【あまりにも桁外れ】ケラチン&シルクPPT極限濃度シャンプー『アンプレム』登場!I-ne従来比"6800倍"以上はさすがにやり過ぎ【これで2,000円以下】

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概要

ボタニストやYOLUなどを展開してきたI-neから、タンパク質(PPT)成分を高濃度で配合したヘアケアブランド「Amprem(アンプレム)」が登場した。「ケラチンショット」と「シルクショット」の2系統で展開される本作は、従来品比で数千倍におよぶPPT成分の配合や、浸透技術の採用を掲げている。本稿では、全成分表示の詳細な分析や配合成分の性質、人毛サンプルを用いた検証結果をもとに、その処方設計と実際の仕上がりについて解説する。

見出し付き・読了8分

全成分表示に見る「PPT蒸留水」の性質と役割

アンプレムのシャンプーおよびトリートメントの成分表を確認すると、水の直後にケラチンショットでは「加水分解ケラチン水(羊毛)」、シルクショットでは「シルク水」が記載されている。一般的なシャンプーでは水の次に界面活性剤や保湿剤(グリセリンなど)が続くことが多く、毛髪補修成分に分類される名称が2番目に位置する構成は珍しい。

ただし、ここで配合されている「加水分解ケラチン水」や「シルク水」は、従来のヘアケア製品で補修成分として汎用されてきた粉末状の加水分解ケラチンや加水分解シルクそのものではない。これらは、加水分解ケラチンやシルクを水蒸気蒸留して得られた成分である。化粧品で用いられるダマスクバラ花水などの芳香蒸留水と類似した製法で作られており、実質的な組成の大部分(推測では99%以上)は水で構成されていると考えられる。

そのため、この成分単体を指して「補修成分そのものが超高濃度で配合されている」と捉えるのは適切ではない。一方で、水蒸気蒸留の過程で原料がさらに細かく分解されたアミノ酸類などが留液に含まれている可能性は高く、単なる純水と比較すれば毛髪補修の補助的な役割を果たすことが期待できる。主成分の水の一部をこうしたPPT蒸留水に置き換える設計は、ベースとしての保湿・補修環境を整える意図があると考えられる。


従来比6800倍以上とされるPPT成分の真偽と分子量

アンプレムの最大の特徴として挙げられているのが、I-ne従来品比で「ケラチン6800倍以上」「シルク6900倍以上」という配合比率である。前述の「加水分解ケラチン水」などの蒸留水をカウントして希釈倍率を吊り上げているのではないかという懸念が生じやすいが、製品背面の注釈およびメーカーへの確認によれば、この数値は蒸留水を含まない純粋な毛髪補修成分「加水分解ケラチン(羊毛)」および「加水分解シルク」単体での比較である。

さらに、採用されている加水分解ケラチン(羊毛)と加水分解シルクは、分子量約1,000の中分子PPTに統一されている。

  • 加水分解ケラチン(羊毛):人の毛髪と類似したアミノ酸組成を持つ羊毛由来のタンパク質で、蓄積したダメージの補修やハリ・コシの付与に適している。
  • 加水分解シルク:絹糸の主成分であるフィブロインを多く含み、毛髪表面に吸着して滑らかさやツヤを与える特性がある。

PPT成分は、毛髪内部へ深く入り込む低分子と、表面を覆って保護する高分子に大別されるが、分子量約1,000の中分子は浸透性と表面吸着性の双方をバランスよく担うことができる。従来の同社製品と比較しても、補修成分自体の配合量が大幅に引き上げられている点が本処方の明確な特徴である。


洗浄成分と毛髪補修を支えるサポート成分

シャンプーの骨格となる洗浄基剤は、ケラチンショット・シルクショットともにハイダメージ毛を想定した低刺激設計となっている。

ベースには両性界面活性剤のコカミドプロピルベタインと、アミノ酸系洗浄成分のラウロイルヒドロキシエチル-β-アラニンNaを組み合わせ、マイルドな泡立ちを確保している。そこに、洗浄と同時に補修作用を付与するPPT系界面活性剤(ケラチン側にはココイル加水分解ケラチンK、シルク側にはラウロイル加水分解シルクNa)が加えられている。

補助洗浄成分には弱酸性石けん系と呼ばれるラウレス-4カルボン酸Naを共通して配合し、泡切れと適度な洗浄力を補完している。両タイプの微細な差異として、ケラチンショットにはタウリン系(ココイルメチルタウリンNa)を加えてやや洗浄感を高め、シルクショットには両性界面活性剤(ココアンホ酢酸Na)を用いてより穏やかな脱脂力に調整されている。

また、髪のうねりや広がりを抑制する成分として、ケラチンショットには「レブリン酸」、シルクショットには「アミノエチルチオコハク酸ジアンモニウム(通称トステア)」が配合されている。さらに、ドライヤーやアイロンの熱を利用して毛髪を保護・補修するヒートプロテクト成分「メドウフォーム-δ-ラクトン」やメドウフォーム種子油、9種のアミノ酸が共通して組み込まれている。


キューティクル遮断膜に着目した浸透技術

毛髪は外側からキューティクル、コルテックス、メデュラの3層構造で成り立っている。表面を覆うキューティクル同士はCMC(細胞膜複合体)と呼ばれる脂質層で接着されており、外部からの物質の侵入を防ぐバリアとして機能している。

近年、このキューティクルの最深部、すなわちコルテックスとの境界部分に「キューティクル遮断膜」が存在することが知られるようになり、補修成分を毛髪深部まで到達させるためにはこの膜を通過させる必要があるとされている。アンプレムでは、この遮断膜まで浸透させる高浸透密着処方を採用し、高濃度で配合したPPTや各種補修成分を効率よく髪の内部へ届ける工夫が施されている。


トリートメントの処方設計と第3級アミンの採用

トリートメントにおいても、ベースの水分には加水分解ケラチン水およびシルク水が用いられている。さらにPPTの配合濃度はシャンプーよりも高く設定されており、従来品比でケラチンは7,200倍以上、シルクは7,300倍以上の配合比率となっている。

構造面における特筆すべき要素は、柔軟基剤(カチオン界面活性剤)の選定にある。一般的なヘアトリートメントや従来のI-ne製品では、柔軟効果が高い反面、肌への刺激性が比較的高い「第4級アンモニウム塩」(ステアルトリモニウムクロリドなど)が主剤として多く使われてきた。しかし本作では、肌への負担が極めて穏やかな「第3級アミン」(ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン)を主剤として採用している。

第3級アミンは低刺激である代わりに柔軟作用が穏やかになりやすいが、本品では疑似カチオン化成分などを併用することで質感を補っている。ダメージケアに特化した設計でありながら、刺激に配慮したカチオン基剤を主軸に据えた処方は市販品としては珍しい。

ベースオイルの構成は、ケラチンショットがセテアリルアルコール主剤にジメチコンを合わせたやや軽めの設計、シルクショットはジメチコンを主体としたサラサラ感を強調する設計となっている。


人毛サンプルを用いた使用感と仕上がりの検証

人毛100%のエクステンションを用いた検証では、両タイプとも濃密でクリーミーな泡立ちを示し、きしみを感じさせないマイルドな洗い心地が確認された。ワックスやハードなスタイリング剤を使用している場合は予洗いや2度洗いが推奨される程度の穏やかな洗浄力である。すすぎの段階では、髪に特有のとろみや柔軟性が感じられる。

トリートメントは手応えのあるやや硬めの質感だが、髪への馴染みはスムーズである。一般に第3級アミンを用いたトリートメントは髪が柔らかくなるまでに時間を要することがあるが、本品は塗布直後から素早く浸透し、髪が解れる感触が得られた。

乾かした後の仕上がりの違い

  • ケラチンショット:髪の癖をまっすぐに伸ばすというよりは、一本一本にしっかりとしたハリとコシが加わり、適度なリッジ感(弾力・まとまり)が出る。髪にボリュームを持たせたい場合や、パーマスタイルのウェーブを活かしたい毛髪に適している。
  • シルクショット:ストレート感が強調され、表面のツヤと滑らかさが際立つ仕上がりとなる。指通りが軽やかでサラサラとした質感に整うため、ロングヘアや広がりを抑えたい毛髪に向いている。

結論

アンプレムは、ベースに用いたPPT蒸留水のみに依存することなく、中分子の加水分解ケラチンおよび加水分解シルクそのものを従来比数千倍という高濃度で配合したヘアケアである。さらに、第3級アミンを主軸にした低刺激な柔軟設計や、キューティクル遮断膜に着目した浸透技術を組み合わせることで、サロン専売品に近い成分構成を市販の価格帯(本体420mlで税込1,980円)に落とし込んでいる点が実質的な特徴といえる。ハリ・コシを求めるならケラチンショット、ツヤと指通りの滑らかさを求めるならシルクショットと、髪質や好みの質感に応じた使い分けが明確なシリーズである。