エアコンは14年に1度しか買われない ダイキンが「認知」より「第一想起」を重視する理由
テレ東BIZ ダイジェストエアコンは平均で14年に1度しか買い替えられない。買い替えのきっかけは多くが故障で、需要が生まれてから購入までの期間は1週間ほどしかない。日経クロストレンド・カレッジのこの回には、ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室部長の片山義丈氏と、トライバルメディアハウス社長の池田紀行氏が登壇した。テーマは、長いあいだ関心を持たない顧客に、いざという時に真っ先に思い出してもらうにはどうすればよいか、である。池田氏はブランドを「知っているか」ではなく「思い出されるか」で測るべきだとする枠組みを示し、片山氏はダイキンの実務に当てはめて説明した。
番組は3部構成で予告された。「なぜ今、認知ではなく想起なのか」「13年に1回の市場でどうやって思い出してもらうか」「それって売上に効くのか、の壁をどう越えるか」である。本記事が扱うのは公開部分で、第1部の後半、商品カテゴリーごとの想起の違いの説明に入ったところまでである。
登壇者の立場
片山氏は入社以来、一貫してダイキンのブランドづくりを担当してきた。現在は関西学院大学のビジネススクールでマーケティングコミュニケーションとブランドマネジメントも教えている。ダイキンが目指すブランドは「空気で答えを出す会社」、つまり空気で生活や社会を良くする会社だという。片山氏は自分について、入社以来ブランドづくりに失敗し続けてきたと話す。その失敗をもとに、実務でブランドをどう作るかを1冊の本にまとめている。
池田氏の会社は20年目を迎えるマーケティング会社で、大手企業の宣伝部、マーケティング部、広報部を支援してきた。2022年に出版した著書『売上の地図』では、施策から売上に至る因果の構造を整理している。この日の話は片山氏の話と「めちゃくちゃシンクロしている」と池田氏は述べた。
施策はまっすぐ売上につながらない
池田氏はまず『売上の地図』の図を示した。ウェブサイト、広告、PR、販売促進、オウンドメディア、インフルエンサー、SNS。どの施策も最終的には売上のために行われている。それでも「広告を打ったのに売上につながらない」「インフルエンサー施策で話題になったのに売上につながっているのか」という議論が起きやすい。池田氏はその原因を、施策がすぐ直線的に売上につながると考えすぎていることにあるとした。
池田氏の整理では、各メディアからのメッセージはまずブランドに間接的に影響する。ブランド価値が上がるとプリファレンス(選好)が高まり、それが想起につながる。思い出された商品が売り場に並んでいれば、試しに買うトライアルの売上が生まれる。気に入ってもらえればリピートの売上が積み上がる。図の中心にあるのが想起である。認知はその下、プリファレンスを構成するブランドエクイティの一要素として置かれている。池田氏は、認知が不要なわけでは全くないと断ったうえで、認知だけでは売れない時代になったと述べた。
売れるまでの「3回戦」
池田氏は、商品が売れるまでの過程を3回の勝ち抜き戦にたとえた。
1回戦は、知っているか知らないかである。専門用語では助成想起という。多くの企業は毎年のブランド調査で「以下のブランドで知っているものにチェックを入れてください」という複数回答の設問を使って認知度を測っている。これは見たり聞いたりすれば知っている、という状態だ。日本の大企業は数十年の歴史があり、広告にも数億円、数十億円を投じてきたので、助成想起は70%から、高いところでは95%を超えると池田氏は言う。
それでも売上が横ばいや減少になる企業は多い。池田氏によれば、その原因は認知の低下ではない。問題は2回戦、つまりニーズが生まれた瞬間にブランド名を思い出してもらえるかどうかである。これが純粋想起で、何も見ず何も聞かずに「それならこれだよね」と浮かぶかどうかを指す。
池田氏の例はランチだ。同僚3人で昼食に出て「何食べる?」と聞けば、それぞれが自分の第一想起を挙げ、その中から店が決まる。グルメガイドのリストを見比べて選んでいるわけではない。エアコンも同じで、メーカー名を見せられれば「確かにエアコンを作っている」と分かる。しかし、エアコンが壊れた瞬間に特定のメーカーを思い出せるかどうかは、それとは「別の世界線の戦い」だと池田氏は言う。
3回戦が実質的な決勝戦で、思い出された中で何番目かが問われる。池田氏の会社や大学の調査では、カテゴリー別に純粋想起されるブランド数は1.12個から多くても2.78個で、3個を超えるカテゴリーはほぼない。ビール、アイス、洗剤と聞かれても、多くの人は3つ以上答えられない。検討の候補はおおむね上位3つで、その中で最初に思い出された第一想起のブランドが圧倒的に有利だと池田氏はデータを根拠に述べた。
池田氏が指摘したのは測定の抜けである。企業は認知度を毎年の調査で把握し、売上もダッシュボードで日々見ている。しかし、その間にある想起を調査していない企業が多い。そのため「認知はあるのに、なぜ売上が下がるのか」を説明できずに苦労している。池田氏は、マーケティングコミュニケーションの最重要KPIは想起率に置くべきだと結論づけた。なお、日経クロストレンドでは池田氏の協力のもと、「想起の真実」「想起の教科書」「想起の実践」の3つの特集が組まれてきたことも紹介された。
ブランドは「頭の中の引き出し」
片山氏はまず、ブランドとは格好良さやおしゃれさのことではないと述べた。ダイキンのロゴを見て「おしゃれ」と感じる人は少ない。それでも「丈夫だ」「信頼できる」と思ってもらえればよい。つまりブランドとは頭の中のイメージだという。
片山氏の説明では、ブランドの機能は頭の中に引き出しを作ることである。何かのきっかけがあれば、その引き出しが開く。「ダイキン」という引き出しがあること自体は認知にあたる。しかし、この引き出しはほとんど開かない。開くのは、たとえばダイキンという会社を訪ねる時くらいだ。だから、社名の引き出しの存在だけを高めても価値は小さい。実際に開くのは「エアコン」という引き出しで、その中にダイキンが入っているか、しかもできるだけ前に並んでいるかが重要になる。ダイキンのブランドづくりはそこに力を注いでいる、と片山氏は話した。
14年間関心のない「そのうち客」
片山氏が長く悩んできたのは、多くの人がエアコンに関心を持っていないことだ。講演の場で自宅のエアコンのメーカーを尋ねると「ダイキン」と答える人が多いが、片山氏は「多分違う」と笑う。街頭でエアコンを買いたいかと聞くと、17%程度という数字も出るが、本当に今買おうとしているのは2%ほどだという。この2%には性能や機能の話が届く。片山氏自身が女性用化粧品の広告に関心を持たないのと同じで、残り98%の人に「我がエアコンは素敵だ」と訴えても届かない。
買い替え周期は以前は13年と話していたが、今は14年に延びた。片山氏は「いい製品を作っている」と冗談めかしたうえで、買い替えのほとんどが故障をきっかけにしていると指摘した。故障に気づくのは使っている時、つまり暑いか寒い時である。だから1年かけて検討する人はおらず、1週間ほどで買いたくなる。ニーズが生まれてから購入まではおよそ1週間で、残りの14年間は関心がない状態が続く。
ダイキンのコミュニケーションは、この14年間に、手を変え品を変え、さまざまなメディアを通じてダイキンとエアコンを結びつけておくことにある。そうしておけば、買おうと思った時に「なんか知らんけど、ダイキンがいいんじゃないの」と思ってもらえる、と片山氏は説明した。
セミ理論と、店頭での比較
片山氏は顧客をセミにたとえ、「セミ理論」と呼んでいる。顧客をセミにたとえるとは何事だと一度叱られたこともあるという。14年に1度、土から出てきたセミがエアコンの木にしがみつき、どのエアコンにしようかと考える。その時、背中にすでに「ダイキン」の旗が立っていれば、ダイキンを好意的に検討してくれる。
池田氏は、ほかのメーカーも並べて比較する人もいれば、第一想起にダイキンしか入っておらずそのまま指名買いする人もいるだろうと述べた。そして、エアコンの木ではなく、最初から「ダイキンの木」に直行する人もいるのかと尋ねた。片山氏は、掃除機ならダイソンと決めている人が多いように、エアコンならダイキンの木に登ってほしいと答えた。ただ、競合も頑張っているのでそう簡単ではない。さらに店頭では他社製品も目に入り、そこで思い出されてしまう。だからこそ、エアコンの木に登る時点で「まずはダイキン」と思われていることに大きなアドバンテージがある、と片山氏は話した。
池田氏の自宅は1台を除いてすべてダイキン製だという。池田氏は、ダイキンは他社より高いことが多いので、店頭で比較されても第一想起の人はそのまま高いダイキンを選ぶ確率が高いのか、と尋ねた。片山氏は高いと答えた。逆に、ダイキンが第二想起以下で来店した人に選ばれなかった場合、大きな理由はやはり価格になる。高くても買ってもらえる点に第一想起の大きな意味がある、と片山氏は述べた。
池田氏は、ニールセンなどが使う「価格プレミアム」という指標を紹介した。少し高くてもその商品を買うかを測る指標である。スーパーやコンビニの商品なら差は10円、20円だが、エアコンの価格差はそれよりずっと大きい。どのくらいの差かと聞かれた片山氏は、具体的な金額は示さず「まあまあ高いです」と答えた。そのうえで、長く使う製品には信頼性が求められ、サービス力も含めた総合力で評価されているのだろうと述べた。
商品カテゴリーで想起の役割は変わる
続いて池田氏は「商品カテゴリーマトリクス」を示し、カテゴリーによってマーケティングのやり方が全く違うと説明した。
下段は、スーパー、コンビニ、ドラッグストアで買う一般消費財である。週に数回、月に数回買う安い商品で、ネット検索もレビュー確認もほとんどしない。合わなければ次に買わなければよく、リスクが低いので直感的に買われる。
上段は、エアコンのような買回り品や専門品である。価格は数千円から数十万円、物によっては数千万円で、数年に1回、あるいは一生に1、2回しか買わない。失敗のリスクが高いので、情報収集、比較検討、レビューの読み込みを徹底してから買われる。100人に聞いて今欲しいと答えるのは2人ほどで、大半は「今すぐ客」ではなく「そのうち客」である。ニーズはほとんどの期間オフで、ある日突然オンになる。その瞬間に思い出してもらえるかが勝負になる。一般消費財はニーズが日常的にオンになっているのに対し、上段の商品は一瞬だけオンになって買われ、また数年オフに戻る。
一般消費財では「3位以内」、ただし第一想起は量で効く
池田氏は、ビール、ペットボトル入り茶系飲料、歯磨き粉のデータを示した。この3カテゴリーはどれも同じ傾向を示すという。純粋想起の順位ごとに過去1年間の購入率を見ると、第1想起から第3想起までの差はほとんどない。
池田氏はその理由を購買行動で説明した。日常的に買う商品では、昨日と違うものを試す「バラエティシーキング」が起きる。消費者は上位3つ程度のブランドを回りながら買う「レパートリー購買」を習慣にしている。そのため純粋想起の3位以内に入っていれば、一定の確率で「サイコロの目が出て」手に取ってもらえる。
一方、想起順位ごとに主に使っているブランドの比率を見ると、第一想起の強さがはっきり表れる。池田氏はビールのアサヒスーパードライを強いブランドの例に挙げた。第一想起のビールはネット通販で箱買いされ、冷蔵庫に常に24本入っている。飽きた時だけ、テレビCMで気になった別の銘柄を2本や6本パックで買う。池田氏の整理では、一般消費財は3位以内に入れば時々買ってもらえ、第一想起になればライフタイムバリューとしての購入量が増える。そのため売り場に立った時に「この状況ならこれだよな」と思われるよう、想起の鮮度を常に最前線で保つことが、サイコロの目が出る確率を上げることにつながる。
高額商品では「想起から購入への転換」を見る
これに対して、エアコンのように数年に1回しか買わない商品では、「今日はこっちにしてみよう」という買い方はされない。失敗のリスクも大きいので、徹底的に検討して買われる。池田氏は、この場合に見るべきなのは一般消費財のような順位別の購入率ではないと述べた。見るべきは、第一想起したブランドと、第二・第三想起のブランドで、そのまま購入に至る転換率にどれだけ差が出るかである。
池田氏が「思い出したからそのまま買うほど甘くは」と言いかけたところで、公開部分は終わる。高額な買回り品で想起の順位が購入転換にどう影響するのか、そして第3部の「それって売上に効くの」という問いにどう答えるのかは、続編で扱われることになる。
これより日経クロストレンド・カレッジ「売上に効くブランド作りの肝、想起の鮮度を維持する方法」を開始いたします。セミナーの最後に質疑がございます。セミナー中、Q&Aまたはチャットよりご質問やご感想など、いつでもご投稿いただけます。皆様、ぜひコメントをお寄せください。また、本セミナーは動画の録画、キャプチャーはご遠慮いただいておりますが、SNSへの投稿は歓迎しております。ぜひハッシュタグ「クロトレカレッジ」でご投稿ください。
それでは早速、本日の講師をご紹介します。1人目はダイキン工業コーポレートコミュニケーション室部長、片山義丈さんです。片山さん、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。ダイキン工業の片山と言います。私はダイキンというエアコンの会社に入りまして、一貫してブランドを作るお仕事をさせていただいております。長年、マーケティングコミュニケーションですとかブランドマネジメントの仕事をしておりまして、現在は関西学院大学のビジネススクールで、マーケティングコミュニケーションですとかブランドマネジメントの方を教えさせていただいたりしております。
ダイキンという会社は「空気で答えを出す会社」ということで、空気で皆さんの生活、社会を良くする会社というブランドを作るということを心がけております。こんなふうに今日、皆さんの前ですごく偉そうにお話しさせていただくんですけれども、私、会社に入ってからずっとブランドを作る仕事に失敗し続けてまして、その失敗した経験から、実際上どうやってブランドを作ったらいいのかということをまとめた、この『実務家ブランド論』という本を書かせていただいております。今日はこの中の一部も含めてご説明できたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。それでは2人目はトライバルメディアハウス代表取締役社長、池田紀行さんです。池田さん、本日はよろしくお願いします。
お願いします。トライバルメディアハウスの代表取締役社長を務めております。今20年目を迎えるマーケティング会社でして、こういった大手のクライアントの宣伝部やマーケティング部、広報部のご支援を、もう20年近くやらせていただいております。
最近の仕事としては、これの下にあるのがいくつかの代表的な著書なんですが、『売上の地図』というのが左から3番目にありますけれども、これは売上っていうのは何かの施策をやったら直線的に、何かの施策からすぐ売上っていうふうにつながってるものではなくて、いろんな因果の構造がつながって売上を作ってるんですね。それを整理整頓した本になるんですけれども、今日はこちらのお話とダイキンの片山さんの話っていうのがめちゃくちゃシンクロしているので、そこら辺の話を中心にさせていただければと思っております。ちなみに、1番にある青い『「だから売れなかったのか!」がわかる本』は、ちょうど来週出版になります。よろしくお願いいたします。
はい、池田さんありがとうございます。では本日のアジェンダをご紹介させていただきます。本日3つのテーマに分かれておりまして、1つ目が「なぜ今、認知ではなく想起なのか」。2つ目が「13年に1回の市場でどうやって思い出してもらうか」。3つ目が「それって売上に効く?の壁をどう超えるか」という3つのテーマでお届けしたいと思います。それでは早速、「なぜ今、認知ではなく想起なのか」というところについて、ぜひ池田さんからお話ししてもよろしいでしょうか。
はい。そしたらまず、片山さんの実践的な事例のお話に入る前に、少し概念的な部分を私の方からご紹介させていただきます。スライド、映りますでしょうか。
こちらが先ほどご紹介をした『売上の地図』というもので、2022年に整理整頓して出版をしたものなんですが、皆さん、毎日いろんな部署、いろんなチームで、様々なマーケティングコミュニケーションを担当されていらっしゃる方が、今日も聴講されていらっしゃるんじゃないかなと思います。それがウェブサイトなのか、広告なのか、PRなのか、販売促進なのか、オウンドメディアなのか、インフルエンサーなのか、SNSなのか、いろんな領域があるんですけども、結局最後は売上を獲得するために、全ての施策はやっているはずなんですよね。
なんですけど、広告を打ったけど売上につながらないぞとか、インフルエンサー施策をやって話題になったのに売上につながっているのか、みたいな話を結構やってしまいがちなのは、何かの施策が直線的にすぐに売上につながってるって、皆さん思いすぎなんですよね。なんですけど、こう見ていただくと、周りに広告、下のところに広告とかPRとか、右側にソーシャルメディアとかオウンドメディアとかありますけれども、こういったメディアからいろんなメッセージを、エンドユーザーというかお客様に発信することによって、そこから間接的にブランドのところに影響を与えてるんですよね。
ブランドに影響を与え、ブランドの価値が上がっていき、それの相対的な好意としてのプリファレンスが上がると、結局は想起につながり、思い出してもらって、売り場に商品が並んでいると売上につながる。トライアルですね。トライアルの売上で、「この商品はいいじゃないか、また買いたい」って思ってもらえたら、今度はリピート客化してリピートの売上が作られていく。そんなようなことを整理したものなんですよね。
ここのど真ん中にあるのが、まさに今日のテーマの想起というところで、ここが認知ではないっていうところが肝なんですよね。ちなみに認知っていうのは、この想起の下のプリファレンスの中の、ブランドエクイティの左側の点線のところに認知って書いてあるので、認知が必要ないなんてことは全然ないんです。ただ、認知だけではなかなか売れる時代ではなくなってきて、いざという時に商品を思い出してもらわないと買ってもらえない時代になってきたということだと思います。
商品が売れるまでにざっくり3回戦、3回の勝ち抜き戦だって思っていただくと分かりやすいかなと思うんですね。まず1番最初の第1回戦っていうのが、認知しているかしてないかなんですね。知っているか知らないか。これが第1回戦目です。想起っていうのは認知の先にあるものなので、知ってもらっているっていうことは極めて重要なことなんですね。これ、専門的な言葉で言うと助成想起って言います。
これは皆さんの会社でも毎年、ブランド調査って大規模にやってらっしゃると思うんですけども、調査票の中で「以下のブランドないしは企業名で、知っているものにチェックをいくつでも入れてください」っていうマルチアンサーの四角いチェックボックスがあって、それにアンケートに回答する方はチェックを入れていくっていう形でやっているパターンが、もうほとんどなんですね。これは助成想起。言われたら、見たら、聞いたら知っているというものなんですね。なので、これで大体の会社は認知度というものを取ってます。
日本の大企業っていうのは、もう歴史も数十年あるし、マーケティングコミュニケーションの広告の累積の投下量っていうのは、もう数億、十億、当たり前に使ってきているので、助成想起はすごい高いんですよね。すでにもう70%から、高いところでは95%を超える国民認知率を取っている。要は助成想起で、刺激があれば知っているという段階にはなってるんですね。なんですけど、なかなか売上が上がらない、ないしは横ばい、ないしは下がってきているっていうのは、実は認知が下がってるからではないんですね。助成想起が下がってるわけではない。
この第2回戦のところが結構問題になってきてる。知っているという次の戦いが、いざという時、ニーズが顕在化した時に、その商品や企業名、ブランド名を思い出すか思い出さないかという戦いなんですね。これ、純粋想起です。何も見ずに、何も聞かずに、「それだったらこれだよね」っていうふうに思い出してもらえるかなんです。
分かりやすい例で言うと、皆さんも出社をしてる時に、お昼ご飯を食べに行く時に、「腹減ったな、ちょっと飯行こうよ」みたいな感じで仲間と街に出る時があると思うんですけども、「お腹空いたね、何食べる?」って言ったら、「俺は今日は何々がいいな」「私は何々気分」みたいな感じで、例えば3人いたら1人1人が「俺はこれがいいな」「私はこれがいいな」っていう、その第一想起、第一想起、第一想起の、3人の第一想起が3つ上がるんですよね。だったら「じゃあここに行こうか」っていうことで最終的にお店が選ばれていくと思うんです。
この時、別に皆さんはグルメのガイドブックとかを見て、「このリストの中だったら会社から近いし、このお店に行こうか」なんていうことを選んでるわけじゃないわけですよね。なんとなくあそこのお店であれ食べたいっていうふうに、純粋想起したものの中から選ばれてる。これが認知ではなく、想起されているかどうかっていうことなんですね。
ランチはランチでもほぼ毎日あるので、この戦いはまた別の話なんですけれども、まさに今日、後で片山さんがお話しされるような、もうしばらく壊れない、このエアコン。13年壊れない。このエアコンが壊れた時に我々はどういう行動を取るのか、という時も、まさにこの想起というものがめちゃくちゃ重要なんですよね。
だって皆さんもエアコンで、「こういったメーカーがエアコン作ってますよ」って言ったら、「確かに作ってる」なんですけど、エアコンが壊れた瞬間に、どこか特定のメーカーを思い出せるかどうかっていうのは、これまた別の世界線の戦いなんですよね。ということで、先ほどの第1回戦が知ってるか知らないか、2回戦目が思い出すか思い出さないかで、今度、決勝戦が思い出した中で何番目に思い出してもらえるかっていうのが、実質的な決勝戦。
これはうちがやってる調査とかでも、大学がやってる調査とかでも、いろんな純粋想起で、カテゴリー別に何個のブランドを純粋想起してもらえるのかという調査はよくやってるんですけど、3つ以上入ってるカテゴリーはもうほぼないんですね。ほぼ全カテゴリー、1.12個から多くて2.78個。つまり3個以下しか純粋想起ができない。例えば「ビールといえば」「アイスといえば」「洗剤といえば」って言われた時に、3つ以上、ほとんどの方が答えられないっていうことになるんですね。
なので、ランチを選ぶ時もそうですし、エアコンを選ぶ時もそうなんですが、大体、検討の候補に上がる選択肢っていうのは上位3つの中から検討されて、最終的には勝者が決まるというのが、多くのところで見られるパターンなので、決勝戦は思い出してもらえた上位3つで戦って、どこかが勝つ。やはり1番最初に思い出された第一想起ブランドが圧倒的に有利であるというのが、データからも明らかになってます。これは後ほどまたご紹介をします。
ということで、認知はもう皆さん取っていらっしゃる。毎年、大規模なブランド調査で取っていらっしゃるし、売上なんていうのは、もう毎日だったり毎週だったり毎月、ダッシュボードがどんどん更新されていくので、それは皆さん見ているわけですね。認知が上がっている、ないしは横ばいなのに、売上が横ばい、ないしは減少している。なぜだ、なぜだってなるんですけど、ここの真ん中、肝心の想起を取ってないんですね。
多くの会社で、この想起っていうところを調査として取れてないので、「なんで認知はこうなのに売上は下がってきたんだ」みたいなところの説明がつかずに、やっぱりかなり皆さん苦労されていらっしゃるなと思うんです。なので、今日の僕がお伝えしたいのは、この真ん中の重要な想起といったところをきっちりと皆さん追いかけていくといいんじゃないか、というお話です。
ということで、第1セッションの僕のパートのまとめですけれども、広告とかPRとかソーシャルメディアとかオウンドメディアとか、いろんな施策がありますけれども、人に価値を伝えて意識、態度を変えて、行動の変容を促すマーケティングコミュニケーションの最重要なKPIっていうのは、想起率に置くべきだろうというふうに考えてます。
はい。片山さんパートに行くんですけど、池田さん、すみません。すごいぎゅっとまとめていただいてありがとうございます。
はい、2人とも今日はしゃべる2人なので、こうやらないと時間通りに終わらないという。
ありがとうございます。てくさいね。
想起については、池田さんのご協力で、日経クロストレンドでもたくさん今まで特集だったりとか記事を出しておりますので、ぜひもっと知りたいっていう方は、日経クロストレンドの記事を読んでいただければと思います。よろしくお願いします。
「想起の真実」「想起の教科書」「想起の実践」の3つの特集ですね。
そうです。3つの特集を、2年間ですかね。
そうですね。
かけてやっておりますので、ぜひお読みください。よろしくお願いします。では早速、パート2で「13年に1回の市場でどうやって思い出してもらうか」。
パート1のところで片山さんのお話もね、まだあるんだよ。
失礼しました。
はい。じゃあ、ちょっとスライド切り替えていただいていいですか。
今回のテーマがブランド作りの肝というお話でしたので、少しだけブランドとひも付けてお話しさせていただきますと、ブランドっていうのは、すごくかっこいいものとか、おしゃれなものみたいなイメージがあるんですが、これ、ダイキンっていうロゴが入ってますが、これを見てあんまりおしゃれやとかかっこいいって思っていただく方は少なくて、丈夫だとか信頼できると思っていただけたらいいなっていうふうに思っています。つまり頭の中のイメージなんですね。
ブランドと脳の仕組みで言うと、今、池田さんのお話もありましたけども、ブランドの1つの機能として、何か思い出すきっかけがあった時に頭の中の引き出しを開けるっていうふうに考えていただくと、すごく分かりやすいです。さっきの池田さんの話は、日経クロストレンドの連載をいっぱい読んでいただいたらいいんですけど、私の話はすごくシンプルで、引き出しを開けるっていうことが、ブランドの1つの、引き出しを作るっていうことがブランドの重要な役割です。何か思い出すきっかけがあれば、頭の中の引き出しを開けていきますっていうことですね。
ですから、ダイキンっていう引き出しを、何か思い出すきっかけを見た時にダイキンの引き出しを開けるんですね。これがある意味、認知っていうこと。「ダイキンを知ってますよ」って、引き出しがありますよっていうことなんですけど、残念ながら、この引き出しってなかなか開かないんですよ。大体そこの会社に行こうかなとかいう時だけなので、ここがいくら高くなってもあまり価値がなくて、実際上、開くのはこのエアコンっていうことですね。
エアコンっていう時に想起されるかっていうことが非常に重要になってくるので、しかもこの中でできるだけ前に並ぶということを一生懸命やっているというのが、ダイキンのブランド作りということになります。
ありがとうございます。ちょっと私が先んじてしまったんですけど、改めて、ここからぜひ詳しく、想起を作るためにダイキン工業さんでどういうことをやってるのかというところをお伺いできればと思っております。
冒頭の池田さんの話もありまして、ずっと困ってるのは、皆さん、自分の家のエアコンがどこかって言えますかね、ということなんですけど。結構、こういう場で言うと「ダイキンです」って言っていただくことが多いんですけど、多分違うんですよね。
エアコンって本当に興味がなくて、今、実際上、街を歩いてる方に「エアコン買いたいと思いますか」って聞いた時に、大体2%ぐらいが「買おうと思ってるんや」って言って、残り17%ぐらいが「買おうと思ってるよ」と言うんですけど、多分ほとんど興味がないですね。17%ですから、2%ぐらいの方が今、本当に買おうと思ってるという方々なので、こういう方々には「ダイキンのエアコンがすごくいい性能がありますよ」ですとか、「こんな素晴らしい機能がありますよ」っていうお話をすれば、「お、いいやんか」っていうふうに思っていただけるんですが、例えば私が女性用の化粧品のコミュニケーションを見ても全く興味がないように、残りの98%の人は今、我がエアコン素敵って言っても、全く届かない状態にある。
ですから実際上、エアコンで言うと、ずっと13年って言ってたんですが、めでたく14年に伸びましてですね。いい性能の製品を作っております。ダイキン、14年に1回しか買い替えていただけないんですね。しかもエアコンを買い替える時って、割と故障した時っていうのが多いんですよね。故障するってことは何かっていうと、使ってるってことですね。使ってるってことは暑いか寒いっていうことなので、大体すぐ欲しいんですよ。
壊れたけど、じゃあじっくり検討して、1年ぐらい考えようかなという人は誰もいなくて、1週間ぐらいで買いたいっていうことになりますので、実際上、そのニーズが出てきてから買うまで、大体1週間ですね。14年間は全く興味がない状況にあります。
ただ、この14年間、全く興味がない状況の中で、できるだけこのダイキンっていうものをエアコンとひも付けて考えていただいて、実際上、エアコンを買おうと思った時に「なんか知らんけどダイキンがいいんじゃないの」と思ってもらうためのコミュニケーションというのを、手を変え品を変え、いろんなメディアを使って13、14年でやるというのが、ダイキンのコミュニケーションということになります。これ、実際、土から、セミに例えてセミ理論。
すみません。「お客さんをセミに例えて何事だ」って1回怒られたんですが、14年に1回、土から出てくるわけじゃないですか。エアコンの木にしがみついてね、「さあ、どのエアコンにしようかな」っていう時に、なんとなく背中にダイキンの旗がすでに立っていて、「エアコンって言ったらダイキンだよな」ってなんとなくうっすら感じている人は、そのままやっぱりダイキンを好意的に検討してくれるし、極端な話、「そういえばパナソニックも、どこどこもエアコン作ってるよな。3つちゃんと並列に並べて検討しよう」っていう人もいるんでしょうが、やっぱり「エアコンって言ったらダイキンだよな」って、ほぼ第一想起で第二想起以降入ってない。
1個しか想起に入ってないような人っていうのは、そのまま指名購買してくれる人たちも一部はいらっしゃるだろうなと思うんですけど、そういう人はこの絵の中で言うと、エアコンの木にダイキンの旗を立てて登ってきてくれるセミ以外に、そもそもエアコンの木に登るというよりは、もうダイキンの木に登る、直行してダイキンの木に登るみたいな人も、やっぱり一定割合いるものなんですかね。
そうですね。それこそ掃除機とかだと、「ダイソンに決まってる」っていう方、結構おられるじゃないですか。それと同じように、「エアコンならダイキン」っていう木に登っていただきたいんですけれども、なかなかそうは、他社様が頑張っておられるので、どうしてもこのエアコンの木に登る時にでも、まずはダイキンっていうのがいいと思っていただく。どうしても店頭っていうのがありますので、店頭で思い出されてしまうんですね。
他の、他に。
やっぱり第一想起のものがいいと思っていただけるっていうのは、すごくアドバンテージがあるっていうふうに感じています。
我が家もエアコン1台を除いて全てダイキン製。
残り1台、よろしくお願いします。
壊れたらダイキンに。やっぱりお高いじゃないですか。
はい。若干。
他社メーカー。はい。ええものです。
店頭に行った時に助成想起で、「そういえばダイキン以外にもこのメーカーも、このメーカーもエアコン作っているじゃないか。いたいたな」と。値段はやっぱりダイキンが高くて、他の方が安いケースの方が多いとなっても、販売員さんの努力もあるでしょうが、やっぱりダイキンがいいよなって、第一想起で来た人が店頭で他のメーカーと比較しても、やっぱりそのまま高いダイキンを選んでくる確率は高くなるものですか。
高いですね。逆に言うと、ダイキンが第一想起で来られて、選択いただけなかった大きな理由は、やっぱり価格面ということになりますので、そこはもう少し頑張らないといけないですけれども、高くても買っていただけるっていうことが、やっぱり第一想起のものすごくポイントかなというふうに思っています。
なるほど。ニールセンとかが出している価格プレミアムっていうブランドの指標があって、「10円、20円高くてもこっちの商品を買ってくれますか」っていう、値段がちょっとだけ高いけれども、それでもこの商品を買いたいんだ。スーパーとかコンビニの商品、10円、20円、やっぱり価格差があるんで、エアコンの場合って10円、20円どころか、まあまあ差がつくじゃないですか。これは今、大体いくらぐらいの差が。
まあまあですね。やっぱり機種が多いので、畳数とかいろんなものによってくるんですけど、まあまあ高いです。
まあまあ高い。でもそれでもやっぱり想起の順位が高いから、高いけどダイキンにしておこうと。どうせ10年ぐらい使うんだし。
はい。やっぱり長く使うものっていうのに信頼性っていうものもありますし、サービス力を含めたトータルで評価いただいてるかな。
なるほど。ありがとうございます。ちょっとそれに関連して、池田さんからもぜひ解説と言いますか。
はい、そうですね。商品カテゴリーマトリクスというものがありまして、スライド出ますか。はい。この上と下でマーケティングのやり方がもう全然違うんですね。今お話にあったエアコンみたいなものっていうのは、左上にエアコンがあります。上の商品、買回り品、専門品ってちょっと聞き慣れないかもしれませんが、下の商品は一般消費財です。
スーパー、コンビニ、ドラッグストアで買うような商材で、数円とか数円とか、1週間に数回、1か月に数回とか、結構購入の頻度が高い。購入の金額も安いので、いちいち比較検討して買わないものですね。ネットで検索もしないし、レビューもあんまり読まない。なぜならば値段も安いし、買っていまいちだったら次買わなければいいだけで、リスクが低いので、もう直感的に買うような商品です。この時の想起の仕方と、上の時の想起の仕方は、また全然違う役割があるんですね。
今の片山さんのお話っていうのは上の製品で、上の製品っていうのは数千円から数万円、下手したら数十万円、数百万円、数千万円の金額がする商品で、数年に1回とか、一生に1、2回とか、一生に1回しか買わないような商品なので、値段も高い。失敗のリスクがめちゃめちゃ高いので、もう徹底的に情報の収集、探索、比較、検討、レビューの読み込みをして、それから買うような商品ですね。
ポイントは今、片山さんがおっしゃった通り、街に出て100人の人たちに「今、あなたエアコン欲しいですか? エアコン買おうと思ってますか?」って言ったら、2人ぐらいの人が「ちょうど最近調子悪くなってきたから買おうと思ってるのよ」っていうぐらいの比率なんですよね。上の製品って、ほとんどが今すぐ客ではない。そのうち客。そのうち買うけど今じゃないっていう商品なんですよね。
そういう商品っていうのは、数年とか数十年に1回しか、その製品に対してのニーズが顕在化しないので、ニーズがずっとオフなんですよね。でも、ある日突然オンになるわけです。欲しいぞと。その時に思い出してもらえるかどうかが勝負なので、下の商品っていうのは日常的にニーズがすでに、もうスイッチがオンの状態で毎日我々生活していますが、上の製品の場合は、ほとんどの状態がオフの状態で、たまに一瞬オンになって瞬間的に買われて、また数年間オフに入るという商材の特性があります。
ちょっとささっとデータをご紹介しますが、ビールとか、あとはペットボトル入りのお茶系の飲料だったり、あと歯磨き粉は、全部同じ動きをするんですね。左下を見てください。想起順位ごとの購入。これ、分かりやすく言うと、過去1年間で1回以上買いましたか、みたいなものだと思っていただいて結構です。そうすると第1、第2、第3想起、これ純粋想起の上位3つの製品で、ほとんどデータの数値が変わってないですよね。歯磨き粉、ペットボトルの飲料も、全部ほぼ同じ動きをします。
つまりスーパー、コンビニ、ドラッグストアの商材っていうのは、もう日常的に買うものなので、バラエティシーキングという、「昨日はこれだったけど、今日はこっちにしてみたいな」っていう適度な浮気をする、いろんな商品を試したいっていうバラエティシーキングっていう行動を取ったり、大体この商品の3つのうちをぐるぐる回りながら生活している、レパートリー購買みたいなものが習慣的に発生している商品なので、上位3つの純粋想起に入っていると、たまにある一定の確率でサイコロの目が出て、自社の商品を手に取ってもらえるっていうことになるんですよね。なので、3位までに入っていると、結構たまに買ってもらえますっていうのが、左下が表している図です。
その代わり右下のところに「想起順位ごとのメイン率」ってありますけども、例えばビールだとアサヒのスーパードライがかなり強いブランドになってるんですよね。ただ、第1、第2、第3想起で、ブランドごとの過去1年間における購入率っていうのはさほど差がつかないんですが、第一想起のものっていうのは、イメージとしてはもうEC、ネット通販とかで箱で買っちゃってる商品ですね。家に常に24本あって、冷蔵庫に詰まってて、たまにいつも飲んでいるビールだけじゃ飽きちゃうから、スーパーとかコンビニでテレビCMを見てちょっと気になっているやつとかを2本とか6本パックで買って、こう、順位に飲んでいるみたいな。
なので、一般消費財においては、ポイントは第三想起まで入ってるとたまに買ってもらえます。第一想起になると、ライフタイムバリューとしての購入の頻度とか購入の量が増えるので、やっぱり第一想起が有利です。これが一般消費財の特性なんですよね。
次です。なので、この一般消費財の場合っていうのは、もう瞬間的に、習慣的に購入されるので、とにかくスーパー、コンビニ、ドラッグストアに行った時に、「やっぱりこれだったらこれだよな」「こういう状況の時にはこの商品だよな」っていうふうに、想起の鮮度がもう最前線で保たれていることが、このサイコロの目が出る確率を上げていくことにつながります。
一方、さっきの片山さんのお話にあった上の商品ですね。数年に1回しか買わないような商品っていうのは、「今日はこっちにしてみようかしら」なんていう買い物の仕方はしないわけですよね。数年ぶりに買うので。しかも失敗したら大変なリスクになりますから、徹底的に検討して購入するわけです。そうすると、左下のところよりも見るべきは右下の方のグラフですね。第一想起をしたブランドと、第2、第3想起のそのままの購入転換率っていうのが、どれだけの数値を示すかっていうことなんです。思い出したからそのまま買うほど甘くは
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