竹脇まりなと竹脇陸が子ども向け運動教室「MKC」を始めた理由

YouTubeで開く ↗
概要

フィットネスインストラクターの竹脇まりなと、MARINESS代表の竹脇陸が、代々木公園で子ども向け運動教室「マリネスキッズクラブ(MKC)」を開いたと報告した。これまでオンラインで大人向けの運動コンテンツを届けてきたマリネスが、なぜ子どもの運動教室を始めたのか。2人は、自分たちの子育ての経験、7年間の動画制作で大切にしてきたこと、提携先から学んだ運動指導の考え方を順に語っている。

7分で読めます
0:43

子どもが生まれ、「どんな子に育ってほしいか」を考えた

まりなによると、きっかけは2人に子どもができたことだった。2023年4月に子どもを授かり、今年の4月で3歳になる。妊娠中はとにかく無事に生まれてきてほしいと願っていたが、1歳、2歳、3歳と成長するにつれて、どんな子に育ってほしいかを夫婦で考えるようになったという。

そこでまりなが感じたのは、今の時代への不安だった。AIやテクノロジー、SNSが登場し、多様性も語られるようになって、これまでの常識が通用しない場面が増えている。まりなは、こうした状況が一般に「VUCAの時代」、つまり不安定で不確実、複雑で曖昧な時代と呼ばれていることにも触れた。陸も、漠然とした不安を抱えながら子育てをしている人は自分たちを含めて多いだろうと応じている。

1:52

「人間らしさ」を大事にしてほしい

変化の激しい時代に子どもにどう生きてほしいか。陸は、変化を楽しめる大人になってほしい、挑戦を楽しいと思ってほしい、自分で考えて行動する人になってほしいと話す。これらをまとめると「人間らしさを大事にしてほしい」ということになるという。

まりなもこれに同意する。AIやテクノロジーが昭和や平成とは比べものにならないほど進化している今だからこそ、何かを感じること、自分の感情を表現すること、体を動かすことといった人間にしかできない力を大事にしてほしい、というのがまりなの考えだ。

2:48

なぜ「運動教室」だったのか

では、マリネスとして何ができるのか。陸は、答えは簡単に言えば子ども向けの運動教室だったと言う。理由は、マリネスが6〜7年にわたって大人向けの運動コンテンツを提供してきたからだ。

その間に2人が徹底して考えてきたのは、どうすれば運動を楽しく続けられるかだった。まりなは、動画ではポジティブな声かけや雰囲気、音楽に力を入れ、「自分にフォーカス」や、頑張った後の「自分褒め褒め」といった言葉をよく使ってきたと説明する。見ている人を否定せずに共感し、ポジティブな言葉に変換していくことを大事にしてきたという。

陸はもう一つの軸として、安心して信頼してもらえるコンテンツであることを挙げた。まりなも陸もトレーナー資格を持ち、ほかのトレーナーも資格を持っている。さらに医師や大学教授、マタニティフィットネスの協会などにも動画を監修してもらい、一緒に作ってきた。

陸は、この「楽しさ」と「信頼感」を大事にしてきたからこそ、マリネスはただ体を動かすだけの運動ではなく、気持ちが前向きになり、人生を前向きに歩み出せるような「心が動く運動」になってきたのではないかと振り返る。まりなも、大人が楽しめるにはどうすればいいかと同じくらい、安心と信頼を得るにはどうすればいいかを考えてきたと話す。

5:25

運動の楽しさが社会性や自己肯定感につながる

まりなは、大人向けに大事にしてきたことを子どもにも伝えられれば、子どもたちは運動を楽しいと感じ、大人になったときに運動が習慣になるかもしれないと考えた。さらに、運動能力やスキルだけでなく、社会性やコミュニケーション能力など、これからの時代に必要な力も身につくのではないかという。

陸はこれを「循環」と表現する。楽しく運動を続けられるようになると、続けること自体が楽しくなり、前に進む力がつく。そこから自己効力感や自己肯定感が育ち、社会性にもつながっていく。こうした経緯で、子ども向け運動教室を始める決断に至ったという。

6:13

教室運営も子どもの指導も未経験だった

ただし、2人には課題があった。これまでオンラインで大人に運動を提供してきたが、実際の教室を運営した経験も、子どもに運動を指導した経験もなかったのだ。

いろいろな人や企業と話すなかで、一緒にやろうと共感してくれたのがMTXグループだった。MTXグループは、マリネスの過去の動画の一部で監修やプログラム作りを担ってきた企業である。陸の説明では、トップアスリートからアマチュア、ジュニアアスリートまで、さまざまな選手のコンディショニングやトレーニング、リハビリテーションを行うトレーニング機関だという。まりなは、医師、大学教授、トレーナーが連携し、科学的・学術的に運動指導やプログラム開発を行っている会社だと補足した。

7:40

MTXから学んだ「楽しさ」と「自主性」

陸はMTXの代表の内田氏とよく、子どもの運動で一番大事なことは何かを話すという。内田氏が大切にしているのは「楽しさ」と「自主性」、つまりどうやって楽しめるか、どうやって自分から取り組もうとするかの2つで、この2軸でプログラムを設計しているそうだ。まりなは、これが感覚的な話ではなく、脳科学などの科学で裏付けられている点が信頼できるところだと話す。

まりなは、大人も同じで、やらされる運動ではなく自分からやりたくなる運動が大事なのだとMTXから学んだという。マリネスが大事にしてきた楽しさと安心感に、MTXが得意とする科学と教育の力を組み合わせて作ったのがMKCだ、と2人は説明している。

8:49

ハイスコープ教育をもとにした教室の設計

まりなは、MKCをとにかく楽しい運動教室だと紹介する。ただし、その楽しさは感覚で作ったものではなく、子どもが自分から取り組んで楽しめるよう、教育理論と発達段階に基づいて設計したものだという。実際に来ればわかるが、子どもたちは目を輝かせて楽しそうに運動している、とまりなは語る。

教室の土台にあるのは、子どもの主体性を育てる教育法として世界的に知られる「ハイスコープ教育」だ。たとえば「ワーク」と呼ばれる時間には、子どもたちがその日に使う道具を自分で選び、それを使ってどんな遊びをするかをみんなで話し合って決める。

運動の内容も、子どもの発達に合わせて運動学に基づいて設計している。跳び箱の跳び方のように決まった型を教えるのではなく、走る、跳ぶ、投げる、踊るといった遊びを通して、運動の基礎となる土台を身につけられるようにしているという。子どもにとっては楽しく遊んでいる感覚だろう、とまりなは話す。キーワードは「楽しみながら運動能力と社会性を伸ばす」。対象は2歳から12歳だ。

10:37

産後のママ向けクラスも用意

MKCには、ママ向けのクラスもある。まりなは自身の出産経験から、ママが元気でなければ子どもを支えられないと感じたという。出産は心は幸せでいっぱいでも、体には非常に大きな負担がかかる。骨盤が不安定になり、お腹のぽっこりが戻らず、肩こりや腰痛、背中の痛みも出る。どこかしらが痛いという状態だったと振り返る。

そこでママのクラスは、「育児も自分の人生も楽しめる体づくり」をテーマに、楽しく動きながら産後の体の機能を改善していくプログラムにしたという。医師と理学療法士が監修しているため、産後で体が不安定な人でも安心して受けられるはずだと2人は話す。生後半年以内の子どもであれば連れて来られる。

11:59

通えない人にも伝えたい「運動人口の底上げ」

終盤、2人は代々木公園の近くに住んでいない視聴者にも語りかけた。通えなくても、マリネスが進もうとしている道を応援してもらえたら嬉しいという。

まりなによると、マリネスはYouTubeから始まった。この7年間、ずっと持ち続けているのは、みんなを健康にし、自己肯定感の高い人、もっと自分を好きになる人を増やしたいという思いだ。さまざまなことに挑戦してきたが、その思いは変わっていないという。

陸は、その先にある大きなゴールは「運動人口の底上げ」だと話す。そのためには、そもそも運動好きを増やさなければならない。その取り組みの一つとして、子ども向け運動教室に挑戦したいとチームで考えたのだという。まりなも、日本全国の老若男女が健康になること、それをマリネスとして手伝い続けることが根底にある思いだと述べた。

陸によれば、YouTubeの枠を超えた取り組みとして、この運動教室以外にも複数のプロジェクトが進んでいる。今回はMKCの発表が中心だったが、ほかのプロジェクトについては後日あらためて案内するとして、動画は締めくくられた。