40〜50代の夏服は「きれいめ」と「程よい旬」で選ぶ げんじが自社ブランドWYMの新作を4段階で仕分ける

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概要

40代・50代の男性は、何を着れば若作りにも時代遅れにも見えないのか。アパレル会社を10年運営してきたと語るファッション発信者のげんじが、この問いに答える動画である。前半で大人の服選びの原則を2つ示し、後半ではZOZOTOWNを中心に展開する自身のブランドWYMのサマー3rd・4thコレクションを「買わない方がいい」「注意が必要」「おすすめ(優先度は低め)」「必ず押さえてほしい」の4段階に分けて紹介している。紹介する商品はすべて話者自身が手がけるブランドのものであり、評価はあくまで作り手本人によるものだ。

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動画の冒頭で、話者は40〜50代の視聴者として二つの層を想定している。ファッションはもともと好きだが今何を着ればいいか分からない人と、30〜40代を子育てや仕事で忙しく過ごし、改めて服に戻ってきたものの「おじさんっぽい」と思われたくなくて迷っている人である。

原則1:年齢を重ねた分だけ服を「きれいめ」に寄せる

話者が最初に受け入れるべき事実として挙げるのは、40〜50代は10代・20代より確実に年を重ねており、「人間としてのカジュアル要素」が増えているという点だ。若い頃と同じ感覚で服を選ぶと、全体のカジュアル要素が過剰になり、何を着てもかっこよく見えにくくなると話者は言う。

その根拠として話者が挙げるのが、妻や娘、交際相手の女性が40代以降の男性に求めるのは清潔感と「浮いていないこと」だという見方である。話者は清潔感を「新しいものからしか生まれない」と表現し、赤ちゃん、作りたての料理、風呂上がりの状態を例に出す。時間が経つと、体臭が出てきたり、食べ物が新鮮でなくなったり、風呂に何日も入らなければ不潔に見えたりする。これと同じで、年齢を重ねた人は服の側で新しさときれいさを補う必要がある、というのが話者の理屈だ。

具体的には、夏に汗をかいたスーツ姿が最もきれいめだとすれば、袖が短い服やハーフパンツはカジュアル要素が強く、ハーフパンツは「もってのほか」だと話者は述べる。首や手のしわ、シミ、髪の潤いといった年齢の表れを、シャツやスラックスのようなきれいめの服で釣り合わせるという考え方だ。話者はこれを前向きにも捉えていて、40〜50代は若い世代よりシャツやスラックスが似合う、自分も早くその年代になってシャツとスラックスをかっこよく着たいと語っている。きれいめかカジュアルかは服の種類だけでなく、色、柄、シルエットでも調整できる。好きだから着るという選び方を、どこまで自分でアップデートし調整できるかが、家族や職場の人の目にどう映るかを左右すると話者は述べる。

原則2:程よい「旬」を取り入れる

二つ目の原則は、程よく旬のファッションを取り入れることだ。これも「清潔感は新しいものから生まれる」という話につながっている。話者は白スキニーを例に挙げる。細身で白いのでアイテムとしてはかなりきれいめだが、今の旬ではないため、10年、15年はき続けているパンツだと見えてしまう。雑誌『LEON』などに載っていそうな服も、同世代の女性から見れば「まさか今新品で買ってないよね」という15年前の服に映り、クローゼットで長年眠っていたような印象から清潔感を損なう、というのが話者の見立てだ。

話者は女性の視点も強調する。男性は好きな服を着ればいいと考えがちだが、パートナーの女性にとっては、世の中の価値観に合わせられていない人の隣を自分が歩くことになる。女性は常に旬や世の中のムードに合わせるのが当たり前なので、最低限の旬は取り入れる必要がある、と話者は述べている。

旬を追いすぎると「痛い」印象になる

ただし旬を取り入れればよいといっても、トレンドに寄りすぎた服もあると話者は注意する。若いファッションインフルエンサーやブランドの多くは10〜20代をターゲットにしており、派手できらびやかなトレンド服を売っている。40〜50代がそれを着ると、若い女性にモテに行こうとしている姿勢が透けて見え、引かれてしまう可能性が高いと話者は言う。

話者によれば、40〜50代が魅力的に見えるのは年齢に合った余裕と落ち着きがあるときだ。落ち着いていながら時代にも取り残されず、最低限の旬を取り入れていれば、妻が夫を誇らしく思い、久しぶりに褒めたくなるような装いになる、という例えで話者はこの節を締めくくっている。

なぜインフルエンサーブランドなのか:話者の主張

具体的な商品紹介に入る前に、話者はWYMの価格帯とブランドの成り立ちを説明している。トップスの多くは6,000円以下で2,000円台のものもあり、パンツはほとんどが7,000円以下、小物も1万円以下でそろえられるという。

「高い服を着ればおしゃれになれる」というのは雑誌が広めた一世代前の価値観だと話者は言う。WYMは実店舗を持たず広告費もかけていないため、その分のコストを抑えて他ブランドにはない品質と価格を両立できている、というのが話者の説明だ。インフルエンサーブランドに抵抗がある人に向けては、ガラケーからスマートフォンへの移行を例に出し、論理的に考えればこの構造は品質が高く安くなるものだと主張している。なお、WYMは10代後半〜20代前半にも人気があるため、商品によっては40〜50代向けではないものもあり、それを正直に仕分けるのがこの企画の趣旨だとしている。

「買わない方がいい」アイテム

最初に挙げられたのはベージュのカジュアルスラックスだ。話者は、40〜50代の男性がはくベージュの細身チノパンが「おじさん」のイメージを強く作ってきたと考えており、この年代はパンツでベージュを選ばない方がいいと述べる。では、なぜWYMでベージュのパンツを作ったのか。話者の説明では、近年はヴィンテージデニムや黒スラックス、少し前はオリーブのカーゴパンツが人気で、それ以前に旬だったベージュはトレンドとしてはしばらく下火だった。この4〜5年でまたベージュを着たい気分が戻ってきており、話者が別に運営するブランドLIDNMでも久しぶりにベージュのシャツを出したという。シャツでベージュを着るのはかっこいい選択肢だが、パンツでのベージュは、デザインやシルエットがどれだけ凝っていてもやめた方がいい、というのが話者の結論である。

次はブルーのボーダーTシャツだ。ボーダーの線は美しいと話者は評価するが、この色はコーディネートで考えることが多くなるため、無理に買う必要はないとする。後で紹介する別色の方が大人向けだという。三つ目に用意したアイテムについては、大人が素敵に着るイメージも湧くものの、着方次第では若作りを頑張りすぎている印象に見えるとして除外した。色味の異なるブルーが混ざる点や、若さを貫いて決めすぎてしまう状態を、話者は「決めすぎゾーン」と呼び、40代が陥りやすいと注意している。

「注意が必要」なアイテム

次は、絶対に買うなとは言わないが気をつけて選んでほしいという境界線上のアイテムである。

一つ目は、ZOZOTOWNで長く1位だというヴィンテージウォッシュのカーブデニムの新色(明るいブルー)。話者自身も気に入っている色で、合わせ方次第ではかっこよく着られる。ただ、色味と加工にやや若い印象があり、頑張っている感が出やすい。シンプルな黒Tや白T、すっきりしたレギュラーカラーシャツと合わせるなら問題ないが、スニーカーやジャラジャラしたブレスレットと組み合わせると見え方が厳しくなる、と話者は言う。それを承知の上で買うのならよい、という評価だ。

二つ目はツイード素材の黒スラックス。ドレープが効いたかなりワイドなシルエットで、柔らかく太いため大人には合いにくいと話者は見る。似たアイテムなら後述するスラックスの方が似合いやすいという。

三つ目のスラックスは大人に刺さるアイテムだとしつつ、わずかにベージュ寄りの色を意識しているため、前述のベージュの問題に近くなる。白にすると今度は決まりすぎて雰囲気ができすぎてしまい、白はカジュアルな素材やリネンのような素材の方がかっこいいが、スラックスでは着こなしが難しくなると話者は述べる。

四つ目はシアサッカー素材のチェックシャツだ。話者は色を気に入っているが、15〜20年前に百貨店で買ったシャツのように見えなくもないという。20〜30代が着ればオーセンティックでレトロな感じがかっこいいが、40〜50代が着ると昔のシアサッカーのイメージに引っ張られ、ビジネスフォーマルかビジネスカジュアルかという連想が出てくる。違う色なら落ち着いて見えるが、この色はやや危ない、というのが話者の判断である。

最後はフェイクスエードのバッグ。無理のないアイテムで、作り手としても40〜50代に勧めたいとしつつ、この年代が持つバッグとしてはフェイクスエードの印象がまだ世の中に根付いていないと話者は言う。この年代には、話者が関わるLlifeで出してきたメッシュや大きめの本革、ダークブラウンのバッグのような本革製の方が刺さりやすいのではないか、と述べている。

「おすすめ」だが優先度は下がるアイテム

ここからはおすすめのカテゴリーだが、最上位のカテゴリーに比べると優先度と着回し力が下がる。話者は、40〜50代はクローゼットの前で服を考える時間を省きたくなり、ファッションより好きなことに時間を使いたい人も多いのではないかと推測する。そのため、最上位は「思考停止レベルでかっこよくなる」もの、この段階は多少の工夫が要るものと位置づけている。

クロップドフィットTシャツの新色は、白から少しずらした色である。街中の男性がほとんど白か黒を着ている中でこの色はかっこいいと話者は評価するが、黒Tや黒シャツの方がよりおすすめなのでこの段階に置いた。白のガーゼシャツも同様で、話者は「大人はデザインやロゴではなく素材感が大人の品を作る」と述べ、学生も買うようなパリッとした白シャツとは違う素材感を評価しつつ、黒の方がよいとしている。有彩色のネイビーとブラウンのシャツも、涼しく肌離れがよく程よい旬のデザインがあると強く勧めながら、やはり黒の方がおすすめだという。グレーのシャツと、黒基調に白い線が際立つチェックシャツも同じ理由で、より落ち着かせた方がいいという評価になった。

ファッションに挑戦したい40代以降に勧めるのがボーダーTシャツである。話者によれば、昔は自分が着たいと思える大人向けのボーダーTがほとんどなかったため、きれいに大人に着られるものを自作したという。ただし、黒Tやレギュラーカラーシャツなど過去の動画で「絶対に買った方がいい」と言った基本アイテムがまだそろっていないなら、優先順位は高くないとしている。ブラウンのヘンリーネックも、黒のヘンリーネックの方が上だという位置づけだ。

カジュアルスラックスの黒と白は大人向けとしつつ、前回紹介したスラックスや4thコレクションのスラックスの方が40〜50代にはおすすめだとして、この段階に置いた。一方で、この雰囲気のスラックスは世の中にあまりないので、差別化して「おしゃれなパンツ選びをしている」と思わせられるアイテムだとも述べている。三連のスタックリングは、華奢なのでこの3本なら着けてよいが、そこに大きな指輪を足したり、きらびやかなブレスレットや腕時計を重ねたりすると、妻から「つけすぎ」と思われかねない。手首まわりは程よいボリュームにとどめるよう話者は勧めている。

「必ず押さえてほしい」アイテム

最上位の一つ目はスニーカーサンダルだ。話者は個人的には夏も革靴を履いた方がいいと考えているが、暑さからトングサンダルやシャワーサンダルを選ぶ人も多いと認める。それらに共通するのは足の指が見えることで、話者は、老化が出やすいのは指先、髪、足まわり、膝のような曲がる部分や先端部分だと考えている。スニーカーサンダルはそれを隠してくれる、というのが推奨の理由だ。

二つ目はシルバー925のスネークチェーンネックレスで、さりげない存在感で首元に上品な装飾を加えるものだと話者は説明し、この価格は「異次元」だと述べる。三つ目はクールドライ素材のTシャツの新色。接触冷感と吸水速乾の機能を持ち、40〜50代が悩みがちな体型を拾わずに体のラインをきれいに見せると話者は言う。

シャツで話者が一番に勧めるのは、すでに好評だというクールタッチのシャツで、価格は4,000円以下だ。前回のダークブラウンに続き、新色のダークネイビーが出る。チャコールにはない深い落ち着きがあり、黒とは違う雰囲気で着られるという。これを最も勧める理由として話者が挙げるのは、フォーマルトレンドがある中での程よい旬と、程よいリラックス感、清潔感、落ち着きと品を色とシルエットで兼ね備えている点である。

こうした基本のシャツをすでに持っている人に向けては、気分を変えて差別化できるシャツとして、シアサッカー素材の大人向けチェックシャツやガーゼシャツを勧めている。ガーゼシャツは、以前LIDNMでインポートの高級素材を使って出し好評だったもので、同じ素材は使えないためWYM版として着やすい形にしたという。話者は、40〜50代にはしわになりにくさが重宝するとして、しわになりにくいこの2枚を推し、特にガーゼシャツは涼しく肌離れよく着られると述べる。

パンツでは、カーブデニムの黒を挙げる。先ほどの明るいブルーは若い印象があったが、こちらは品があり、モテに行こうとしていないのに惹かれる色と程よい旬のシルエット、若すぎないデザインを備えていると話者は言う。きれいめに寄せすぎると楽しさがなくなるため、このくらいのカジュアル感が令和の大人カジュアルを作るという評価で、40〜50代が今一番押さえるべきパンツではないかと述べている。

最後はセミワイドストレートのクラシックスラックスで、話者は「最高」と表現する。黒スラックスをすでに持っているならダークブラウンを試してほしいという。ファッションには「整える部分」が大事で、それがないと自由奔放に選びすぎた子どものような印象になり、かっこよく見えにくくなる、というのが話者の考えだ。ウールのスーツを目指してポリエステルで作ったのでしわになりにくく、単色のブラウンではない杢っぽい表情があり、程よいワイドのストレートにセンタープレスが入っている。価格は6,600円である。

セール前提にしない価格の仕組み

締めくくりに、話者は再び価格の話に戻る。インフルエンサーブランドを鼻で笑っていた人にこそ試してほしいとし、セレクトショップのオリジナル商品でこの素材と品質は出せないと主張する。理由として話者が挙げるのは、全国に販売員を抱えず、店舗の家賃や光熱費、維持費を払わず、広告費もかけていないことだ。

さらに話者は、一般的なアパレルはセールを前提に原価を組み、何が売れるか分からないまま企画を乱発して、売れ残りをセールで処分していると説明する。これに対しWYMのようなインフルエンサーブランドは、話者のスタイリングやベーシックなアイテムを好む人がすでに集まっているため需要を予測でき、派手で装飾性の高い売れにくい商品を無理に作らずに済む。だからセールを前提にしない利益設計ができ、品質を上げて価格を下げられる、というのが話者の主張である。ユニクロほどではないとも付け加えている。

動画は、紹介したアイテムを参考に今年から来年、再来年と夏のスタイリングを楽しんでほしいという呼びかけで終わる。