木原官房長官会見(2026年10月14日午後):Androidアプリ解析を悪用した不正アクセス、農林水産大臣の進退、ロシアでの邦人拘束
テレ東BIZ ダイジェスト木原官房長官の10月14日午後の定例会見では、長官からの冒頭発言はなく、記者から3つの質問が出た。1つ目は、Androidアプリの解析情報を悪用したサイバー攻撃について政府がどう対応するか。2つ目は、農林水産大臣をめぐる総理との面会の調整状況と、野党との国会運営。3つ目は、ロシアで拘束された日本人男性の現状である。長官は、サイバー攻撃では一連の注意喚起の経緯を具体的に説明した。一方、閣僚人事と国会運営については政府の立場から踏み込まず、邦人拘束は午前の会見から状況に変化がないと述べた。
Androidアプリの解析を悪用した攻撃と政府の注意喚起
NHKの記者は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の発表について質問した。NICTは不正アクセスに関連して、GoogleのAndroid向けアプリを解析した情報を悪用し、アプリの接続先サーバーを攻撃する手法を確認したと発表し、総務省も注意喚起を出している。発表では、同様の手法による攻撃が今後も行われる可能性があること、AIの活用でアプリの解析やサーバーの脆弱性の発見が効率化されていることも問題として挙げられていた。記者はこれを踏まえ、政府としての今後の対応と、企業や国民への注意喚起について尋ねた。
木原長官はまず、これまでの対応を時系列で説明した。10月9日、国家サイバー統括室が個人情報を扱う事業者などに注意喚起を行い、各省庁も所管する企業や団体に同様の注意喚起をした。そのうえで前日の13日、NICTがサイバー攻撃を分析し、原因の1つとして、スマートフォンなどのAndroidアプリを使うサービスへの攻撃手法を特定した。NICTは関係事業者に対し、侵害を受けていないかの確認や脆弱性の点検といった対策を周知したと、長官は理解しているという。
これを受けて、総務省はホームページなどで改めて注意喚起を行った。国家サイバー統括室も、サイバー関連の法律に基づく協議会を通じて関係事業者に注意喚起をした。
国民向けには、流出した個人情報が悪用されると二次被害につながるおそれがあるとして、パスワードの使い回しをやめること、多要素認証を使うこと、不審なメールに注意することを呼びかけていると述べた。今後については、関係省庁と関係機関が連携し、攻撃手法や脆弱性の情報を収集・分析して、関係事業者への情報提供や注意喚起を続ける考えを示した。目的は被害の未然防止と拡大防止だという。なお、記者が触れたAIによる解析の効率化について、長官は個別には言及しなかった。
農林水産大臣をめぐる総理との面会と野党の反発
共同通信の記者は、農林水産大臣について質問した。高市総理は前日、記者団に対し、この日の予算委員会が終わった後に会えるなら大臣から話をしっかり聞きたいと話していた。記者は、予算委員会後に面会する予定があるのか、調整状況を尋ねた。野党からは、大臣が辞任しない限り消費税減税関連法案の審議入りには応じられないという声も出ており、重要法案の審議に向けて野党とどう調整するのかもあわせて質問した。
木原長官は、総理が前夜にそうした考えを示したことは認めたが、現時点で決まっていることはないと答えた。大臣の進退については、閣僚人事は総理が決めることであり、官房長官が申し上げるべきことではないとして、評価を避けた。野党との調整については、国会運営は国会が決める事柄だとした。そのうえで政府としては、法案審議を含む国会審議で取り組みを丁寧に説明し、誠実に対応することに尽きると述べた。審議入りの条件をめぐる野党の主張への具体的な対応策は示さなかった。
ロシアで拘束された邦人の状況
通信社の記者は、午前の会見に続いて、ロシアで日本人男性が拘束された件を取り上げた。事実関係や本人の健康状態は確認できたか、ロシア側への抗議など今後の方針を含めて最新の状況を尋ねた。
木原長官は、午前の会見で説明した内容から変わっていないと答えた。ロシアの州で拘束された邦人1名とは、現時点でも接触できていない。政府はロシア当局に速やかな情報提供を求めるなどして事実関係の確認を進めており、あわせて人道的な配慮と公正・公平な取り扱いを申し入れてきたという。今後は状況を明らかにしていく過程で、ロシア側へのさらなる申し入れなど必要な対応を取り、引き続き邦人保護に万全を期すと述べた。健康状態について新しい情報は示されず、記者が質問で挙げた「抗議」という言葉も長官は使わなかった。その後、会見は終了した。
では午後の会見を始めます。冒頭はございませんので質問を受け付けます。はい、どうぞ。
NHKの森です。よろしくお願いします。
お願いします。
不正アクセスに関連して伺います。国立研究開発法人情報通信研究機構は、不正アクセスに関連してGoogleの基本ソフトAndroidのアプリを解析していた情報を悪用し、接続先のサーバーを攻撃する手法が確認されたことを発表し、総務省も注意喚起しています。発表の中では、同様の手法での攻撃が行われる可能性もあるとか、AIの活用によりアプリの解析やサーバーの脆弱性の発見が効率化されているという問題も指摘されていますが、今後政府としてどう対応していくか、また企業や国民への注意喚起についても併せて伺います。
相次ぐ不正アクセスや情報漏洩事案に対しましては、10月9日に国家サイバー統括室から個人情報を取り扱う事業者等に対して注意喚起を行うとともに、各省庁からも所管する企業や団体等に対して注意喚起を行ったところであります。
その上で、昨日、国立研究開発法人情報通信研究機構がサイバー攻撃の分析を行いまして、原因の一つとしてスマートフォン等のAndroidアプリを使用するサービスへの攻撃手法を特定するとともに、関係事業者に対して侵害の確認や脆弱性の点検などの対策の周知を行ったものと承知をしております。これを受けて、改めて総務省においてホームページ等で注意喚起を行いました。また、国家サイバー統括室においても、サイバー対処法に基づく協議会を通じまして、関係の事業者に注意喚起を実施したところであります。
また、流出した個人情報が悪用されると二次被害につながることから、パスワードの使い回しをやめ、また多要素認証を利用すること、そして不審なメールに注意することなどを呼びかけているところです。
政府としては、引き続き関係省庁や関係機関が連携し、サイバー攻撃の手法や脆弱性に関する情報の収集、分析、関係事業者への情報提供や注意喚起などを通じまして、被害の未然防止及び拡大防止に取り組んでまいる所存です。
はい、どうぞ。
共同のです。矢農林水産大臣についてお尋ねします。高市総理は昨日、矢について、「明日の予算委員会が終わった後、もしも会えればしっかりと話を聞きたいと思っている」と記者団に語りました。本日の予算委員会後、総理と矢が面会される予定があるのか、調整状況を教えてください。また、野党からは矢が辞任しない限り消費税減税関連法案の審議入りには応じられないとの声も出ていますが、重要法案の審議に向け、どのように野党と調整していくのか、方針を伺います。
総理からは昨日夜、「明日の予算委員会が終わった後、もし会えればしっかりとお話を聞きたい」とのお話があったところでありますけれども、現時点で決まっていることはありません。お尋ねですが、まず閣僚の人事は総理がお決めになることでありますから、私から申し上げるべきことではありません。
そして国会の運営については、国会においてお決めいただくべき事柄であるので、政府としましては法案審議も含め、国会審議に当たって政府の取り組みを丁寧に説明し、そして誠実に対応していくと、こういうことに尽きるということでございます。
はい、どうぞ。
通信の無藤です。午前中の会見に引き続き、ロシアによる日本人男性の拘束についてお尋ねします。その後、事実関係や当該邦人の健康状態は確認が取れましたでしょうか。ロシア側への抗議など今後の対応方針と併せて、最新の状況を教えてください。
午前中の会見でもお話ししたとおりなんですが、現時点ではロシア・サハリン州において拘束された邦人一名とは引き続き接触できておりませんけれども、現在ロシア当局に対して速やかな情報提供を求めるなど事実関係を確認するとともに、人道的な配慮や、また公正公平な取り扱いについて申し入れを行ってきているところであります。
今後、状況を明らかにしていく中でロシア側へのさらなる申し入れ等の必要な対応を取り、引き続き邦人保護には万全を期してまいります。よろしいでしょうか。
ありがとうございました。
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