぎないが少し爽やかで、清潔感があり、笑顔が似合いそうなコーディネートだと表現する。大人がやっても減点されるポイントがない、というのが話者の評価である。さらに、黒のアウターが持つ重厚感に対して鮮やかなブルーのシャツを合わせることでバランスが取れるとも言う。

具体的な場面として話者が挙げるのは、大人になってから行くようになる美術館や、お金のなかった17〜18歳の頃には想像もしなかったようなレストランである。そうしたおしゃれな店内に合い、アウターを脱いだ後も知的で余裕のある大人の姿になるという。

「シンプルでいいのか」という不安への答え:目的が違う

ここで話者は、比較的シンプルなコーディネートばかりを勧めていることへの不安に答える。他の勢いのあるファッションインフルエンサーが「シンプルすぎるとだめ」「もっと差別化したカジュアルや華やかなコーディネートを」「外しが必要」と言っているのを見ると、もっと派手に振り切らなくていいのかと不安になる人もいるだろう、という前置きである。

話者の結論は「目的が違う」というものだ。たとえばファミレスに行ったとき、隣の席に10代同士のかわいいカップルがいて、その横で30前後の自分たちが明らかに年齢が違うのに同じ服装をしていたら「結構きつい」と話者は言う。ファッションは自己満足であり幸福も絶対的であってほしいが、相対的に考えなければならない面もある、というのが話者の考えである。

話者は自分の交友関係も例に挙げる。30代で10代後半や21〜22歳の友人と遊びに行く人はほとんどいないだろうとしたうえで、32歳の話者自身も、最近は35〜36歳の男性にヴィンテージ家具の話を聞きに行くことが多く、年下でも30歳前後だという。会う相手はほぼ30代である。もっと若く見られることが目的なら、この動画をすぐ止めて10代・20代前半と合うような目立つファッションを勉強すべきだが、自分たちの目的はそこではない、と話者は言う。

話者が考える30代の目的は、背伸びしなければいけなかった時期を卒業し、次のステージで「落ち着きの中に品がある」ことを楽しみ、大切な人と行くさまざまな場所で相手に恥ずかしい思いをさせないことである。それが自分の幸福にもつながるのなら、シンプルなコーディネートのほうが目的の達成につながる。年齢ごとに住む環境や考え方、評価軸はまったく違い、30代では評価軸が大きく変わっているので、それを冷静に考えると、装飾性の強すぎないきれいなシャツや、素材の良さで差別化された黒のアウターがかっこよく見える、と話者は述べる。

派手なパンツが昔流行ったのは分かるが、自分はヒーローになりたかったのか、ステージに立ちたかったのか、違うだろう、大切な友人や彼女、奥さん、子どもといろいろな場所にいけている服で出かけたかったのではないか、と話者は問いかける。そう考えれば、目的の違う発信を見ても「違う目的の人に向けた発信だ」と割り切れる。大人になるほど、シンプルな中に新鮮な旬を入れたコーディネートの見返りは大きくなる、というのが話者の結論である。

パターン5:ネイビーとブルーでまとめる寒色コーディネート

五つ目は寒色を使う方法である。黒のアウターはそのままに、中をネイビーのクルーネックカーディガンやVネックにし、パンツをブルーに、靴を革靴で締める。話者は、パターン2の暖色を使ったコーディネートと比べると、静かで知的でクールな印象になると説明する。ブラウンのアウターも知的でクールだが、知的さの種類が違う、という言い方である。

ただし話者は、この寒色の配色は毎年ずっと人気なので、パンツのシルエットや素材感、首元がVネックかボタン式かといった点で今年らしいテイストを意識し、アウターのデザインもよりファッショナブルなものを選ばないと、今年らしくは見えにくいと注意する。

話者自身もこの組み方が好きだとして、アウターなしの例を二つ挙げる。一つは新色のブルーのVネックニットに白Tか白のヘンリーを合わせ、ブルーのデニムを合わせたもの。もう一つは黒のスラックスに、ブルーのシャツ襟カーディガンとライトグレーのヘンリーを重ねたものである。場面を選ばない点も話者は評価しており、焼肉、寿司、イタリアン、中華、おしゃれな焼き鳥屋と店を選ばず、休日の日中の外出にも使えるという。富士山登山のような場面は除く、と冗談めかして付け加えている。

話者は5つのパターンに共通する要素として、黒のアウター、革靴、黒のレザーバッグを挙げる。一部例外はあるが、チャコールなど暗めの色のトップス、黒のきれいめデニムやインディゴの濃いデニムといった汎用性の高いアイテムは持っていて損はなく、大人のコーディネートの必須アイテムだとまとめている。

その他のパターン:シャツのレイヤード、アウター代わりのカーディガン、テーラードジャケット

王道の5つに続けて、話者は「この方法もあり」という組み方をいくつか紹介する。

一つは、VネックニットやヘンリーネックのInnerにシャツをレイヤードし、太めのパンツを合わせる方法である。話者によれば、シルエットは細いときれいめ、太いとカジュアルになるので、上半身がクリーンな分、太めのボトムを合わせるときれいめになりすぎない。ニットの下にシャツを重ねるのは40代向け雑誌などでも盛んに提案されており、昨年まではまだカジュアルがトレンドだった中で、ぐっと大人寄りの組み方だと話者は位置づける。話者自身は、アウターを着るほど寒い時期にニットだけではつまらないと感じたとき、シャツを挟んでニットを着て、その上にアウターを羽織ることが多いという。

二つ目は、シャツ襟カーディガンをアウターとして使い、インナーにヘンリーネック、太めのパンツ、黒の靴を合わせる方法である。話者は、今年WYMからアップデートしたモヘアのシャツ襟カーディガンをリリースするとし、非常に暖かいのでアウター感覚で使えると紹介する。クリーンできれいめな印象と旬のスタイリングを両立しながら、シンプルに大人のかっこよさが得られるという。

三つ目は、今年から人気だというテーラードジャケットをきれいに使う組み方だ。ブラウンや黒のスエードのテーラードジャケット、先日リリースしたツイードのダブルジャケットなどが例に挙がる。話者は、昨年はプリントの強いデニムに憧れた人もいたはずだが、不思議なもので今はむしろきれいに合わせる人のほうが粋で、勇気があっておしゃれに見えると言う。セットアップにまだ勇気がいるなら、ボトムをデニムやコーデュロイに変えるなど、素材を変えるだけでもおしゃれなポイントになると勧めている。

最後に話者は、素材を意識した暗めのアウターと暗めのインナーにブルーのデニムを合わせる方法を「間違いない」王道として挙げる。ただし昔から受け継がれてきた組み方なので、本当に素材を意識したほうがよく、本革のレザーアウターや、プチプラの価格では実現できない加工感のあるデニムを合わせると、よりかっこよく組めると話している。

結び:これまでの教科書をなぞらず、大人の新しい教科書を作る

話者は締めくくりに、大人は生き方、考え方、環境、行く場所のほぼすべてが変わる年代だと述べる。だからこそ、これまで築いてきたファッションの教科書をそのままなぞるのではなく、変化に合わせた服選びの「大人の新しい教科書」を、自分自身も学びながら視聴者と一緒に作っていきたい、というのが話者の結論である。