2026年秋冬、「ダサい」と思われる着こなしはどこが違うのか:MBが語るサイズ選びとトレンドの変化

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概要

同じようなカットソー、ニット、ジャケットを選んでいるのに、ある人はおしゃれに見え、別の人はダサく見える。その違いはどこから来るのか。ファッションYouTuberのMBは、カットソー、スニーカー、ニット、ジャケット、ユニクロの5項目について「ダサい人」と「おしゃれな人」の着こなしを比べ、具体的なアイテムとサイズを挙げて解説した。MBの説明の中心にあるのは、「おしゃれは相対評価である」という考え方だ。10年前、20年前の感覚のまま服を選び続けていることが、ダサく見える最大の原因だとMBは見ている。

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カットソー:体型ではなく「見せ方」でサイズを決める

最初に取り上げたのはカットソーである。MBは同じ人、同じカットソー、同じコーディネートのままサイズ感だけを変えた2つの着こなしを並べた。使い方を大きく変えていないので劇的におしゃれになるわけではないと断ったうえで、サイズを変えた方が明らかに今っぽく色気のある印象になり、ジャストサイズの方は「10年前も20年前も30年前もいた」ように見えると評した。MBは、このチャプターの論点は良いカットソーを買うことではなく、サイズ選びに気をつけることだと強調する。

MBによれば、10年前や20年前は体型に合わせてサイズを選ぶのが普通で、どのブランドでも「自分はM」と固定して考える人が多かった。今のおしゃれな人は、揺れやドレープ感を見せたいからサイズアップする、フィット感を出したいからサイズダウンする、というように見せ方からサイズを決める。店で肩に服を当てて肩幅を確認する買い方について、MBは「今全然意味ない」と言い切った。MB自身が着ていたGUの服を例に、GUやユニクロでさえ肩の線は本来の肩より外に落ちる設計になっており、肩の線で体型とサイズを合わせる考え方はもう成り立たないと説明した。量販店のカットソーはフィット感のあるものも多いため、2サイズほど上げることを勧めている。

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「大きいと子供っぽい」は逆転した

ぴったりしたサイズを避けるべき理由として、MBは2点を挙げた。1つは体型が出てしまうことで、特に中年男性には不利になる。もう1つは、フィットしている方が子供っぽく見られるようになったことだ。

小さくフィットした方が大人っぽく、ゆったり着ると子供っぽいのではないか、という反論をMBは想定している。これに対し、素材も変わっていると答えた。昔はガサガサした素材のTシャツが多かったが、最近はつるっとしてとろみのある光沢感のあるカットソーが増えている。普通のガサガサした素材をオーバーサイズで着ると子供っぽくなるが、光沢のある素材を特にモノトーンでオーバーサイズに着ても子供っぽさは出にくい。むしろ布に余りを持たせるとドレープが生まれて光沢が強調され、大人っぽさや色気が増すという。ユニクロやGUが光沢のあるとろみ素材のカットソーを多く出しているのは、オーバーサイズで着たときに様になるからだとMBは見ている。

さらにMBは、タイトフィットが子供っぽく見える理由を相対評価で説明した。おしゃれな人がみなオーバーサイズを着ているなかで、自分だけタイトに着ると「サイズが合わないものを無理やり着た」ように見えてしまう。大きいと子供っぽい、小さいと大人っぽいという絶対的な基準があるのではなく、周囲との比較で見え方が決まる、というのがMBの考え方である。実際の比較では、オーバーサイズにすると首元が開き、体型が隠れ、ドレープが強くなって大人っぽく見えると説明した。

ただし留保もある。あえてジャストサイズで着る着こなしはたくさんあり、本当におしゃれな人のなかにはトップスをジャストにしてパンツを太くし、Aラインで合わせる人も多い。それでも大多数にとってはまだビッグサイズがトレンドなので、安易にジャストサイズに手を出さない方がよいというのがMBの結論だ。

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推奨アイテム:ユニクロのエアリズムコットン、XXL

具体的なアイテムとして、MBはユニクロの「エアリズムコットンクルーネックTシャツ」(1,990円)を挙げた。これが最高のカットソーだとは思っていないと正直に述べつつ、どの地域でも確実に手に入り、この価格なら文句はないという理由で選んでいる。

サイズについて、身長175cm・体重69kgで普段Lサイズを着るMBは、このカットソーならXXLでも問題ないという。XXLは大きすぎると感じるかもしれないが、MBによれば実寸を見るとXXLで東京のトレンドのデザイナーズブランドのLサイズくらいになる。ユニクロのサイズがそもそも小さすぎるので、表記ほど大きくはならないという説明だ。色は白か黒を勧めた。ルーズなサイズにするとドレープがあっても多少の子供っぽさを感じることがあるので、モノトーンで色味を整えた方が大人っぽく見えるという理由である。お腹が出てくる40代、50代にはオーバーサイズがなおさら向いているとも付け加えた。

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スニーカー:ナイキブームの反動とクラシックへの移行

2つ目はスニーカーだ。MBが「ダサい」例として示したのは、ぴったりしたジョガーパンツにエアマックスのような装飾の多いハイテクスニーカーを合わせる着こなしである。

MBは、ナイキとハイテクスニーカー全盛の時代はとうに終わり、今はクラシックで大人っぽいデザインが人気だと述べる。理由は、ナイキが流行りすぎたことにあるという。子供から女子高生まで誰もがナイキのスニーカーを履き、プレミア価格のモデルが増えて投資目的で買う人まで出てきた。そうなると本当のファッション好きやスニーカー好きは「もうナイキはいいや」となる。MBは、トレンドは基本的にこう動くと説明した。ナイキ自体の業績についても触れ、近年は大きく落ちていて、在庫管理や直営店を優遇する仕組みなど立て直しの施策が裏目に出た面もあると語った。少しまともになってきた感じはするが、まだまだだというのがMBの見方である。

ここでもMBは相対評価の論理を使う。何かが違うからこそ「あの人はおしゃれだ」と区別されるので、流行が広まってみんなが選ぶほど価値は下がる。価値が下がったところでアーリーアダプターが新しいトレンドを見つけてくる、という繰り返しだ。ジョガーパンツとエアマックスは10年前は確かにおしゃれだったが、全国に広がってイオンモールでも見かけるようになり、価値が下がった。その反動で、ぴったりしたジョガーパンツからワイドパンツへ、ハイテクスニーカーからクラシックなスニーカーへと、10年かけてゆっくりトレンドが変わってきたとMBは説明する。

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トレンドの変化に気づけない理由

では、なぜこの変化に気づかない人がいるのか。MBの答えは「おしゃれな人が集まるところに行っていないから」だ。おしゃれな人が行かない場所ばかりに足を運んだり、特定のコミュニティの人としか会わなかったりすると、トレンドに遅れる。MBは自身が新潟出身であることにも触れ、地方で毎日同じ人と会っていると勘が鈍るのはよく分かると話した。服好きなら月に1回くらいはユナイテッドアローズのような店に行き、店員や商品を見て「かっこいい」と感じることで、価値観が自然にアップデートされる。ファッションに触れずにいると価値観が固定され、10年間同じ着こなしが続いてしまうという。

推奨アイテム:アディダス「タバコ」とワイドパンツ

代わりの選択肢として、MBはアディダスの「タバコ」(15,400円)を挙げた。ナイキは色の切り替えが多いのに対し、アディダスのクラシックなスニーカーは1色か2色で作られていて色数が少ない。素材はスエードレザーのような革靴に近いもので、フォルムもナイキのようなボリュームがなく、細身で革靴のような見た目だ。これまでのナイキやハイテクスニーカーのトレンドとは真逆の考え方であり、こうした靴をワイドパンツやストレートパンツに合わせるのが今のトレンドだとMBは言う。

この流れもいずれ変わるし、ハイテクスニーカーが今後復活するかもしれない。だから今持っているエアマックスは(加水分解するかもしれないが)捨てずに保管しておけばいい、とMBは冗談交じりに語った。

MBは合わせ方の考え方も変わったと説明する。エアマックスはカジュアルで派手なので、以前は他のアイテムを細身にして整えるのがセオリーだった。今はスニーカーが革靴に近づいたので、パンツがワイドでもよく、パーカーやワイドなスウェットパンツのようなラフな組み合わせでも部屋着に見えにくい。「着こなしで少し崩して、シューズで少し整える」というのが、MBの考える今のスニーカートレンドである。

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ニット:薄手の高級感とお腹の問題

3つ目はニットだ。比較写真では同じような服装でも、ダサい例はお腹が大きく出ており、ニットの素材感も違う。MBは、ユニクロの「エクストラファインメリノ」シリーズを自身も愛用していると述べた。3,000円ほどでハイゲージで光沢のあるニットが手に入り、ユニクロの定番になっている。

しかしMBはこのニットにも「罠」があると言う。カットソーと同じく肩幅で合わせてジャストサイズを選ぶと、お腹がぽっこり出て見える。エクストラファインメリノは薄手だからこそハイゲージで光沢があり、ラグジュアリーな雰囲気が出るが、その反面、薄い生地はお腹のラインを拾ってしまい、体型をごまかせない。体型を整えている人ならそのまま選んでよく、気になる人は1〜2サイズ上げてごまかす手もある。ただ、MBは「立派に育ったお腹」だとサイズアップでは通用しなくなっている人も多いと指摘した。

そこでMBが中年男性に勧めたのが、ユニクロの「スフレヤーンクルーネックセーター」(3,990円)だ。エクストラファインメリノほどの光沢はないが、生地が厚く、膨らみのあるもこもこした質感がお腹の凹凸をほぼ目立たなくする。薄くて伸縮性の高いニットは体型が出るので、厚手の素材でごまかすという発想だ。MBは、おしゃれな人はアイテム単体の良し悪しだけでなく、自分の体型に合わせて選ぶアイテムを決めていると述べた。エクストラファインメリノは良いアイテムだが、体型が崩れた人には勧められない、という整理である。

サイズはワンサイズアップを目安に、175cm・69kgで普段Lサイズを着るMBならスフレヤーンはXLで問題ないという。色はベージュ、グレー、ブラックを推奨した。赤みのあるピンクなど色の強いものも悪くはないが初心者には勧めにくく、まずはモノトーンか淡いベージュから選ぶよう勧めている。

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ジャケット:ストリートに崩す時代の終わり

4つ目はジャケットで、MBはセットアップの着こなしを比較した。ダサい例について「ダサいとまで言うとかわいそう」としつつ、10年ほど前から感覚が止まっている人の着こなしだと説明した。おしゃれな例も満点ではないが、一般的なセットアップの着こなしとしては今はこちらの方がよいという。

MBによれば、この10年のジャケットの課題は「どうストリートに着崩すか」だった。大人としてかっこいいジャケットを着たいが、時代はスニーカーやジョガーパンツのストリート全盛である。そこで足元はナイキのハイテクスニーカー、インナーはシャツではなく白T、たとえばシュプリームのボックスロゴTシャツにして、その上にセットアップを重ねる、という形が40代の制服のようになった。

MBは、ここにクールビズが追い打ちをかけたとも述べた。この10年でオンスタイルのカジュアル化が進み、ネクタイも革靴もなしでよくなった。その結果、セットアップにスニーカーと白Tという組み合わせがオンの場面でも通用する最適解になり、30代、40代の制服と化した。しかし制服化してマスに広がるほど相対的な価値は落ちるので、今ではかなり時代遅れに見えるというのがMBの評価だ。

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北野武映画のスーツスタイルという手本

今のトレンドについて、MBは「脱ストリート」のクラシック志向に進んでいると説明する。ストリートの文脈を入れるのではなく、ドレスライクな装いを着こなしで崩すのが正しい考え方だという。

その手本としてMBが挙げたのが、北野武監督作品のスーツの着こなしだ。『アウトレイジ』『BROTHER』『ソナチネ』『その男、凶暴につき』などを挙げ、MBは大ファンで、配信されないので全作のDVDを揃えていると語った。映画の中の着こなしは悪っぽく、ヤクザっぽく見せるためのものだったが、それが今の「クラシックを崩す」考え方によく合うという。通常のスーツはシャツにネクタイ、革靴だが、北野映画では緩めのセットアップにオープンカラーシャツを合わせる。Tシャツやスニーカーというストリートの要素で無理やり崩すのではなく、サイズ感や装いそのもので崩す。レギュラーカラーではなくオープンカラーのシャツで首元を開け、パンツを少し緩めにする。これが今のセットアップの考え方だとMBは説明した。

具体的には、GUのオープンカラーシャツ(1,290円)を挙げ、インナーにタンクトップを合わせる使い方を勧めた。サイズはジャストかワンサイズアップ、色は黒のセットアップに黒でも白でもよい。これまでのTシャツとスニーカーの組み合わせより大人っぽく、それでいてビジネススタイルには見えない、北野映画の悪役のような「渋いかっこよさ」になるという。足元はローファーなどを勧めた。

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ユニクロ:価値観をアップデートする方法

最後はユニクロだ。MBは「ザ・ユニクロ」といった着こなしと、サイズ感やトレンドを意識したユニクロの着こなしを比べた。後者もスーパーおしゃれではないが、10〜20年着こなしが止まっている前者よりはだいぶ今っぽく見えるという。

ではどうすれば価値観をアップデートできるのか。MBの答えの1つは、月に1回でいいからユナイテッドアローズやビームスなどのセレクトショップに行くことだ。試着も購入もしなくてよく、店員や客、真剣に選ばれた商品を見るだけで価値観は自動的にアップデートされるという。そのうえでユニクロに行くことが大事だとMBは言う。上も下も知っているから良いものを選べるのであって、下しか知らなければでたらめなものを選ぶことになる。

MBはこれを食べ物にたとえた。子供はハンバーグやカレー、ラーメンのように分かりやすい化学調味料の味を好む。化学調味料が悪いわけではないが、複雑な味付けのお吸い物は子供にとっては「お湯」でしかない。大人が昆布の出汁のおいしさを分かるのは、いろいろなものを知っているからだ。同じように、ユニクロしか見ていないのにおしゃれになるのは無理だとMBは言い切る。おしゃれなものも、そうでないものも知っているからこそ正解を選べる。月に1回、30分でいいのでおしゃれな店に行くことが大事だというのが、この動画でのMBの結論である。