日経平均8万8000円予想の根拠と、ちょる子さん・kenmoさんの銘柄の選び方

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概要

WBSの座談会後編では、ママ投資家のちょる子さんと、会社員時代に資産1億円を超えた投資家のkenmoさんが、来年の相場観と注目セクターを語った。ちょる子さんは来年の日経平均を「8万8000円とか行くんじゃないかな」と強気に見ている。議論はAI半導体の買い時の判断、グロース株で社長を見る理由、金利上昇で売られた不動産株、TOPIX改革から見えたバイオへの資金流入の可能性、PERとの付き合い方へと進んだ。

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冒頭のダイジェストには、1〜2月にAI半導体をフルポジションで買い東京エレクトロンだけで5000株を持っていたという話や、短期的な目線を捨てたらパフォーマンスが劇的に良くなったという話も流れた。また「株価だけを上げようとしている会社は継続的には上がらない」「社長がよく変わる会社には気をつけた方がよい」といった発言もあった。これらの詳しい文脈は、後編の本編字幕には含まれていない。

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ちょる子さんの本命はAI半導体、特に東京エレクトロンとアドバンテスト

ちょる子さんが最初に挙げたのは、引き続きAI半導体だった。理由は、これまでの決算を見る限り最も成長している産業がそこだからだという。

日経平均8万8000円という強気予想も、AI半導体と結びついている。ちょる子さんは、日経平均全体はAI半導体が主導し、先物主導で買いが入ると見ている。日経平均の中ではAI半導体のうち東京エレクトロンとアドバンテストの構成比率が高い。高市氏が首相になった局面で日経平均が大きく上がったときも、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループの3社で上昇の大半を占めたと言われるほど偏っていたという。そのうえで、業績面で安心感があるのは東京エレクトロンとアドバンテストだとし、「次に暴落が来たら、それ以外は何も買わなくてもいいかもしれない」と思うほど注目していると述べた。すでに強い印象のある銘柄だが、上昇は「まだまだ続く」と見ている。

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暴落を見極める2つの指標

kenmoさんは、個人投資家の立場から疑問を投げかけた。AI半導体に乗り切れていない人はどのタイミングで買えばいいのか。「暴落で買え」とは言われるが、どこが底かは分からない。AI投資が縮小するといったニュースで売られたとき、それが下落の始まりなのか一時的なショックなのかを判断するのは難しい、という問いである。

ちょる子さんは、相場全体の暴落は2つの指標で判断しているという。1つは米国の「フィア&グリード・インデックス」だ。投資家心理を0〜100で表し、数字が小さいほど悲観が強い。20を下回ったら「買ってもいいかな」と動き出す目安にしている。もう1つは日経平均ボラティリティー・インデックスで、日本版のVIX指数にあたる。こちらは数字が大きいほど暴落を示し、50を上回ったときを目安にする。両方の条件がそろったときを相場全体の暴落とみなし、そのときのニュースで何が起きているかを確認しながら買いに行くのがよいという。大型の優良株を安いときに買うのが、一番けがをしない方法だというのが彼女の考えだ。

続けて、SNSで「ここが上がっている」と流れてきてから飛びつくのはよくない、という話になった。情報が流れてきた時点で、うまい人たちはすでに買っている。だからチャートを見て、うまい人たちがどのあたりで買っているのかを判断することが大事だ、と2人は意見を交わした。

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タイミー:グロース株は社長を見て選ぶ

AI半導体以外では、ちょる子さんは最近タイミーを買ったという。グロース市場の銘柄を挙げるのは自分としては珍しいと前置きしたうえで、理由を3つ挙げた。スキマバイトが今後の日本の次世代インフラになると考えていること。前回の決算でかなり売られて入りやすいタイミングになったこと。ファイナンス事業も手がけるので今後に期待できること。さらに、VC関係者と話すと「小川社長は最高だ」という評判をよく聞くので、この社長ならやってくれるのではないかと考えている。新興株は社長の人柄で選ぶことが多く、「長く応援したい」という感覚だという。

kenmoさんもこの考え方に同意した。大型株の社長はサラリーマン出身や雇われ社長が多いが、グロース市場の上場企業は大半がオーナー社長だ。kenmoさんは、グロース株に投資する意味はそこにしかないとまで言う。「この社長なら時価総額1000億円は通過点だと思っているだろう」といった具合に、社長の器や考え方、姿勢を投資判断に組み込めることが、中小型株投資の醍醐味だという。

その例として話題になったのが技術承継機構だ。ちょる子さんは昨年6月、新居社長が素敵な人だといろいろな方面から聞いて投資した。当時4000円だった株価は2万4000円まで上がったという。タイミーの社長も同じように絶賛されることが多い、と彼女は話した。

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不動産株:2人とも割安と見る理由

金利上昇で全般的に大きく下げている不動産株にも、2人とも注目していた。

ちょる子さんの理由は、AIを使ったサイバー攻撃が増えていることにある。デジタル化された資産が危ないと思われるようになれば、金の延べ棒や土地のような現物資産が再評価されるのではないか。「時代はフィジカル」だと考え、どこかのタイミングで不動産は見直されると見ている。ただし、買取再販系は目先の業績が傷むものも出てくると留保をつけた。全体としては長期目線の話だという。

kenmoさんも不動産は「めちゃくちゃいい」と思っているという。不動産は金利上昇で最も逆風を受けると言われるセクターなので、メディアのコメンテーターは「不動産がいい」とは言いにくい。しかし不動産会社の社長たちに話を聞くと、どこも業績は絶好調だという。足元の株高で資産を築いた人たちが不動産を買う動きがあり、インフレヘッジとして一定の不動産を持つ必要もある。さらにkenmoさんは、名目金利が1.25%でインフレ率が2%程度なら実質金利はまだマイナスであり、不動産にはむしろ追い風のはずだと主張する。それなのにPER5倍、6倍の銘柄がごろごろしており、どう考えても安いと述べた。何がきっかけになるかは分からないが、IRで不動産会社と話す中でも、もっと盛り上がってほしいと思っているセクターだという。

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マンション価格は「暴落」なのか

足元でマンション価格が下がっている地域もあるという指摘に対し、出演者の一人は、自宅購入のために3月ごろからマンション市況を見てきた経験を話した。そもそも売り出し価格が「スケベ価格」と言われるほど高く、成約価格自体は横ばい気味だという。結局は場所次第で、ブランド立地で「2000万円下げた」と言われても、たとえば3億4800万円の物件が3億3000万円で成約しているような状況で、これを暴落と呼べるのかと疑問を示した。

供給面では、資材価格と人件費の上昇で新築を作ってもペイしにくく、新築を抑えるデベロッパーが増えて出物が減っている。一方でマンションを買いたいというニーズは十分にある。そのため、一定程度下がれば当然買いが入る。ちょっとした値引きは起きても、心配するような暴落ではないという見立てだ。ただし「どのくらいを暴落というかは分からない」とも付け加えた。

株として見る場合は、同じ不動産株でも見極めが必要だという。買取再販事業は物件をどれだけ回転させられるかの勝負なので厳しいのではないか、という指摘があった。また、顧客が個人向けか機関投資家向けか、扱うのが住宅かオフィスかホテルかで話は変わる。「不動産」とひとまとめに考えるのは乱暴な議論になるので、事業内容を細かく見るべきだという点で2人の話はまとまった。

12:58

TOPIX改革から見えたこと:赤字でも評価される成長分野

kenmoさんは不動産以外の注目点として、TOPIX改革に伴ってグロース市場から新たに組み入れられる銘柄の一覧を眺めて気づいたことを挙げた。自動運転のティアフォー、宇宙関連のシンスペクティブやアストロスケールなどだ。特にティアフォーや宇宙関連は黒字を出しておらず、毎年赤字を出している。それでも市場は、TOPIXに組み入れられるだけの時価総額で評価している。

kenmoさんはここから、日本の成長に必要で、今は赤字でもやっていかなければならない分野には、市場がきちんと値をつけてお金が入っていると理解したという。

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バイオは次の資金の行き先になるか

同じ一覧には、バイオ企業としてGNIグループとオンコリスバイオファーマの2銘柄も入っていた。kenmoさんによれば、今年はAI半導体や宇宙関連、最近ではセキュリティが盛り上がったが、バイオはまだあまり話題になっていない。一方で、高市政権の17の重要政策分野には、バイオや創薬に関するものが2つほど入っているという。重要分野なのに市場ではあまり話題になっていないという点に、kenmoさんは注目した。

バイオはコロナ以降、大きな相場がなかった。kenmoさんは、AI半導体やセキュリティで利益確定した資金の次の行き先として、不動産と並んで、値付けが難しいバイオや創薬に資金が入っていく可能性があると考えている。実際に入るかは分からないとしたうえで、少なくとも予習しておくべきセクターだと述べた。

ちょる子さんも、秋になってからバイオの調子がよく、「バイオの秋だ」と思って見ていたという。ティムスの名前に触れかけ、時価総額が小さいので言えないとしながら、1銘柄だけを「コールオプション」のような宝くじ感覚で、当たれば大きいものとして持っていると明かした。ステラファーマも持っていたが、すでに売ったという。ただしバイオは玉石混交なので、同じセクターの中でも見極めが大事だという点では2人の意見が一致した。

16:54

PERとの付き合い方:ちょる子さんはヒストリカルPER

投資判断で何を重視するかという質問に、ちょる子さんはヒストリカルPERを挙げた。過去のPERがどのくらいの水準で推移してきたかを見て、今がどの位置にあるかを確認するという。AI半導体はAI自体がこれまでなかったものなので、PERが切り上がっていて特殊だ。しかしそれ以外、たとえば不動産なら「PER6倍って正しいんだっけ」「歴史的に見ても下げすぎではないか」と考える。何倍なら買う、何倍なら売るといった決まりはないという。

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kenmoさん:PERを意識しすぎた反省

kenmoさんは、ちょる子さんとは逆の立場を取った。自分はPERを意識しすぎていたという。AI半導体のように、PERは切り上がっていく。例に挙げたのはフジクラで、元々はぱっとしない電線会社とみられていたが、AIデータセンターのインフラに欠かせない銘柄としてPERが切り上がった。今のPERが割安だから買うという入り方をすると、割安のまま放置されるバリュートラップにはまりやすいのが自分の傾向だという。

だから来年にかけては、赤字であっても日本になくてはならない技術や会社かどうかという判断軸を意識して、ポートフォリオを組み替えたいと話した。一番意識する指標は今もPERだが、PERを重視しすぎるとスクリーニングに引っかからない銘柄が出てくる。そこにチャンスが多いと気づかされた1年だったという。PER30倍だから買えないと切り捨てて調べもしないのはもったいない。なぜ30倍の値がついているのか、PERがこれから切り下がっていくストーリーがあるのか、という見方で調べるべきだと述べた。

では何を基準にするのか。kenmoさんの答えは、後からその銘柄を買いたい人が出てくるかどうか、に尽きるというものだった。PER5〜6倍の割安銘柄をたくさん持っているが、誰も買ってくれない。一方で、PER20倍のセキュリティ関連の会社は、サイバー攻撃が取り沙汰される中で多くの投資家が買ってくれた。割安なだけでは駄目で、PERを気にせず後から入ってくる人がいるセクターか、テーマやカタリストを持っているかを、個別株をやる以上は意識すべきだという。

ちょる子さんもこれに同意した。株式投資は美人投票で、PERが高い方が先に上がる。割安さを意識しすぎると上昇相場に乗れない。だから割安さが機能する市場環境とそうでない環境を見極める必要があるという。バリュー株は宝の山だが、他の人が買いたいと思うカタリストがなければ放置される。自分が買った値段より高く次の人が買ってくれるイベントがいつ起きるかを考えないと、資金効率はあまりよくない、と彼女はまとめた。

22:37

物価高で注目する銘柄

最後に、連日ニュースになっている物価高で注目した銘柄を聞かれ、ちょる子さんは「ゴム」を挙げた。ただし、字幕はその理由を語り始めたところで途切れており、具体的な銘柄や根拠は確認できない。