花王100年の傑作シャンプー【春夏のヘアケア】ジアンサー『シーズナルケアSS』シリーズが新登場!高湿度のうねり・広がりに悩む方へ
かずのすけ花王が100年にわたるヘアケア研究の知見を結集して開発したヘアケアブランド「THE ANSWER(ジアンサー)」から、春夏の気候特有の髪悩みに特化した新シリーズ「シーズナルケアSS」が登場した。従来のジアンサーは統計的な「平均的な髪質」に対する高い完成度で支持を集めたが、季節変動による髪の扱いにくさにどう応えるのか。美容化学の視点から化粧品解析を行うかずのすけ氏が、毛髪科学のメカニズムとともに、シャンプーおよびトリートメントの成分設計と使用感を解説した。
季節による髪質の変化と春夏特有の課題
従来のジアンサーは、花王の研究において大多数を占める平均的な髪質に向けて開発され、ベスコスをはじめとする数々のアワードを受賞するなど高い評価を得てきた。一方で、髪質や頭皮環境は個人差が大きく、季節による環境変化にも大きく左右される。
花王が実施した調査によると、季節によって髪の状態や悩みが変化すると回答した人は75%以上に達し、そのうち約82.7%が「湿気が髪に悪影響を与えている」と感じているという。こうした背景から、春(Spring)と夏(Summer)の気候変化に着目して開発されたのが「シーズナルケアSS」である。
春夏の高湿度環境では、髪のうねり、広がり、ベタつきが発生しやすい。花王の実験データによれば、アイロン処理を施したくせ毛を異なる湿度条件下に30分間静置したところ、湿度が80%を超えると毛髪の形状変化レベルが急激に上昇することが確認されている。
この現象には毛髪内部の「水素結合」が深く関わっている。毛髪内部の水素結合は、乾燥状態では安定して結びついているが、水分を含むと切断される性質を持つ。ヘアアイロンやブローでスタイリングができるのはこの結合の組み換えを利用しているためだが、梅雨や夏場のように外気の湿度が高くなると、外部から過剰な水分が毛髪内部に侵入して水素結合が切断され、毛髪が柔軟化してうねりや広がりが引き起こされる。
【シャンプー】基本骨格の継承と「ラメラプラットフォーム技術」
「ジアンサー シーズナルケアSS スーパーラメラシャンプー」の主たる洗浄成分は、ココイルメチルタウリンNaとラウロイルメチルアラニンNaで構成されている。前者はマイルドでありながらさっぱりとした洗い上がりが得られるタウリン系洗浄成分、後者はキメ細かな泡立ちとマイルドさが特徴のアミノ酸系洗浄成分である。さらに非イオン界面活性剤のカプリン酸グリセリル、泡立ちや質感を整える両性界面活性剤(ラウラミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸Na)、花王独自のカルボン酸系洗浄成分であるラウレス-11カルボン酸が組み合わされており、幅広い髪質や頭皮に対応できるバランスの取れた処方となっている。また、軽度なダメージ補修が期待できるシルク系PPT界面活性剤(ラウロイル加水分解シルクNa)も配合されている。
毛髪補修成分としては、花王が100年の研究で導き出した「美髪5大必須成分」が網羅されている。
- 加水分解ケラチン(羊毛):毛髪構成タンパク質の補修
- セラミドα(ビスメトキシプロピルアミドイソドコサン):キューティクル脂質層の補修
- ラノリン脂肪酸:毛髪の柔らかさや滑らかさを保つ18-MEA類似脂質
- 脂肪酸グリセリドα(オリーブ果実油):柔軟性を付与する脂質成分
- リンゴ酸:毛髪内部を弱酸性に整え、空洞化を抑制する有機酸
これらの脂質成分をシャンプーに高濃度で安定配合することを可能にしたのが、花王独自の「ラメラプラットフォーム技術」である。一般的なシャンプーで用いられるミセル構造では油性成分を多く抱え込むことが困難であり、洗髪時に髪本来の脂質が流出する要因にもなっていた。これに対し、ラメラプラットフォーム技術は水相と油相がミルフィーユ状に交互に重なるラメラ構造をシャンプー液内に形成することで、従来の同社品と比較して約12倍もの脂質類を配合できる。この構造により、シャンプー液自体も半透明で美容液のような外観を呈している。
自由水の動きを抑える「マンニトール」のアプローチ
シーズナルケアSSの最大の特徴は、春夏の湿気対策として糖アルコールの一種である「マンニトール」を新配合した点にある。昆布や干し柿などに含まれる天然由来の保湿成分として知られるマンニトールだが、花王の研究において「高湿度下における毛髪内部の水分子の運動性を抑える成分」として選定された。
毛髪内部の水分には、タンパク質や脂質などの構造と結びついている「結合水」と、何にも結合せず自由に動き回れる「自由水」の2つの状態が存在する。水素結合に関わる水は結合水の状態であり、水の運動性が低いため髪のうねりや広がりには直結しにくい。一方で、外部から侵入した余剰な水分が自由水として毛髪内部を動き回ると、水素結合を分断してうねりを誘発する。
マンニトールは水分子と強力に結合する性質を持つため、湿度によって毛髪内に侵入した水分を取り込み、強制的に「結合水」のような状態へと導く。これにより水分の運動性を低下させ、高湿度下でも髪の形状変化を抑え込む狙いがあるとかずのすけ氏は考察している。
シャンプーにはこのほかにも、毛髪の歪みケア成分として知られるジラウロイルグルタミン酸リシンNa(ペリセア)、加水分解コンキオリン、加水分解コラーゲン、ヒト型セラミド(セラミドNG)、ホホバ種子油、熱に反応して毛髪を補修するγ-ドコサラクトン、アミノ酸各種、NMF成分、ナイアシンアミドなどが配合されている。シリコン、サルフェート、パラベン、合成着色料は不使用となっている。
【トリートメント】3つの必須成分を高濃度配合した春夏処方
「ジアンサー シーズナルケアSS EXトリートメント」は、ステアリルアルコール、ジメチコン、セタノール、DPGをベースに、第3級アミン塩であるステアロキシプロピルジメチルアミンを主たるカチオン界面活性剤として採用している。一般的なトリートメントで多用される第4級アンモニウム塩(ジアルキル(C12-18)ジモニウムクロリド等)は使用感調整のための微量配合にとどめられており、敏感肌への刺激性に配慮した設計である。
従来の通常版EXトリートメントは、ダメージタイプ(カラー、日常、熱)に応じて美髪5大必須成分のうち「2種類」をそれぞれ増強配合していた。しかし今作のシーズナルケアSSでは、
- セラミドα
- 脂肪酸グリセリドα
- リンゴ酸
の「3種類」が高濃度で配合されている。
リンゴ酸などの酸性成分には、毛髪のくせを強める応力を緩和する作用が研究で明らかになっている。また、セラミドαや脂肪酸グリセリドαといった脂質成分を補給することで毛髪の撥水性を高め、外部の湿気を吸いにくくする設計が施されている。シャンプーと同様にマンニトールやペリセア、各種アミノ酸、γ-ドコサラクトンなども配合されており、春夏のうねり・広がり対策に特化した構成となっている。
実演に見る使用感と効果的な使い方
人毛100%のエクステンションを用いた検証では、製品特性に合わせた効果的な使用法が実演された。
シャンプーは、ラメラ構造特有の濁りのある粘性テクスチャーが特徴である。脂質成分が多く含まれているため、予洗いを十分に行った後、泡立てる前に毛髪全体へトリートメントのように馴染ませる「塗り洗い」が推奨される。毛髪全体に行き渡らせた後に泡立てを行うと、弾力のある濃密な泡が立ち上がる。香りは「ジャスミン&マンダリンオレンジ」を採用しており、従来品で指摘のあった香りの強さを考慮し、今作ではやや控えめに調整されている。
トリートメントはやや硬めのテクスチャーである。主成分である第3級アミン塩は第4級アンモニウム塩に比べて髪への吸着・浸透が穏やかな傾向があるため、塗布後に少し時間を置くことで髪が柔らかく解れるような感触が得られる。
実際に洗い流してドライヤーの温風と冷風でブローした毛束は、元のくせ毛状態と比較して広がりが抑えられ、滑らかでまとまりのある仕上がりとなった。
展開ラインナップと取り扱い状況
「ジアンサー シーズナルケアSS」は、4月4日より順次販売が開始されている。
- シャンプー(400ml):1,870円(税込参考価格)
- トリートメント(220g):1,870円(税込参考価格)
- シャンプー・トリートメントセット:3,630円(税込)
- シャンプーつめかえ用:1,430円(税込)
- 1回分お試しパウチ:154円(税込)
通常版(1,760円)と比較してわずかに価格が上がっているが、増量された補修成分を考慮すると妥当な設定といえる。
取扱店舗は、イオン、ツルハ、ウエルシア、ロフト、ハンズの一部店舗、花王公式オンラインストア、各種ECサイトに限定されており、2026年内はこれら以外の販路での展開予定はない。また、単品販売はECサイト、ロフト、ハンズのみとなるなど、購入窓口による取り扱い形態の違いに注意が必要である。
パッケージに配された「SS」の文字に加え、動画内では「AW(Autumn/Winter)」を想起させる意匠の存在にも触れられており、今後の季節に応じた展開が示唆される形で締めくくられた。
