金利上昇は奨学金と住宅にどう響くのか――返済額100万円増の奨学金、高止まりするマンション、住宅ローンの選び方
テレ東BIZ ダイジェスト金利が上がり始めたことで、借り入れをする個人の負担はどう変わるのか。この動画はテレビ東京の3つの番組をまとめたもので、①有利子奨学金の返済額の増加、②不動産市場への金利上昇の影響とアフォーダブル住宅の取り組み、③マンション購入と住宅ローンの考え方、を順に扱う。共通するのは、ゼロ金利を前提に組まれた借り入れが、金利のある時代にどう変わるかという問いである。
有利子奨学金の利率が上がっていることを、学生はほとんど知らない
番組はまず、第二種奨学金(有利子)を借りている大学生に話を聞いた。金利が上がると返済額も増えることを知っているかと尋ねると、学生は「全然知らないです」と答え、「ちょっとやばい」「怖い」と反応した。別の大学3年生は年間48万円、4年間で192万円を借り、卒業後に返済を始める予定だが、やはり利率の上昇を知らなかった。番組によれば、話を聞いた学生のほとんどが利率の上昇を把握していなかった。
学生が把握できていない理由を、奨学金問題対策全国会議の共同代表を務める武蔵大学の大内教授が説明した。第二種奨学金の利率は、借り始める入学時ではなく、貸与が終わる卒業時点の水準で決まる。大内教授によると、今回の金利上昇はちょうどこの4年間に起きたため、「借り始めた時には低かったのに、返す時には高い」人がいちばん大きな影響を受けるという。
今年3月に卒業した人の場合、入学した4年前の利率は0%台だったが、卒業時点ではおよそ2.4%に上がった。大内教授の試算では、2022年3月の利率0.369%なら総返済額は498万円台だが、2026年3月の2.423%では600万円台になり、差は100万円を超える。大内教授は、同じ額を借りていても、低い利率を想定して借り始めたのに上がっていくのを見ていなければならない状況を「理不尽と言っていいぐらい」だと表現し、金利上昇で利子の負担がこれほど増えたことはこれまでなかったと述べた。
ゼロ金利時代に拡充された制度と「上限3%」
番組は制度の経緯もたどった。1990年代に大学進学が当たり前になり進学率が上がる一方、バブル崩壊後の長い不況が国と家計を圧迫した。限られた財政のなかで進学の希望をかなえるため、有利子奨学金が大幅に拡充された。ただ当時から約30年、金利は0%台が続いており、大内教授によれば有利子部分の利子はそれほど大きな問題にならなかった。
制度ではゼロ金利の時代に利率の上限が3%と決められていた。大内教授は、上限を書いた以上、制度を作った人はそれを超える可能性を一応は考えたのだろうと述べつつ、2022年以降の急激な金利上昇で上限の3%に達し、ここに来て気づいたというのが多くの人の現実だろうと話した。番組は、上限がわずか4年で一気に達したと伝えている。
奨学金を肩代わりして人材を確保する企業
返済に苦しむ若者を支援し、採用につなげる企業も出てきている。番組が訪れた投資用不動産を手がける企業グループは、新卒を主な対象に5年間で120万円を会社が肩代わりする制度を設けている。営業部に勤める入社5年目の大橋さんは、4年間で約240万円の奨学金を借りたが返済には困っていないといい、「利子が生まれて返済が大きくなると生活が圧迫されてしまう。会社には本当にありがたい」と話した。
番組はマイナビの調査として、学生の30%が奨学金の返済が企業選択に影響したと答えていると紹介した。一方で企業側の担当者は、金利が上がれば有利子奨学金の返済額も増えるため、会社としての負担も増えていると認めた。
大内教授「貸与型そのものに問題がある」
大内教授は、今の制度には根本的な問題があると指摘する。学生は借り始める時点で、自分がどの仕事に就き、どれくらいの収入になるのかをほとんど分かっていない。一定の年収を前提に返済を見込んで借りる住宅ローンとは違い、職業が決まっていない段階で借りるのは大きなリスクを伴う。そのため大内教授は、そもそも貸与型という形に問題があるとし、有利子奨学金の無利子化と、貸与型から給付型への移行をさらに進めることが制度として大事だと述べた。
千代田区が直面する家賃上昇とアフォーダブル住宅
2つ目の番組はまず東京都千代田区を取り上げた。永田町、丸の内、秋葉原、神田の下町的な住宅街など、性格の異なる地域が1つの区を構成している。区側の話者は、建設費の上昇などの複合的な要因が賃貸住宅の賃料にまで波及していることを大きな問題だと考えている。番組によれば、千代田区の家賃相場は都内でもとりわけ高く、この3年間で20%近く上がった。子どもが生まれたり成長したりして広い部屋が必要になっても、5年前や10年前に越してきた住民が当時と同じくらいの家賃で広い部屋を探すのはとても追いつかないという。
区側の話者は、ここ数か月から1年ほど、新規の売り出し価格と成約価格の差がかなり開いていると見ている。不動産業界はこれまで実需に基づく価格形成だと説明してきたが、パワーカップルや共働き世代でも追いつかない現状があるとし、投機マネーが住宅市場に入り価格をつり上げているのではないかという懸念も示した。
そこで区が力を入れるのがアフォーダブル住宅の供給である。マンションの空き住戸の改修やオフィスビルの住宅への転用にかかる費用の一部を区が補助し、家賃が周辺相場より2〜3割安い賃貸物件を供給する。目標は数年間で100戸だ。
数年で100戸では効果が限られるのではないかという質問に対し、区側の話者は、新規の住宅供給が直近で342戸と半減しており、新しい住宅が出てこなくなるなかで数年100戸は野心的な目標だと答えた。賃料は市場で決まるものなのに行政が介入することに賃貸事業者から反発はないかという質問には、事業者自身も契約更新時の値上げに対する入居者の反応を聞いているので、この程度の戸数で行政が取り組むのはむしろ歓迎されているのではないか、反発は自分の聞く限りない、と述べた。東京都の小池知事も官民連携ファンドによるアフォーダブル住宅の供給を進めていると番組は伝えている。区側は、働き世代とその子どもが住み続けられるようにし、伝統ある町を次世代につなげたいと話した。
晴海フラッグの成約価格はピークアウトしたのか
続いて番組は、金利上昇が不動産市場に与える影響を専門家のゲストに聞いた。前提として、新発10年物国債の利回りが約30年ぶりに3%を超え、日銀の利上げ観測もあると紹介された。
ゲストは一般論として、個人にとっては借り入れコストが上がるので買い控えにつながりうると述べた。機関投資家はよりシビアで、賃料が変わらないまま調達コストが上がればネットの利回りが下がるため、さらに買い控えが起こりうるという。
最近の動向として、東京のごく一部の例ではあるが様子見が出ているかもしれないことを示すデータを示した。東京五輪の選手村跡地にできた晴海フラッグの成約事例を、レインズなどのデータをもとに、眺望など特殊な要因を除いて指数化したものである。坪単価で見ると2025年12月にピークをつけた後に大きく下がり、一度上がってまた少し下がった。ゲストは、期間がまだ短く見続ける必要があるとしつつ、ピークアウトしている可能性があると述べた。
海外マネーの動きと、株価に追いつかなくなったマンション価格
価格が下がっている理由の1つとして、ゲストは外国人投資家の動きを挙げた。データがあるのは機関投資家のみだが、四半期ごとに公表される対日直接投資のうち不動産業向けを見ると、昨年10〜12月期に最近では珍しいほどの大きな売り越しになった。直近の1〜3月期はかろうじて買い越しだが規模は大きくない。ゲストは、金利動向に加え、個人を含めて一部の国から日本への不動産投資がしにくくなっていることも背景にあるかもしれないとみる。
中国からの購入が多かったという話について、ゲストは実は台湾からの購入が多かったという説もあり、台湾からの投資はそれほど減っていないようだと述べた。そのうえで、中国の資本規制が一層厳しくなっているという話も聞こえてくるので、そうしたことが投資の控えめな動きにつながっているのかもしれないと推測した。
ただしゲストは、一般的な投資や実需で購入できる価格帯の物件については、まだ下落までは行っておらず、上昇がかなり鈍っている段階だとみている。根拠として、横軸に3か月前の日経平均株価、縦軸に全国のマンション価格指数をとったグラフを示した。これまではきれいな右肩上がりで相関が強かったが、最近は日経平均が上がり続けてもマンション価格がついていかず、点が横ばいにずれている。ゲストによれば、この変化が始まったのは昨年後半で、海外投資家が売り越しに転じた時期と重なる。
ペアローンと50年ローン、それでも積極的な銀行
上昇が鈍った理由として、ゲストは実需層にも金利上昇がわずかに影響している可能性を挙げた。物件価格が高くなったため、月々の返済を抑えて買える範囲に収めようと、夫婦でペアローンを組み、返済期間も50年にするケースが増えているのではないかという。それでも価格が上がり続ければ、絶対的な買いにくさが効いてくる可能性があるとゲストは話した。
50年ローンはリスクが高そうだが銀行は貸し渋っていないのか、という問いには、まだ積極的だと答えた。ゲストは、以前調べたところ北欧など日本より長いローンがある国があり、物件を受け継ぐ代わりにローンも世代をまたいで引き継ぐ考え方だと紹介した。数年前に規制が強化されて期間が短くなったとも述べたが、字幕からは具体的な年数がはっきりしない。こうした国は木造ではない建物が多く持ちがよいという事情もあり、日本で同じことが起きるかは規制当局の考えや建物の耐久性次第だろうという見方を示した。
銀行の姿勢については、2025年6月から今年6月までの貸出増加額の業種別内訳を示し、特に不動産業と個人(ほとんどが住宅ローン)への貸し出しが大きく増えていると説明した。これらが貸出の主力になっているので、銀行も態度を緩めるわけにはいかないのではないかという。ゲストの試算では、全国平均の残高イメージである5000万〜6000万円程度の借り入れで金利が0.5%上がっても、50年返済なら月々の返済増は1万円ちょっとで、負担がそれほど増えるわけではないと見ることもできる。加えて住宅ローンは顧客と一生の付き合いになり、投資信託などの販売にもつながるため、銀行は意欲的だろうと述べた。
視聴者の質問――ペアローンは成り立つか
視聴者からはペアローンに関する質問が多く寄せられた。「マンション価格が上がり続けるならペアローンでも問題ない」という意見に対し、ゲストは、価格が上がり続け、金利があまり上がらず、所得も上がり続けるという前提なら問題ないと答えた。ただ住宅ローンは基本的に売却しないことが前提で、困って売却すれば価格上昇分で返済はできても、次の住まいを買い替える必要があり、そちらも値上がりしているかもしれないと指摘した。
ゲストによれば、ペアローンで目いっぱい借りても最もうまくいくのは、収入が増え、それに伴って増える生活費も賄えるパターンである。子どもが生まれて育児休業を取る場合や、体力を考えてしばらく仕事のペースを落とす場合などを考えると工夫が必要で、ペアローンでも余裕を持って借りる方がよいとゲストは述べた。司会者が「2人とも健康で働き続け、企業の賃上げで所得が上がる前提で借りているのかもしれない」とまとめると、ゲストはそれならよいと応じた。
リノベ再販業者にかかる「三重苦」
個人への金利の影響は緩やかでも、不動産業者には別の影響が出る。中古物件をリノベーションして売る業者の販売が好調ではないという話について、ゲストはリノベ再販業者が最も負担が大きいと述べた。第一に、仕入れ時に借り入れをし、売れるまで金利を払い続けるので、金利上昇がそのまま効く。第二に、建設コストが上がってリノベーション費用が増え、その分再販価格を上げる必要がある。第三に、人手不足で再販までの工期が延び、金利を払う期間も長くなる。ゲストはこれを「三重苦」と表現した。
その結果、価格がどうなるかは二通りありうるとゲストは言う。今はまだ利益が取れている状態だが、それが割れるなら価格を上げざるを得ない。逆に金利負担に耐えられなければ、採算割れでも売った方がよいと判断し、投げ売り的に価格を大きく下げる行動に出ないとも限らない。どちらに転ぶかは需要の強さ次第だという。
リノベ再販の買い手は投資需要と個人の実需に分かれる。ゲストは投資需要にはまだ余裕があるとみる。バブル期の末期には、個人向けに投資用物件を売っていた業者が提示した利回りは2%台まで下がり、その後その業者は破綻した。当時は金利も高く、節税メリットなどがあったとはいえ、痛い目にあった投資家も多かった。それと比べると、今は都内でも3%台以上、物件によっては3%台半ばや4%の利回りが取れており、限界という感じではないとゲストは述べた。実需についても、新しさ・広さ・駅からの近さのどれかを犠牲にしなければならないとき、古くてもリノベーションされてきれいならよいという人にとって選択肢になるため、そうした需要がある限り価格は維持されうるという。
ゲストの見立てでは、需要の強い物件や地域では大きく下落する感じはしないが、需要がなくなる場所もあり、地域によって分かれる。金利が相当跳ね上がる場合は話が別だとも付け加えた。
余剰資金は繰り上げ返済か投資か
個人の戦略として、手元の余剰資金をインデックス投資などに回すべきか、住宅ローンの繰り上げ返済に使うべきかが問われた。ゲストは「返済を急がなくていい派」だと明言した。住宅ローンは個人が借りられるなかで最も金利が低く、今後変動金利が上がるとしても、繰り上げ返済をするなら上がってからでよいのではないか、という考えである。動画のこの部分は説明の途中で次の番組に切り替わっている。
首都圏の新築マンションは平均1億円超
3つ目の番組では、三井住友トラスト資産のミライ研究所の研究員・矢野氏がゲストとして登場した。番組によると、首都圏の新築マンションは資材費や人件費の上昇を背景に、1〜6月の平均価格が前年同期比13%上昇の1億135万円となった。中古マンションは都心で成約しにくくなり価格が下落に転じたが、依然として高い水準にあるという。
矢野氏は、住宅ローン金利は固定・変動ともに上がっており、返済負担が大きくなっていると説明した。同研究所が今年実施したウェブ調査では、全国の18〜69歳の住宅ローン利用者(字幕からは約6000人とみられる)のうち約35%が、住宅ローンに何らかの後悔があると答えた。理由としては「借入額を少なくすればよかった」「頭金を多くすればよかった」が多く、矢野氏は金利上昇で借入額の大きさを実感している人も少なくないのではないかとみる。
焦って繰り上げ返済をしない
同じ調査では、全額または一部を繰り上げ返済したことがある人が44.2%だった。矢野氏は、元本を減らせば将来の利息負担を抑えられる一方、返済に充てた資金は手元から減るので、今後必要な資金が十分に確保できているかを合わせて考える必要があると述べた。繰り上げ返済を検討している人でも約6割はライフプランの策定が不十分だという結果もあり、金利が上がったからすぐ返すのではなく、必要な資金を見積もったうえで余裕資金の範囲内で検討することが大切だという。
変動か固定か
ローンを新たに組む場合について、矢野氏は、変動金利は主に短期プライムレートを基準に決まり、それが日銀の政策金利の影響を受けるため、日銀が利上げをすれば変動型の住宅ローン金利にも上昇圧力がかかる可能性があると説明した。現在の変動型は概ね年1%程度で、6000万円を借りた場合、金利1%と2%では毎月の返済額に約3万円の差が出る。それほど大きくないと感じるかもしれないが、長い目で見れば家計への影響は決して小さくないと矢野氏は述べた。
固定金利は足元の水準が変動より少し高いが、全期間固定なら借入時に将来の返済額を確定でき、家計の見通しを立てやすい。矢野氏は、単純にどちらが得か損かではなく、自分の家計が今後の金利上昇にどこまで対応できるかという視点で選ぶことが大切だとした。
買い時は予測できるのか
最後に、金利も住宅価格も高いなかで、いつ買うべきかが問われた。矢野氏は、金利も住宅価格も今後どう上がるか、どこまで上がるかを正確に予測するのは難しいと答えた。買い時を考えることも大切だと続けたところで動画は終わっており、その先の結論は示されていない。
奨学金を借りている大学生たちに話を聞いた。
今、奨学金についていろいろと伺ってるんですけれども。
彼は利子のある第2種奨学金を使って大学に通っている。ところが。
金利が上がっていくと、返さないといけない額もどんどん上がっていきます。この辺ってどのぐらいご存じですか?
全然知らないです。そうですよね。ちょっとやばい。怖い。
こちらは大学3年生。年間48万円、4年分で192万円を卒業後から返済していく予定だが。
へえ。いや、全然知らないっす。ちょっとやばいっすよね。
話を聞いたほとんどの学生が、利率が上がったことについて知らなかった。学生たちがよく把握できていないのには理由がある。一体どんな仕組みになっているのか、奨学金制度に詳しい人物に話を聞いた。
初めまして、トラウデンと申します。どうも、武蔵大学の大内です。本日よろしくお願いいたします。よろしくお願いします。
奨学金の制度改革を目指す奨学金問題対策全国会議の共同代表、武蔵大学の大内教授だ。
特に今回の金利上昇の場合には、ここ4年間なんですね。奨学金の金利というのは借り始める時でなくって、借り終わった時で決まりますので、そうするとちょうど4年間でこれだけ変わってるから、利用し始めた時には低かったのに、返す時には高いって人が一番大きな影響を受けます。
そう、第2種奨学金の利率は、奨学金の利用を決める入学時ではなく、大学を卒業する時点の利率に設定される。今年3月に卒業した人の場合、入学した4年前の返済利率は0%台だったが、卒業時点ではおよそ2.4%に跳ね上がってしまった。
金額で言うと、どのぐらい4年間で超えるものなんでしょう?
そうですね。2022年3月の0.369だと498万円台なのに、26年3月の2.423だと601万円台になりますので。100万円以上。
4年前の返済利率と比べると、返済総額はなすすべなく100万円以上増えてしまう計算に。
ちょっとこれは本当に理不尽と言っていいぐらい、同じ額なのに。低い想定で借り始めたはずなのに、だんだん上がっていく様子を見なければいけない。こんなふうに金利上昇で有利子の負担が増えるってことが、こんなに多かったってことはなかったんですね。
1990年代、大学に行くのが当たり前となり、進学率は右肩上がり。受け皿の大学も増加していたが、バブル崩壊から続く長い金融不況が国と家計を圧迫。そんな国の限られた財政の中で進学の希望がかなえられるよう、有利子奨学金が大幅に拡充されたのだ。しかし当時は金利のない時代。およそ30年、0%台の金利が続いていた。
超低金利状態が続いていたので、実は有利子奨学金の有利子分っていうのは、それほど大きな問題ではなかったんですね。
その時は、金利上昇することってどのぐらい想定されてできた制度なんですか?
多分、制度を作った人は上限3%と書いたんですから、一応、超える可能性は考えたから設定したんでしょう。でも、この2022年からの急激な金利上昇で現在3%になっているので、ここに来て気づいたというのが多くの人の現実だと思います。そうですよね。
ゼロ金利時代に、奨学金の利率は一応の上限として3%と決められていた。それがこのわずか4年で一気に上限に達してしまったのだ。そうした厳しい状況に追い込まれた若者に救いの手を差し伸べ、人材確保につなげている企業も現れた。
制度設計するといったようなことで。
訪れたのは、投資向けの不動産を手掛ける、シノケングループ。
対象としましては新卒をメインに行っておりまして、5年間で120万円というような制度設計にさせていただいておりまして。
なんと、増した奨学金を会社が肩代わりしているというのだ。
営業部に勤める入社5年目の大橋さん。4年間で240万円ほど奨学金を借りていたが、返済には困っていないという。
もう本当に助かってますね。ゆとりが本当に生まれてて、返済が大きくなると生活が圧迫されてしまって。本当に会社にはありがたいなと思ってます。
マイナビの調査によると、30%の学生が奨学金の返済が企業選択に影響したと答えている。支払いに困る若者たちを援助することで、人材確保につなげるための制度を始めたのだ。
部分ではあるんですけども、上昇の影響も。
ライフという、当社が掲げ、金利が上昇していけば、有利子での奨学金の返済にも影響が出てきておりますので、会社としても負担が増えている。
この有利子奨学金制度。
武蔵大学、大内教授は、今の制度そのものに根本的な問題があると指摘する。
2017年か。誰も、学生が借り始める時点で、自分がどの仕事に就くのかも、どれぐらいの収入になるかも、分かる人はほとんどいないわけです。ということは、住宅ローンみたいに一定の年収があって、それで予測して借りるという場合と、職業が決まらないところで借りるというのは、とても大きなリスクがあるので、そもそも貸与型っていうのは問題があると。やはり有利子奨学金の無利子化から、貸与から給付を一層進めていくことが、制度としては大事だと考えております。
今回、取材してみてどうでしたか?
東京、千代田区。皇居をはじめ、政治の中枢である永田町、金融機関や大手社が本社を置く丸の内や、オタクカルチャーの発信地、秋葉原。さらに神田などの下町風情が残る住宅街まで、日本屈指の一等地でありながら、土地柄の異なる地域が一つの区を作っています。
とか、公園とか、よく。
その千代田区が今、直面しているのが。
そう、昨今の金利の上昇といった、さまざまな複合的な要因もありますが、それが賃貸住宅の賃料にまで波及してるというのは、大きな問題だと考えています。
千代田区の家賃相場は都内でもとりわけ高く、この3年間だけでも20%近く上昇しています。
お子さんが生まれたり、お子さんが大きくなった、あるいは広い部屋が必要だと。数年前に引っ越して来られた、5年前、10年前に引っ越して来られた方が、当時と同等ぐらいの家賃水準で比較的広い部屋を探そうとしても、とても追いつかないというようなことがあります。
この数か月、半年、1年ほど見てますと、新規売り出し価格と成約価格の差がかなり開いてると考えています。今まで不動産協会も、これは実需に基づく価格形成なんだということをおっしゃっていましたが、パワーカップルや共働き世代であっても、とても追いついていかないという現状があるように見受けられます。投機マネーが住宅市場に流入することによって、価格をつり上げているんではないかという懸念も考えています。
そこで千代田区が力を入れるのが、アフォーダブル住宅の供給です。マンションの空き物件の改修や、オフィスビルの住宅への転用にかかる費用の一部を区が補助することで、家賃が周辺相場より2割から3割安い賃貸物件の供給を目指す取り組みです。供給数は数年間で100戸を目標に掲げます。
数年間で100戸を供給したとして、効果というのがかなり限定的なんじゃないかっていうふうに見えるんですけど。
6年は342戸ということで半減しています。ですから、新しい住宅がもう出てこなくなる中で、数年で100戸供給するというのは野心的な目標だと思います。
賃料とかは市場のニーズによって決まるものだと思うんですけど、そこに行政が入っていくことに対して、賃貸事業者ですとか、そういったところからの反発っていうのは。
彼ら自身も契約更新のタイミングで値上げするっていう、実際の今住まれてる方々の反応も聞いていますから、そうした意味では行政がこの程度の戸数で取り組むというのは、むしろ喜ばれてるかと思います。私が聞いてる限りではありません。
空き家ですね。
東京都の小池知事も、官民連携ファンドによるアフォーダブル住宅の供給に向けた取り組みを加速させています。
広いテーマで取り。
我々は地域コミュニティを大切にしたいと。この街の文化、伝統性ある街というものを次世代につなげていくためにも、特に働き世代やそのお子さんたちが住み続けられるようにということに重点を置いています。
まずは金利上昇が与える不動産市場への影響を伺いたいと思います。先週、およそ30年ぶりに新発10年物国債の利回りが3%を突破しまして、今月の日銀の金融政策決定会合で利上げをされるんじゃないかという観測もありますが、この金利の上昇というのは、不動産の買い手の姿勢にはどのような影響を与えるとお考えですか?
まず一般論としては、もちろん金利が上がってくるというのは、個人にとっては借り入れをして買うことになるので、そこでのコストが上がっちゃうってことですね。個人にとっての。なので、買い控えというか、そういうことになりうると思います。それから、機関投資家はもっとシビアですから、賃料が変わらないのであれば、自分たちの調達コストが上がれば、その分、利回りがネットで低下しちゃうわけなんで、それでさらに買い控えということになりうると思うんですね。
じゃあ最近どうですかということで、東京の中のごく一部の表ではあるんですけども、様子見が出てるかもなということを示すデータとして、上場企業の子会社の研究員、リサーチの方が公開している、晴海フラッグありますよね。マンション、タワーマンションですね。話題になって、流動性も高いということで、出ているこの売買事例、成約してる事例を、そういったデータベースであるレインズがありますけど、そのデータをもとに、私の方でも少し特殊要因とか、景色がめちゃくちゃいいとか、そういうのをカットして指数化したのがこちらなんですね。
そうすると、坪単価で取ってますけれども、じわりと下がってるのかどうなのかなと。これもまだ短い期間ではあるんですけれども。
これで見ると、去年の後半ぐらいが一番高かったのかもなって感じですね。
そうですね。25年12月にピークをつけて、そこからガッと下がってますけれども。
そうですね。また1回上がって、それから少しまた低下ということで、まだ見る必要があると思うんですけれども、もしかしたらピークアウトしているのかもしれないというところですかね。
晴海フラッグって、東京オリンピックの選手村の土地にできたマンションで、人気のイメージがあったんですけど、どうしてこんなに価格が下がっているんですかね?
一つには、ここに限らずという話で申し上げると、外国人の投資家さんの動きがあります。これをどれで見るかってことなんですけど、機関投資家さんしかデータはないんですけども、対日直接投資のデータが四半期ごとに出てきてまして。それを見ると、こちらになるんですけれども、不動産業向けの投資額というのが出ていて、それで見ると、第4四半期、この青い、下に大きくぶれている、これが10~12月なんですけども、大きな売り越しになってます。そうなんですよ。最近の中ですごく珍しいぐらいの売り越しだったんですね。
その後、直近だと1~3月までしか出てないんですが、そこはかろうじて買い越しになってるんですけど、そんなに大きくないということで、もしかしたら金利動向とかもありますし、一部の国で、これは個人なんですけども、個人等も含めて日本に対しての不動産投資がやりづらくなってるとか、そういったこともあるかもしれないということですね。
これまで、特に中国の方が日本の不動産を買いあさってると言いますか、すごく買ってたっていうふうに聞いてたんですけど、そこにちょっと変化が出てきたということ。
それがよく分からないところがあって、中国の方が買っていたと言われるのが、実は台湾の方が多かったという説もあって、そうすると、そんなに台湾の方が減ってるということでもなさそうなんですよ。
もともと資本規制って厳しかったんですけども、一層それが厳しくなっているという話も聞こえてくるので、そういったことが原因となって、こういった対日直接投資が、これは機関投資家ですけども、個人の方でも少し控えめになっているのかもしれないという感じですね。
買い手がちょっと減ってしまってることが、タワーマンションでしたり、そうした中古のマンションもですかね、価格の下落につながってくるんですかね。
まだ下落まではいっていないかなと。少なくとも一般的に、投資とか、それから実需で購入できるような範囲のものについては、下落までいってないんですけど、上昇がかなり鈍ってるんじゃないかということなんですね。例えば、日経平均と比較をしたのがこのグラフで、横に3か月前の日経平均株価を取って、縦軸に、これ東京だけじゃなくて全国のマンション価格指数ということで取ると、結構きれいに右肩上がり。
そうですね。相関が強かったということですね。
そうですね。3か月前の日経平均株価が上がれば、それに応じて全国のマンション価格も上がりますっていう関係が、ちょっと横ばいになってるのって分かります?
確かに、大槻さん側の方はちょっと横に点がずれていってますよね。
そうですよね。つまり、日経平均株価は勢いよく上がっている状況なんですけど、そこまでマンション価格がついていっていないように見えますよね。これが始まったのが、やっぱり去年の後半という感じですね。
じゃあ、海外の人たちがちょうど売り越しに転じてる時とか。
そうですね。その辺りかなという感じですね。
価格の上昇が鈍化している理由は、ほかに何かありますか?
実需の方にも、やはり金利が上昇し始めたってことが微妙に影響してる可能性はあるかなと思っていまして、実需っていうのは個人の方々ですけれども、今どういう形になってるかっていうと、結婚しているご夫婦であれば、ペアローンの比率って相当高いということ。
最近よく聞きますよね。特に50年でペアローンを組むという。
そうですね。どうしても物件価格が高くなってきてしまってるので、それを月々の返済とかも考慮しながら買える範囲に収めようっていうことになると、夫婦そろって借り入れをして、しかも返済期間は50年ということになってきているのかもなと。それでも物件価格が上がっていってしまうと、さらに買いづらくなってきてるんで、そういう絶対値としての買いづらさっていうのが効いてきてる可能性があるのかなと思います。
50年というと、かなり上限いっぱいでリスクが高そうだなと思うんですが、そこに対して銀行が貸し渋ったりはしてないんですかね?
まだ積極的かなっていう感じがするんですよ。世界でも長いかなと思って、ちょっと前に調べたことがあるんですけど、実はもっと長い国ってありまして、北欧とか、120年とかあるんですよ。
寿命を超えてますね。
そうなんですよ。だから3世代とか、要は物件を引き継ぐんだったら、その代わりにローンも引き継ごうと。これ、実は数年前に規制が入って強化されて、120年に短くなったっていう。0年とかあって。
でも、それが文化としてあるんですね。お子さんに相続して、みんなで借金を返していこうって。
そうですね。物持ちも、やっぱり木造ではないものが多いんで、持ちもいいってことなんじゃないでしょうかね。
じゃあ、日本もその可能性もあるんですかね?
どうなんでしょうね。ここら辺はやっぱり規制等の関係と、物持ちの関係、地震がある国ですから、というのはあるかもしれないですけどね。
というか、積極的なままなんですか?
はい。結構まだ強いですね。例えば直近の貸し出しの増加額の内訳を、種別にちょっと見てみたいんですけれども、こちらでして、今年の6月時点で、去年の2025年の6月っていうのが左側の赤い棒で示されてますけど、そこからずっと増加をしていく中で、どの業界に貸し出しを増やしたかということなんですね。つまり、特に大きいっていうと、不動産業に大きく増やしていると。それから、個人に対して増やしてるって、そんな形が見えてるかなと思います。
貸し出し残高自体も増えてますし、不動産業と、個人っていうのは住宅ローンとか。
ほとんどが住宅ローンですね。そこが力となってるってことで考えると、銀行が貸し出している、その態度自体をそんなに緩めるわけにもいかないという感じじゃないでしょうかね。
じゃあ、ここのスタンスが変わらない限りは、価格の高止まりっていうのは続くんですかね?
はい。金利が例えば、ここから0.5%上がったとしても、5、6000万円ぐらいっていうのが全国平均で見た場合の残高のボリュームのイメージなんですけど、そうすると、月々の返済額って1万円ちょっととか、仮に50年で考えるとなんですけども。考えると、そんなに負担がすごく増えるわけでもないっていうふうに見えるかもしれないと。
貸し出し先として住宅ローンって、いろいろ付随的なメリットっていうのもあって、例えば個人の方々と一生のお付き合いになるから、投資信託とかも売れるとか、そういったことがあるかなと思いますので、銀行側も意欲旺盛かなと思いますよね。
そこのつながりを失いたくないという意味では、まだまだ集めておきたい分野なのかもしれませんね。質問もいくつか来てまして、ペアローンに関する皆さんの興味がやっぱり多いですね。99さん、ペアローンは地獄の片道切符。ルパ4.0さん、マンション価格が上がり続けるのであれば、別にペアローンでも問題ないと思う。
そうだと思います。私も、マンション価格が上昇し続けるという前提で、かつ金利があんまりにも上昇しないという前提だったら、いいんじゃないかと思うんですね。もう一つありますね。あと、所得が上がり続けるということですよね。ペアローンで借り立てて、それを売却しないのがおそらく住宅ローンの前提だと思うんですね。めっちゃ困ったら、それを多分売却して、おっしゃるように、そのものがちゃんと上昇してるから返せますってことになると思いますけれども。
元本は。ただ、そうすると、物件価格が上昇してるから返せるということは、売却した後に、それをまた買わなきゃいけないですよね。
また違うところに買い替えないといけないけれども、ということになるので。
そっちも値上がりしているかもしれないです。なので、ペアローンでパンパンに借りて、一番いいパターンとしては、ちゃんと収入も増えていくと。それによって増えていくであろう生活費をちゃんと賄えるっていうことも、前提の一つなんじゃないですかね。
赤ちゃんができて、しばらくは有給を、ごめんなさい、ですね。取って、復帰をしたとしても、やっぱり体力を考えてしばらくスローダウンしましょうって言った時にどうかとか、いろいろ考えながらやらなきゃいけないって意味では、工夫は必要だと思いますし、私はやっぱり少し余裕を持ちながら借り入れされるのが、ペアローンでもいいと思います。
あくまでも2人とも健康で働き続けられて、企業も賃上げをして所得が上がっていくという前提で、皆さん借りているのかもしれないです。
そうですね。それであればいいと思います。
分かりました。ありがとうございます。そうした中で、個人に対する金利の影響が、先ほどの試算だとそんなにないというか、緩やかな一方で、不動産業者に対しての金利の上昇っていうのはどういう影響が出るのか、考えていきたいんですけれども。最近、特に不動産業者で中古物件をリノベーションして販売しているけれども、あまり販売が好調じゃないっていうようなお話が、どのように。
リノベ再販業者さんにとっては、多分一番負担が大きいということだと思うんですよね。おっしゃっていただいたように、金利がもろにかかりますから。まず仕込みますと、仕入れの時に借り入れをして、売れるまでの間、金利を払いながらその借り入れをキープすることになるわけなんで、そうなると、利上げっていうのはもろに効くっていうのが一つ。それから、価格が上がっているので、再販をするための購入にコストが上がってしまいますということで、その分、再販価格を上げなきゃいけないっていうのがもう一つ。そして最後に、人手不足ですから、再販までの間、リノベの期間っていうのが長くかかってしまうので、その分、金利を払い続ける期間も長くなってしまうと。そういう三重苦っていうのはあると思いますね。
いろんなコストがかかってきて、かなり厳しい状況なのかなと思いますが、そうすると不動産価格にはどういった影響が出てきそうですか?
そうですね。再販価格も上げなきゃいけないことになるので、あるいはちょっと価格を抑えて利ざやを低くする選択肢もありますけども、今はまだ利ざやが取れてる状態だと思うんですね。一般にはですが、もしそれがもう割れてしまうような場合、それはやはり価格は上げざるを得ないということになりますので、価格が全体で上がるか、あるいはもう金利の負担に耐えられないということであれば、少し採算割れであっても売っちゃった方がいいということになれば、少し投げ売り的な、価格をかなり引き下げるっていう行動に出ないとも限らない感じですかね。
どちらの可能性もあるっていうことです。
そうですね。今のところはどっちに行くかってことなんですけども、それは需要がどれくらい強いか。特にリノベ再販って、二つに大きく買い手が分かれて、一つには再販の段階で買って投資をするという投資の需要と、それから個人の実需なんですけども、投資の方はもうちょい、私は余裕があるんじゃないかなと思ってるんですね。
バブル期の頃って、実はそういう業者さんがその後破綻しちゃったんですけれども、個人向けに投資用物件を売却するという、そういう業者さんが最後のバブル期に提供した利回りって2%台だったんですよ。
あれですね、投資はないですよね。
ですね。特にその頃って金利も高かったんで、節税メリットとかそういうのがあったっていうことで。ですが、そこまで行くかっていう問題がだいぶあるわけですよね。結局、それで痛い目に遭った投資家さんっていうのも多くて、同じ比較で考えると、今はまだそこまで金利は高くなくて、利回りもやっぱり都内でも3%台以上は取れてますから、もうちょいはいくんじゃないかなというふうに思ってます。
なるほど。3%ぐらい取れてるということは、投資用に購入する人はまだいる。
まだもうちょいいると思いますね。3%台半ばとか、物によっては4%とか出るという形だと思いますから、決して限界ですねっていう感じでもないのかなとは思います。
実需で欲しい人もきっと待ってますし、今、結構不動産サイトとかを見ると、値下がりしましたみたいなものもありますけど、ああいうのを狙ってる人はいらっしゃるのかもしれません。
そうですね。なので、条件がある中で、新しい方がいい、広い方がいい、駅から近い方がいいって考えて、でも何か犠牲にしなきゃいけないなって言った時に、一つの考え方として、古くてもいいからリノベしてきれいだったらいいわっていう人だったらば、そこが一つの選択肢になってくるでしょうから、そこはまだまだ価格を維持できるかもなと、そういう需要がある限りって感じもしますけどね。
じゃあ、ここまでのお話を踏まえると、不動産価格が大幅に下落することはちょっと考えづらいですね。価格がちょっと調整されるぐらいの感じなんですかね。
そうですね。場所にもよると思うんですよ。ここから需要がなくなるところっていうのはもちろんあると思うんですね。ですけれども、需要が強いような物件、地域であれば、そんなにまだ大きく下落するような感じはしないというところじゃないですか。これがまた金利が相当跳ねてくるってことだと、話は別かもしれませんけどね。
東京23区の中でも、結構上がるところと下がるところ、分かれ目がありそうですね。
かもしれないですね。
分かりました。では、そんな中で個人はどのような戦略を取ればいいんでしょうか?まずお伺いしたいのが、手元に余剰資金がある場合に、それをインデックス投資ですとか、新たな投資に回すべきなのか、金利上昇に備えて住宅ローンの繰り上げ返済に使うべきなのか、どちらがよろしいとお考えですか?
もうこれは私は一択で、返済を急がなくていい派なんですね。住宅ローンって、個人が借り入れできる範囲で一番やっぱり金利が低いと。おっしゃるように、これから変動金利で上がっていくということであっても、それはおそらく上がってからでいいんじゃないかなと。期限前返済をするとしても、むしろそれが例えば。
ここからは特集、資産運用のヒント。お金に関するさまざまな疑問を解決する、マネーのトリセツです。今回のテーマ、こちらです。金利上昇、価格高騰、マンションの買い時です。ゲストをご紹介します。三井住友トラスト、資産のミライ研究所研究員の矢野礼菜さんです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。まずは首都圏の新築マンションの平均価格について、石川さんからです。
首都圏の新築マンションは、資材費や人件費の上昇などを背景に平均価格が上昇しています。首都圏の1月から6月の新築分譲マンションの平均価格は、前の年の同じ時期と比べて13%上昇、1億135万円になりました。一方、中古マンションでは都心で成約しづらくなり、価格が下落に転じていますが、依然として高い水準を維持しています。住宅価格が高止まりする中、さらに購入する人にとって気になるのが住宅ローン金利です。
この住宅ローンですが、マンションを購入する際に多くの方が組むと思います。金利が上がる中で住宅ローンへの影響ですね。まず、どのように考えたらいいでしょう。
住宅ローン金利ですね、固定金利、変動金利、いずれも上昇しています。当然ながら金利が上がりますと返済負担が大きくなるということで、三井住友トラスト、資産のミライ研究所が今年実施したウェブ調査において、全国の18歳から69歳の住宅ローンを利用されてる方、約6000人に、住宅ローンに対して何らか後悔がありますかということをお伺いしたところ、約35%の方が何がしか後悔があるというふうに回答されました。その理由としては、借り入れ金額を少なくすればよかったであったり、頭金を多くすればよかったという回答が多くなっておりまして、やはり金利上昇によって、借り入れ金額の大きさっていうのを実感されてる方も少なくないんじゃないかと思います。
すごく切実な声のような気もしますけれども、では具体的な対応として、繰り上げ返済を挙げる方も多いようですけれども、これについてはどのように見ていますか?
こちらも私どもの調査によると、全額または一部の繰り上げ返済を検討されている方が44.2%でした。繰り上げ返済によって元本を減らすことで、将来の利息負担を抑える効果というのは期待できます。一方で、繰り上げ返済に充てた資金は手元から減ってしまいますので、今後必要になる資金が十分に確保できているかどうかも、合わせて考える必要があります。実際に繰り上げ返済を検討しているという方であっても、およそ6割の方がライフプランの策定が不十分だというような結果も出ておりまして、金利が上がったからすぐ返すというのではなく、今後必要になる資金を見積もった上で、余裕資金の範囲内で返済を検討するということが大切だと思います。
本当にトータルで考える、焦って繰り上げ返済をしないということが重要になっていきそうですね。では、ここからはローンを組む場合ですね。最も気になる、固定金利、それから変動金利、どちらを選ぶのか、金利上昇局面ではどうすればいいかということについてもお伺いしたいんですけれども。
変動金利は主に短期プライムレート、これを基準に決まります。この短期プライムレートは日本銀行の政策金利の影響を受けますので、今後、日銀が利上げを行った場合には、変動型の住宅ローン金利にも上昇圧力がかかる可能性があります。現在、変動型の住宅ローンの金利は、おおむね年1%ほどの水準なんですけれども、例えば6000万円を借りた場合、金利1%と2%では毎月の返済額の差というのがおよそ3万円ほどになります。毎月3万円というと、小さくはないんですけれども、そこまで大きい負担ではないかなと感じるかもしれませんが、やはり長い目で見ると、家計への影響っていうのは決して小さくありません。
もう一方、固定は変動金利に比べると、足元の金利っていうのは少し高めではあるんですけれども、全期間固定ですと、借り入れ時に将来の返済額を確定することができますので、家計の見通しを立てやすいというメリットはあろうかと思います。そのため、単純にどちらが得か損かというよりは、ご自身の家計が今後の金利上昇にどこまで対応できるかという視点で、選択されることも大切だと思います。
これからローンを組む場合ですね。この金利に加えて、冒頭見たようにマンション価格も相当高い水準だという話になってると。金利も上がるし、住宅価格も高いという中で、この住宅を買うタイミング、今日のタイトルでもありますけれども、これ、どう考えたらいいですか?
やはり金利も住宅価格も、今後どのように上がっていくか、どこまで上がっていくか、正確に予測するっていうのはなかなか難しいかと思います。もちろん、買い時を考えるということも大切なんですけれども。
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