【あるようでなかった】グリセリンフリーのニキビ&毛穴ケアオールインワンが神コスパ『モイスチュアマイルドホワイト』から新登場!【思春期ニキビ&大人ニキビ全対応】

YouTubeで開く ↗
概要

コーセーコスメポートの「モイスチュアマイルド ホワイト」シリーズから、ニキビと毛穴のケアを前面に打ち出した「アクネケア パーフェクトエッセンス」が発売された。同シリーズは、かつてナイアシンアミドを有効成分とした低価格なオールインワン製品で注目を集め、シワ改善に特化した赤のパッケージなどを展開してきた経緯がある。今回の新作は名前に「ホワイト」を冠しているものの、美白有効成分によるシミ予防ではなく、抗炎症とグリセリンフリー処方によるニキビ予防に舵を切った製品設計が特徴である。美容化学者のかずのすけ氏は、本品が既存のニキビケア製品にありがちな殺菌剤やアルコールの刺激を避け、大容量かつ低価格でグリセリンを排除した点において、市場で「あるようでなかった」実用的な選択肢になり得ると評価している。その成分構成や配合意図、使用感について同氏の見解を整理する。

見出し付き・読了10分

モイスチュアマイルド ホワイトシリーズの変遷と新作の立ち位置

「モイスチュアマイルド ホワイト」シリーズの代名詞的存在だったのが、青いボトルの「パーフェクトエッセンス」である。2017年から2018年頃、コーセーが日本で初めてナイアシンアミドによるシワ改善効能の承認を取得した前後の時期において、同品はシワ改善の承認こそ取得していなかったものの、美白有効成分としてナイアシンアミドを配合しながら230mlという大容量で800円台という安価な価格設定で販売されていた。当時はナイアシンアミドの知名度がまだ一般的でなかったこともあり、かずのすけ氏は破格のコストパフォーマンスを持つ製品として紹介し、成分人気の火付け役の一因になったと振り返る。

その後、シワ改善と美白の両方の効能を取得し、よりエイジングケアに特化した「リンクルケア エッセンスローション」(赤のパッケージ)が登場した。こちらはナイアシンアミドを高濃度で配合する必要性から、しっとりとした濃厚な使用感に作られていた。

今回新たに加わった「アクネケア パーフェクトエッセンス」(ブルーグリーンのパッケージ)は、シリーズの流れを汲みつつも方向性が大きく異なる。製品名に「ホワイト」とあるものの、医薬部外品としての美白効能は取得しておらず、肌荒れやニキビの予防に特化した設計となっている。同氏はこのネーミングについて、人気シリーズのブランド名を冠して展開するための企業判断が働いたのではないかと推測しつつ、従来の製品が万人向けやエイジングケア向けであったのに対し、今作は思春期から大人までのニキビや毛穴に悩む層、特に若年層の需要を意識した製品であると位置づけている。

殺菌ではなく「抗炎症」を選ぶニキビケアの意義

コーセーコスメポートのリリースによると、本品は思春期のニキビ予防だけでなく、大人の毛穴や皮脂トラブルに伴うニキビ予防需要の高まりや、肌がデリケートな状態でも使える優しい使用感へのニーズを背景に開発されたという。

かずのすけ氏は、従来のニキビケア市場において、平成中期以降を中心に殺菌剤やピーリング作用を持つ成分、高濃度のアルコールを配合した強力な製品が主流だったと指摘する。殺菌作用を持つ有効成分としては、イソプロピルメチルフェノールやサリチル酸、硫黄などが挙げられる。これらはニキビに対して高い実感を伴う場合がある一方で、皮膚表面で共生している正常な皮膚常在菌のバランスを崩してしまうリスクを伴う。殺菌系スキンケアを長期的に連用し続けると、肌本来の自律的なバランスが乱れ、殺菌剤なしでは肌状態を維持できなくなるような依存状態に陥る懸念があると同氏は警鐘を鳴らしてきた。殺菌が必要なほどの重篤な症状であれば医薬品を頼るべきであり、日常的な医薬部外品のスキンケアに強力な殺菌性を求めるべきではないというのが同氏の基本的立場である。

その点、本品が有効成分として採用したのは「グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)」の単一配合であり、殺菌剤を配合しなかったことについて、肌への負担を抑える観点から肯定的に受け止めている。

グリチルリチン酸ジカリウムは、植物の甘草由来の成分であり、炎症を抑えることで肌荒れやニキビを予防する効能が認められている。医薬部外品のスキンケアで「ニキビを予防する」と表示するためには、洗浄作用による物理的除去を除けば、抗炎症や殺菌などの承認された有効成分を配合する必要がある。抗炎症成分としてはアラントインなども存在するが、市場のニキビ予防化粧品ではグリチルリチン酸ジカリウムが広く活用されている。

グリチルリチン酸ジカリウムの評価と使い方の留意点

かずのすけ氏はこれまで、グリチルリチン酸ジカリウムについて手放しで推奨してきたわけではない。市場のあまりにも多くの化粧品に配合されている現状を問題視してきた経緯がある。

その理由として、グリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症メカニズムが、副腎皮質ホルモン(ステロイド)に類似した弱い作用(抗炎症作用)を持つ点にあると説明する。ステロイド薬そのものとは強さが全く比較にならないマイルドなものであるものの、肌の炎症を抑える過程で局所的な免疫機能を抑制する方向に働くため、過剰に長期間使い続けると皮膚のバリア機能に影響を与えるのではないかという議論が古くから存在するためである。また、化粧水、美容液、乳液、クリームとライン使いするすべての製品にグリチルリチン酸ジカリウムが含まれている場合、意図せず高用量を毎日肌に重ね続けることになりかねない。

しかし、今回の製品に関しては、殺菌剤を避けて肌荒れ防止に留めている点、そして後述する全成分の設計と組み合わせた際に「単一の製品としてニキビ予防を取り入れる」選択肢として十分に合理的であると同氏は述べる。理想を言えばトラネキサム酸の配合を期待したものの、トラネキサム酸単独でニキビ予防の効能を取得している化粧品は極めて稀であることから、グリチルリチン酸ジカリウムの選定は実用的な「及第点」として評価できるとしている。

グリセリンフリーを採用した背景と実用性

本品の成分設計において最も注目すべき点として、かずのすけ氏は「グリセリンフリー」処方を挙げる。全成分表示を確認すると、基剤は水と1,3-ブチレングリコール(BG)で構成されており、一般的な保湿化粧品に広く使われる濃グリセリンなどのグリセリン類が配合されていない。

近年、ニキビや毛穴の目立ちに悩む人々の間でグリセリンを避けるスキンケア手法が関心を集めている。その発端となったのは、ある化粧品メーカーが実施した小規模な検証データである。BG、DPG、プロパンジオール、グリセリンなどの水性保湿成分の中で、ニキビの原因菌であるアクネ菌に与えた際に菌の増殖(資化性)が有意に確認されたのがグリセリンのみであったという内容に基づいている。

ただし、かずのすけ氏はこの説に対して客観的な留保を付けている。グリセリンはそもそも人間の皮膚に自然に存在する保湿成分(生体成分)であるため、皮膚常在菌であるアクネ菌がそれを資化して増殖すること自体は不自然ではない。また、菌が増えたからといって直ちにニキビの悪化に結びつくとは限らず、当該の検証データも学術的に強固なエビデンスとして確立されているわけではない。現在ではそのデータ自体が非公開になっていることもあり、業界内でもグリセリンの影響については意見が分かれている。

それでもなお、同氏のもとには「グリセリンフリーのスキンケアに切り替えたことでニキビや毛穴の状態が改善した」という実体験の声が数多く寄せられているという。明確な科学的結論が出ていない段階であっても、他の保湿成分で代替できるのであれば、ニキビに悩む層がリスクを避けるためにグリセリンフリーを選択することには十分な合理性があると同氏は捉えている。ニキビケアを標榜しながらしっかりとグリセリンフリーを貫いた製品は、大容量かつ低価格帯の市場では極めて珍しい。

サポート成分と低刺激性の処方設計

基剤以外の配合成分についても、ニキビや毛穴に配慮した設計がなされている。

  • 水性保湿成分:ポリオキシエチレンメチルグルコシドやヒアルロン酸ナトリウムが配合され、グリセリンを使わずに適度な保湿感と使用感の調整を行っている。
  • ビタミンC誘導体:リン酸L-アスコルビルマグネシウム(リン酸エステル型ビタミンC誘導体)が配合されている。これは医薬部外品の有効成分としても用いられる成分だが、本品では有効成分ではないため、製品の酸化防止剤などとして微量配合されていると推測される。
  • ツボクサエキス(CICA):肌荒れ防止を目的として配合されている。抗炎症の働きにおいて甘草由来成分と近しいサポートが期待できると考察されている。
  • リンゴ酸(AHA):パッケージでは角質ケアや毛穴ケア成分(AHA)として訴求されているが、リンゴ酸自体は非常にマイルドな酸であり、刺激になるほどの高濃度配合は難しいため、実質的には製品のpH調整剤としての役割が大きいと見ている。
  • 油性成分とテクスチャー:増粘剤としてのアクリル酸系ポリマーに加え、植物性スクワランやシリコーン(メチルポリシロキサン)がごく微量含まれている。パッケージには「オイルフリー」と記載されているが、これは皮脂の主成分でありアクネ菌の餌になりやすい「油脂(トリグリセリド)」を配合していないという意味と解釈するのが妥当である。
  • 安全設計:無香料、無着色、アルコールフリー(エタノール不使用)であり、ノンコメドジェニックテスト済み(すべての人にコメドができないわけではない)となっている。

市販のニキビ用化粧品にありがちな清涼感をもたらすメントールや高濃度のアルコールを排除し、肌への刺激を抑えた構成となっている。

使用感と具体的な活用法

実際の使用感について、かずのすけ氏はジェル状のテクスチャーを取り出して検証している。

肌に伸ばすと、グリセリン高配合の製品特有の重さや被膜感、ベタつきが一切なく、非常に素早く馴染んで表面がサラサラとした感触に落ち着く。ビタミンC誘導体やエキス類の影響からか、肌質によっては塗布時にごくわずかな刺激感や原料由来の微かなハーブ調の香りを感じる可能性があるものの、全体としては非常に軽快である。

オールインワンとして化粧水、美容液、乳液の役割を兼ねており、過度な油分を必要としない若い世代や脂性肌の層であれば、洗顔後にこれ1本でスキンケアを完結させることが可能である。一方、乾燥肌の人にとっては本品単体では保湿力が物足りなく感じられる場合がある。その際は、同シリーズの美白タイプ(青のパーフェクトエッセンス)などを重ねて保湿を補う方法や、部分的な使い分けも選択肢として挙げられる。

本品は230mlという大容量でありながら、ドラッグストアやAmazonなどで1,200円前後(動画公開時点)という手頃な価格で購入できる。この容量とポンプ式の容器設計を活かし、顔だけでなく、手の届く範囲での背中や胸元など、皮脂トラブルが起きやすい身体のニキビ・毛穴ケアとしても実用性が高い。

総括:派手さはないが論理的に整ったニキビケアの選択肢

「モイスチュアマイルド ホワイト アクネケア パーフェクトエッセンス」は、有効成分に驚きのある新規成分を使っているわけではない。しかし、ニキビや毛穴に悩む層が真に求めている「グリセリンフリー」「殺菌剤フリー」「アルコールフリー」「油脂フリー」「大容量・低価格」という条件を、破綻なく揃えた製品である。

強力な成分で即効性を狙うのではなく、肌への刺激を抑えながら毎日のケアでニキビを予防するという設計思想は、思春期の子どもから大人の肌トラブルまで、幅広い層にとって使いやすい現実的な選択肢を提供している。