【ついに出たシルクPPT系シャンプー】次に来るのはこれ!可愛いだけじゃない新時代ヘアケア『シル クオーラ』がプチプラの限界に挑戦しています…!!
かずのすけドラッグストア等で手に入る市販ヘアケア市場において、サロン専売品に匹敵する補修力をどこまで低価格で実現できるかという点は、長年議論の的となってきた。そうした中、JPSLABから発売された完全新作ヘアケアシリーズ「シルクオーラ(Silk Aura)」は、高価なタンパク質由来の洗浄成分であるシルクPPT系界面活性剤を主成分に据えるという、従来の同価格帯では極めて珍しいアプローチをとっている。本稿では、化粧品成分の専門家であるかずのすけ氏による成分解析と人毛エクステンションを用いた検証に基づき、同製品の処方設計、2種類の仕上がりの違い、および実用上の留意点について解説する。
繭を想起させる独自ボトルと「シルクオーラ」の開発背景
「シルクオーラ」を手掛けるJPSLABは、高濃度ビタミンC美容液などで知られる「アンレーベル ラボ」を展開しているメーカーである。アンレーベル ラボにおいてもビタミンCやコラーゲン、ケラチンなどの成分に着目したヘアケア製品が展開されていたが、今回のシルクオーラはブランドとして完全な新作でありながら、事実上の上位ラインに位置付けられる内容だと話者は指摘する。
ボトルデザインは、コンセプトである「絹(シルク)」に合わせ、蚕の繭(まゆ)をモチーフに設計されている。一般的なツルツルとしたプラスチックボトルとは異なり、和紙のようなわずかにざらつきのある、ふんわりとした温かみのある手触りが特徴である。ディスペンサーのポンプ部分は丸みを帯びた大型の形状をしており、製品名は印刷ではなくボトル本体に直接彫り込まれている。
ラインナップは、白いボトルの「ハグモイスト」と、ピンクのボトルの「メロウストレート」の2系統で展開される。前者がしっとりタイプ、後者がサラサラタイプという位置付けになっている。
シャンプーの核となる「ラウロイル加水分解シルクNa」の意義
シルクオーラのシャンプーにおける最大の特筆点は、全成分表示の2番目に「ラウロイル加水分解シルクNa」が記載されている点である。化粧品の全成分表示は配合量の多い順に記載されるため、1番目の水を除けば、実質的に最も高濃度で配合されている洗浄成分(主成分)がこの成分であることを意味する。
ラウロイル加水分解シルクNaは、「PPT(ポリペプチド)系界面活性剤」と呼ばれる成分の一種である。毛髪の主成分はケラチンなどのタンパク質(ポリペプチド)で構成されているため、毛髪ダメージの補修には同系統のタンパク質成分を補うことが有効とされる。シルクを加水分解して作られるこの洗浄成分は、アミノ酸系界面活性剤に類似した低刺激でマイルドな洗浄力を持ちながら、シルクを構成するペプチドやアミノ酸を豊富に含むため、洗浄と同時に毛髪を補修する作用が期待できる。
話者によれば、PPT系界面活性剤は高価格かつ扱いが難しい成分であり、市販シャンプーでは美容成分として微量添加されるケースがほとんどであった。美容室専売品のごく一部のプレミアムシャンプーにおいて主成分として採用されることはあったものの、ドラッグストア等に並ぶ1,000円台後半の価格帯で、水の次にこの成分が配置された処方はこれまでの記憶にないと話者は述べている。
サルフェート・オレフィンフリーの洗浄設計と共通の毛髪補修成分
主成分以外の洗浄成分についても、低刺激性と適度な泡立ちを両立する構成が採られている。
- ラウロイルメチルアラニンNa:サロン品質のシャンプーで主成分として多用される、バランスの取れたアミノ酸系洗浄成分。
- ココイルメチルタウリンNa:マイルドでありながらさっぱりとした洗い心地を与えるタウリン系洗浄成分。
- ココイルグルタミン酸TEA:しっとり感のあるマイルドなアミノ酸系洗浄成分。
- コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン:泡立ちと刺激緩和を担う両性イオン界面活性剤。
さらに少量配合として、ココイル加水分解コラーゲンK、ココイル加水分解ケラチンK(羊毛)、ラウロイルシルクアミノ酸NaといったPPT系界面活性剤が複数選定されている。洗浄骨格はサルフェート(硫酸系界面活性剤)フリーおよびオレフィン(C14-16)スルホン酸Naフリーとなっており、脱脂力が極めて穏やかなため、ハイブリーチや縮毛矯正等で深刻なダメージを負った毛髪にも適した設計である。
また、両タイプ共通の補修成分として、以下の成分が贅沢に配合されている。
- セリシン:絹糸の表面を覆う防御膜的なタンパク質で、キューティクルを保護し滑らかな艶を与える。
- シリル化シルク((ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解シルク):ドライヤーやアイロンの熱によって毛髪表面に吸着・補修を行うヒートアクティブ成分。
- 加水分解シルク:毛髪内部の水分を保つ保湿ペプチド成分。
- ジラウラミドグルタミドリシンNa(通称ペリセア):高い浸透力を持ち、ダメージ補修および毛髪のうねり・歪みケアに寄与する。
- γ-ドコサラクトン、メドウフォーム-δ-ラクトン:熱に反応して毛髪を保護・補修するラクトン誘導体。
- 各種加水分解タンパク質(加水分解エンドウタンパク、加水分解乳タンパク、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲンなど)。
ハグモイストとメロウストレートの成分的分岐点
シャンプーの基本洗浄成分は両タイプでほぼ共通しているが、毛髪の仕上がり感を決定づける美容成分において明確な差別化が図られている。
ハグモイスト(しっとり柔軟ケア)
パサつきや広がりを抑え、しっとりとした質感に導くための成分が強化されている。
- 5種の人型セラミド(セラミドEOP、セラミドNG、セラミドNP、セラミドAG、セラミドAPなど):肌のバリア脂質として知られるが、毛髪内でも乾燥や外的刺激から毛髪を守るバリアとして機能する。
- マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル:話者が特に推奨する成分で、毛髪内部に浸透して硬くなった髪をふんわりと柔らかく整える毛髪柔軟化作用を持つ。
- イソステアロイル加水分解シルク:脂質と結合させたペプチド成分で、毛髪表面の補修力を高める。
- ポリクオタニウムなどのコンディショニング成分が処方の上位に配置されており、洗い上がりのしっとり感を補強している。
メロウストレート(くせ・うねり・ストレート保持)
湿気による広がりやうねりを抑え、サラサラとした指通りを重視した設計である。
- アミノエチルチオコハク酸ジアンモニウム(通称トステア):近年ヘアケア業界で注目されているくせ毛ケア成分。ドライヤーやヘアアイロンの熱に反応して毛髪を補修・架橋し、ストレートアイロン等で整えた形状の維持効果を高めるとされる。単独で縮毛を直すわけではないが、湿気による乱れを防ぎ、ストレートヘアの持続性を向上させる役割を担う。
トリートメントの処方とハイダメージ毛へのアプローチ
トリートメントに関しては、シャンプーとは異なりPPT系界面活性剤が主成分ではなく、一般的なシリコーンおよびカチオン界面活性剤を主軸とした高密着処方が採用されている。
基剤となるシリコーンの構成には両者で差異がある。サラサラ感を重視するメロウストレートには揮発性で軽い質感のシクロペンタシロキサンやジメチコンが多めに配合され、ハグモイストには被膜感のあるアモジメチコンが組み合わされている。柔軟化成分には第4級アンモニウム塩であるベヘントリモニウムクロリドが使用されているため、ハイダメージ毛をしっかり滑らかに整える力がある反面、敏感肌のユーザーは頭皮を避け、毛先を中心に使用することが推奨される。
補修成分の面では、シャンプーに準じた豪華な処方が踏襲されている。特筆すべき点として、トリートメントにのみ配合されている「(加水分解シルク/PGプロピルメチルシランジオール)クロスポリマー」が挙げられる。これはシリコーンとシルク成分を複合化させたもので、毛髪表面に吸着して疎水性の保護膜を形成し、シルクのような艶と指通りを付与する。
なお、本シリーズのシャンプーは非常にマイルドな洗浄力であり、トリートメントはしっかりとした保護被膜を形成する設計となっているため、話者は「スタイリング剤の蓄積や被膜の重なりを防ぐため、必要に応じて洗浄力を補うクレンジングタイプのシャンプーを併用することも有効である」と補足を加えている。
人毛エクステンションを用いた実演検証
話者は人毛100%のエクステンション2束を用い、両タイプの使用感を比較検証した。
ポンプと液色の確認
大型で丸みのあるポンプヘッドは、過去の他製品で見られた押しにくさや吐出のしにくさが解消されており、押しやすい設計となっている。 ポンプから吐出されたシャンプー液は、どちらのタイプもしっかりとした茶褐色を呈している。PPT系界面活性剤は原料自体が褐色を帯びている特性があるため、この液色の濃さはPPT活性剤が高濃度に配合されていることの視覚的な裏付けであると話者は説明する。
洗浄感と「泡パック」
泡立ちは豊かで、シルクのようなきめ細かく滑らかな感触の泡が立つ。ハイダメージ処理が施された人毛エクステを洗っても、キシキシとした引っ掛かりは一切生じない。 補修効果を高める使い方として、髪全体に泡を行き渡らせた後、すぐに流さず1分間程度放置する「泡パック」を行うことが推奨されている。洗い流しの段階でも指通りはスムーズで、シャンプー単体でもトリートメントを施した後のような柔らかさが残る。
香りは、ハグモイストが「ブランシルクブーケの香り」、メロウストレートが「スマートホワイトリリーの香り」となっており、いずれもサロン専売品を思わせる上品な調香であると評価された。
トリートメント塗布とドライ後の仕上がり比較
水気をしっかり絞った状態でトリートメントを塗布すると、両タイプとも素早くなじみ、毛髪が柔らかく解きほぐされる感触が得られる。テクスチャーはハグモイストの方がやや濃厚で、メロウストレートはやや軽めの感触となっている。
同一条件下でドライヤー乾燥を行った結果、以下の通りの差異が確認された。
- 外観:双方ともに高い艶感とまとまりが生まれ、見た目の明らかな差は少ない。
- 触感(ハグモイスト):しっとり感が強く、髪に柔軟性が付与されて柔らかく落ち着く仕上がり。乾燥毛や広がりやすい髪に適している。
- 触感(メロウストレート):引っ掛かりのないサラサラ感が際立ち、軽やかで自然なストレート感が維持される仕上がり。細毛や軟毛、アイロンを日常的に使う髪に適している。
両タイプともに熱反応性のヒートアクティブ成分が豊富に含まれているため、ドライヤー乾燥のみならず、アイロン仕上げを併用することでより成分の特性を引き出すことができる。
価格設定と流通展開
シルクオーラシリーズは、ハグモイストおよびメロウストレートのシャンプー、トリートメントともに、内容量380mlで税込1,980円となっている。
ドラッグストア等で取り扱われる市販ヘアケアとしては2,000円前後の上位価格帯に位置するものの、シルクPPT系界面活性剤を主成分とした処方構成はサロン専売品でも数千円クラスになることが通例であるため、この配合内容を考慮すれば極めてコストパフォーマンスが高く、プチプラの限界に挑んだ処方であると話者は結論づけている。
流通スケジュールについては、2024年3月20日より全国のロフトにて先行販売が開始され、4月25日以降、ツルハドラッグやイオンなどのドラッグストアおよび量販店へ順次配荷が拡大されている。店舗によって入荷時期に差が生じる可能性があるが、各種オンラインストアでの購入も可能となっている。
縮毛矯正やブリーチを繰り返したハイダメージ毛に悩む層や、髪の艶としなやかさを求めているユーザーにとって、サロン級のシルクPPT処方を身近な流通で試せる実用的な選択肢が登場したといえる。
