建機レンタルと石油再備蓄から探す中小型成長株 いちよし証券・宇田川克己氏の見方

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概要

テレビ東京「モーサテ」の番組後コーナー「朝活Online」で、いちよし証券の宇田川克己氏が「変化に対応する中小型成長株」をテーマに解説した。予定された論点は、建機レンタル銘柄の強み、石油備蓄問題と関連銘柄、注目のIPO銘柄の3つである。今回の字幕に含まれるのは前の2つまでだ。冒頭で番組側は、個別銘柄に触れるが推奨ではなく、投資は自己責任で行うよう断っている。

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中小型株に求められる「変化への対応力」

宇田川氏はまず、テーマにある「変化に対応する」という言葉の意味を説明した。中小型株は規模が小さいため、特定の事業に大きく依存しやすい。1つの事業が傾けば会社全体が危うくなる。だから、次の柱を見つけていける柔軟な企業が重要だと同氏は述べる。

その例として挙げたのが、放送本編でも取り上げた建機レンタルのカナモトだ。宇田川氏によれば、カナモトはM&Aを活用することで環境の変化に対応してきたという。

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災害時に建機レンタルで生じる「突発的な売上」

宇田川氏は、今回の災害などに関連して建機レンタルで注目すべき点も挙げた。災害現場では建機がかなり過酷な使われ方をするため、貸し出した建機がそのままの状態で戻ってくるとは限らない。

同氏はレンタカーにたとえて説明した。一般の人が借りた車を使えない状態で返されたら、貸した側は困る。建機レンタルでも同じことが起こるため、元の状態で返却できない場合は借り手が引き取る、という条件が付いているという。その場合は突発的な売上として計上されるケースもある、と宇田川氏は話した。

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レンタルが関わる案件の広さ 北海道新幹線、アジア大会、花博

建機レンタルが具体的にどんな案件に関わっているかという質問に対し、宇田川氏は銘柄ごとに違うと前置きしたうえで2社を紹介した。

カナモトは新幹線の延伸工事に携わっており、具体的には北海道新幹線の工事だという。

ニシオホールディングスは、旧社名を西尾レントオールという。宇田川氏は、さまざまな分野で何でもレンタルするという思いが社名に込められていたと説明した。同社には、9月に愛知・名古屋で開かれるアジア大会や、来年の横浜での国際園芸博覧会(花博)といった場で仕事の機会があるという。司会者が受けたとおり、レンタル事業は対象範囲がかなり広い。

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原油問題と調達先の変化 サウジアラビアから米国へ

2つ目のテーマで、宇田川氏は足元の課題としてエネルギー、特に原油の問題を挙げた。ガソリン価格は大きく上がったが、軽油を含めて供給そのものは途切れていないと同氏は指摘する。中東情勢の悪化が長引くなかで、日本を含む原油輸入国は厳しい状況が続いている。それでも各所でさまざまな対応が取られている、というのが同氏の見方だ。

その1つが輸入元の変化である。宇田川氏によれば、日本の原油輸入はもともと4割程度がサウジアラビアだった。しかし調達先の分散が進み、米国からの輸入が急速に伸びている。番組では、米国からの輸入数量と構成比率を示したグラフを提示した。同氏は特に構成比率を見てほしいと述べ、サウジアラビアと米国の比率が交差し、どちらもおおむね3割から4割の間に来ていると説明した。

備蓄についての見方もこの延長にある。原油が手に入りにくくなるなかで、これまでは国家備蓄などを放出してきた。宇田川氏は、これからは備蓄を積み直す「再備蓄」の段階へ移ろうとしていると考えている。そのうえで注目銘柄として、レイズネクスト(6379)とダイセキ(9793)を挙げた。

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レイズネクスト 重質油と軽質油の違いが製油所改修を生む

レイズネクストは、石油タンクや化学プラントなどのメンテナンスとエンジニアリングを手がける総合エンジニアリング企業だ。宇田川氏は、原油調達先が多様化すれば石油精製プラントの改修が行われ、そこに貢献できる企業として同社を位置づけている。

改修が必要になる理由として、同氏は原油の質の違いを説明した。サウジアラビアの原油は比較的重い「重質油」、米国の原油は比較的軽い「軽質油」である。原油を精製するとガソリンやプラスチックの原料となるナフサなどができるが、同じ量の原油でも、重質油か軽質油かによって出てくる製品の割合が変わる。原油の受け皿が変わるのだから、それに合わせてプラントを改修しなければならない。そのニーズの中で活躍できるのがレイズネクストだ、というのが宇田川氏の説明である。

司会者は社名から新しい会社だと思っていたと話した。これに対し宇田川氏は、旧社名が新興プランテックであることを紹介し、中小型株を扱ってきた人にはなじみのある会社だと述べた。

バリュエーションは、いちよし経済研究所の予想をもとに示された。予想PERは今期(2027年3月期)が16.4倍、来期(2028年3月期)が15.1倍で、宇田川氏はそれほど高くないと評価する。PBRは1.7倍程度だ。同社はアナリストの注目度があまり高くない銘柄なので、先に述べた観点から焦点が当たれば株価が注目される余地がある、と同氏は見ている。

株価は13日の終値で985円。宇田川氏は、上昇の勢いがそのまま続いた場合の値幅を積み上げて求める「E計算値」として1260円を示した。985円に対してはやや高い水準だが、長期トレンドで見ればそのくらいの見方もできる、という位置づけである。

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ダイセキ 再備蓄に伴うタンク洗浄に強み

ダイセキは廃棄物処理の大手で、廃液や廃油のリサイクルに強みを持つ。宇田川氏は、同社には石油の再備蓄が関係してくると考えている。

同氏の説明では、備蓄には民間備蓄、政府備蓄、国際備蓄などがあり、今回は特に政府備蓄が先行して放出され、量が減ってきている。そのため積み増しが必要になるが、すぐにそのまま原油を入れられるわけではない。いったんタンクを空にして、中に残ったスラッジ(沈殿物)を取り除く必要がある。その方法として、タンク内に原油を吹き付けて汚れを洗い流す「COW(原油洗浄)」があり、ダイセキはグループ会社でこれを手がけているという。特殊な分野かとの質問に、宇田川氏は「結構特殊」と答え、同社が強みとしている領域だと述べた。

業績見通しについて、いちよし経済研究所は今期の営業利益を会社計画を上回る18.6%増と予想している。これをもとにした予想PERは今期14.7倍、来期14.2倍。PBRは2.1倍、1.9倍で、宇田川氏はこちらはそれなりに評価されている水準だとの見方を示した。

株価は13日の終値で3500円と示された。説明の途中では3550円とも言っている。上値の参考値として示されたのは7400円で、宇田川氏も「ちょっと高い」と認め、すぐにそこへ届くという話ではないと断っている。計算方法は次のとおりだ。2012年11月の安値845円から2018年5月の高値3029円までの上昇幅約2180円を2倍して4368円とし、これに高値の3029円を加えると、約7400円になる。宇田川氏は、上昇が3つ重なっていくという見方をすればこうした株価水準になると説明した。

予定されていた3つ目の論点、注目のIPO銘柄については、この字幕の範囲では語られていない。