夏の大人メンズコーデを「法則」で組む:失敗しない7つの組み合わせ

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概要

夏の服選びで浮かず、頑張りすぎにも見えず、かといって無難で退屈にも見えない。そんなコーディネートを、感覚ではなく法則で組めないか。この動画で話者のGenjiは、自身がこの夏に組んだコーディネートは一見バラバラに見えても、実はいくつかの法則に沿って合わせているだけだと説明する。これらの法則はアパレルでは常識的で、おしゃれな人が意識しているものだという。話者は、この法則を知っておけば「99%成功する」と言い切る。以下では、話者が紹介した7つのパターンと、それぞれを勧める理由を順にたどる。

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前提にある考え方:引き算の美学と、ほどよいカジュアル

個々のパターンに入る前に、話者は大人のファッションで大事なのは「過剰な足し算をしないこと」だと述べる。今はSNSで手頃で取り入れやすそうな情報が大量に流れてくる。ファッション好きほどそれを次々に足していきがちで、結果として大人なのに子どもっぽく見えたり、パートナーに恥ずかしい思いをさせたりする。話者はさらに、大人が行く飲食店は落ち着いていて清潔感のある暗めの店内が多く、足し算しすぎた服装はそうした場面に合わなくなると指摘する。

一方で、引き算を突き詰めすぎると「何も着ていない」ような状態になってしまう。話者によれば、大人でもほどよくカジュアルな要素を入れたほうが、リラックス感が出て、決めすぎていない、気負っていない印象になる。全身黒のTシャツ、スラックス、サンダルという組み合わせは無難だが、それだけでは物足りない。この「引き算」と「ほどよいカジュアル」のバランスが、以降のパターンに共通する軸になっている。

パターン1:暗いトップス×ブルーのワイドデニム×黒の革靴

1つ目は、上半身を黒いTシャツ、黒いヘンリーネック、または暗めのシャツでまとめて暗くし、パンツにブルー系のワイドデニム、足元にはできれば黒い革靴を合わせる組み合わせだ。話者は「この3つを合わせるだけで完璧」だと言う。ブルーといってもパンツの色味にはいろいろな幅がある。

この組み合わせを勧める理由として、話者は中和の効果を挙げる。黒いトップスと黒い革靴がきれいめな要素をつくり、そこに加工感のあるブルーのデニムがカジュアルさを加える。この組み合わせが、大人にとって心地よく、取り入れやすい中和されたコーディネートになるという。デニムは無加工でもよいが、加工感のあるものを話者は例に挙げている。

実用面の利点もある。話者によれば、ブルーのデニムは黒いトップスだけでなく白いTシャツや白いシャツとも相性がよく、夏が終わった後は長袖のトップスにも合わせられる。着回せる期間が長いのだ。子育てで忙しくなってきた20代後半から30代前半の人や、仕事に集中したい、服を大量に買いたいわけではないという20代前半の人にも勧めている。トップスは黒いTシャツに限らない。人気が出てきているヘンリーネックのような首元の開いたトップスや、レギュラーカラー、オープンカラー、スキッパータイプのシャツなどを揃えておけば、それだけで大きな差別化になるという。

「量産型では?」という反論への答え

ファッションに熱心な人からは、これは量産型すぎないかという声が出るだろう。話者はこれを想定したうえで、「それはネットを見すぎだ」と答える。実際の街中を見渡すと、旬の感じもおしゃれな感じも出せていない男性が、冷静に考えて8〜9割を占めるというのが話者の見立てだ。そこと差別化できている時点で十分かっこいい。他人と被ることを恐れて過剰に差別化しようとすると、かえって浮いたり、恥ずかしいコーディネートになったり、頑張りすぎていると冷笑されたりしかねない。話者はそれが大人の難しさだと言う。ただし、ずらしを楽しむファッション文化そのものは否定していない。話者自身も服好きとして、そうした楽しみ方をすることはよくあると補足している。

白スニーカーにすると何が起きるか

足元の比較も示された。黒い革靴を白スニーカーに替えると、足元だけ、あるいは黒いトップスだけが浮いてしまうという。話者は10年前からこれを「サンドイッチ効果」と呼んでいる。頭のてっぺんからつま先までの中で、モノトーンの同じ色を2か所に使い、色をリンクさせたほうがかっこよく見せやすいという考え方だ。白スニーカーは学生時代には履きやすいアイテムだったが、大人になると合わせるのが難しくなってくると話者は述べる。

パターン2:白や明るいトップス×暗いワイドパンツ×腰元・バッグの小物

2つ目は、白のTシャツ、白の半袖シャツ、または白のヘンリーネックに、暗い色のワイドパンツを合わせる組み合わせだ。そこにバッグや腰元のアクセサリーなど、アクセントになる小物を足す。話者が重要だと強調するのはこの最後の部分である。白のトップスに黒のパンツだけだとかなりシンプルになる。だからこそ、タックインしたり小物を足したりすることで、シンプルになりすぎないコーディネートが完成するという。

話者はこれを「女性の理想を詰め込んだような」コーディネートだと表現する。話者の説明では、女性は特にデートなど二人で歩く場面で、男性にシンプルな服装をしていてほしいと考えている。女性が恐れているのは、男性が過剰に足し算した結果、誰に受け入れられるのか分からない服装になることだという。そんな男性の隣を歩くと恥ずかしい思いをするうえ、自分の男性選びのセンスまで疑われるのではないかという危機感があるのだと話者は語る。中高生ならこの組み合わせを「シンプルすぎる」と感じ、インフルエンサーのきらびやかな服装を真似したくなるだろう。それに対して話者は、25〜26歳くらいからは、余裕を持って引き算できるほうがかっこいいという自覚を持ったほうがいいと、個人的な考えとして述べている。

トップスは白無地でなくてもよい。白のチェックの半袖シャツなど、明るい色を上に持ってきてボトムスを暗く引き締めればよく、TPOを選ばずに組めるという。選択肢の多さも利点として挙げられた。紫のタンクトップを探しても出しているブランドは少ない。一方、明るい色のトップスはセレクトショップのオリジナル、ドメスティックブランド、ユニクロ、ZOZOTOWNまで、さまざまなブランドが提案しているため、自分の気に入るものを選びやすい。

ただ合わせるだけにしない工夫

話者は、ただ白と黒を合わせるだけでなく、こだわりや工夫が感じられることを求める。例として挙げたのは、COOL DRYのメッシュインナーを着て、その上に白のオープンカラーシャツ、下にワイドスラックスを合わせ、首元に抜けをつくる方法だ。こだわった結果としてトップスが白、パンツが黒になった、という見え方が理想だという。タックインも勧めている。脚の見える面積が長くなり、スタイルがよく見えるからだ。

腰元の小物では、キーフックが「ものすごくおすすめ」だという。ベルトを選ばずに、いつでもベルトを少し垂らしたような見せ方ができるからだ。先日公開した街頭インタビュー動画でも好評だったと話者は触れている。長めのベルトを買って垂らすだけでも腰元に変化をつけられるという。

パターン3:上下黒でも鎖骨を見せ、工夫を感じさせる

3つ目は、上下を黒でまとめつつ、鎖骨が見えるように首元に抜けをつくる組み合わせだ。話者は、中高生や大学生はなかなかやらず、大人だからこそ似合う余裕と落ち着きが出ると評価する。

比較として話者が挙げたのは、無印良品などで売っているパジャマに見えそうな細い黒パンツに、ユニクロでも買えるゆるいオーバーサイズの黒Tシャツ、黒スニーカーを合わせた姿だ。話者はこれを、ミニマリストしぶさんのようなミニマリズムを極めた人のコーディネートだと表現する。目的がはっきりしていてそれはそれでよいとしつつも、多くの人からの好印象につながるかといえば、家から散歩に出たくらいの見え方になってしまうという。

話者が重要視するのは、1,000円程度のTシャツで済ませたように見えないことだ。最低でも3,000円くらいは出したように見えるヘンリーネックや、タンクトップに半袖シャツを重ねるなど、全体は暗くても工夫の感じられる黒がかっこいいと話者は言う。厳密に真っ黒でなくてもよく、紹介したコーディネートの中にはパンツが実はダークネイビーのものや、インナーのタンクトップで白を見せたものもある。後者は街頭インタビューで1位だったコーディネートだという。

黒の場合は、普通になりすぎないことを「絶対的に意識してほしい」と話者は念を押す。アイウェア、腕時計、腰元のキーフック、バッグを足す。タックインする。首元にネックレスを足す。ストライプの入った生地を選ぶ。ヴィンテージ感のある黒を合わせる。話者自身も基本的にはタックインしているといい、その理由は普通になってしまうのを避けるためだ。黒のタンクトップに黒のレギュラーカラーシャツ、ブレスレット、黒のデニム、黒のシューズという黒づくめの例も示し、黒の中でどれだけ遊べるかが大人の見せどころだとまとめている。

話者は、ここまでの3つを意識すれば夏は過ごせると言う。以降はもう少し知りたい人向けの追加パターンとして紹介された。

パターン4:ベージュのメッシュインナー×シャツ×スラックス

4つ目は、涼しさと快適さを重視した組み合わせである。ベージュのメッシュインナーの上にシャツを着て、スラックスを合わせる。デニムでもよいとしつつ、話者は大人の男性ほど年々夏の暑さがきつくなっていると感じる人が多いだろうと話す。若いうちは勢いで乗り切れても、大人になるとしんどくなるからだ。

話者は、撮影時にも着ているというベージュ系インナーの効用を説明する。接触冷感に加えて吸水速乾の機能があり、滝のような汗ではなくじんわり肌ににじむ汗を素早く吸って乾かしてくれるので、ストレスが減るという。Tシャツはぴったりしたサイズのものもあるが、シャツは基本的にゆとりがある。ボタンの間、首元、裾、袖口から風が入るのが気持ちいいアイテムだと話者は言う。インナーとシャツの掛け算に、さらにスラックスを合わせるとより涼しくなる。暑さに対して賢さで対策するコーディネートだという。

きれいめなアイテム同士の組み合わせなので、色の指定は特になく、シルエットも余裕を持って選べるという。インナーはタンクトップでもよい。話者は首元が開きすぎていないWYMの2,000円以下のタンクトップを勧め、人気で予約販売に切り替わりがちだったが、最近ようやくZOZOTOWNで全色すぐ届くようになってきたと付け加えている。

パターン5:長袖の涼しいシャツを袖まくり×ベージュインナー×ワイドパンツ

5つ目は、長袖の涼しい素材のシャツの袖をまくり、中にベージュのメッシュ系インナーを挟み、ワイドなパンツを合わせる組み合わせだ。話者はこれを「さらなる飛躍」として、大人にぜひ挑戦してほしいと位置づける。

半袖シャツのほうが涼しいことは話者も認めている。そのうえで、この組み合わせは十分に涼しく、袖をまくった状態なら快適にかっこよく過ごせるという。ただし場面の条件をつけている。外に3〜5時間いるなら無理に長袖を着る必要はない。外出時間が1時間から1時間半程度なら挑戦してみてほしいという。室内では冷房が寒いと感じる場面もあるので、長袖シャツが助かる機会は多い。大人になるときれいめなアイテムとの相性がよくなるため、素材感も意識してほしいとも述べる。パンツについては、細身だと今の時代かっこよく見せにくいので、しっかり太いものを合わせれば「優勝確定」だと話者は言う。

パターン6:グレーを上か下に取り入れ、黒と合わせる

6つ目は、グレーを上半身か下半身のどちらかに使い、黒と合わせる組み合わせだ。わかりやすいのはグレーのパンツだという。話者は表記の問題にも触れている。ブランドによってはグレーのパンツを「ブラック」と表記することがある。話者自身のブランドでも、明るいグレーはグレーと呼ぶ一方で、加工感がありほのかにグレーを感じる黒系デニムはブラックと表記しているという。

話者がこのパターンを勧める背景には、真っ黒の服は「超定番」だという認識がある。コンビニのTシャツや、Amazonで買えるどこのブランドか分からない黒パンツなど、黒はありふれている。だから真っ黒にするのではなく、黒っぽくも見える加工感のあるグレーデニムと黒を合わせる、あるいはグレーのスラックスに黒のトップスを合わせる。グレーのTシャツや、グレーがかった淡いブルーのシャツに暗めのパンツを合わせるのもよいという。グレーやベージュ、グレージュといった色の中でも、グレー系を大人になってから意識的に買い足していくのは、大人らしくかっこいい選び方だと話者は述べる。

パターン7:明るいワイドパンツ×暗いトップス

最後の7つ目は、明るい色のワイドパンツに暗い色のトップスを合わせる組み合わせだ。話者は大人のメンズにおすすめとしながらも、7つ目なので優先度は正直それほど高くないと断っている。6つ目までで十分に大人の王道コーディネートはできあがるという位置づけで、その先を目指す人向けに紹介した。色使いはきれいめだが、シルエットがワイドなことでカジュアル感が出て、それでいて清潔感と清涼感のあるコーディネートになるというのが話者の説明である。

7つを通して語られたこと

話者は動画の締めくくりで、これらを大人が実践するとかっこよくなる「王道」のコーディネート方法だとまとめた。7つのパターンに共通するのは、明暗の配分や同色のリンクで全体を落ち着かせることだ。そのうえで、デニムの加工感、首元の抜け、タックイン、腰元やバッグの小物、インナーによる機能性といった工夫を一点加え、「無難すぎ」と「頑張りすぎ」の間に収める。話者はこの考え方を、流行を追う差別化ではなく、実際の街中の大多数と比べてさりげなく差をつけ、パートナーや場面に合わせられる大人の服装として提示している。