捨て猫オーディション完全版:200人から始まった「バラエティで目立てる人」探しの全4回戦

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概要

佐久間宣行のNOBROCK TVが、番組発のユニット「捨て猫同盟」のメンバー入れ替えを名目に開いたバラエティオーディションの完全版である。芸能事務所に所属しながら売れていない人、大きなアイドルグループを辞めた人、不祥事で謹慎していた人が、デスゲーム形式で自己紹介、早押し面接、鞄の中身チェック、泣ける手紙の4つの審査に挑んだ。佐久間は冒頭で、目的は新グループで売り出すことではないと説明している。目立つ人を見つけ、この動画をきっかけに他の番組から声がかかればいい、という企画である。

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企画の成り立ちと佐久間の狙い

佐久間によると、応募資格はNOBROCK TVに一度出演したことがある人、芸能界でセカンドチャンスをつかみたい人、各事務所1名などで、応募は200名弱あった。書類選考で「バラエティで頑張りたい人」に絞った結果、27名になった。

佐久間は、元の捨て猫同盟は「たまたま」できた集団だったと振り返る。番組からDRAW♡MEのようにCDデビューするグループが出てきたことで、「自分もああなりたい」「10数年売れていないがチャンスが欲しい」という人が応募してくるようになった。ただ普通にオーディションをしても面白くないので、デスゲーム形式にしたという。受かるか落ちるかより、全員が目立てばいいというのが企画の立場である。

1回戦のMCは井上咲楽とラランドのニシダが務めた。井上はホリプロタレントスカウトキャラバンのバラエティ部門出身で、収録後にリアクションが薄いと事務所に戻ってマネージャーに怒られ、「30秒で何回突っ込むか」をストップウォッチで計って練習していたと明かした。スカウトキャラバンの際には、一緒に出ていた他の参加者に無駄毛を剃ってもらったという話もしている。佐久間はこれを「バラエティの本当のデスゲームに勝ってきた人」と紹介した。

開始直後の脱落と復活

ニシダが「お前らさ、そんなんじゃ誰も生き残れねえぞ」と煽ると、3番の参加者が言い返して前に出てきた。ニシダと喧嘩腰のやり取りが続き、最後は顔を近づけてキスに至る。

続いて前に出たいわたまありは、「カンフー世界チャンピオン」を名乗って突っかかったが、何も生まれないまま終わった。井上が「何も生まれなかった下りだったんで脱落」と告げ、いわたは帰されかける。ところがニシダが、さっきの流れはいわたが自分にキスする下りのつもりだったと言い出し、そこで改めてキスが成立した。いわたは着替えて帰る準備をしていたところを呼び戻され、復活している。井上は、前に出ること自体は禁止ではないが、無謀に出れば脱落の可能性があると補足した。

1回戦「切ない自己紹介」

最初の審査は、お題に沿った「捨て猫自己紹介」である。

19番の虹咲カリナはホリプロ所属で、兄との喧嘩ではブラジリアン柔術でボコボコにされると話した。三角絞めが得意だと言い、実際に男性出演者に技をかけてタップさせている。谷碧は、ドッキリ企画で仲良くなった5人でLINEグループを作ったのに、後日自分以外の4人が遊んでいたのをストーリーで知ったという弱いエピソードを語り、「グラビア界のカトパンです」というブリッジで締めた。さらに、緊張しすぎてマイボトルに白ワインを入れてきたこと、収録前のランチでビールを飲んでいたことが明かされた。

和田海佑は、占い師に「女の子には嫌われ、男の子には好かれる」と言われて開き直り、NMB48で5年間アイドルをしていたと話した。卒業後はNOBROCK TVに出るためだけに上京し、半年間ホームレス状態だという。上杉真央は元オールナイトフジコのメンバーで、1年前に週刊文春に未成年飲酒を報じられた。心配の連絡を誰からももらえなかったので許せない、と言い切ったことが評価され、ギリギリで通過している。

加藤あみは、父が尻で割り箸を割る家庭で育ったこと、建築設計士を辞めて俳優を目指したら最初に50万円を取られそうになったこと、実家で風呂を2回のぞかれたことを並べた。月野ももは、前回出演時の脇汗が「脇姫」としてバズり、200万回再生近くになったと話した。鈴木Mob.は、ローアングルで撮られた動画がアダルトサイトで150円で売られ、それがきっかけで父親にアイドル活動がばれたと語った。

真田典佳は、親父ギャグのせいでモテないと言いながら、出演者の名前でダジャレを連発した。飯野智美は26年間彼氏がいないと話した。仲原ちえは、IQ146で身長172cmなのにモデルの仕事が来ず、鼻を整形しているので鼻だけはNGだと明かしている。他にも、元NGT48の中村歩加、地下でチェキを自分で売り続ける安達玲奈、友達が1人しかいない藤咲ありさなどが登場した。薬剤師の三橋くんは、何度も挑んできて何も生まなかったとして自己紹介の途中で即脱落した。

1回戦を通過したのは12名である。3番の参加者、飯野、上杉、加藤、真田、鈴木、竹川由華、谷、月野、仲原、虹咲、和田だった。

2回戦「とにかく早い女の面接」

2回戦の面接官はトンツカタンの森本晋太郎。質問にとにかく早く手を挙げて答え、面白さは答えた後でどうにかする。審査されるのは「度胸」である。佐久間は、フィルターを通さずに出てきた発言を撮れ高にできるかという意味で、面接官の負荷も重いと説明した。

この回から、元捨て猫同盟のメンバーが不戦勝扱いで合流した。青山天南とすみぽんがAグループに、伊勢川乃亜と原莉子がBグループに入っている。

Aグループでは、青山が最初の「今の心境を五七五で」から放送できない下ネタを連発し、森本に何度も止められた。真田は「長所は可愛いところ、短所はすぐちょけちゃう」と答え、その後も求められるたびに「ちょけ」を出し続けて森本を驚かせた。仲原は鼻に耳の軟骨を移植していると説明し、森本が実際に触って確かめている。

この回で森本が特に評価したのが、上杉の「1週間後に文春が出る人のモノマネ」だった。電話で報道を知らされて差し止められるか尋ねる様子を演じた後、上杉はその後の実話を続けた。コンビニで10分間呆然とし、連絡できる相手がいなかったので母親に「ごめんね」とだけ送ったという。親友だと思っていた人に「一緒にいるとイメージが悪くなる」と距離を取られた話もしている。すみぽんは「PASMOで本当に改札を通れたか一瞬確認する人」という細かいモノマネで場を作った。

2回戦Bグループと森本の評価

Bグループでは、鈴木Mob.が「借金1000万円」と自己紹介し、それが本当だと判明した。前の事務所を辞めるときの違約金が300万円、カフェ開業で700万円。さらに母親が不動産会社への振込先を間違え、そのお金はまだ戻っていないという。伊勢川は、切れる演技を家で練習していたら近所から苦情が来たと話した。原は「体にあざがいっぱいできる」と心配になるカミングアウトをした。月野は4日前に作った豚汁を今日食べてきたと話し、森本にずっと体をもじもじさせていることを指摘されている。

「森本に傷つくあだ名をつけろ」というお題では、伊勢川の「いいツッコミが思いつかないとき、ボケの言葉を繰り返す」が森本に刺さった。和田の「ネット番組だけの勘違い男」も同様である。月野は、森本が解散前に使っていたラジオネームをもじって答え、森本は「よく知ってるね」と反応した。最後の一言では、伊勢川が「リーダーとして熱量で引っ張る」と残りのメンバーに発破をかけたが、ニシダとのキスで1回戦を通った参加者を咎める流れになり、空回り気味に終わった。

森本は総評として、クオリティは「ピンキリ」で、こちらが震えるような瞬間もあったと述べた。気になった参加者にはAグループの真田、Bグループの月野を挙げている。佐久間は上杉の文春モノマネと和田の悪口を挙げ、元捨て猫メンバーについては「原さん以外」がさすがだったとした。結果は9名が通過し、元捨て猫からは原が脱落した。

3回戦「抜き打ち鞄の中身チェック」の仕組み

3回戦のテーマは自己プロデュース力である。佐久間は、この審査には「やらせとドッキリのぶつかり合い」という仕掛けがあると説明した。参加者には事前に鞄チェックがあると伝えてあり、中身を準備してこられる。一方、チェックする芸人には仕込みがあることを知らせていない。さらにスタッフが、本人に覚えのない物を1つだけ鞄に入れており、それにどう乗るかでアドリブ力も試す。収録当日は台風が直撃していた。

Aグループの担当は、きしたかのの高野正成である。上杉の鞄からはタレント名鑑、自身が載った週刊文春、パワーストーン、お守り、参拝用の5円玉の束が出てきた。高野が「あの頃の自分に言いたいことは」と聞くと、上杉は「神様だけはあなたの味方です」と答え、「飲むなよだろ」と突っ込まれた。月野は、スタッフが仕込んだ卓球ラケットに「卓球好きなんです」と乗った。続いて、さまざまな男友達の家の鍵の束、網タイツ、日本酒、流行りだという笛を出し、自らそういうキャラクターとして見せていった。

真田の鞄からは、3DSが「逆張り」として、矯正箸も出てきた。すみぽんの鞄は、5日かけて飲むという大きな水のボトルや大量のレシートでごちゃついていた。財布にはキャッシュカードが3年使えないため友人から受け取った現金が詰まっていた。スタッフが仕込んだ勝負下着には即座に乗った。賞味期限が1年以上過ぎた食べ物も出てきたが、高野が止めるなか、すみぽんはそれを食べてみせた。佐久間は後に、これを「見たことない」と驚いている。

3回戦の即興審査と結果

鞄チェックの後、偽スタッフが入ってきて「番組スタッフが殺された。犯人は恥ずかしい秘密を握られた者だ」と告げ、即興の芝居が始まった。条件は「ギリギリオンエアできる恥ずかしい秘密」を告白することである。月野は、中学生の頃にスナフキンとムーミンのBL漫画を描いていたと告白した。真田はミスマガジンのカメラテストで「おっぱいは小さいけど夢は大きい」と言って滑った話を、上杉は病んだときにスマホに書くポエムを披露した。すみぽんは、捨て猫同盟の動画に批判的なコメントが並ぶなか、「すみぽんは1人でやっていける」というコメントに別名のアカウントでこっそりいいねしていたと明かした。

Bグループの担当はお見送り芸人しんいちである。伊勢川の鞄は黄色で統一されていた。食レポ練習用のハンドマイク、猫を振られたとき用の猫グッズ、そして「ぶち切れノート」が出てきた。ノートにはカンニング竹山、ウエストランド井口、高野らの怒り方が分析されていたが、しんいちのページはなかった。理由を聞かれた伊勢川は「中途半端」と答えている。加藤はスタッフが仕込んだ割り箸を尻で割ろうとして、割り箸が見当たらなくなった。谷はメンタリストDaiGoの本と、お世話になっている男性から誕生日にもらったブランド財布を出し、しんいちとその場面を再現した。青山はここでも下ネタで押し切った。和田はしんいちが好きだと言い、自作のLINEスタンプまで用意していた。

その後、偽マネージャーが「この中に事務所を解雇された人がいる」と告げる即興が行われた。伊勢川はメンヘラ役の練習で警察を呼ばれた実話を、和田は事務所の弁当やレシートを持ち帰り、今日のストッキングもゴミ捨て場で拾ったという話をした。青山の告白は、しんいちに「首」を宣告されて幕切れとなった。

佐久間は、アイドル志望の参加者がここまでやることに驚いたと話している。3回戦では谷と加藤が脱落した。

最終審査「泣ける手紙」:すみぽん、月野、真田

最終審査は、テーマ自由で、最後に自分がぐっとくればいい手紙を1〜1分半で読むというものである。

すみぽんは番組関係者に宛てて書いた。バラエティは得意ではなく、マネージャーと喧嘩しながらアンケートを書いたこともあるという。バスケばかりの人生だったのに、捨て猫同盟に入り、解散し、いつの間にか魔法少女になっていて、職業欄に何を書けばいいか分からない。それでも、出演者の可能性を信じてくれる環境のおかげで、「中途半端に恥ずかしいなら全力で恥ずかしい方がいい」と思えるようになった、と綴った。佐久間は、もう立派にバラエティで面白い人だと応じている。

月野は佐久間宛てに、初出演のドッキリでは自分が戸惑っているうちに全員が撤収していき、「これがバラエティか」と恐怖を感じたと書いた。脇汗でバズって以来、親がどう思っているか怖くて実家に帰れていないので、一緒に帰ってほしいと頼んだ。佐久間はやんわり断り、月野は無理やり泣こうとして笑いを取った。

真田は「16歳の自分へ」として、引きこもっていた頃の自分に、今は元気に過ごしていると伝えた。途中でカラスへの恨みが挟まるなど、終始ふざけた調子である。佐久間らは、思春期に家から出ていなかったから使う言葉が古いのではないかと茶化した。それでも真田は、この場に立てていることが奇跡だと感謝を述べた。

最終審査:青山、上杉、和田、伊勢川

青山は冒頭で「下ネタは世界平和につながる」と本気で主張した。そのうえで、いじめや親の期待に応えられない悩みを抱えていた時期に、問題が解決するわけではないのにバラエティを見ている間だけは全部忘れられたと書いた。自分も誰かのそういう時間になりたい、という手紙だった。佐久間は、信念を持って悪口よりは下ネタを選んでいるということだとまとめている。ただし直後に「この空気で言えるちょうどいい下ネタ」を振られた青山は、度を越えた話をしてしまった。

上杉の手紙は「1年前の自分へ」である。文春が出た日はテレビを見ないこと、取材班だと疑っていた黒いアルファードはただの送迎車だったこと、脅しのDMは元恋人の関係者からなので無視していいこと、それでもそばにいてくれる人はいることを書いた。佐久間はここで経緯を説明した。上杉とは自分の番組に出すという約束をしていたが、謹慎で果たせなくなった。上杉は『ゴッドタン』のオーディションから勝ち上がってここまで来たのだという。高野は、佐久間に「絶対売れる」と推されて『ゴッドタン』に初出演したときに大きく滑り、売れるのが遅れたという自身の話で応じた。

和田は「未来の旦那さんへ」と題した。29歳の元アイドルで、握手会ではグループ内で2番目に売れていたのに給料は思ったほどではなかったこと、空き巣に入られて盗まれたAirPodsの位置情報がずっと大阪・西成にあることを書いた。そのうえで、夢を追うために東京へ出てきたことへの不安と、挑戦しない人生は選びたくなかったという思いを綴った。佐久間らは「いい手紙だった」としつつ、泣こうとした部分は要らなかったと評した。

伊勢川は「元捨て猫メンバーたちへ」。原、すみぽん、青山の振る舞いを一人ずつ叱りつけた後、それぞれの陰の努力と良さを挙げ、本当はみんなのことが大好きだと結んだ。自分は本来リーダーに向いていないが、3人がいたから続けられたと語っている。これを受けて青山が「離れちゃうかもしれないと思うと寂しい」と言うと、伊勢川が落ちる前提に聞こえる言い方だとして、出演者たちから「人狼がいる」と突っ込まれた。

審査員の印象と未定の結末

最終結果はこの場では発表されなかった。収録後、審査に関わった芸人たちが、バラエティで絡んでみたい参加者を挙げている。しんいちは、以前共演して相性が良かった伊勢川の名前を出した。高野は、明るくしょうもないことを言い続ける人はあまりいないとして真田を推した。佐久間も、真田は明石家さんまの番組でハマりそうな予感があると話している。上杉については、どん底から上がってきている今がいちばん良い顔をしているかもしれない、と評価した。

佐久間は、バラエティに出られるメンバーが残ったとしつつ、この後何をするかは決めていないと述べて締めくくった。