「惨敗」したフランスへの再挑戦 パリ1日目の記録

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概要

2年ほど前、初めてのヨーロッパとして訪れたフランスを、おさだは「惨敗」だったと振り返る。景色、物価、人のすべてに驚いて、まったく楽しめなかったという。今回はスイスのチューリッヒから飛行機でパリに入り、その雪辱を果たすための2度目のフランス旅だ。ところが動画の冒頭には、旅の途中で撮られた「調子悪いですね。フランス来てからね」という本人の嘆きが置かれている。クロワッサンは食べられず、まともな食事にもありつけず、見たかったチャペルにも入れなかった。「ダメな気がする。フランス」。この記事では、その1日がどう進んだのかを順に追う。

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リベンジの動機と今回の目標

おさだによると、初めてのフランスでは現地の文化になじめず、注文の場面で戸惑うなど「かっこ悪かった」。今回の渡航前には作戦会議のライブ配信を開き、視聴者からパリの見どころを聞いた。そこでは「楽しんできてください(笑)」という声のほか、現在ストライキ中なので気をつけるようにという助言もあったという。

楽しみと不安が半分ずつだと言いながら、おさだは今回の目標を「ジェントルマンを学ぶ」と掲げた。前回のようにたじろがず、パリの人々のふるまいを身につけることが、この旅のテーマになる。

チューリッヒ空港での3度のやり直し

出発はチューリッヒ空港で、現地時間5時53分の時点で撮影が始まる。乗るのは7時45分発のエールフランス便で、行き先はパリのシャルル・ド・ゴール空港だ。航空券は約2万2000円、所要時間は1時間25分ほどだという。

チェックインは順調ではなかった。最初に並んだのはスイス航空専用の入口で、正しいカウンターに移ると、今度は提示した画面が搭乗券ではなく予約確認書だったと分かる。前日にネットで何をしていたのか、と本人も首をかしげていた。3度目でようやく手続きが済み、保安検査の先へ進んだ。

移動の合間に、おさだは実用的な情報も話している。現在のフランス入国に特別な手続きは必要なく、90日以内ならビザは不要だという。入れておくとよいアプリには配車アプリのUberを挙げた。通信にはいつも使っているKlookのヨーロッパ向けeSIM(1GBで200円)を使っており、あらかじめ設定しておいたので、到着後にオンにするだけでつながったと話す。機内では、寒さのためにTシャツを裾インしていたことに気づいて恥ずかしがる場面もあった。機内食は出なかった。

到着、空港送迎、ホテルの名前の食い違い

現金について、おさだは前回フランスではほとんど使わなかったので、手元に残っていた20ユーロほどで済ませるつもりだと話す。訪問は10月中旬で、1ユーロは約175円だったという。気温は最高14度、最低6度で、到着時は8度だった。ウルトラライトダウンをバッグにしまっていたため長袖だけで、寒いとこぼしている。

空港から市内へは、Klookで予約した空港送迎を使った。ドライバーは到着口を出たところで待っていた。前回は電車を乗り継いで市内へ向かったので、電車で行く人は前回の動画を参考にしてほしいという。フランスの電車ではスリに気をつけるよう言われることが多い、とも付け加えている。所要時間は車で1時間ちょっと。おさだが調べたところでは電車でも1時間ほど、徒歩なら8時間だそうだ。

ホテルは、ローマ駅が最寄りになるらしいオペラ地区にある。Googleマップでは「ベストウエスタン プレミア キャピタル オペラ」と表示されるのに、現地の看板は「メイフラワーホテル」だった。自分が何を予約したのか分かっていない、と戸惑いながら、何食わぬ顔で入ってみると予約は通っていた。部屋に入れるのは15時からなので、荷物を預けて観光に出る。タクシーから見た街の印象は「ふざけた人いないわ」「みんなおしゃれ」。前回はその美しさに気後れしたが、今回は強い気持ちで臨むと語る。

最低限のフランス語講座

歩きながら、おさだは基本のフランス語を紹介する。店に入るときや挨拶には「ボンジュール」、ありがとうは「メルシー」。これだけ言えればなんとか乗り切れそうだと言い、「とてもメルシー」とふざけてみせる。返事の「はい」は「ウィ」で、飲食店で「このメニューでよろしいですか」と聞かれたら目を見て「ウィ」と答える、という使い方も添えた。

「分かりません」には「シルブプレ」を挙げたが、本人も「合ってる、これ?」と自信がない様子だった。最後に、どうしていいか分からないときの「助けてください」として「エデ・モワ・シルヴプレ」を紹介している。

即興で選んだカフェ:ポーク、マッシュポテト、カフェラテ

朝から何も食べていなかったおさだは、テラス席のある典型的なパリのカフェに入った。軽くパンを食べたかったが、すでにランチの時間で、パンはもうないと言われる。店員の英語もよく聞き取れないまま、おすすめのランチを頼んだところ、出てきたのはポーク料理と、城のように盛られたマッシュポテトだった。飲み物はカフェラテを頼んでいたので、「絶対合わない」「水にすればよかった」と後悔する。味については、主役のはずのポークよりポテトのほうがうまかったという。

ここでおさだは、最近気に入っているやり方を説明する。事前にGoogleマップで調べると、評価の多い店ばかりに行ってしまう。だから歩きながら良さそうな店を見つける旅をしたい。ただ、いいときもあれば悪いときもあり、「人生と一緒だ」と笑う。会計はカフェラテが5.5ユーロ、ポークが21ユーロ(約3700円)だった。

クロワッサンにもこだわりがある。前回食べたときはあまりピンとこなかったが、帰国後に人に話すと「おいしいのに」と言われたので、今回は食べ直したいのだという。隣の客がクロワッサンを食べているのを見て心が揺れるが、結局この店では頼まなかった。

シャンゼリゼ通りと巨大なルイ・ヴィトンの箱

10分ほど歩いて、シャンゼリゼ通りに着く。おさだは「世界で最も美しい通りの一つ」と言われる通りだと紹介し、名前の入った歌を口ずさむ。このあたりはとてもおしゃれな人ばかりなので、ふざけた服装で歩かないほうがいい、と冗談めかして言う。

目を引いたのは、通りに現れた巨大なルイ・ヴィトンのトランク型の建造物だった。前回はなかったという。おさだは、これが単なるオブジェなのか、中が店になるのかを考え、ドアのようなものや防犯カメラらしきものがあることから「多分お店になるんだろうね」と推測する。確かなことは分からないので、ヴィトンに詳しい視聴者に教えてほしいと呼びかけていた。

凱旋門の真下へ

通りの先には凱旋門がある。正面は写真スポットで、観光客が順番に撮影していた。おさだは前回、上まで登って景色を見たという。今回は、地下通路のような道を抜けて凱旋門の真下まで行った。

真下でおさだが興奮したのは、門の周りの交通だった。門を囲むロータリーは一方通行で、おさだの記憶では12本の通りが放射状に延びている。車があちこちから入っては出ていくのに、事故が起きないのがすごいという。本人も「どっちに感動してんだって話」と自分で突っ込んでいる。凱旋門はナポレオンの命で造られたもので、壁に刻まれた多数の名前は戦争で亡くなった人々のものだろうか、と推測していた。

トロカデロ広場とエッフェル塔、目の前で見た詐欺

凱旋門から歩いて20分ほどで、エッフェル塔をきれいに望めるトロカデロ広場に着く。観光客は塔をつまむようなポーズで写真を撮っている。おさだは、物売りが多く、スリも多いと聞いているので気をつけるよう注意を促す。エッフェル塔は夜10時から11時ごろにライトアップされて非常にきれいで、前回それを見たという。

塔の歴史として、建設当初は醜いと酷評され、完成した1889年には「鉄の怪物」と呼ばれたと紹介している。

広場では、3つのカップのどれにボールが入っているかを当てさせる賭けが行われていた。おさだが見た客は、最初に一度勝たされ、賭け金をどんどん上げた末に最後は持っていかれ、ぽかんとした顔をしていたという。

パリの地下鉄で切符が買えない

次の目的地までは、6番線から1番線に乗り換えるルートで地下鉄を使う。ここでおさだは券売機に苦戦する。買いたかったのは1回乗車券で、2ユーロから2.5ユーロほどだと考えていた。ところが券売機ではうまく買えない。

おさだの説明によると、パリの地下鉄やバスではクレジットカードのタッチ決済が使えないので、乗車券を買う必要がある。バスでも現金で払えるが、お釣りが出なかったり、バスと電車の乗り継ぎができなかったりするので、駅で買っておいたほうがいい。よく乗る人は10回券を買うと20%ほどお得になるという。ただ、トイレに行きたくて仕方がない状態だったため、本人いわく説明は「雑」だった。

結局、係員とのやりとりを経て、Suicaのようなカードを2ユーロで買い、そこに2回分の乗車券を入れることになった。以前はこのカードがなくても乗れたはずだ、と悔しそうに何度も繰り返し、自分で「しつこいね」と突っ込んでいた。

車内では、バッグを前に持ち、人間不信そうな顔をしておくといいと実演してみせる。若い女性のグループによるスリが多いと聞いた、とも話す。駅の電光掲示板には、まもなく来る電車と5分後の電車が表示されるので分かりやすいという。降りた駅は迷路のようで、出口を示す「Sortie」の表示を頼りに、トイレを探しながらようやく地上に出た。

サント・シャペルに入れなかった

地上に出るとセーヌ川がある。おさだが向かったのは、前回見たかったのに入れなかったサント・シャペルだ。今回はKlookで事前に購入し、さらに予約サイトで14時半の入場枠を取っていた。

しかし現地は非常に混雑していて、どの列に並べばいいのか分からない。時間ごとに列が分かれていることに気づいて自分の枠の列に並んだものの、手元のチケットでは入れなかった。赤い場所でチケットを受け取るよう言われたが、それがどこなのか分からない。結局「そこまで見たくないんだけど」「めんどくせえ」と言って諦めることになった。2度目の挑戦でも中には入れなかった。

ルーヴル前の遅い昼食と、フランス人の距離感

人気のありそうな店で食事をしようとしたが、ここでもランチの時間は終わっていた。アボカドトーストのような軽食ならできると言われたので、メニューの「ビーフ」という文字だけを頼りに注文する。出てきたのはパンの上に牛肉が載った一皿だった。店はルーヴル美術館の目の前にある。冒頭の「調子悪いですね」という嘆きは、この場面での発言である。

それでもおさだは、フランスの面白さを見つけている。テーブルがとても小さく、向かい合って食事をする人たちの皿は半分はみ出している。それでも皆姿勢がよく、キスしそうなほど近い距離で、相手の目をしっかり見て話す。目を離さないままナイフを動かしているという。「ジェントルマンを学ぶ」という目標に照らして、身なりを整えて目を見て話すこと、そして距離が近いことを、おさだは学びとして挙げていた。

ルーヴル美術館で、ついにモナ・リザ

気持ちを切り替えてルーヴル美術館へ向かう。前回も訪れたが、モナ・リザを近くで見られなかったのが心残りだったという。外では、ガラスのピラミッドの先端をつまむようなポーズで写真を撮る人たちの様子を伝える。チケットはKlookで事前購入しており、発行されるQRコードをかざせばすんなり入れるそうだ。入口の列は時間帯ごとに分かれていて、15時半に予約したおさだは該当する列に並んだ。

館内のインフォメーションには日本語の館内図がある。おさだによると、モナ・リザは1階のドノン翼にあり、有名な作品のある方向は絵の案内で示されている。館内は飲食禁止で、自撮り棒も持ち込めないので注意するよう呼びかけていた。Klookで購入するときにオーディオガイドを付けられるので、詳しい解説を聞きながら回りたい人には勧めるという。

途中では、案内図に載っていた男性像を見つけ、学芸員でなければ分からない意味があるのだろうと眺める。巨大な絵画に圧倒されながら何度か道に迷い、ようやくモナ・リザの前の人だかりにたどり着いた。前回より人が少ない気がすると言いながら少しずつ前へ進み、ついに最前列に出る。「ちゃんとモナリザ」「ちゃんと微笑んでる」。前回はまったく見られなかった絵を、今回は目の前で見ることができた。

人生初のマカロン

ホテルへ戻る途中、行列のできた菓子店を見つけ、フランスらしい菓子をまだ食べていないことに気づく。おさだは人生で一度もマカロンを食べたことがなく、そもそもマカロンが何なのかもよく分かっていないと打ち明ける。1個から買えるのか確かめつつ、店員のおすすめで2個を購入した。値段は1個500円。「こんな一口サイズのくせに生意気」「チーズケーキなら500円でも分かる」とこぼしながら、1番人気だというピンクのものから食べた。2個目は2番人気だと言われたものだが、何の味なのかは分からなかったという。

ホテルの部屋と、苦手意識の告白

ホテルの203号室に入る前、おさだは「正直、やっぱりフランスへの苦手意識」と本音を漏らしかける。すぐに「元気出していきましょう」と言い直し、鍵が開かず手間取っても、引きずる男は嫌いだと自分に言い聞かせた。

部屋にはベッド、机、コーヒーセットがあり、ミニバーの水は有料だ。水回りは意外にきれいで、ボディローション、ボディソープ、タオルがそろっていた。ドライヤーは見当たらなかったが、どこかにあるだろうと話す。ホテル名は「ホテル・メイフラワー・オペラ・パリ」。1泊の料金も紹介したが、特に安いわけでも豪華なわけでもなく、なぜここにしたのか分からないと自分で笑っていた。そして、今までのパリはパリではないと宣言し、ここから楽しむと切り替えを誓う。

モンマルトル:ジュテームの壁、テルトル広場、サクレ・クール

夕方からはモンマルトルへ向かう。最初に訪れたのは、世界中の言葉で「愛してる」が書かれた「ジュテームの壁」だ。一人で来る場所ではないが、愛が欲しかったので来た、と冗談を言う。ただ、今は柵ができていて壁の近くまでは行けなくなっていた。

長い階段の周辺では、多くの人が絵を描いていた。おさだは学校の課題だろうかと推測している。階段を登った先のテルトル広場には似顔絵描きがたくさんいて、小さな子どもがいい表情でモデルを務めていた。おさだはこの雰囲気が気に入り、夜のライトアップも見てみたいと話す。広場では、肩に猫を乗せた人の姿もあった。

サクレ・クール寺院では、入口で荷物検査を受ける。おさだの記憶では、本堂にはチケットなしで入れ、ドームや展望台は有料だという。寺院の前はパリを一望できる展望台のようになっていて、人々が座って音楽を聴いていた。おさだが訪れたときにはちょうど鐘が鳴り、演奏も始まった。

最後の夕食:オニオンスープと牛肉

夜は再びテルトル広場周辺に戻り、この日の締めくくりとして、夕食の店も即興で選ぶ。散々な1日だったが引きずってもしょうがない、ずるずる引きずる男はダサいと「マミ」がずっと言っていた、と自分を励ます。

肉料理の店を候補にしながら歩き、最終的には別の店を選んだ。先ほどのあたりは騒がしかったし、店の前にいた女性の感じもよかったからだという。メニューはまったく読めないので、Googleレンズの翻訳とGoogleマップの料理写真を見せて注文する作戦をとった。

1品目は、ずっと飲んでみたかったオニオンスープだ。器が非常に大きく、上にはチーズのようなものが載っている。味はしっかりしていて、玉ねぎが甘くとてもおいしいと評価した。この日初めて、狙いどおりのものを食べられたことになる。メインは牛肉料理だった。食事を終えたおさだは「少し好きです」と口にしている。

残された不安

動画の最後に、おさだは旅がまだ1日残っていることを明かす。次はパリを離れて別の都市を回る予定だが、「不安が募っております」「フランスを好きになれるかどうか心配でございます」と語る。モナ・リザを見られたこととオニオンスープで少し持ち直したものの、この日の時点では、リベンジが成功したかどうかは本人にもまだ分かっていない。